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Vol.40
広報誌「とっきょ」2018年12月・2019年1月号

大ヒット商品の歴史を辿る
あのとき、あの知財

カップヌードル
(日清食品株式会社)

長く愛されているロングセラー商品や、一大ブームを巻き起こしたヒット商品には、そうなるべき理由がありました。開発者の熱い想い、徹底したこだわり、伝統とブランド――発想と技術に裏打ちされ、長く守られてきた商品の歴史と今日に至るまでの魅力をひもときます。

 カップヌードルの写真

発売:1971年9月~
お湯をかけるだけでいつでもどこでも食べられる世界初のカップ麺。
保存・調理・食器の機能を兼ねる新しい発想の容器を採用した。

年間1,000億食の世界的大発明

世界初の“カップで食べる”即席ラーメン

日清食品の創業者・安藤百福氏が、世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」を発明したのは1958年。ある冬の寒い日、戦後の闇市のラーメン屋台に行列する人を見て、自宅裏庭に建てた研究小屋で、家庭で手軽に食べられるラーメンの開発を始めた。妻が揚げる天ぷらから想起した「瞬間油熱乾燥法」はのちに特許となる即席ラーメンの製造法の要となり、今でも基本的な製法として生き続けている。

大ヒットとなったチキンラーメンの世界進出を夢見た安藤氏だが、欧米ではどんぶりや箸を使わないことに気づく。現地の人が紙コップとフォークを使って食べたことをヒントに開発されたのが「カップヌードル」である。カップ入りで長期保存が可能、お湯を注げばすぐに食べられるカップヌードルは、1971年に発売されると若者のおしゃれな食べ物として一躍大人気に。1972年の浅間山荘事件の報道映像に映りこんだことでも知名度を上げた。インスタントラーメンは、今では世界で年間約1000億食も食べられている。

大ブームに伴い、商業施設などにカップヌードルの自動販売機が設置されたの写真
大ブームに伴い、商業施設などにカップヌードルの自動販売機が設置された
カップに詰まった多様なアイデアを権利化

安藤氏は「野中の一本杉としてではなく、森として、産業として発展させたい」と日本ラーメン工業協会(現・日本即席食品工業協会)を設立。よく似た粗悪品によりクレームが入るなどの経験を踏まえ、自社の特許技術を公開、ライセンス契約によって品質向上と業界発展に寄与した。

カップヌードルには麺を宙吊りにする内部構造や片手で持つことを想定した容器、フリーズドライの具材といった多くのアイデアが盛り込まれ、発売半年前には特許「容器付きスナック麺の製造法」と実用新案「熱湯注加により復元するカップ入りスナック麺」を出願。また、海外進出を見据えた英字のロゴは1972年に商標出願され、発売当初からほとんど変わらないパッケージデザインとともに大切に守られている。2006年に立体商標(第4997908号)、2018年にキャタピラ部分の位置商標(第6034112号)を登録し、Tシャツなどの模倣対策も視野にさらなる権利化にも積極的だ。

【左】現在発売されている商品のパッケージの写真 【右】“洋皿”をモチーフにしたキャタピラ部分を位置商標として登録のイラスト
【左】現在発売されている商品のパッケージ
【右】“洋皿”をモチーフにしたキャタピラ部分を位置商標として登録

近年、SNSで発信された新たな食べ方を新商品化するなど、ファンを巻き込んだ商品戦略も盛り上がっている。世代を超えて愛される100年ブランドが今後の目標だ。

女性がカップヌードルを食べているイメージ写真
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