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(4) 開発課題・将来予測
細胞の直接利用分野における今後の開発課題として
| 1) | 機能改善細胞を含む人工組織の生体内移植による組織の再生 |
| 各組織由来の多能性幹細胞を分離し、それを生体外培養によって疑似組織組成物(細胞塊)を作出する。その細胞塊の中に、遺伝子操作によりその組織内で正常な機能を発揮できるような細胞を含ませることが望ましい。得られた人工組織を生体内に移植して、生体内でさらに発育、融合させることで組織の再生を目指す。 | |
| 2) | 器官の再構築 |
| 器官の障害部分を部分的摘出または溶解により除去し、機能改善細胞または細胞塊を移植するか、もしくは正常な自己細胞を選択的に増殖させて再構築を図る。 | |
| 3) | 神経細胞の再生 |
| 神経細胞の変性疾患においては失われた神経細胞の再生が望ましい。神経の代償作用を信じて正常な培養神経細胞の移植を試みる。 |
などが考えられる。現在進められている人の臓器移植法には技術的にも社会的にも限界がある。一方細胞をベースにした細胞移植、器官の再生については将来性を感じる。近年トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス法などの発展により、同定された遺伝子の機能解析が進み、種々の細胞に特異的な、表面抗原マーカー、増殖または分化因子、および制御因子などが解明されてきており、種々のヒトの組織を人工的に再構成することについては工夫が可能であろう。現在、免疫的障害(移植片対宿主疾病)を乗り越えるには自己移植または胚性細胞移植しかないが、近い将来に組織適合性抗原の転換も可能になるかもしれない。
