続く

(2)ベルトドライブ

 伝達装置としてチェーンとスプロケットの代わりに、歯付ベルトと歯付プーリを用いた伝達装置である。

 ベルトは芯材を有する合成樹脂、ゴムなどからなり、チェーンに比べ動きが滑らかで、また、注油が不要などの特徴を持っている。

 ベルト式伝動装置の特許・実用新案で権利化された代表的なものを表2.1.4-2 に示す。

 

表2.1.4-2 ベルトドライブ装置の代表的な特許・実用新案 1/2

公告・登録番号
出願日
(優先日)
出願人
名称
権利
特公昭56- 32149 昭52. 4.27 デイ Intern
(米国)
自転車のベルト駆動装置 抹消
特公昭58- 47592 昭55. 7.10 ブリヂストンサイクル 自動張力調節機構を有するベルト伝動装置 抹消
実公昭58- 46282 昭55. 9.24 ブリヂストンサイクル 内歯々車と内接噛合する外歯々車の噛合外れ防止装置 抹消
特公昭59- 20905 昭56.11.12 ブリヂストンサイクル 伝動帯の自動張力調節機能を有する伝動装置の内接浮動車  
実公平03- 14474 昭61. 1.17 宮田工業、椿本チェイン 自転車用歯付きプ−リ 抹消
特公平01- 37620 昭61. 3. 5 バンド−化学 歯付ベルトのスキップ防止装置 抹消
実公平06- 7032 昭61. 4. 2 松下電器産業 ベルト駆動式自転車の張力調整装置  
特公平07- 54136 昭61. 6.23 宮田工業 ベルト式動力伝達装置  
特公平08- 5423 昭61. 7. 4 松下電器産業 ベルト駆動式自転車の張力調整装置  
実公平03- 40714 昭61. 8.26 マエダ工業 ベルト駆動式自転車  
特許2542196 昭61. 8.26 サカエ 自転車用ベルト駆動装置  
実公平03- 22074 昭61. 9. 5 マエダ工業 ベルト駆動式自転車 抹消
実公平03- 40715 昭61. 9.12 マエダ工業 ベルト駆動式自転車 抹消
実公平03- 14473 昭61.10. 2 椿本チェイン 自転車駆動ベルト用テンショナ 抹消
特許2542203 昭61.11.25 サカエ 自転車用ベルト駆動装置  
実公平03- 45914 昭61.11.29 シマノ 自転車における歯付ベルトのプ−リ−への案内装置 抹消
特公平07- 74027 昭63. 3.23 ブリヂストンサイクル 自転車用後輪伝動装置  
特公平07- 11309 平 1. 1.31 バンド−化学 自動張力調整機構を有するベルト伝動装置  

 

表2.1.4-2 ベルトドライブ装置の代表的な特許・実用新案 2/2

公告・登録番号
出願日
(優先日)
出願人
名称
権利
実公平07- 49113 平 1. 3.15 バンド−化学 自動張力調整機構を有するベルト伝動装置  
特許2761022 平 1. 3.15 バンド−化学 自動張力調整機構を有するベルト伝動装置  
実公平06- 46790 平 1. 8.14 ブリヂストンサイクル 自転車用後輪伝動装置  
実公平07- 54072 平 1. 9. 6 松下電器産業 ベルト緊張装置  

 

 図2.1.4-2は、前記の代表的な特許・実用新案とこれらの出願以前の基本特許に近いと考えられる技術を時系列的に体系化した技術発展図である。

また、技術発展図の次に、これらの図に示した特許・実用新案の概要も合わせて紹介する。

 技術発展図と概要をみると、以下のことが分かる。

 わが国において伝動部材としてチェーンの代わりにベルトを用いる試みは1940年代もしくはそれ以前から行われている。

 現在のように歯付きベルトと歯付きプーリを用いた形式は1980年ごろに開発された。

 ベルトドライブ装置においては、滑らかな駆動、ベルトの耐久性の向上、歯飛びの防止などを目的として、ベルトの張力調整を行うことが最も重要な課題となっており、技術の発展もここを中心に進んでいる。

 ベルトの張力調整方法としては、前後プーリ間でベルトの張りを調整するテンショナーを用いたものと、駆動軸・車軸とプーリーの回転中心をずらす偏心機構を用いたものの二つに分けられ、後者の偏心機構を用いた方式が開発の主流になっている。また、現在市販されているベルトドライブ式自転車もほとんどこの方式である。


続く