| 1.検討の視点 |
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| (1) | 既に第2回小委員会で検討したとおり、ベンチャー等の知的財産を核とした新規事業支援、特許流通を中心とした知的財産取引市場の拡大、企業の知的財産戦略の構築、迅速かつ実効的な知的財産紛争処理をサポートするため、知的財産専門サービスの役割は今後急速に拡大すると考えられる。しかしながら、現在の知的財産専門サービスの供給体制は必ずしも十分なものとはいえないことから、サービスを担う人材の量的拡大が必要であるとの基本的方向に加え、知的財産専門サービス自体の質的向上、即ち、ユーザーニーズに対応した提供体制の実現、サービス内容の質的向上が強く求められている。 |
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| (2) | このような知的財産専門サービスに対する需要の増大に対応し、サービス内容を充実させるためには、資格制限や業務の独占といった需給調整的な事前規制で対応していくべきではなく、競争原理をできる限り活用した原則自由、事後チェック型へと抜本的に変革することが必要ではないか。 |
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| (3) | 第2回小委員会では知的財産専門サービスを担う人材の確保・養成について検討されたが、今回は、知的財産専門サービス間の競争原理導入を通じて、ユーザーが十分な情報を得た上で最良のサービスを選択できる環境の整備の在り方について検討を加える。
具体的には、 |
| ・ |
規制改革によるサービス提供者間の競争の促進 |
| ・ |
サービス内容、品質等の十分な情報開示 |
| という観点から検討を進めていく必要があるのではないか。 |
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| 2.知的財産専門サービスの業務内容 |
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| 知的財産専門サービスの業務内容は、必要とされる法的な知見の有無等から、以下の4類型に分類されると考えられる。 |
| (1) |
コンサルティング業務やアドバイス業務(研究開発、知的財産権管理、技術評価、企業評価、知的財産の担保化等に関する法的助言以外のサービス業務) |
| (2) |
知的財産流通マーケットにおける取引行為(特許権等のライセンスや売買契約)の代理、契約書の作成、仲介、交渉等のサービス |
| (3) |
特許庁への出願・審判手続代理等、権利取得に関するサービス |
| (4) |
和解・仲裁、侵害訴訟等の紛争処理に関するサービス |
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| 以下、それぞれの類型毎にあるべき姿を検討する。 |
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| (1) | コンサルティング、アドバイス業務 |
| 典型的には、企業の研究開発方針の決定にあたっての権利化戦略や知的財産権管理のあり方、共同開発・委託研究契約にあたっての他社の技術評価・企業評価等に関するコンサルティング業務や、研究開発型ベンチャー企業が独自技術を基に事業化を計画している場合の知的財産担保融資に関するアドバイス業務といった技術的・経済的知見に基づくサービスのこと。現在、弁理士の他、特許情報・調査代行業者や技術・経営コンサルタントにより提供されていると考えられる。 |
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論点 : |
基本的に自由な業務であると考えられるが、サービス市場の活性化のため、行うべき施策はないか。 |
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| 現在様々な民間企業が参入しつつある分野であり、事業規制法や法律家の関与が必要な業務ではなく、自由な事業活動により市場の展開が期待できるものと考えられる。
しかし、未だこのサービス市場は萌芽段階であり、健全な市場の発展を促すための産業政策的アプローチは可能ではないか。
既に、TLOの支援、特許流通アドバイザーによる知財取引支援、知財戦略指標や特許評価指標の提供等の政策的支援がなされているが(参考1-1、1-2)、更に、ユーザーへの十分な情報の開示、ビジネスの拡大支援等の観点から、サービス提供事業者のratingのシステムを導入するための環境整備や事業者による自主的取り組み(健全な事業者団体の形成、情報提供・苦情処理体制の整備、人材育成等)の支援が必要ではないか。 |
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| (2) | 知的財産マーケットにおける取引業務 |
| 典型的には、大学、ベンチャー企業、個人発明家等が開発した発明を事業化するため、適切な企業を探しだし、特許権等のライセンス・売買契約という形で技術移転を行う知的財産取引に関して、企業選定、仲介、交渉、契約締結といった一連のサービスを提供すること。現在、弁理士、弁護士のほか、知的財産仲介業者、TLO、特許流通アドバイザー等によって行われている。 |
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論点 : |
知的財産取引仲介・代理は原則自由な業務であり、法律家以外の者の関与も認められるものであるのか。 |
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| 現在、特許流通・仲介業務を手がけるTLO、知的財産仲介業者等では第三者のためにライセンス契約を締結する等の契約代理業務(法律業務)の部分については、弁護士に依存する場合が多い。このような未だ紛争段階に達していない段階の契約締結等の法律業務について、必ず弁護士が担当しなければならないか、という点については、弁護士法72条を巡って議論がなされている。
すなわち、これらの業務は弁護士法72条のいわゆる「法律事務」に該当するため、弁護士の独占業務とされるべきではないかとの意見がある。(参考2) |
| (注) |
弁護士法72条 弁護士でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。但し、この法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。 |
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| ○ | そもそも、「もの」、「情報」や「権利」の取引(売買、ライセンス契約等)の仲介や代理業務は、消費者保護、一般投資家保護の観点から、免許制・許可制等により規制を行う必要がある場合を除いて、原則営業の自由の範囲内であると考えられるべきであるのか。知的財産取引についても同様に基本的に誰でも自由に活動を行うことができる領域であると考えるべきではないか。(参考3) |
| (注) |
本人が自ら相手方と契約を結ぶのは当然自由。ここで論じられているのは、サービス業者が顧客のために交渉や契約書の作成(仲介・書面作成代行)を行ったり、本人に代理して契約を締結(契約代理)したりする行為のこと。 |
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| ○ | 産業政策上の要請としては、今後多くの付加価値と雇用を生む可能性のある知的財産取引マーケット(特許流通市場)の発展を支援する必要性は高い。
特に約40万件と言われる未利用特許の流通促進が求められる中で、特許流通に関する取引仲介・代理サービスの担い手を法律専門家に限定するよりも、広く民間事業者の参入を可能とし多様なサービスの提供をユーザーが選択できる仕組みを整備することの方が、取引マーケットの発展につながり、かつ法律専門家も含めた専門サービスの活性化にも結びつくのではないか。 |
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| ○ | また、少なくとも工業所有権に関する契約代理については、工業所有権法の専門家である弁理士の業務として規定することによって、それが弁理士にも行うことができる業務(ただし独占業務ではない)であることが明らかとなり、ユーザーの法務サービスへのアクセスの改善につながるとともに、法務サービスの主な担い手である弁護士との競争を促進していくことができるのではないか。(参考4) |
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| ○ | 他方、法律専門家による検討が不十分な契約が新たな訴訟を惹起する可能性を懸念し、当事者のために交渉や仲介を行うことはともかく契約代理まで自由とすべきではなく、最終的には法律専門家のチェックが必要である、との声もある。
これに対しては、ユーザーは交渉から契約締結まで一貫したサービスを求めている、ライセンス契約を巡る紛争のうち訴訟にまで発展するのは極めて少数である、紛争は取引市場の拡大に伴う不可避のコストであり紛争解決手段の充実(仲裁や調停のような裁判外紛争処理手続の充実、特許裁判所の検討、弁護士の知的財産分野への参入拡大、法曹人口の拡大等)により対応できる、との意見もあるがどうか。 |
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| <海外の状況> |
| アメリカでは、各州の法律又は裁判所規則に弁護士以外の者が法律事務を行うことを禁じる規定がある場合が多く、また、訴訟に発展した場合に弁護士以外には守秘特権が認められない等、さまざまな不利益があるため、弁護士資格を有しない者に、契約書の作成、交渉代理等を依頼することはない。コンサルティング、アドバイス等の法律事務にあたらない行為は特許弁理士を含め、誰でも行うことができる。
イギリスでは、訴訟代理等を除いて法律事務は原則弁護士(バリスター、ソリシター)の独占業務ではなく、法律相談、契約書の作成等を行って報酬を受け取ることについて特段の資格を要しない。
フランスでは、弁護士等の資格を有しない者が報酬を得て法律相談、契約書の作成等の法律事務を行うことは禁じられている。ただし、弁理士は契約書の作成、ライセンス交渉等を行うことができる。
ドイツでは、連邦弁護士法3条において弁護士が法律問題全般に対して代理、助言する旨が規定されている。ただし、弁理士については弁理士法上、工業所有権等に関する法律問題について裁判外で第三者の代理をすることが広く認められている。(参考5) |
| (3) | 特許庁等への手続代理業務 |
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| 特許権等工業所有権の権利取得等にあたって、特許庁等への手続代理を行うサービスのこと。工業所有権以外の権利についても、著作権登録(対抗要件のみ)、種苗登録等の手続が存在する。現在、弁理士、弁護士等によって行われている。 |
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論点 : |
工業所有権を含む知的財産権の権利取得手続について、サービス競争の促進という観点からいかなる措置が必要か。 |
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| 各権利の取得手続の代理業務に関する現行の独占規定は以下のとおり。(参考6-1、6-2) |
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| ・ |
工業所有権の登録手続業務は弁護士・弁理士の独占業務。 |
| ・ |
税関への関税定率法に基づく商標権・著作権侵害物品の輸入差止請求の代理業務は、弁護士の独占業務。 |
| ・ |
著作権、種苗登録手続業務については、書面の作成は行政書士の独占業務。 (弁護士は可、弁理士は行政書士となる資格を有している) |
| ・ |
商号の登記申請業務は司法書士の独占業務(弁護士は可)。 |
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| (4) | 紛争処理業務 |
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| 典型的には、特許権等の知的財産権を侵害している第三者との間で、ライセンス契約又は和解金による解決に向けた交渉や、差止請求・損害賠償請求訴訟といった紛争処理プロセスにおいて交渉、代理を行うこと。現在、原則弁護士により行われるものと考えられているが、弁理士が実態上関与していることも多い。 |
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| <知的財産紛争の例と解決プロセス> |
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 | 当事者が継続的取引関係にある場合等については、企業の知財部、弁理士の交渉により、ライセンス契約が締結されるなどして未然に紛争が回避されることが多い。 |
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 | 当事者に取引関係がない場合等については、当事者又は代理人間で交渉が始まり、警告状の送付等により侵害の防止を求めることになる。 |
| 和解へ向けた交渉、調停・仲裁手続の利用(裁判外紛争処理) |
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 | 警告状送付後は、利益調整や当事者間の関係調整(クロスライセンス・和解金)による和解の模索が為されるものと思われる。
また、当事者が非公開の場での第三者の関与を求める場合には、例えば日弁連・弁理士会により組織された工業所有権仲裁センターにおける調停・仲裁手続を利用することもあり得る。この場合には、弁護士・弁理士各1名が少なくとも参加する3名(調停の場合は2名も可)の合議体で調停・仲裁が為されることになる。なお、代理人は弁護士に限られている。(参考7) |
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| 以上のような裁判外での交渉が不成立に終わった場合には、最終的手段として侵害訴訟が地方裁判所に提起されることになる(平成9年の新受件数が563件)。なお、訴訟の迅速かつ柔軟な解決を図るため、平成10年秋から東京地裁で、今年7月から大阪地裁で、専門調停制度(調停委員(弁護士、弁理士)と専門部裁判官からなる調停委員会による調停)がスタートしている。
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論点 : |
裁判外紛争処理業務について、迅速かつローコストな紛争処理システムを実現するという観点から、弁理士業務として明確化すべきではないか。 |
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| 知的財産関連の紛争については、訴訟外で和解等により紛争処理が行われるケースも増加している。また、簡易で迅速な裁判外紛争処理に対するユーザーニーズも高い(参考8)。工業所有権仲裁センターのような仲裁の場においては、仲裁人としてはいかなる専門家の関与も認められているが、代理人としては、弁護士法72条との関係で弁護士のみが活動できることとなっている。
このような裁判外紛争処理については、技術問題が最大の争点となるものであり、弁理士が現に相当程度関与している業務である(参考8)。したがって、知的財産紛争への専門家の関与による迅速な解決の観点や法務サービス間の競争促進の観点から、知的財産の専門家である弁理士の関与を法律上明確化すべきではないか。 |
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| <弁理士の関与を否定する立場> |
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| ● | 紛争処理業務には、技術的争点のみならず、権利濫用、独占禁止法との関係等、工業所有権法以外の法律的論点の解決能力が必要であり、工業所有権法のみについて知識経験を有する弁理士だけでは十分なサービスを提供できないのではないか。 |
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| ● | 裁判外における紛争処理といえども、最終的には訴訟による解決を念頭におくべきものであり、侵害訴訟代理権を有しない者が、裁判外紛争処理において真に依頼人のための判断をすることができるといえないのではないか。 |
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| <弁理士の関与を肯定する立場> |
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| ○ | 最大の争点である技術や知的財産権の解釈について弁理士の果たす役割は大きく、また知的財産紛争である特許無効審判やその審決取消訴訟において既に弁理士は代理人として実質和解交渉に関与している。 |
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| ○ |
知的財産紛争のうち訴訟により解決されるものは数%にすぎない(参考9)。また、交渉は多くの専門家が関与するよりも、当初から一貫して一人が担当し同じロジックで行った方が断然有利になる面がある。誰を選ぶかはユーザー側の選択に委ねるべき。 |
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論点 : |
侵害訴訟における弁理士の関与を拡大すべきではないか。 |
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| 紛争処理を最終的に担保する侵害訴訟手続において、現在、弁理士は訴訟当事者又は訴訟代理人とともの出頭して陳述をすることができることとされている(いわゆる「補佐人」)。この権能に基づき、侵害訴訟の約7割で弁理士が補佐人として関与しているが、実態上は、技術と法律の専門家として、技術的説明や権利範囲に関する法的陳述のみならず、証拠調べや準備書面の作成、裁判上の和解交渉まで、訴訟代理人である弁護士とともにあって行っているケースも多い。(参考10、11)
こうした実態を踏まえた上で、知的財産紛争の早期解決を図るためにも、弁理士に侵 害訴訟代理権を付与することを検討すべきではないか。 |
| (注) |
審決取消訴訟については、弁理士は訴訟代理権を有している。(参考12) |
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| <弁理士の訴訟代理権を否定する立場> |
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| ● | 訴訟代理人は時としてユーザーの意見と対立しつつもユーザーの利益のために最善を尽くすことが求められる立場であり、高い独立性を有する弁護士のみに認められるべき。 |
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| ● | 訴訟代理人には、係争技術に関する弁論能力に加えて、契約、不法行為、権利濫用といった民法一般の知識、民事訴訟法、民事執行法等の訴訟手続・訴訟実務の知識経験や交渉力が求められており、現在の弁理士には対応することが難しい。 |
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| ● | 現行制度においても、弁理士は補佐人として相当程度代理人同様の役割を果たしており、弁護士との共働という観点からも十分バランスのある制度となっている。 |
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| <弁理士の訴訟代理権を肯定する立場> |
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| ○ | ユーザーは当該技術に関して権利化段階から一貫して関与することにより、技術のみならず相手方との取引関係全般について熟知している弁理士に侵害訴訟についても依頼することを望んでいる。(参考13) |
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| ○ | 侵害訴訟は、どのような案件であっても係争技術の確定及び権利範囲の解釈をめぐって争われるものであり、技術的専門能力が重要である。その他必要な能力については、民法、民事訴訟法等についての特別の試験・研修を実施して担保することが可能である。 |
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| ○ | 弁理士は、技術理解力と工業所有権に関する知識に基づき、侵害行為の特定のような訴訟の中心的課題について主要な役割を果たしているが、責任の不明確な補佐人としてではなく代理人として主体的に関与させることにより、原告側の準備の充実や被告側の対応の迅速化が図られ、訴訟審理全体の迅速化に寄与するのではないか。 |
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| ○ | 侵害訴訟件数が年平均7.5%という大きな伸びを示す中で、今後弁護士のみで十分な紛争処理サービスを提供できるのか。 |
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| <海外の状況> |
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| アメリカでは、技術系大学等を卒業した後ロースクールを経て弁護士資格を取得した特許弁護士(Patent Attorney)が紛争処理業務を行っており、知的財産権の設定から侵害訴訟まで一貫して行えるようになっている。
ドイツでは、弁理士は裁判外では紛争解決の代理人として活動することができる。訴訟代理については、特許裁判所(特許庁の審査に対する不服事件を管轄)における訴訟代理権が認められているが、侵害訴訟については地方裁判所において弁護士代理の下で訴訟が行われており、弁理士には陳述権のみが認められている。
フランスでは、弁理士は裁判外では紛争解決の代理人として活動することができる。訴訟代理については弁護士の独占業務とされており、弁理士には認められていない。
イギリスでは、訴訟代理を除く法律事務は原則弁護士の独占業務ではなく、弁理士も裁判外の紛争処理に関与できる。訴訟代理については、county court等の下位裁判所では弁理士にも侵害訴訟代理権が全て認められているが、High Court等の上位裁判所では審査不服事件の訴訟代理権のみが認められており、侵害訴訟代理は弁護士の独占業務となっている。 |
| ただし、イギリスにおいては、1989年に司法制度改革の基本理念を示すグリーンペーパーが発表され、「リーガル・サービスに対する最善のアクセスを公衆が有し、そのサービスが顧客の特定のニースに対する適正を備えている状況を確保」するための改革が進められた結果、従来、バリスターに独占されていたHigh Courtにおける法廷弁論権(裁判所内での主張・立証権限)がソリシターに、またcounty courtにおける法廷弁論権がリーガル・エグゼクティブ(我が国の司法書士に相当)に既に開放されている。現在、特許弁理士に対してHigh Courtへの訴訟追行権(法廷弁論権を除く訴訟行為等の代理権)を認める方向で最終決定に向けた準備が進められている。(参考14) |