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1.3.2 診断技術
免疫工学関連技術のもう1つの、そして現在の最大の応用分野である診断技術の動向を、対象とする疾患別に見てみると、図1.3.2-1に示すように感染症と癌に関する技術で約9割を占めており、感染症と癌の割合は、ほぼ1対1である。この技術開発の割合は、図1.3.1-6で見た医薬品の疾患別割合と同様であり、免疫工学関連技術の基本が、抗原と抗体の決定にあり、その技術が医薬品の開発と診断薬の開発の両者に応用できるという特徴を示している。

疾病別の診断技術の出願件数推移を図1.3.2-2に示す。感染症の診断技術と癌の診断技術はともに1982年を境に急速に進展し、85年には上限に達している。このことは83年にバイオジェン社(米国)によりB型肝炎ウイルスコア抗原を利用して遺伝子操作で製造された診断薬が初めて発売されたことと対応している。その後もバイオテクノロジーを応用した診断薬の開発が進展し、90年代には、主要な感染症の診断ができるようになった。90年代からは、DNA増幅技術(ポリメラーゼ連鎖反応:PCR法)などのDNAによる感染症の診断技術も開発され始め、免疫学的方法との競合が始まっている。
これに対して、癌の免疫学的診断は当初の期待通りの結果が得られず、一方で上記PCR法などの急進展とともに、技術開発の勢いが1985年以降低下傾向にあることが図1.3.2-2からも読み取れる。
図1.3.2-2 診断に関する免疫工学関連技術の疾病別出願件数推移

