2.3.5 無脊椎動物

 無脊椎動物には昆虫類や甲殻類など広範な種類が含まれ、ミミズ・ハチなどの飼育装置の改良特許は多いが、育種に関する特許は少ない。登録されている特許はカイコに関する3件である。カイコの技術の発展図を図2.3.5-1に、技術の概要を表2.3.5-1に示す。

 東レと片倉工業によるこれらの特許は、ウイルスを用いてカイコに遺伝子を導入し、抗がん作用のあるインターフェロンなどの有用蛋白質を産生させる方法に関するものである。

 その他に、刺さないハチ(農水省畜産試験所長)、味の良いエビ(日本水産)などの特許があるが、これまで権利化に至っていない。

 

図2.3.5-1 無脊椎動物品種改良の技術発展図

・ カイコ

年月は出願日または優先権主張日

表2.3.5-1 無脊椎動物品種改良の代表的特許

出願年

90

96

遺伝子
操作技術

特許2621595
(東レ)
高純度ネコインタ−フエロンの製造法。
遺伝子組換えカイコ核多角体病ウイルスを利用して量産したネコインタ−フエロンを銅をキレ−ト結合させた担体と接触させ高純度で得る。
(出願日90.06.28)

登録

特許2629411
(東レ)
高純度ネコインタ−フエロンの製造方法。
遺伝子組換えカイコ核多角体病ウイルスを利用して量産したネコインタ−フエロンをブル−色素を結合させた担体と接触させ高純度で得る。
(出願日90.06.28)

登録

特許2621656
(東レ)
有用蛋白質の製造方法。
有用蛋白質をコ−ドする遺伝子により組換えた組換えカイコ核多角体病ウイルスをカイコに接種して,カイコ体液を一定値とすることにより,有用蛋白質を効率よく大量に得る。
(出願日90.11.30)

登録

特開平09-215499
(片倉工業)
有用タンパク質の製造方法およびこれに用いるカイコ。
蛹の状態のカイコに、目的タンパク質をコ−ドする遺伝子を組込んだウイルスを接種し、増殖させて、効率よく、高収率で、医薬品等に有用なタンパク質を得る。
(出願日96.02.13)

係属中