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その他参考情報

第1編 商標
第1章 総則
第1部 商標の保護
第1条 定義
(1) 商標とは,ある企業の商品又はサービスと他の企業のそれとを識別することができる標識をいう。
(2) 商標は,特に,語,文字,数字,視覚的表現,立体形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩の結合から構成されることができる。
第2条 適用除外の絶対的理由
商標の保護は,次に掲げるものには及ばない。
(a) 当該標識に係る商品又はサービスについて商標として認識されているものを除き,権利消滅状態になっている標識
(b) 商品自体の性質から構成される形状又は実用上必要とされる商品の形状若しくはその包装
(c) 誤認を生じる標識
(d) 公の秩序,道徳又は法律に反する標識
第3条 適用除外の相対的理由
(1) 商標の保護は,次に掲げる標識にも及ばない。
(a) 先行商標と同一の標識であって,その商標に係る商品又はサービスと同一の商品又はサービスを指定するもの
(b) 先行商標と同一の標識であって,類似の商品又はサービスを指定し,混同を生じる虞のあるもの
(c) 先行商標と類似の標識であって,同一又は類似の商品若しくはサービスを指定し,混同を生じる虞のあるもの
(2) 先行商標とは,次に掲げるものをいう。
(a) 本法に基づき優先権を享受する(第6条から第8条まで)出願中の商標又は登録商標
(b) (1)に規定する商標の出願の時に,産業財産の保護に関する1883年3月20日のパリ条約(パリ条約)第6条の2でいう意味でスイスにおいて広く認識されている商標
(3) 本条に基づく除外の理由については,先行商標の所有者のみが主張できる。
第4条 許諾された使用者の名による登録
所有者の同意を得ないで又は同意の撤回後に登録簿に登録されたままになっている代理人,代表者その他の許諾された使用者の名により登録された商標にも保護は及ばない。

第2部 商標権の発生;優先権
第5条 商標権の発生
商標権は,登録簿に登録することにより発生する。
第6条 出願の優先権
商標権は,最初に商標を出願した者に帰属する。
第7条 パリ条約による優先権
(1) 商標がパリ条約の他の締約国において最初に正規に出願されている場合又はその国について効力を有している場合は,その最初の出願から6月以内にスイスにおいて出願することを条件として,その出願人又はその承継人は,その商標と同一の標章をスイスにおいて出願することについてその最初の出願日を主張することができる。
(2) スイスに相互主義を認める国における最初の出願は,パリ条約の締約国における最初の出願と同一の効果を有する。
第8条 博覧会による優先権
パリ条約の締約国において,1928年11月22日の国際博覧会に関する条約でいう国際博覧会に,商標によって同一視される商品又はサービスを出品又は出展した者は,その博覧会の開会日から6月以内にその商標を出願することを条件として,その博覧会の開会日を出願日として主張することができる。
第9条 優先権の宣言
(1) パリ条約による優先権又は博覧会による優先権を主張する者は,出願と共に優先権の宣言をし,かつ,優先権の証拠を提出しなければならない。
(2) 法令で定める期間及び方式要件を満たしていない場合は,優先権の主張は効力を失う。
(3) 優先権の登録は,商標の所有者の利益となるように推定される。

第3部 権利の存続
第10条 登録の有効期間及び延長
(1) 登録は,出願日から10年間有効とされる。
(2) 登録は,当該申請書が提出され,かつ,附則に規定された手数料の支払があったときは,更に10年間延長される。
(3) 延長の申請書は,有効期間の満了前12月から遅くとも満了後6月までに,連邦知的財産権庁(連邦庁)に提出しなければならない。
(4)[廃止]
第11条 商標の使用
(1) 商標は,保護を求めている商品及びサービスについて使用する場合は,保護を受ける。
(2) 登録における形態と些細に相違するにすぎない形態での使用及び輸出のための使用も,商標の使用を構成する。
(3) 所有者の同意による商標の使用は,所有者自身による使用とみなされる。
第12条 不使用の効果
(1) 異議申立がなく異議申立期間が満了した後又は異議手続の終了後継続して5年間,商標の所有者が保護を求めている商品又はサービスについて商標を使用していない場合は,その所有者は,もはやその商標について権利を主張することができない。ただし,使用していないことについて重大な理由があるときは,この限りでない。
(2) 商標を初めて使用した場合又は5年以上経た後に使用を再開した場合は,商標に係る権利は最初の優先日から有効に回復する。ただし,(1)の規定により商標の不使用が最初の使用時又は使用の再開時より前に主張されていたときは,この限りでない。
(3) 商標の不使用を主張する者は,その主張を立証しなければならない。使用の証拠は,商標の所有者に要求される。

第4部 商標に係る権利の内容
第13条 排他権
(1) 商標権者には,保護を求めている商品又はサービスを同一視しそれを処理するために,商標を使用する排他的権利が与えられる。
(2) 商標の所有者は,第3条(1)に基づく保護から除外される標識を他人が使用することを禁止することができる。特に,次に掲げることを禁止することができる。
(a) 商品又はその包装に標識を付すこと
(b) 商品を供給すること,商品を市場に出すこと又はこれらのためにその標識の下で商品を貯蔵すること
(c) その標識の下でサービスを提供すること
(d) その標識の下で商品を輸入又は輸出すること
(e) 営業紙,広告その他取引上その標識を使用すること
(3) 商標の所有者は,第4条に基づく許諾された使用者に対してもこれらの権利を主張することができる。
第14条 先使用の標識に関する制限
(1) 商標の所有者は,その商標の出願前に他人が使用していた標識を従前と同一の範囲でその他人が継続して使用することを禁止することはできない。
(2) この継続使用の権利は,営業と共にのみ移転することができる。
第15条 著名商標
(1) 著名商標の所有者は,如何なる種類の商品又はサービスについてであっても,他人がその商標を使用することがその商標の識別性を危うくし又はその著名性を利用若しくは損なう場合は,その他人の使用を禁止することができる。
(2) 商標が著名となる前に取得した権利は,後に影響を受けることはない。
第16条 辞典その他の文献における商標の複製
辞典その他同様の文献において,登録商標である旨の言及をしないで,登録商標が複製されている場合は,その商標の所有者は,その著作の発行者,編集者又は配布者に対し,遅くとも再版において相応の注釈をすべきことを要求することができる。

第5部 商標権の変更
第17条 移転
(1) 商標の所有者は,その商標が登録されている商品又はサービスの全部又は一部について商標を移転することができる。
(2) 移転は,書面により立証した場合に限り,善意の第三者に対抗することができる。
(3) 移転が登録簿に登録されるまでは,本法に基づいて従前の所有者に対して手続を行うことができる。
(4) 他に合意がない限り,営業の移転はその商標の移転を含むものとする。
第18条 ライセンス許諾
(1) 商標の所有者は,商標が登録されている商品又はサービスの全部又は一部について,その商標をスイスの全域又は一部地域において使用することを他人に許諾することができる。
(2) ライセンスは,当事者の一方の請求により,登録簿に登録する。ライセンスは,その登録をしたときは,その商標に係る権利を後に取得した者に対して効力を有する。
第19条 用益権及び質権;強制執行
(1) 商標は,用益権,質権又は強制執行の対象となることができる。
(2) 用益権及び質権は,それらを登録簿に登録した場合に限り,善意の第三者に対して効力を有する。

第6部 国際条約
第20条 国際条約
(1) 国際条約は,影響を受けることなく存続するものとする。
(2) スイスを拘束する条約が本法よりも広範な権利の享有を認めている場合は,その権利はスイス国民にも適用される。

第2章 保証標章及び団体標章
第21条 保証標章
(1) 保証標章とは,その標章の所有者の管理の下に複数の企業によって使用される標識であって,それらの企業の商品又はサービスに共通の質,原産地表示,製造様式その他の特徴を保証するために役立つものをいう。
(2) 保証標章は,その標章の所有者又は同人と密接な経済的関係を有する企業の商品若しくはサービスについて使用することはできない。
(3) 保証標章の所有者は,適切な対価を受けることにより,標章に関する規則に基づき保証される共通の特徴を有する商品又はサービスについてその標章を使用することを何人にも許可しなければならない。
第22条 団体標章
団体標章とは,製造業,商業又はサービス業の団体の標識であって,その団体の構成員の商品又はサービスと他の企業の商品又はサービスとを識別するために役立つものをいう。
第23条 規則
(1) 保証標章又は団体標章の出願人は,標章の使用に関する規則を連邦庁に提出しなければならない。
(2) 保証標章に関する規則は,保証標章が保証すべき商品又はサービスの共通の特徴を指定するものとし,標章の使用の管理及び相当の罰則について定めるものとする。
(3) 団体標章に関する規則は,団体標章を使用する権利を有する企業を指定するものとする。
(4) 同規則は,公の秩序,道徳又は法律に反することはできない。
第24条 規則の承認
連邦庁は,規則が前条の要件を満たすときは,その承認をしなければならない。
第25条 非合法的な規則
規則が第23条の要件を満たしていない場合であって,標章の所有者が裁判所の定める期間内に事態を改善しないときは,標章の規則は,その期間の満了時に取り消される。
第26条 規則に反する使用
標章の所有者が,規則の本質的規定に違反する保証標章又は団体標章の反復使用を黙認し,裁判所の定める期間内に事態を改善しない場合は,その標章の登録は,その期間の満了時に取り消される。
第27条 移転及びライセンス許諾
保証標章若しくは団体標章の移転又は団体標章についてのライセンスの許諾は,登録簿に登録した場合に限り,有効とされる。

第3章 商標の登録
第1部 登録手続
第28条 出願
(1) 何人も商標を出願することができる。
(2) 連邦庁にする出願には,次に掲げるものを含まなければならない。
(a) 出願人の氏名又は商号を表示した登録願書
(b) 商標の複製
(c) 商標の目的とされる商品又はサービスの一覧
(3) 附則に規定された出願手数料は出願毎に支払わなければならない。
(4)[廃止]
第29条 出願日
(1) 第28条(2)に規定する文書が提出されたときは,商標出願がされたものとみなす。
(2) 出願後に,商標を取り替え若しくはその本質的部分を変更する場合又は商品及びサービスの一覧を拡大する場合は,当該変更が行われた日を出願日とみなす。
第30条 決定及び登録
(1) 出願が第28条(2)の要件を満たしていない場合は,連邦庁は,登録願書を受理しない。
(2) 次に掲げる場合は,登録願書を拒絶しなければならない。
(a) 出願が本法又は法令で定める方式要件を満たしていないとき
(b) 所定の手数料が支払われていないとき
(c) 絶対的拒絶理由があるとき
(d) 保証標章又は団体標章が第21条から第23条までの要件を満たしていないとき
(3) 拒絶理由がない場合は,商標を登録しなければならない。

第2部 異議申立手続
第31条 異議申立
(1) 先行商標の所有者は,第3条(1)に基づき登録異議の申立をすることができる。
(2) 異議申立は,登録の公告から3月以内に連邦庁に書面によりしなければならない。異議申立の手数料もその期間内に支払わなければならない。
第32条 使用の証明
出願人が第12条(1)に基づく先行商標の不使用を主張する場合は,異議申立人は自己の標章を使用していることの立証又は不使用の重大な理由の提示をしなければならない。
第33条 異議決定
異議申立が正当なものである場合は,登録は,その全部又は一部について取り消す。そうでない場合は,異議申立は拒絶する。
第34条 費用
異議決定において,連邦庁は,敗者が勝者に対して負担すべき費用の有無及びその範囲を明記しなければならない。

第3部 登録の取消
第35条 登録の取消
連邦庁は,次に掲げる場合は,商標登録の全部又は一部を取り消す。
(a) 所有者が取消の請求をしているとき
(b) 登録の有効期間が延長されていないとき
(c) 裁判所の最終決定により登録が無効とされたとき

第4部 審判部への不服申立
第36条 審判部への不服申立
(1) 商標事件における連邦庁の決定は,知的財産権審判部への不服申立により争うことができる。
(2) 会社の名称又は組合若しくは財団の名称の許容性に関し,商業登記簿について連邦庁がした決定についても,同様に不服申立をすることができる。
(3) 異議申立手続(第31条以下参照)における審判部の決定は,終局決定とする。

第5部 登録簿,公告
第37条 登録簿の備付
連邦庁は,商標登録簿を備え付けなければならない。
第38条 公告
(1) 連邦庁は,次に掲げる事項を公告しなければならない。
(a) 商標の登録(第30条(3))
(b) 商標登録の延長(第10条(2))
(c) 商標登録の無効(第33条)
(d) 商標登録の取消(第35条)
(2) 連邦議会は,(1)に掲げる事項のほか,公告すべき登録を決定しなければならない。
(3) 連邦議会は,公告する機関を決定しなければならない。
第39条 登録簿の利用;一連資料の閲覧
(1) 何人も登録簿の閲覧,その内容に関する情報の入手及びその抄本の請求をすることができる。
(2) 何人も登録商標の一連資料を閲覧する権利を有する。
(3) 連邦議会は,何れの一連資料が登録前に閲覧できるかを決定する。
第40条 調査[廃止]

第6部 期間内に応答がない場合の手続の延期
第41条 期間内に応答がない場合の手続の延期
(1) 期間が遵守されなかったという理由で商標事件における申請を連邦庁が拒絶する場合は,申請者は,当該手続を延期すべきことを書面により請求することができる。行政手続に関する法律第24条(1)は,影響を受けることなく存続するものとする。
(2) 手続の延期の請求書は,申請者が期間内に応答しなかったことを知ったときから2月以内で,その期間の満了後少なくとも6月以内に,提出しなければならない。更に,行わなかった手続は完全に遂行し,かつ,附則に規定された手数料を納付しなければならない。
(3) 手続の延期の請求が認められた場合は,手続が適切な時機に行われていたならば存在したであろう状態に回復される。
(4) 次に掲げる期間内に応答しない場合は,手続の延期はすることができない。
(a) 手続の延期の請求書の提出期間(前記(2))
(b) 第7条及び第8条に基づく優先権の主張期間
(c) 第31条(2)に基づく異議申立の期間

第7部 代理
第42条 代理
(1) 本法に基づく行政手続又は訴訟手続に参加する者であって,スイスに住所も本拠も有していないものは,スイスに居住する代理人を選任しなければならない。
(2) 手続における職業的代理に関する規定は,出願について存続するものとする。

第8部 手数料
第43条 手数料
(1) 本法で規定する場合に加え,特別な請求に応じて行われる公の行為については手数料を納付しなければならない。
(2)[廃止]

第4章 商標の国際登録
第44条 適用法
(1) 本章は,標章の国際登録に関する1891年4月14日のマドリッド協定(マドリッド協定)に基づく国際登録であって,連邦庁を通じて行われたもの又はスイスについて効力を有しているものに適用する。
(2) 本法の他の規定は,マドリッド協定又は本編により別に規定されていない場合に適用する。
第45条 国際登録簿についての登録出願
(1) 次に掲げる事項は,連邦庁を通じて行うことができる。
(a) スイスがマドリッド協定第1条(3)でいう本国である場合は,標章の国際登録
(b) スイスがマドリッド協定でいう標章の所有者の属する国である場合は,国際登録の変更
(2) 商標の国際登録は,マドリッド協定に基づく手数料及び附則に規定された手数料の対象とすることができる。
第46条 スイスについての国際登録の効力
(1) スイスにおいて保護を請求している国際登録は,連邦庁への出願及びスイス登録簿への登録と同一の効力を有する。
(2) 国際登録標章の保護がスイスについて拒絶された場合は,その範囲において,(1)の効力は生じていなかったものとみなす。

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