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1.3 生物種別の開発動向
植物系生物種の構成比率を図1.3.1-1に、出願件数の推移を図1.3.1-2に示す。

(1971.7〜98.6月迄に公開の出願)
図1.3.1-2 品種改良における植物系生物種の出願件数推移

植物のなかでは、農業分野に最も適用されている高等植物である被子植物が約90%を占めて断然高い。東京都、京成バラ園芸、日本新薬のベゴニヤ、バラ、よもぎ育種の出願が重なった1977年だけは突出しているが、83年以降に急増がはじまり、今もほぼ安定して高い出願件数となっている。菌類も1990年以降に増加が認められる。
植物系生物種における海外出願人の占める割合を図1.3.1-3に示す。
図1.3.1-3 品種改良における植物系生物種出願件数の国内外比率

1971.7〜98.6月迄に公開の出願
植物の総特許出願件数の31%は海外の出願人で占められている。
次に、主たる出願人を表1.3.1-1に示す。
表1.3.1-1 植物育種の主要出願人
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出願人 |
出願件数 |
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三井石油化学工業 |
81 |
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井関農機 |
42 |
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住友化学工業 |
41 |
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日本たばこ産業 |
33 |
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麒麟麦酒 |
33 |
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ゼネカ(米国) |
31 |
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北興化学工業 |
30 |
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ノバルテイス(スイス) |
29 |
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モンサント(米国) |
28 |
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三菱農機 |
26 |
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三菱商事 |
23 |
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味の素 |
23 |
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プラント ジエネテイツク システムズ(ベルギー) |
23 |
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カルジ−ン(米国) |
23 |
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ナ−サリ−テクノロジ− |
22 |
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鐘紡 |
22 |
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王子製紙 |
21 |
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農林水産省農業生物資源研究所長 |
21 |
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三井東圧化学 |
21 |
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協和醗酵工業 |
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図1.3.1-4は植物育種の技術開発を目的別にみたものである。

図に示されるように、5年ごとの積算グラフでみると、当初は形状特性の改良が多かったが、最近は耐薬品性、耐病性、含有成分組成量の変更を目指した出願が増えている。収量増や大きな植物の技術開発も継続的に行われ、出願件数も増加傾向にある。
植物育種技術の特許出願件数推移を5年ごとの積算グラフで図1.3.1-5に示す。

植物育種技術は、図に見られるように、遺伝子操作が近年の中心技術に定着したとみられる。選抜は、遺伝子組換えや交配などの処理後の選抜を意味していて、DNAマーカーなどを付けて遺伝子組換えの有効な品種を選抜しやすくしたものなど、遺伝子操作がらみのものも含まれている。交配による品種改良もわずかながら増え続けているが、現在の品種改良の主流技術にはなっていない。突然変異誘発、ハイブリッド、細胞融合、倍数体形成などの技術も同様である。
突然変異は自然突然変異と放射線・薬品による人工的な突然変異があるが、この内訳を図1.3.1-6に示す。
図1.3.1-6 植物育種における突然変異の特許出願件数推移

図に示す通り、突然変異は自然変異よりも放射線・薬品による突然変異誘発が主流となっている。
図1.3.1-5の遺伝子操作の内訳を図1.3.1-7に示す。

植物育種遺伝子操作の特許出願件数は、遺伝子組換え・導入が最も多く、遺伝子発現の調節に関する出願が次いでいる。
遺伝子導入方法の内訳を図1.3.1-8に示す。

植物育種において、遺伝子導入法は上図の通り、DNAの直接導入よりも、細菌やプラスミドなどのベクターを利用する導入法が主流となっている。
図1.3.1-9は、植物系生物種がどの育種技術と関連しているかを別の視点で表示したものである。
図1.3.1-9 植物系生物種別育種技術分布
被子植物の遺伝子操作が中心となっていることが分かる。