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1.4.7 食品工業用植物
食品工業用植物の品種改良技術の特許出願件数推移を図1.4.7-1に示す。件数はバラツキはあるが、ほぼコンスタントに出願されており、依然として研究開発が活発であることを示している。

食品工業用植物の品種改良技術の特許主要出願人を表1.4.7-1に示す。特定個人の1980年代の交配技術によるステビアの育種に関する出願が最多件数である。
食品工業用植物の海外出願人の占める割合を図1.4.7-2に示す。海外出願人の占める割合は36 %である。
表1.4.7-1 食品工業用植物の特許主要出願人
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図1.4.7-2 海外出願人の占める比率
(1971.7-98.6月迄に公開の特許出願) |
食品工業用植物の技術/改良特性マトリックスを表1.4.7-2に示す。育種技術は交配技術、遺伝子操作技術、選抜技術が中心で倍数体形成技術がこれに次ぐ。従来技術は複合して使われることが多いので、従来技術によるものが多いものの遺伝子操作技術の比率も高い。改良特性では、品質向上、収量向上が中心でストレス耐性改良は少ないことが特徴となっている。
表1.4.7-2 食品工業用植物の技術/改良特性マトリックス
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収量向上 | 品質向上 | ストレス 耐性 |
操作性 向上 |
その他 | 共通 | 合計 件数 |
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選抜技術 |
2,4,8 |
1,3,5,6 |
3 |
13 |
9 |
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細胞・組織培養技術 |
17 |
1 |
|||||
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細胞融合技術 |
|||||||
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交配技術 |
2,4 |
1,5,12, 15,18, |
7 |
||||
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変異技術 |
|||||||
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倍数体形成技術 |
7,14 |
19 |
3 |
||||
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遺伝子操作技術 |
11,17 |
16,20,21, 22 |
10 |
9 |
8 |
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合計件数 |
10 |
14 |
2 |
0 |
2 |
0 |
28 |
(1971.7-98.6月迄に公開の特許出願)
(番号は表1.4.7-3の番号を表す)
食品工業用植物における主要な課題を抽出し、育種技術との関連を解析した結果を図1.4.7-3に示す。収量だけでなく、食品素材としての甘味、食感風味、ヘルシー等の機能性の改良が交配技術、遺伝子操作技術、倍数体技術、選抜技術により達成されている。甘味剤に関連してヘルシーを考慮したオリゴ糖産生に関わる遺伝子操作技術による育種のような出願が増えてきている。食品としての機能性に関連した課題は多く、遺伝子操作技術はもちろんのこと従来技術によっても新品種の作出が十分に可能であると考えられる。

食品工業用植物育種技術別特許出願件数推移を図1.4.7-4に示す。変異技術を用いた出願はみられず、選抜技術、交配技術等の従来技術は、1990年頃以前の出願に集中してみられる。1990年以降は、遺伝子操作技術に半数くらい集中する傾向がみられるが、交配技術、倍数体技術も用いられており、有力な改良技術とみることができる。

食品工業用植物の改良特性別特許出願件数推移を図1.4.7-5に示す。

収量向上、品質向上は、継続した課題であることを示している。甘味剤、スターチ類等の収量向上、品質向上に関する課題が取り組まれている。
食品工業用植物の品種改良に関する出願特許を表1.4.7-3に示す。総件数は22件である。登録特許には登録欄に○を付けた。甘味剤、スターチ類、精油に関わる植物育種がほとんどである。特に、甘味剤に関わるステビア、テンサイ等の育種に関する出願が10件と多い。
表1.4.7-3 食品工業用植物の品種改良出願特許(1/2)
| 番号 | 公報番号 | 登録 | 発明の名称 | 出願人 | 生物種 | 改良特性 |
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1 |
特開昭59- 34826 | ステビア新品種に属する植物 | 中里 隆憲 | ステビア | 品質向上、成分含有率 | |
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2 |
特開昭60-160823 | ステビア新品種に属する植物 | 中里 隆憲 | ステビア | 収量向上、含有量 | |
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3 |
特開昭61-202667 特公平05-39582 |
○ |
新天然甘味料 | 守田化学工業 | ステビア | ストレス耐性、味 |
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4 |
特開昭62- 96025 | 乾燥葉 | 中里 隆憲 | ステビア | 収量向上、含有量 | |
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5 |
特開昭63-173531 | ステビア新品種に属する植物 | 中里 隆憲 | ステビア | 品質向上、味 | |
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6 |
特開平01- 56703 特公平05-51603 |
○ |
新規なスタ−チ、それから製造される製品およびそれらの製造方法 | アメリカン メイズ プロダクツ(米国) | トウモロコシ | 品質向上、デンプン |
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7 |
特開平02-242622 特許2748141 |
○ |
ステビア3倍体とその増殖方法 | 日本製紙 | ステビア | 収量向上 |
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8 |
特開平03- 19635 | ステビアの種子取り方法 | 村中 滝男 | ステビア | 収量向上 | |
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9 |
特表平04-501801 | トランスジエニツク植物による経口的免疫化 | ワシントン UNIV(米国) | 共通 | 品質向上、免疫応答 | |
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10 |
特表平04-505329 | 不凍化ポリペプチド | デイ− エヌ エイ プラント テクノロジ− CORP (米国) |
ストレス耐性 | ||
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11 |
特表平05-507626 | トランスジエニツク植物におけるシクロデキストリンの生産 | カルジ−ン(米国) | トウモロコシ、米、ジガイモ、タピオカ、サゴヤシ | 収量向上 | |
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12 |
特開平06-141717 特公平07-40841 |
○ |
蜜蜂による花粉の受粉方法及びその受粉交配装置 | 小松 実治 | 共通 | 品質向上 |
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13 |
特開平07- 67621 | 新規微細藻類 | 海洋バイオテクノロジ−研究所 | 微細藻類 | ||
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14 |
特開平07-123878 | 同質4倍体パチヨリ植物及びこれを用いるパチヨリ精油の製造法 | 花王 | パチョリ(シソ科) | 収量向上 | |
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15 |
特開平08-140640 | 飲食品 | ポ−ラ化成工業 | ラベンダー | 品質向上、免疫能増強 | |
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16 |
特表平07-509123 | オリゴ糖輸送体を有するDNA配列,該輸送体を含有するプラスミド,細菌および植物,ならびに該輸送体を同定するための酵母株の製造および形質転換方法 | ヘキスト シエ−リング アグレボ GMBH(ドイツ) |
共通 | 品質向上、オリゴ糖 | |
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17 |
特表平09-503668 | 植物の組織培養および再生方法 | ゼネカ(イギリス) | テンサイ |
収量向上 |
表1.4.7-3 食品工業用植物の品種改良出願特許(2/2)
| 番号 | 公報番号 | 登録 | 発明の名称 | 出願人 | 生物種 | 改良特性 |
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18 |
特開平09-308402 | 新規ブロ−ドリ−フセ−ジ及びそのエツセンスを含有する組成物 | ポ−ラ化成工業 | サルビア | 品質向上 | |
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19 |
特開平10-113086 | 三倍体ステビア | タマ生化学 | ステビア | 品質向上 | |
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20 |
特表平10-504711 | トランスジエニツク植物におけるオリゴ糖の産生 | ステイヒテイング スヘイクンデイヒ オンデルズ−ク イン ネ−デル (オランダ) |
共通 | 品質向上 | |
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21 |
特表平10-504453 | 新規のイソアミラ−ゼ遺伝子、この遺伝子を含む組成物、及び、イソアミラ−ゼの使用方法 | モンサント(米国) | デンプン生産植物 | 品質向上、デンプン | |
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22 |
特開平10- 84973 | ラフイノ−ス合成酵素遺伝子、ラフイノ−スの製造法及び形質転換植物 | 味の素 | 共通 | 品質向上、オリゴ糖 |
(1971.7-98.6月迄に公開の特許出願)