3.4 廃ガラス・シュレッダーダスト・医療廃棄物処理

3.4.1 代表的な特許の技術発展

 廃ガラスなどの処理技術の発展経過を代表的な注目特許に基づいて解析し図に表した。技術の分類は表3-4-1に示す通りである。

表3-4-1廃ガラス・シュレッダーダスト・医療廃棄物の処理技術分類

大分類

中分類

小分類

件数

環境対策

減容化

3

焼却

3

リサイクル・再資源化

種類判別・選別

比重差、熱的性質差、センサー

10

選別されたガラスの再資源化

4

 環境対策とリサイクル・再資源化に分類される。その他図作成に当たっての要点は廃プラスチックの場合と同様である。代表的な特許の技術発展を図3-4-1(1)〜(2)に示す。詳細情報のあるものは発展図中に同じ番号を丸数字で示す。環境対策ではもっぱら埋立てと焼却処理に関する特許が占めており、減容化と焼却場へ運搬するための装置がそれぞれ1988年と1990年に出願されている。この減容化技術はシュレッダーダストと医療廃棄物に混入している廃プラスチック、ガラスおよび金属片を破砕により細かくした後加圧圧縮することにより、プラスチックが軟化溶融してガラスと金属片を封じ込めた塊とする。塊にして埋め立てることにより有害物質が溶出することなく、また埋め立てた土地がいつまでも不安定なことなく土地の有効利用を可能とする。

 リサイクル・再資源化では混合物のそれぞれの成分の判別と選別の技術が不可欠であり多くの発明者により出願されている。1978年には廃蛍光燈のガラスと口金を分離する技術、1994年には高周波加熱を応用した金属の判別と分離、そして1995年には廃ガラスの色の判別と選別技術と年を経るに従いリサイクルを確実にする注目技術が出願されている。廃蛍光燈のガラスと口金が混ざったままでは埋め立て以外に処理する方法はないが、これらが確実に分離されガラスは再び蛍光燈ガラス管になり口金も精練過程を経て再び金属原料としてよみがえる。この分離過程で蛍光燈の中に入っている水銀は大気へ放散させることなく回収され水銀汚染の防止にも貢献する。廃ガラスの再利用で永年の課題は多種類の色ガラスが混ざっていることである。混ざったままガラス溶解釜に投入すると全体が黒くなりリサイクル用途を見出すことは難しい。色の判別と選別技術により同じ色のガラス片を集めることが可能となり、再利用の道が大きく開けた。

 判別と選別の技術に平行して、回収されたガラスの再利用技術も多くの発明者により実用的な特許が出願されている。廃ガラスの発生量は膨大であるので再利用を考える場合もまとまった量が期待できなければならない。1991年と1993年にそれぞれ出願された大理石の製造技術と強化コンクリートの製造技術はいずれも建材としての使用を念頭に置いたもので、大量の消費が期待できる優れた特許である。

 リサイクル・再資源化を進めることにより水銀などの有害金属の環境への放散を減少させ、地下水への有害物の浸透が懸念される埋め立て処理量を減らすことができる。リサイクル・再資源化に優れた特許が出てくることは同時に環境改善を進めることになる。