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4.4 環境測定技術に関する用語解説
表4.4-1に、本マップで用いた環境測定技術に関する用語を挙げ、簡単な説明を行った。(五十音順に配列)
表4.4-1 環境測定技術の用語解説(1/3)
| 用 語 | 説 明 |
| アノード | 電解質溶液を隔てて2つの電極間に電流が流れているとき、電解質溶液へ電流が流れ出る方の電極。すなわち酸化反応が起こる電極のこと。 |
| アルカリ金属 | 周期表1族(1A族)に属するリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムの6元素の総称。 |
| アルミナ | 酸化アルミニウムの通称。工業的にはアルミナと言われる。α型、β型、γ型などの種類がある。γ型は表面積が大きく、吸着剤あるいは触媒として使われる。 |
| イオン電極法 | イオン選択性電極法。特定のイオンの濃度に応じて電位が変化するように作られた電極を用いる方法。 |
| インピーダンス | コイルとコンデンサと抵抗を含む回路に交流電流が流れるとき、電圧は電流に比例する。その係数をいう。 |
| カソード | 電解質溶液を隔てて2つの電極間に電流が流れているとき、還元反応が起こっている方の電極。 |
| 環境基準 | 環境の悪化を防止するために、環境の質を維持するべき目標。公害対策基本法に、大気、水質、土壌および騒音について環境基準を設定すべきと定めている。環境基準は環境庁告示として示されるが、その他に地方公共団体は、環境目標値を条例として定めることができる。 |
| 環境基本法 | 1993年に制定された法律。大気汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音に関わる環境基準が定められている。1999年にダイオキシン類特別措置法の公布により、ダイオキシン類の環境基準が追加された。 |
| 環境ホルモン | 外因性内分泌撹乱化学物質。女性ホルモンであるエストロゲンと類似の作用を持つ物質。これが生体内に入り込むと本来のホルモンとそっくりの作用をして生体の営みを混乱させる。ダイオキシン類やPCBなど、現在約70種類の化学物質に内分泌撹乱作用の疑いがある。 |
| かんこう電極 | カロメル電極。カロメル(塩化水銀(T))と水銀をよく練り、ペースト状にしたもので水銀電極表面を覆い、これをカロメルを飽和させた一定濃度の塩化カリウム水溶液に浸した電極。 |
| クロマトグラフィ | 媒体に固定された固定相に接するよう移動相を流して成分分離を行う手法。クロマトグラフィを行う装置をクロマトグラフという。 |
| クーロメトリ法 | 電量分析法のこと。目的成分を電流効率100%の条件下で電解し、これに要した電気量から定量分析を行う方法。 |
| 検知管法 | 試薬の入った反応管を用いて空気中の特定微量ガス濃度を簡易、迅速に測定する方法。 |
| 公定分析法 | 国家、公共団体、国際的な組織などによって公に定められた化学分析法。日本工業規格(JIS)、日本薬局方、衛生試験法、日本標準化機構(ISO)などによって規定されている分析法がこれに該当する。 |
| 固体電解質 | 固体状態で大きなイオン伝導を示す物質。 |
| COx | 炭素酸化物の総称。一酸化炭素、二酸化炭素は大気汚染の原因物質である。二酸化炭素は大気中の天然成分であるが、地球に放射される短波長の太陽光線を通すが、地球から放出される赤外線を吸収する。この現象を温暖化効果と言い、地球温暖化をもたらす。 |
| COD計 | 化学的酸素要求量を測定する装置。水中の有機物を酸化剤で酸化するときに消費する酸素量を測定する。海や湖沼の水質汚染のについてはCODが指標として用いられる。Chemical Oxygen Demand(COD) |
表4.4-2 環境測定技術の用語解説(2/3)
| 脂肪族系炭化水素 | 有機化合物の炭素骨格が炭素原子の連鎖結合によって構成されているもの。 |
| シリカ | 二酸化ケイ素。天然には結晶型の異なるいくつかの変態がある。高純度のものは化学装置、IC製造、るつぼなどに、極めて純度の高いものは光透過性がよいため、光通信用のガラスファイバーに用いられる。 |
| 生体活性物質 | 反応速度や平衡を変化させて酵素活性を高めるような物質。 |
| 生物化学的酸素要求量 | 河川の水質の汚濁度合いを示す指標で、好気性バクテリアが水中の有機物を酸化分解するのに要する酸素量を表したもの。Biochemigal Oxygen Demand(BOD)。 |
| ゼオライト | 結晶性アルミノケイ酸塩の一種。沸石ともいう。細孔を有し、分子ふるい作用、陽イオン交換能を持つ。イオン交換体、吸着剤、触媒として利用されている。 |
| SOx | 硫黄酸化物の総称。化石燃料などの燃焼で排出される。大気中に取り込まれ酸性雨を引き起こす大気汚染物質。呼吸器への悪影響がある。四日市喘息の原因として知られている。 |
| ダイオキシン | 非常に強い毒性を持つ有機塩素化合物でポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランの総称。70種類以上の異性体のうち2-3-7-8四塩化ジベンゾダイオキシン(TCDD)は史上最強の毒物と言われる。ベトナム戦争に使用された枯れ葉剤に含まれており、重篤な胎児の奇形が数多く報告されている。ゴミ焼却による発生は厚生省の調査結果(1997年)から一般に関心が持たれるようになった。 |
| 超低音 | 人の耳では聞こえない20Hz以下の超低周波振動。頭痛、不眠、吐き気、不定愁訴や建物・家具をガタガタ揺さぶるなどの低周波公害を引き起こす。発生源としてはコンプレッサー、ボイラーなどの大型機械や自動車、電車などの輸送機器、エアコンなどが挙げられる。また、列車が高速でトンネルに出入りする時や、高速道路の高架橋が振動して発生することもある。 |
| TOC計 | 水質汚濁の指標の1つである、全有機炭素(Total Organic Carbon)を測定する装置。水中に存在し、汚濁の原因となる有機化合物に含まれている酸素の量を測定する。 |
| TOD計 | 全酸素要求量(Total Oxygen Demand)を測定する装置。試料を燃焼させたとき、試料中の有機物の炭素、水素、窒素、硫黄、リンなどによって消費される酸素の量を測定する。 |
| 電子制御燃料噴射装置 | 燃料噴射量を調節する装置。排気ガス中の酸素濃度を検出し、エンジン内の燃焼が理論空燃比(A/F=15)で行われているかをモニターしてコンピュータにフィードバックする。 |
| 伝搬速度 | 波または振動の状態が伝わる速度のこと。 |
| 濃淡電池 | 同種の電極を組み合わせて電気化学セルを構成し、活性物質の濃度だけが両極で異なるようにしたもの。酸素センサなどの原理として使われている。酸素センサでは試験管型の固体電解質の内外面に白金電極を設け、内面に大気(酸素濃度既知)を導入し、外面を排気ガス(酸素濃度未知)にさらして酸素濃淡電池を構成し、内外面の酸素濃度差により応じて発生する起電力により排気ガス中の酸素濃度を測定する方法が用いられている。 |
| NOx | 窒素酸化物の総称。大気中に取り込まれ酸性雨を引き起こす大気汚染物質である。ボイラーや自動車からの排ガスに含まれる。炭化水素などとともに光化学オキシダントを生成する。 |
| 波動 | 空間や物体内のある部分での振動や変化が次々に隣の部分に有限の速度で伝わり、遠くまで及んでいく現象。 |
| ハロゲン | 周期表第Z属のうちふっ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチンの元素の総称。 |
| 反応特異性 | 非常に選択性の高い反応を示すこと。 |
表4.4-3 環境測定技術の用語解説(3/3)
| PCB | ポリ塩化ビフェニル。カネミ油症事件の原因となった有機塩素化合物である。耐熱・耐薬品性、絶縁性に優れている。分解しにくく廃棄が困難な環境汚染源の1つ。外因性内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)の疑いがある。 |
| VOC | 揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)。シックハウス症候群など化学物質過敏症の原因あるいはリスクファクタと考えられている。 |
| 芳香族炭化水素 | 分子内にベンゼン環を持つ有機化合物の総称。 |
| 放電 | 電池やコンデンサなどの帯電体が電流を流してエネルギーを失うこと。 |
| ボルタ電池 | 亜鉛と銅を希硫酸に入れると両金属間に電流が流れることを利用した電池、または一般に化学電池。 |
| 膜型電極 | 同種のイオンを含む2つの電解質溶液をイオン輸送機能を持つ膜を介して接したもの。このようにすると膜の両側に膜電位が発生する。膜の内側には標準溶液を満たす。代表的なものにpH測定用ガラス電極がある。 |
| 無機難溶性塩膜型電極 | 難溶性の無機塩類からなる電極。 |
| 免疫測定法 | 抗原抗体反応の特異性と検出感度を利用して、抗原または抗体を同定、定量する方法。イムノアッセイとも言う。 |
| 有機イオン交換物質膜型電極 | 有機イオンに感応する膜型電極で、陽イオン陰イオンのいずれかを、それと同符号の他種イオンと交感する機能を有する。 |
| 粒子線 | 微視的な粒子が集団として同じ方向に進む細かい流れで、互いにはほとんど衝突しないものを言う。電子線・中性子線・陽子線などの総称。粒子ビームとも言う。 |
