|
|
![]() |
|
第1章 特許からみた技術開発の動向
免疫工学・バイオ医薬品の概要
免疫工学は、抗原(病原菌など生体に有害な物質)と抗体(抗原に結合するタンパク質)が特異的に結合する現象を利用する技術の総称であり、抗原と抗体の医薬品開発、病気の原因となる抗体の除去手段、そして抗原抗体反応が高感度かつ再現性がよいことを特長にした分析手法、診断法に活用されている技術である。1977年〜99年7月までに公開された免疫工学を構成する技術の特許・実用新案は29,794件であり、その内訳は医薬品製造に関係する技術12,413件、診断に関係する技術16,824件、アフィニティクロマトグラフィー用途に関するもの744件、その他4,214件である。また医薬品と診断の双方に関連する特許は4,401件であり、免疫工学は医薬品へも分析診断用途へも発展可能な技術であることを表している。
バイオ医薬品はバイオテクノロジーを用いて作り出されたペプチドあるいは蛋白医薬品である。バイオ医薬品にはバイオテクノロジーを用いて作られたモノクローナル抗体、あるいはワクチンが含まれる。本特許マップでは、これら製品は免疫工学を用いた医薬品製造技術として取り扱い、免疫工学には関連しないバイオ医薬品に関する特許14,972件について、バイオ医薬品の特許として取り扱っている。その内訳は、ペプチド蛋白の物質特許技術6,242件、関連する遺伝子工学関連技術5,733件、ペプチド蛋白製剤技術6,611件および遺伝子治療製剤技術1,399件である。

〔出願件数を読む場合の留意事項〕
免疫工学に関する技術開発動向を説明する前に、外国人による出願を把握する場合の留意すべき点に触れておく。
図1-2および図1-3に示される通り、この分野において外国人の日本への出願においては、特許協力条約に基づく国際出願を利用したものが圧倒的に多い。特許協力条約に基づく国際出願については、国内での公表が遅れていることなどから、1995年以降の外国人のものにはいまだに利用できないものも多い。本特許マップの利用にあたっては、この点に留意することが必要である。


