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その他参考情報

微粒子光触媒の製造(湿式法)

【技術分類】
  2−A  粉体触媒の製造

【技術の名称】
  2−A−1  微粒子光触媒の製造(湿式法)

【技術内容】
  炭化水素系など水と非混和性の溶媒に界面活性剤を用いて水溶液を高分散させた逆相ミセルを利用するナノスケール光触媒(TiO2、CdS、ZnS)の調製について紹介する。逆相ミセル内部に形成されるμmレベルの水相(分散相)は各種の水溶性物質を溶解し、逆相ミセルの大きさや数等も含水率、界面活性剤濃度、有機溶媒濃度等により容易に調節できる。生成したナノ粒子を単純に逆相ミセルを破壊して回収しようとすると凝集する可能性が高い。凝集を抑制するにはポリマーや無機物質のマトリックスを添加して安定化または固定化する必要がある。
  界面活性剤のビス(2−エチルへキシル)スルホン酸ナトリウム(AOT)あるいは(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレートをイソオクタンに溶解し、更に含水率(Wo = H2O/界面活性剤比)を調整するため蒸留水を加えた。この逆相ミセル溶液に1−ブタノールで所定濃度に希釈したチタニウムテトラブトキシド(TNBT)を加え、加水分解してTiO2のナノ粒子を調製した。
  油中、水滴の粒径分布と平均径およびTiO2粒子の粒径は動的光散乱光度計で測定した。微粒子の生成において核発生および成長の過程は溶媒の飽和度に影響される。図1にTNBT濃度2.94×10-5 Mで得られたTiO2微粒子と、比較のため均一系で調製した粒子の透過型電子顕微鏡写真を示す。均一系で得られた粒子は著しく凝集しているが、逆相ミセル系では凝集がなく粒子径が小さい。
  得られたTiO2ナノ粒子を用い、逆相ミセル系で光照射するシクロヘキサンの光酸化を行い、シクロヘキサノールとシクロヘキサノンが生成することを確認した。

【図】
  図1  逆相ミセル法および均一系で調製したTiO2粒子の透過型電子顕微鏡写真
逆相ミセル法および均一系で調製したTiO2粒子の透過型電子顕微鏡写真
  出典:「逆ミセルを利用したアルコキシド法による金属酸化物超微粒子の調製」、化学工学論文集  VOL. 18  NO. 3」、(1992年)、平井隆之、今村英司、松本隆良、駒沢勲著、化学工学会発行、298頁 Fig.2 Transmission electron micrographs of TiO2 particles. (a):Prepared in 100 mM AOT/isooctane reverse micelle system (Wo=20,dark image), (b):same as (a), but TEM sample was prepared after recovering the particles into ethanol and (c):prepared in homogeneous systems (3 M H2O/1-butanol. {TNBT}= 2.94×10-5 M.

  図1の説明:均一系で得られた粒子(c)は凝集が著しいが、逆相ミセル系で得られた粒子(a)は粒子径が小さく凝集がない。エタノール中で回収した粒子(b)はサンプル作製時に凝集が多少起こっている。

【応用分野】
  微粒子光触媒の製造

【出典/参考資料】
  「化学工学論文集  VOL. 27  NO.3」、(2001年)、平井隆之、駒沢勲著、化学工学会発行、291頁〜302頁
  なお既存の酸化チタン製法については下記成書を参照願いたい。
  「酸化チタン−物性と応用技術」、(1991年)、清野学著、技報堂出版(株)発行
  「微粒子工学大系  第II巻  応用技術」、(2002年1月18日発行)、第9章第6節、p586〜p594、柳田博明監修、(株)フジテクノシステム発行





【技術分類】
  2−A  粉体触媒の製造

【技術の名称】
  2−A−1  微粒子光触媒の製造(湿式法)

【技術内容】
  電気泳動法を利用したナノサイズ(量子サイズ)TiO2薄膜の製造例を紹介する。ナノサイズまで微細化した光触媒は高活性となるが、粒子は成長しやすい。最近、ゾルゲル法や電気化学反応を利用した量子サイズ粒子のフィルム調製法の報告が増えている。この研究ではポリビニルピロリドン(PVPD)フィルムに固定した量子サイズTiO2(Q-TiO2/PVPD)を電気泳動法で調製した。
  水0.6mLと1mol/dm3濃度のHCl 0.04mLを50mLのイソプロパノールに加え、PVPDを0.5wt%になるように加えた。この溶液を室温で攪拌しながら1mLのチタニウムイソプロポキサイドを滴下し、更に2時間攪拌して解膠し、透明TiO2ゾルを調製した。白金メッシュ又はガラス状カーボンプレートを陰極に、白金プレートを陽極としてTiO2ゾルから電気泳動法により、陰極上にQ-TiO2/PVPDフィルムを作成した。又、Q-TiO2/PVPDフィルムを30℃で24時間水に浸してTiO2粒子を成長させたサンプル(B-TiO2/PVPD)も調製した。
  調製したQ-TiO2/PVPDはXRDからAnataseであり、粒子径は1ヶ月後でも変化しないが、B-TiO2/PVPDは粒子が成長した。Q-TiO2/PVPDの粒子径分布を図1に示している。図2はQ-TiO2/PVPDのフィルムの厚さを電気泳動時間の関数として示している。イソプロパノールの光分解反応で光照射によりTiO2のTi4+は還元されTi3+種が生成し、Ti3+種の蓄積濃度が高くなるに従い分解反応は進んだ。

【図】
  図1  量子サイズQ-TiO2/PVPDフィルム中のTiO2粒子径の分布
量子サイズQ-TiO2/PVPDフィルム中のTiO2粒子径の分布
  出典:「Preparation and Properties of Size‐ Quantized TiO2 Particles Immobilized in Polyvinylpyrrolidinone Gel Films.」、「Langmuir  VOL. 11  NO. 10」、(1995年)、UCHIDA H、HIRAO S、TORIMOTO T、KUWABATA S、SAKATA T、MORI H、YONEYAMA H著、American Chemical Society発行、3727頁 Figure2 The size distribution of TiO2 microcrystals in a Q-TiO2/PVPD film. 245 particles having clear lattice fringes were chosen. The film was prepared with the electrophoresis time of 1h.  Reprinted with permission from American Chemical Society

  図1の説明:電気泳動法で調製し、ポリビニルピロリドン(PVPD)フィルムに固定化した量子サイズTiO2の粒子径分布を示した。

  図2  ポリビニルピロリドンフィルムに固定した量子サイズTiO2のフィルム厚さ
ポリビニルピロリドンフィルムに固定した量子サイズTiO2のフィルム厚さ
  出典:「Preparation and Properties of Size‐ Quantized TiO2 Particles Immobilized in Polyvinylpyrrolidinone Gel Films.」、「Langmuir  VOL. 11  NO. 10」、(1995年)、UCHIDA H、HIRAO S、TORIMOTO T、KUWABATA S、SAKATA T、MORI H、YONEYAMA H著、American Chemical Society発行、3727頁 Figure3 Growth of Q-TiO2/PVPD with the electrophoresis time. The cathode substrate used was a glassy carbon plate of 10mm length and 10 mm width.  Reprinted with permission from American Chemical Society

  図2の説明:電気泳動法で調製し、ポリビニルピロリドンフィルムに固定化した超微粒子化TiO2の電気泳動時間とフィルム厚さの関係を示した。

【応用分野】
  湿式法光触媒の製造

【出典/参考資料】
  「Langmuir  VOL. 11  NO. 10」、(1995年)、UCHIDA H、HIRAO S、TORIMOTO T、KUWABATA S、SAKATA T、MORI H、YONEYAMA H著、American Chemical Society発行、3725頁〜3729頁

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[更新日  2003.3.28]