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その他参考情報

3−2−4 クロマキー

【技術分類】
 3−2 特殊編集技術
 3−2−4 クロマキー

【技術の名称】
 3−2−4−A バーチャルスタジオのための合成手法

【技術内容】
 バーチャルスタジオは、合成あるいは自然の画像形成によって、ライブビデオのシームレスなリアルタイム合成を提供する。その出発点がクロマキーである。
(1)特徴
 クロマキーでは、カラービデオ信号の色成分における色相の差を利用して、二つの画面合成を行う。青いカーテンまたはスクリーンなど、単色の背景のショットから前景の対象物を抽出し、新しい背景を含む別のショットと合成する。
(2)機能説明
 図1にクロマキーによる画面合成の例を示す。(a)は背景用の画面、(b)は前景用の画面で、(c)は(a)の背景と(b)の前景を合成した合成画面である。(c)では、(a)の背景と前景の地球の間に(b)の前景の椅子に座った人物が入っている。
 画面合成にはマスクを用いる。(d)は(a)の前景マスク、(e)は(b)の背景マスクで、(f)はこの前景マスクと背景マスクを組み合わせたマスクである。マスク(f)を用いて画像(a)から背景を抽出し、マスク(e)を用いて画像(b)から抽出した前景に重ねれば、合成画面(c)が得られる。
 図2はこれらの処理を行うための回路の例を示す。FG(前景)用カメラで撮影した前景と、BG(背景)ソースで生成した背景をクロマキー装置で合成する。カメラの動きをBGプロセサでリアルタイムにシミュレーションし、背景の遠近関係を変えて、前景の遠近関係と整合をとるようにしている。
 クロマキーには、前景の被写体の詳細を保持するだけでなく、ブルーフリンジのようなアーチファクトを抑制するような技術も導入されている。

【図】
 図1 クロマキーによる画面合成の例

図1 クロマキーによる画面合成の例

 出典:「Virtual Studios: An Overview」、「IEEE Multimedia」、(1996年1〜3月)、Simon Gibbs、Costas Arapis、Christian Breitender、Vali Lalioti、Sina Mostafawy、Josef Speier著、IEEE発行、19頁 Figure2 Video signals used in a virtual studio system: (a) background, (b) foreground, (c) Background plus foreground, (d) foreground mask, (e) background mask, and (f) foreground mask plus background mask
 Copyright (c) 1996 IEEE

 図2 クロマキー処理回路

図2 クロマキー処理回路

 出典:「Virtual Studios: An Overview」、「IEEE Multimedia」、(1996年1〜3月)、Simon Gibbs、Costas Arapis、Christian Breitender、Vali Lalioti、Sina Mostafawy、Josef Speier著、IEEE発行、20頁 Figure3 NHK’s Synthevision
 Copyright (c) 1996 IEEE

【応用分野】
 オフライン編集

【出典/参考資料】
 「Virtual Studios: An Overview」、「IEEE Multimedia」、(1996年1〜3月)、Simon Gibbs、Costas Arapis、Christian Breitender、Vali Lalioti、Sina Mostafawy、Josef Speier著、IEEE発行、18頁〜35頁


【技術分類】
 3−2 特殊編集技術
 3−2−4 クロマキー

【技術の名称】
 3−2−4−B クロマキー設定

【技術内容】
 クロマキーでは、通常ブルーバックと称する単色の背景のショットから前景の対象物を抽出し、新しい背景を含む別のショットと合成する。クロマキー合成を行うためには、まずクロマキーの設定機能が必要である。
(1)特徴
 図1はクロマキー設定ウィンドウで、左上の4個のボタンにより、4種類の設定方法を選択できる。ポインタが示している左端のボタンから順に、カラーピッカー・モード、楕円選択モード、扇選択モード、矩形選択モードである。
(2)機能説明
 カラーピッカー・モードについて説明する。カラーピッカー・モードのボタンをクリックすると、図1のように、InsertAVタイムラインに配置した素材が、タブ内の画面に表示される。十字カーソルを素材画面の抜きたい色(ブルーバック部分)に合わせてクリックし、キーカラーを設定する。キーカラーと同色の部分が抜ける。自動フィット・ボタンをクリックすれば、設定したキーカラーに最適なキー設定が自動的にできる。キーカラーの変化を自動的に補正する自動フィット追跡設定もある。
 自動フィットの結果を、より自然な合成画面にするために、いくつかの設定項目を用意している。キャンセルカラーは、キーカラーと接する境界部分で生じる変色を、キーカラーの反対色を加えて補正する。また、詳細設定ボタンをクリックすると、YUV、色ベース/レンジ、輝度ベース/レンジの各パラメータを呼び出し、調整を行うことができる。その他、CG設定やエッジをソフトにする設定、Linear Cancel Color設定もできる。

【図】
 図1 クロマキー設定機能を示すウィンドウ

図1 クロマキー設定機能を示すウィンドウ

 出典:「カノープスDV Rex-RT Professional再検証 RexEditにおけるクロマキー合成」、「ビデオα Vol.18 No.11」、(2002年11月)、井上功司著、写真工業出版社発行、145頁 図2 「クロマキー設定」ウィンドウ。キー設定「カラーピッカー」モード

【応用分野】
 オフライン編集

【出典/参考資料】
 「カノープスDV Rex-RT Professional再検証 RexEditにおけるクロマキー合成」、「ビデオα Vol.18 No.11」、(2002年11月)、井上功司著、写真工業出版社発行、144頁〜147頁


【技術分類】
 3−2 特殊編集技術
 3−2−4 クロマキー

【技術の名称】
 3−2−4−C クロマキーの調整

【技術内容】
 背景の映像を切り抜き、別の映像をはめ込むキーイング処理で、背景を切り抜くための信号をキー信号、キー信号を生成するための映像をキーソースという。クロマキーはキー信号を生成する代表的な手法のひとつである。ここではそのクロマキーの調整について述べる。
(1)特徴
 クロマキーは、映像の特定の色成分を基準としてキー信号を生成する。人物など、明るい部分と暗い部分が混在し、輝度レベルからキー信号生成が不可能な被写体の合成に用いられる。その際、クロマキーの調整を用いて自然な合成映像を得る。
(2)機能説明
 人物の場合は、通常ブルーバックという青い幕の前で撮影する。この画像内の青色の成分から前景(フォアグラウンド)となる人物の形のキー信号を抽出し、背景となるバックグラウンドの映像と合成する。青色は人の肌の補色に当たり、最適なキー信号を得やすい。
 クロマキーの調整方法は基本的に2つの工程に分けられる。1つは、キー信号を生成するための基準色の指定と、その範囲の微調整である。もう1つは、フォアグラウンドの背景色の色抜きである。これは、カラーキャンセルなどと呼ばれ、合成した映像のフォアグラウンドとバックグラウンドの境界線に残ってしまった背景色の色を消すために行われる。
 図1に、ブルーバックの前にいる人物とバックグラウンドの映像を合成する手順を示す。上部の2つの画面は合成素材である。左下の画面は、境界に背景色が残ってしまった合成映像を示す。右下の画面は、ブルーバックの色成分を調整して、バックグラウンド映像に合わせたクロマキー合成映像を示す。境界線に残った青色は無くなっている。

【図】
 図1 ブルーバックの前にいる人物とバックグラウンドの映像を合成する手順

図1 ブルーバックの前にいる人物とバックグラウンドの映像を合成する手順

 出典:「合成の基礎知識」、「ビデオα Vol.18 No.8」、(2002年8月)、吉田賢治著、写真工業出版社発行、38頁 図5 実際のブルーバックによる合成手順

【応用分野】
 オフライン編集

【出典/参考資料】
 「合成の基礎知識」、「ビデオα Vol.18 No.8」、(2002年8月)、吉田賢治著、写真工業出版社発行、34頁〜38頁


【技術分類】
 3−2 特殊編集技術
 3−2−4 クロマキー

【技術の名称】
 3−2−4−D ルミナンスキー

【技術内容】
 ルミナンスキーは、キーソースからキー信号を生成する代表的な手法のひとつで、キーソースの映像の輝度成分のレベル差を利用する。
(1)特徴
 ルミナンスキー信号を用いた映像合成では、図1上部に示すように、合成素材として、バックグラウンド映像、フォアグラウンド映像、およびキーソースの映像を用いる。合成映像は、図1下部に示すように、バックグラウンド映像とフォアグラウンド映像が部分的に2重写しになる。2重写しの領域や程度はルミナンスキーの調整で決める。
(2)機能説明
 ルミナンスキーの調整には3つのパラメータを用いる。第1はCLIPで、キーソースの映像の輝度レベルのどこからをキー信号として使用するかを調整する。第2はGAINで、キー信号の強さを調整する。第3はDENSITYで、キー信号のレベルを調整する。
 図1下部の左端は、調整前のキー信号と合成映像を示す。キー信号の輝度レベルに応じて、バックグラウンドの映像とフォアグラウンドの映像がミックスした映像になる。
 下部の中央は、CLIP値を大きくした場合を示す。左半分のキー信号の輝度レベルがあるレベル以下の領域はバックグラウンドのみの映像になる。それ以外の右半分の領域では、輝度レベルに応じてフォアグラウンドの映像がミックスされる。
 下部の右端は、GAIN値を大きくした場合を示す。キー信号のカーブが急峻になり、バックグラウンドの領域と、フォアグラウンドの領域との境界がはっきりしてくる。
 DENSITY値を小さくすると、フォアグラウンドの映像が全体的に薄くなる。その代わりにバックグラウンドの映像が見えてくる。

【図】
 図1 ルミナンスキーの調整

図1 ルミナンスキーの調整

 出典:「合成の基礎知識」、「ビデオα Vol.18 No.8」、(2002年8月)、吉田賢治著、写真工業出版社発行、36頁 図3 ルミナンスキーの調整

【応用分野】
 オフライン編集

【出典/参考資料】
 「合成の基礎知識」、「ビデオα Vol.18 No.8」、(2002年8月)、吉田賢治著、写真工業出版社発行、34頁〜38頁


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[更新日  2003.3.28]