HOME > 刊行物・報告書 > 特許微生物寄託制度に関する検討委員会
答申・報告書・講演録

第1回特許微生物寄託制度に関する検討委員会
議事要旨

1.日時: 平成20年6月23日(月)10:00〜12:00
2.場所: 特許庁 特別会議室
3.出席者: 稲場 均  持田製薬株式会社事業開発本部理事
  小幡 裕一 独立行政法人理化学研究所筑波研究所所長
    バイオリソースセンターセンター長
  熊谷 健一 明治大学法科大学院教授
  清水 義憲 創英国際特許法律事務所弁理士
  高柳 昌生 協和発酵工業株式会社執行役員、知的財産部長
(座長) 竹田 稔 竹田綜合法律事務所弁護士
4.欠席者: 吉倉 廣 国立感染症研究所名誉所員


事務局から検討項目等について説明を行い、「寄託時に寄託者に要求するサンプル本数」及び「特許微生物寄託の要否の明確化」を本日の主な議題とする旨説明した後、寄託機関を運営する立場の(独)産業技術総合研究所、(独)製品評価技術基盤機構によるプレゼンテーションを行い、その後自由討議を行った。
資料説明等を踏まえ、委員から以下のとおり意見・指摘があり、事務局が適宜対応した。
<寄託時に寄託者に要求するサンプル本数について>
○サンプル本数の低減はユーザーにとってありがたい。ユーザーの負担が大きい理由の一つは、微生物の中には増殖期間が長くかかるものがあること。そのため、必要なサンプル本数を揃えるのに時間がかかり、出願が遅れてしまうこともある。全体の本数を減らすことも大事だが、一部だけ先に提出して、後で補充するということは考えられないか。
  → 後で補充することになると、先に提出したものとの同一性をどのように確認するか等が問題となるため、今後検討していく。
○寄託制度は、出願時の実施可能要件を担保するものであるから、出願する側の立場では、安全サイドで考えると、寄託をするかしないかで悩んだ場合には寄託をする側に働く。また、微生物関連出願は特許後に無効審判やライセンス、権利譲渡等の対象となり、微生物の分譲が必要となるケースも出てくる。そのような場合に、サンプル本数を減少することにより、寄託した微生物が不足し、分譲することができなくなるという状況が考えられるが、この時、微生物の再寄託が現実的に可能かどうかについても検討する必要があるのではないか。他方、諸外国をみると、もともとサンプル本数の少ない国もある。そのような国で再寄託が問題になったことがあるかどうかについて調べる必要があるのではないか。
○大学では同じ研究をいつまで続けるかわからないため、後から再寄託という形で同一の微生物を提出することは難しいのではないか。
○大学も知財本部が整備されてきており、研究成果を特許出願していく体制ができつつある。大学であってもある程度の負担は必要ではないか。研究をやめたからといって微生物の保管をしないという話は、他の出願人との関係からみても通用しないのではないか。
○保管する立場である寄託機関からみると、サンプル本数が多い場合には負担が大きくなる点も考慮すべき。
<寄託の要否の明確化について>
○寄託の要否は、開示要件に関係するが、海外における開示要件も考慮してこの事例集を作成したのか。
  → 海外における開示要件も考慮して事例集を作成した。
<特許微生物寄託制度の適用範囲の拡充について(BSL3以上の寄託について)>
○BSL3以上の微生物関連発明について、今後の出願予測のようなものはあるのか。
  → ユーザーアンケートによると、BSL3関連の研究開発をしていると回答した者が約10%、今後BSL3関連の特許出願の可能性があると回答した者が10%弱、BSL3寄託用の施設が必要と回答した者が30%程度となっている。
○現段階ではBSL3関連の国内出願をする場合は、自己寄託ということになるのか。
 → そのとおり。
<分譲された微生物の取扱いについて>
○(分譲されることを考慮して)微生物寄託については戦略的に考えている。以前は特許出願を積極的に行っていたが、今は分譲することにより技術流出のリスクがある変異株などについては、出願しないという策も考えている。
※ 本議事録は事務局の文責にて作成したものであり、出席者各位の了承を得たものではない。
[更新日 2008.6.26]
ページの先頭へ

HOME > 刊行物・報告書 > 特許微生物寄託制度に関する検討委員会