【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−1 バウンダリ・スキャンマスタの構想


【技術内容】

 バウンダリ・スキャンマスタ(BSM)は、テストおよび診断(T&D)プロセサとテスト対象ユニット(UUT)のインタフェイスとして用いられる。基本的に2つのクラスの応用が考えられる。

 (1)外部計測器

 図1に示すように、BSMは計測器の側に組み込まれる。計測器は、シリアル・テストアクセスポート(TAP)はあるが、パラレル・シリアル・インタフェイス・デバイスはないUUTに、テストやデバッグに必要なシリアル化テスト刺激と命令を提供できる。対象計測器としては、バウンダリ・スキャンテスタ、ICE、ロジックアナライザが挙げられる。

 (2)組み込み製品

 BSMは製品(UUT)の中に直接組み込まれ、ボードやシステムレベルのテストを可能にする。集中および分散という2つのタイプの制御方式がある。

集中制御方式では、T&Dプロセサは、単一のBSMを経由して、単一のバウンダリ・スキャン(BS)リングと交信する。システムに複数のボードがある場合は、ボードレベルのBSリングを接続して単一のシステムレベルBSリングを形成する。図2に示すように、BSMは通常プロセサ・ボード側に組み込む。集中制御方式は小型システムに適している。

 分散制御方式では、単一のシステムレベル・リングを、いくつかの管理可能なボードレベル・リングに分割する。図3に示すように、通常各ボードは独自のBSMを備え、このローカルBSリングとT&Dプロセサとのインタフェイスを取る。分散制御方式は中型または大型システムに適している。


【図】

 

 図1 BSMの外部計測器への応用

 出典:「The boundary-scan master: target applications and functional requirements」、「International Test Conference 1990」、(1990年9月10日)、Chi W. Yau、Najmi Jarwala著、IEEE発行、312頁 Figure 1 BSM external application.

 Copyright © 1990 IEEE


 図2 BSMの組み込み応用:集中制御方式

 出典:「The boundary-scan master: target applications and functional requirements」、「International Test Conference 1990」、(1990年9月10日)、Chi W. Yau、Najmi Jarwala著、IEEE発行、312頁 Figure 2 BSM embedded application: centralized control.

 Copyright © 1990 IEEE


 図3 BSMの組み込み応用:分散制御方式

 出典:「The boundary-scan master: target applications and functional requirements」、「International Test Conference 1990」、(1990年9月10日)、Chi W. Yau、Najmi Jarwala著、IEEE発行、312頁 Figure 3 BSM embedded application: distributed control.

 Copyright © 1990 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「The boundary-scan master: target applications and functional requirements」、「International Test Conference 1990」、(1990年9月10日)、Chi W. Yau、Najmi Jarwala著、IEEE発行、311頁〜315頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−2 バウンダリ・スキャンマスタ


【技術内容】

 バウンダリ・スキャンマスタ(BSM)は、IEEE標準1149.1をサポートするインテリジェント・パラレル・シリアル・プロトコル変換デバイスである。IEEE1149.1に準拠したデバイスを含むボードのテストおよび診断(T&D)に用いられる。

 (1)回路構成

 図1にBSMのブロックダイアグラムを示す。汎用プロセサ・インタフェイス(GPI)、BSM内部レジスタ(BIR)、テストデータ出力(TDO)生成器、自動テストパターン生成器(ATPG)、テストデータ入力(TDI)受信機、シグネチャ解析レジスタ(SAR)、テストモード選択(TMS)生成器、テストクロック(TCK)生成器、バウンダリ・スキャン・コンフィギュレーション・ロジックなどで構成される。

 (2)回路動作

 BSMは、バウンダリ・スキャン・テストおよび診断において、プロトコル変換器として機能する。左上のGPIは、T&Dプロセサのアドレス、データ、および制御バスとのインタフェイスを備える。右端は、TDOやTDIポートによって、ボードやデバイスなどのテスト対象と、IEEE1149.1 TAP信号による交信を行う。BIRには、6個の制御/状態レジスタと12個のデータ・レジスタがあり、BSMのプログラミングおよび制御を行う。ATPGやSARは、ボードにセルフテストに近い機能を提供する。

 BSMを用いれば、ボードレベルのテストにおいて、ハードウエアおよびソフトウエアの開発努力を最小化することができる。


【図】

 図1 バウンダリ・スキャンマスタのブロックダイアグラム

図1 バウンダリ・スキャンマスタのブロックダイアグラム

 出典:「Achieving board-level BIST using the boundary-scan master」、「International Test Conference 1991」、(1991年10月26日)、Najmi Jarwala、Chi W. Yau著、IEEE発行、650頁 Figure 1 Boundary-scan master: block schematic.

 Copyright (c) 1991 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「Achieving board-level BIST using the boundary-scan master」、「International Test Conference 1991」、(1991年10月26日)、Najmi Jarwala、Chi W. Yau著、IEEE発行、649頁〜658頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−3 バウンダリ・スキャンを用いた配線のテスト


【技術内容】

 バウンダリ・スキャン(BS)を用いて、配線の短絡およびスタックアット(SA)不良の検出および診断を行う方法について述べる。

 (1)テストベクトル

 テストベクトルにはウォーキング・シーケンスを用いる。1個の1の後に0が続くビットストリーム1000...をウォーキング1シーケンス、逆の0111...をウォーキング0シーケンスという。図1にその発生装置を示す。Nビットカウンタの各ビットの出力をNOR(OR)ゲートに入力すれば、その出力が1000...(0111...)になる。

 (2)短絡およびSAの検出・診断

 図2にBSを用いた配線テスト方法を示す。各破線がテスト対象の配線を象徴的に示し、信号は矢印のように一方向に伝播されるものとする。これを出力スキャンセルIおよび入力スキャンセルOよりなるBSチェーンで接続する。

 ウォーキング1シーケンス1000...をBSチェーンの左上から入力し、シフトする。1はすべてのBSセルを各1回だけ通り、各セルIから配線に入力され、他端のセルOに出力される。配線に欠陥がなければ、セルOの出力は1になる。このセルOの出力をシフト出力して、カウンタで1の数を数える。すべての配線に欠陥がないときは、1の数は配線数で決まる一定値になる。SA−0やAND短絡があると1の数は減る。この原理を応用して欠陥の検出ができる。しかし欠陥のある配線の特定(診断)はできない。

 診断には、図3のように、各配線の出力であるセルOに第2の1ビットレジスタR2と、2入力XORゲートを組み込む。一連のウォーキング・シーケンスのシフトの完了後にR2を読み出すと、その配線内の欠陥の有無や欠陥の種類がわかる。


【図】

 図1 ウォーキング1シーケンス発生装置

図1 ウォーキング1シーケンス発生装置

 出典:「Testing and diagnosis of interconnects using boundary scan architecture」、「International Test Conference 1988」、(1988年9月12日)、Abu Hassan、Janusz Rajski、Vinod K. Agarwal著、IEEE発行、130頁 Figure 6 Generation of walking sequence.

 Copyright (c) 1988 IEEE

  

 図2 ウォーキング・シーケンス方式による短絡およびSAの検出

図2 ウォーキング・シーケンス方式による短絡およびSAの検出

 出典:「Testing and diagnosis of interconnects using boundary scan architecture」、「International Test Conference 1988」、(1988年9月12日)、Abu Hassan、Janusz Rajski、Vinod K. Agarwal著、IEEE発行、130頁 Figure 7 Walking sequence scheme for shorts & SAs.

 Copyright (c) 1988 IEEE


 図3 ウォーキング・シーケンスを用いた診断

図3 ウォーキング・シーケンスを用いた診断

 出典:「Testing and diagnosis of interconnects using boundary scan architecture」、「International Test Conference 1988」、(1988年9月12日)、Abu Hassan、Janusz Rajski、Vinod K. Agarwal著、IEEE発行、132頁 Figure 10 Diagnosis using walking sequence.

 Copyright (c) 1988 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「Testing and diagnosis of interconnects using boundary scan architecture」、「International Test Conference 1988」、(1988年9月12日)、Abu Hassan、Janusz Rajski、Vinod K. Agarwal著、IEEE発行、126頁〜137頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−4 HIERARCHICAL SELF TESTを内蔵したバウンダリ・スキャン


【技術内容】

 HIERARCHICAL SELF TEST(HIST)は階層構造の同期式チップに用いられる。チップは1個の複合モジュールで、いくつかのサブモジュールで構成される。サブモジュールは、それ以上分割できない基本モジュール、またはさらに複合モジュールになっている。基本モジュールでは、テスト制御ユニット(TCU)が専用のテスト回路を用いてセルフテスト・アルゴリズムを実行する。モジュールの階層間はセルフテスト・インタフェイス(STI)によって接続される。このチップに対するバウンダリ・スキャンについて述べる。

 (1)複合モジュールの構成

 図1に1個の複合モジュールを示す。TMUはテスト管理ユニットで、内部および外部のテストフェーズを統括する。右端のSTIはTMUを上位の複合モジュールに接続する。この複合モジュールが最上位の場合は、STIはTMUをチップレベルのテストアクセスポート(TAP)コントローラに接続する。各サブモジュールのSTI信号1...NはTMUに直接接続される。

 (2)バウンダリ・スキャンの適用

 図2に、HIST方式をバウンダリ・スキャン環境で実現した例を示す。左側がバウンダリ・スキャン用のインタフェイスである。テストデータ入力TDOからセルフテスト命令RUNBISTが命令レジスタにロードされ、テストモード選択TMSによってTAPコントローラがテスト状態になると、両者のANDによって部品テスト信号CTがSTIに出力される。チップが単一の基本モジュールの場合はTCU、複合モジュールの場合はTMUを通して、全モジュールのセルフテストが始まる。結果は、TCUまたはTMUから、RUNBISTレジスタを通してテストデータ出力TDOに出力される。


【図】

 図1 複合モジュールの構成とHISTの適用

図1 複合モジュールの構成とHISTの適用

 出典:「HIST: a methodology for the automatic insertion of a hierarchical self test」、「International Test Conference 1992」、(1992年9月20日)、Oliver F. Haberl、Thomas Kropf著、IEEE発行、735頁 Figure 8 A self testable compound module.

 Copyright (c) 1992 IEEE


 図2 バウンダリ・スキャン環境で実現したHIST方式

図2 バウンダリ・スキャン環境で実現したHIST方式

 出典:「HIST: a methodology for the automatic insertion of a hierarchical self test」、「International Test Conference 1992」、(1992年)、Oliver F. Haberl、Thomas Kropf著、IEEE発行、737頁 Figure 11 IEEE 1149.1 compatible self test using HIST.

 Copyright (c) 1992 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、HIST、CAD


【出典/参考資料】

 「HIST: a methodology for the automatic insertion of a hierarchical self test」、「International Test Conference 1992」、(1992年9月20日)、Oliver F. Haberl、Thomas Kropf著、IEEE発行、732頁〜741頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−5 IEEE 1149.1を搭載したDBM(Digital Bus Monitor)


【技術内容】

 DBMは組み込みアットスピード・テスト用ICである。ボードやマルチチップモジュールにおいて、クリチカルなICバスの信号を外部から監視する。

 (1)DBMの回路構成

 図1にIEEE 1149.1に準拠したDBMの例を示す。テストデータ格納用トレースメモリ、テストデータ圧縮用並列シグネチャ解析レジスタPSAR、パターン検出用比較器、アットスピード・テスト制御用イベント認定モジュールEQM、クロック調整用プログラマブル・クロック・インタフェイスPCI、左右の相互接続テスト用バウンダリ・スキャン・レジスタBSCAN、および下部のIEEE 1149.1ブロックで構成される。1149.1ブロックは、制御レジスタ、バイパス・レジスタ、命令レジスタ、およびテストアクセスポートTAPで構成される。左上のD0-15はICバスからの16ビット並列信号入力端子である。

 (2)DBMの機能と応用

 DBMには、TAPで制御されるオフライン・テストモードと、EQMで制御されるオンライン・テストモードがある。オフライン・テストモードでは、監視すべき回路は非機能モードになり、1149.1の制御下に置かれる。オンライン・テストモードでは、監視すべき回路は通常の機能モードになり、DBMでテストされる。

 図2に、応用例として、16ビットプロセサ、RAM、ROM、I/O、データ送受信機XVR、アドレスおよびコントロール用バッファBUFで構成される回路を示す。XVRやBUF自身にテスト機能がなくても、2個のDBMが、プロセサの16ビットデータ、16ビットアドレス、およびコントロールバスに対し、制御性および観測性を提供する。


【図】

 図1 DBMの回路構成例

図1 DBMの回路構成例

 出典:「An IEEE 1149.1 based logic/signature analyzer in a chip」、「International Test Conference 1991」、(1991年10月26日)、Lee Whetsel著、IEEE発行、870頁 Figure 1 DBM architecture.

 Copyright (c) 1991 IEEE


 図2 DBMの応用例

図2 DBMの応用例

 出典:「An IEEE 1149.1 based logic/signature analyzer in a chip」、「International Test Conference 1991」、(1991年10月26日)、Lee Whetsel著、IEEE発行、874頁 Figure 8 DBM application example.

 Copyright (c) 1991 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「An IEEE 1149.1 based logic/signature analyzer in a chip」、「International Test Conference 1991」、(1991年10月26日)、Lee Whetsel著、IEEE発行、869頁〜878頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−6 次世代バウンダリ・スキャンマスタ(BSM2)


【技術内容】

 BSM2はバウンダリ・スキャン(BS)テスト用のパラレル・シリアル・インタフェイスである。テスト、デバッグ、診断用のホストプロセサからの高位命令/データを、テストアクセスポート(TAP)デバイスを制御するためのシリアル命令/データに変換する。

 (1)回路構成

 図1にBSM2の回路構成を示す。下端のTCK(テストクロック)発生器、TCKコントロールゲート、左端のホストインタフェイス、中央部のバスに接続されたデバイス・コントローラ、TAP状態マシン、TMS(テストモード選択)マクロ発生器、自動TMS発生器、テストベクトル入力/出力メモリ(TVI/TVO)、ATPG(自動テストパターン発生器)、SAR(シグネチャ解析レジスタ)、内部レジスタ、カウンタなどで構成される。

 (2)回路動作

 TCKは外部マスタクロックから導かれ、全体はマスタクロックに完全に同期して動作する。デバイスコントローラは各構成ブロック間の調整と同期を行う。

 ホストプロセサとの交信は、左端の並列双方向データバス、並列アドレスバス、およびコントロールバスを介して行う。ホストインタフェイスがこれらの制御を行う。

 右端は、各種シリアルBSテストバスへの端子で、テスト対象ユニット中のTAPと交信する。テストリセット信号TRSTは内部レジスタが制御する。TMS信号は、TMSマクロ発生器、自動TMS発生器、または内部レジスタから生成する。テストデータ出力信号TDOは、TVOメモリ、ATPG、またはテストデータ入力信号TDIから生成する。TDIからスキャンインされたテストデータは、TVIメモリ、または圧縮されてSARに格納される。


【図】

 図1 BSM2の回路構成

図1 BSM2の回路構成

 出典:「BSM2: next generation boundary-scan master」、「Proceedings of 18th IEEE VLSI Test Symposium」、(2000年4月30日)、Frank P. Higgins、Rajagopalan Srinivasan著、IEEE発行、69頁 Figure 1 BSM2 Architecture.

 Copyright (c) 2000 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「BSM2: next generation boundary-scan master」、「Proceedings of 18th IEEE VLSI Test Symposium」、(2000年4月30日)、Frank P. Higgins、Rajagopalan Srinivasan著、IEEE発行、67頁〜72頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−7 BIOSを備えたバウンダリ・スキャン回路


【技術内容】

 バウンダリ・スキャンテストを加速するために、バウンダリ・スキャン(BS)回路にバウンダリ入出力シリアライザBIOS(boundary input/output serializer)を組み込む技術である。

 (1)基本回路構成と動作

 図1にBIOSを備えたBS回路を示す。テストアクセスポートTAPと1組のデータレジスタDREGの間にBIOSを挿入してある。その他の構成は通常のBS回路と同じで、IREGは命令レジスタ、TCKはテストクロック、TMSはテストモード選択信号である。BIOSは、全テスト期間中、TAPをデータレジスタ・シフト状態Shift-DRに留める。この間、通常はTAPが遂行するデータ捕獲、アップデート、コントロール・ステップを、BIOSが遂行する。そのため、全テストが終わるまで、テストデータ入力TDIからテストデータ出力TDOへのテストデータの流れが中断されることはない。

 (2)組み合わせ論理回路のテスト

 図2はBIOSを用いた組み合わせ論理回路のテストを示す。テストが始まると、TAPはShift-DR状態に入り、BIOSはTDIからデータ入力シフトレジスタDISRにデータ入力を開始する。DISRが満たされると、BIOSはアップデート信号をDISRに送り、ついで捕獲信号をデータ出力シフトレジスタDOSRに送る。テストが終わると、TAPはShift-DR状態から遷移し、BIOSはDISRおよびDOSRの制御を停止する。

 図2の下部にテスト動作のタイミングを示す。TDIへのデータ入力およびTDOからのデータ出力は、アップデートおよび捕獲ステップの間も中断なく、連続的に遂行される。


【図】

 図1 BIOSを備えたバウンダリ・スキャン回路

図1 BIOSを備えたバウンダリ・スキャン回路

 出典:「An approach to accelerate scan testing in IEEE 1149.1 architectures」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Lee Whetsel著、IEEE発行、317頁 Figure 6 1149.1 architecture with BIOS.

 Copyright (c) 1994 IEEE


 図2 BIOSを用いた組み合わせ論理回路のテスト

図2 BIOSを用いた組み合わせ論理回路のテスト

 出典:「An approach to accelerate scan testing in IEEE 1149.1 architectures」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Lee Whetsel著、IEEE発行、317頁 Figure 7 Combinational test using BIOS.

 Copyright (c) 1994 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「An approach to accelerate scan testing in IEEE 1149.1 architectures」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Lee Whetsel著、EEE発行、314頁〜322頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−8 MCMへの応用


【技術内容】

 マルチチップモジュールMCMは、MCMメーカから見るとボードに等しく、バウンダリ・スキャン(BS)テストでは、内部回路および相互接続が完全にテスト・診断できなければならない。一方、機器メーカから見ると部品と同じで、内部の設計の詳細が分からなくても、BSテストができなければならない。

 (1)回路構成

 図1に、4個のICチップで構成されたMCMへのBSの応用を示す。各ICチップは、テストアクセスポートTAPおよびBSレジスタBSR(命令レジスタ、データレジスタ)という一式のBS回路を内蔵している。外部からの制御信号には、通常のテストモード選択信号TMSおよびテストクロックTCKに加えて、BS準拠イネーブル入力信号BCEがある。MCM基板中央に横に走る3本の信号線が、これらを各チップのTAPに配分する。

 (2)回路動作

 内部BS回路は、BCE=0のときはMCMスタンドアローン・テスト、BCE=1のときはMCM組み込みテスト向けに構成される。

 スタンドアローン・テストモードはBSボードテストと同じである。すべての構成チップは、同時に、1つの命令レジスタスキャンまたはデータレジスタスキャンを行う。テストデータは、テストデータ入力端子TDIよりIC1に入力され、各ICのBSRを準じスキャンして、IC4からテストデータ出力端子TDOに出力される。

 MCM組み込みテストモードのときは、BSボードテストの下に、ボードに組み込まれたMCMのBSテストが行われる。BSは階層構造になり、そのための回路上の工夫も行われている。一例を2-3-9に示す。


【図】

 図1 バウンダリ・スキャン回路を備えたMCM

図1 バウンダリ・スキャン回路を備えたMCM

 出典:「Designing self-testable multi-chip modules」、「Proceedings of the 1996 European Design and Test Conference (ED&TC)」、(1996年3月11日)、Yervant Zorian、Hakim Bederr著、IEEE発行、182頁 Figure 2 An MCM in boundary-scan mode.

 Copyright (c) 1996 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、MCM、CAD


【出典/参考資料】

 「Designing self-testable multi-chip modules」、「Proceedings of the 1996 European Design and Test Conference (ED&TC)」、(1996年3月11日)、Yervant Zorian、Hakim Bederr著、IEEE発行、181頁〜185頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−9 MCM用BSコントローラ


【技術内容】

 マルチチップモジュール(MCM)を組み込んだボードのバウンダリスキャン(BS)テストを行う場合、1つの問題がある。1ビット・バイパス(BP)レジスタとIDコード(ID)レジスタの扱いである。MCMを構成するICチップがBS対応の場合には、これらのレジスタは各チップに搭載されている。一方ボードテストの立場から見ると、これらはMCMレベルのものでなければならない。BSコントローラはそのひとつの解決方法である。

 (1)回路構成

 図1の上段にBSコントローラ(MBC)を組み込んだMCMの一例を示す。MBCは1個のICで、MCMのテストデータ入出力端子(TDI、TDO)のところに組み込まれている。MCM内のBSチェーンへの入出力はMBC経由で行う。図1の中段にはMBCの端子構成、下段にはMBCの内部回路構成を示す。

 (2)回路動作

 MBCは、TAPコントローラと、MCM内にスキャンされる命令ストリームを監視し、マルチプレクサを制御してMCMのスキャンパスを再構成する。MBCは、MCMがMCMレベルのBP(IP)レジスタ動作を要求される状態にあることを検知すると、MBC内の1ビット(32ビット)レジスタを通るルートにする。すなわち、これらのレジスタがMCMレベルのBP(ID)レジスタになる。

 MBCの追加による遅延はわずかで、MCMの構成ICチップの数には関係ない。


【図】

 図1 MCM用BSコントローラとMCMへの組み込み

図1 MCM用BSコントローラとMCMへの組み込み

 出典:「Designing“dual personality”IEEE 1149.1 compliant multi-chip modules」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Najimi Jarwala著、IEEE発行、449頁 Figure 2 MCM B-S controller: implemented as a separate die.

 Copyright (c) 1994 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、MCM、CAD


【出典/参考資料】

 「Designing“dual personality”IEEE 1149.1 compliant multi-chip modules」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Najimi Jarwala著、IEEE発行、446頁〜455頁



【技術分類】

 2−3 バウンダリ・スキャン応用


【技術の名称】

 2−3−1O 低消費電力のためのJTAG OFFとする回路


【技術内容】

 ICの低消費電力化は、IEEE 1149.1バウンダリスキャン標準(JTAG)への対応とは相反する要求である。そこで、ICの動作時やテスト時には、標準に準拠したJTAG動作ができるようにし、一方、低消費電力モード時には、JTAGをOFFにする方法を提供する。

 (1)回路構成

 図1に、この方法をマイクロプロセサチップに適用した例を示す。チップにはバウンダリ・スキャン用のJTAG回路が組み込まれており、左側にJTAG用端子が並んでいる。上から順にテストリセットTRSTの逆、テストデータ入力TDI、テストモード選択TMS、テストクロックTCK、テストデータ出力を示す。

 右側のPST[4:0]はプロセサステータスビットの出力で、このチップの動作モードを示す。PST[4:0]の出力を用い、上部の論理回路によってTRSTを制御する。

 (2)回路動作

 チップはソフトウエア命令で起動される低電力ストップモードLPSTOPを備えている。チップがLPSTOPになると、内部の機能ロジックはSTOP命令が実行されたかのような状態に置かれる。入力ピンはクロック、リセット、およびLPSTOPから抜け出すための割り込み以外は分離され、出力ピンもPST以外は分離される。

 LPSTOPになると、PST[4:0]=10110となる。この出力信号は右上のNAND回路に入力され、論理0を出力する。これが左上のOR回路を経て、チップの逆TRSTピンに入力され、JTAGを自動的にOFFにする。


【図】

 図1 低消費電力モード時にJTAGを自動的にOFFにする回路

図1 低消費電力モード時にJTAGを自動的にOFFにする回路

 出典:「Low power mode and IEEE 1149.1 compliance: a low power solution」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Alfred L. Crouch、Rick Ramus、Colin Maunder著、IEEE発行、668頁 Fig 9 LPSTOP external auto-disable option.

 Copyright (c) 1994 IEEE


【応用分野】

 LSIバウンダリスキャン設計、CAD


【出典/参考資料】

 「Low power mode and IEEE 1149.1 compliance: a low power solution」、「International Test Conference 1994」、(1994年10月2日)、Alfred L. Crouch、Rick Ramus、Colin Maunder著、IEEE発行、660頁〜669頁