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第1回弁理士制度小委員会 議事録

開会

稲垣秘書課長

定時になりましたので、ただいまから産業構造審議会知的財産政策部会第1回弁理士制度小委員会を開催させていただきたいと思います。
本委員会につきましては、2月15日に開催されました第7回知的財産政策部会におきまして御了承を得て設置が決定されたものでございまして、本日、第1回目の開催の運びとなりました。
本日は、皆様、お忙しい中、御出席いただき、ありがとうございます。
私、事務局を担当しております秘書課長の稲垣でございます。よろしくお願いいたします。
本委員会の委員長につきましては、産業構造審議会運営規程第13条第3項の規定により部会長が指名をすることになっております。2月15日の知的財産政策部会の場におきまして、中山部会長に小委員長を兼務していただくということで部会の了承を得られております。

委員長あいさつ

稲垣秘書課長

中山委員長から、一言ごあいさつをお願いいたします。

中山委員長

小委員長の中山でございます。
今、御説明がございましたとおり、小委員長は部会長が指名することになっております。部会長は私で、自己指定的で恐縮ではございますけれども、小委員長を務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
弁理士法は平成12年に全面改正が行われまして、翌13年の1月6日から施行されております。施行後5年の経過を迎えまして、本年の2月15日に開催されました産業構造審議会知的財産政策部会におきまして、改正弁理士法の施行状況に関し幅広い観点から検討を行うために弁理士制度小委員会が設置されまして、本日の開催の運びとなったわけでございます。
私は、知的財産制度の中で弁理士という職業が占める役割は、極めて重大であると考えております。そして、平成12年改正で弁理士の職域も広がり、同時に試験制度の簡素化等も行われまして、弁理士試験の受験者、合格者とも現在、大幅に増加をしているという状況にあります。このような職域の拡大及び弁理士の増加によりまして、社会ニーズを満たすことができるようになれば、弁理士の認知度も向上し、社会的評価も上がると考えられるわけであります。
後ほど特許庁から資料の説明があると思いますけれども、委員各位におかれましては、忌憚のない御意見をちょうだいしたいと思います。
以上をもって私のあいさつにかえさせていただきたいと思います。

稲垣秘書課長

ありがとうございました。
以降の議事進行を中山委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

委員御紹介

中山委員長

審議に入ります前に、事務局から委員の皆様及び特許庁の御出席の方々の御紹介をお願いいたします。

稲垣秘書課長

お手元に委員名簿をお配りしておりますので、そちらをご覧ください。五十音順で御紹介をさせていただきたいと思います。
相澤英孝委員でございます。
神原貞昭委員でございます。
澤井敬史委員でございます。
清水節委員でございます。
谷義一委員でございます。
坪田秀治委員でございます。
戸田裕二委員でございます。
野坂雅一委員でございます。
前田裕子委員でございます。
三尾美枝子委員でございます。
吉田豊麿委員でございます。
なお、大渕哲也委員は本日、海外御出張中のため御欠席をされております。
特許庁側からは、中嶋特許庁長官、野澤総務部長、山口特許審査第三部長でございます。
以上でございます。

中山委員長

ありがとうございました。

特許庁長官あいさつ

中山委員長

審議に先立ちまして、中嶋長官から一言あいさつをお願いいたします。

中嶋特許庁長官

おはようございます。中嶋でございます。
本日は、朝早くから中山委員長初め委員の皆様におかれましては小委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。改めて御礼申し上げます。
冒頭でございますので、一言ごあいさつをさせていただきます。
最近、すっかり定着したいわゆる知的財産立国の実現ということで今、政府を挙げていろんなことをやっているわけですけれども、特に特許庁としては、今の国会では意匠法等の一部を改正する法律案という形で、発明、デザイン、ブランド、それぞれの産業財産権の制度をより使い勝手の良い形にするという点と、もう一つは、いわゆる模倣品対策を強化するという、この2点を主眼といたしまして法案を審議していただいています。参議院はもう通りましたので、順調にいけば、来月中には衆議院も通ると考えております。
あわせまして、今年になってからの話題といたしましては、1月に二階経済産業大臣を本部長といたしまして、特許審査迅速化・効率化推進本部を立ち上げまして、そこで行動計画を作りました。これは一口で言ってしまえば、特許の世界では一時的にかなり審査請求が増大しているということもございますので、特許庁自身が総力を挙げて対応していくということは当然でございますけれども、日本の産業界もちょうど知的財産戦略をより深めていく時期でございますので、産業界でも、そういうところについて取り組んでいただきたいという趣旨で、経済産業省全体としての取り組みという形になっているわけでございます。
他にも、今月は例の地域団体商標、俗に地域ブランドというのがスタートいたしまして、多くの出願が既に出ております。これについては、日本弁理士会の方にも制度の事前の説明ということで御尽力いただきました。国際的には、国際的なハーモナイゼーションを目指しながら当面、日米間で日米の特許審査ハイウェイというのを7月から実施しようとしております。
そんな形で、内外様々の課題というか、話題が多いわけでございますけれども、いずれにしても、知的財産制度を支える人的な基盤という意味では、前提として大変重要だということは当然でございまして、そういう意味で、弁理士の役割もますます高くなってきているというわけでございます。
弁理士制度について、平成12年に80年ぶりの全面改正が行われて、弁理士の業務範囲の見直しが行われたわけでございます。その際、取り扱い業務が拡大すると同時に、弁理士試験についてかなり抜本的な改革が行われたわけでございます。その後、14年、17年と、さらに業務の範囲が拡大したわけでございます。
今回、お願いしたいのは、平成12年の法律の附則の第13条に、政府はこの法律の施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするという規定がございますので、これに基づきまして様々な御検討をお願いしたいということでございます。
大変御多用のところ恐縮でございますけれども、知的財産創造のサイクルを支える専門サービスの中核をなす弁理士制度のあり方について活発な御議論をお願いしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

中山委員長

ありがとうございました。

委員会の公開について

中山委員長

具体的な審議に先立ちまして、本委員会の公開について皆様の御同意を得ておきたいと思います。
御案内のとおり、産業構造審議会では、その運営規則によりまして、部会や小委員会を含めて、会議または会議録を原則公開することになっております。本委員会におきましては、会議後に配付資料、議事要旨、さらに議事録を、発言者を掲載して特許庁のホームページに掲載したいと思っております。また、委員各位の率直かつ自由な意見交換を確保するために、会議自体の傍聴は受け入れないということにさせていただきたいと思います。
なお、今後、委員各位が御欠席をされる場合におきましては、事前に書面で御意見等をちょうだいしておけば、委員会におきまして配付をしたいと思います。
以上の点、いかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕

中山委員長

ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。

配付資料の確認

中山委員長

議事に入ります。説明に入ります前に、資料が用意されておりますので、事務局から資料の説明をお願いいたします。

畔上弁理士室長

秘書課弁理士室の畔上と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
配付資料確認の前に、お手元に産構審の委員に新たになられた方々につきましては、大臣から辞令が出ておりますので、ご確認いただければと思います。
では、配付資料の確認をさせていただきます。
まず資料の1ページ目は議事次第と配付資料一覧。2枚目にいきまして委員名簿。
あと資料番号が振ってございます。資料1「改正弁理士法の施行状況について」。資料2-1が「弁理士法の見直し改正について」、日本弁理士会さんからのプレゼン資料。資料2-2「弁理士制度に関する産業界の意見」、これは日本知的財産協会さんからのプレゼン資料。資料2-3「弁理士に関する中小企業者の声」、日本商工会議所さんからのプレゼン資料。資料2-4「弁理士及び弁理士制度について特許庁内の意見取りの結果」。資料2-5「弁理士制度に対する意見募集の結果について」。資料3としまして、A3横長になっておりますけれども、「附帯決議・推進計画・知的財産専門サービス小委員会答申における指摘事項について」。資料4「弁理士制度小委員会の主要検討項目(案)について」。資料5「今後のスケジュール(案)について」。
参考資料1としまして「弁理士制度の変遷について」。参考資料2-1「知的財産研究所アンケート結果(抜粋)」。参考資料2-2「追加アンケート調査の実施について」。
以上の14点を配付させていただいております。不足等ありましたらお知らせください。

中山委員長

よろしいでしょうか。

改正弁理士法の施行状況について

中山委員長

続きまして、事務局から資料の説明をお願いいたします。

畔上弁理士室長

それでは、お手元の資料に沿って御説明させていただきます。
まず資料1をご覧ください。改正弁理士法の施行状況についてということでございます。先ほど来、お話がありましたように、弁理士法につきましては平成12年に大きな改正をしております。そのときの改正の内容が1番目、弁理士の業務の見直しということでございます。これまで出願の手続代理等が中心だった弁理士の業務に加えて、裁判外紛争処理とか、非独占業務としての知財のライセンス契約等の業務、他方で、従来弁理士の独占業務とされていた業務範囲、特に登録後の手続でございますけれども、これらを縮減するという改正を行っております。実績は、そちらに御案内のとおりでございます。
(1)の下の方に、平成17年の不正競争防止法の一部を改正する法律があります。経済産業大臣が指定する仲裁機関において当事者の代理ができるようになったんですけれども、その代理の対象に著作権も追加されたということでございます。
(2)ライセンス契約等の代理・相談業務。これは平成12年の改正で行われています。
1ページめくっていただきまして、(3)として水際における輸入差止手続の代理業務。
(4)として、特許料・登録料等の納付手続とか、特許権の移転登録申請等、これまで専権だった代理業務については一般に開放されたということでございます。
2.としまして、特許権等の侵害訴訟代理権の付与ということで、これは平成14年の法改正で行われたものでございます。特許権等の侵害訴訟について弁理士も関与できるようになって、こちらの方は弁護士との共同受任で共同出廷が原則であるという内容になっております。
さらに1ページめくっていただきまして、3ページ目でございます。弁理士試験の見直しを行っております。ポイントとしましては、試験内容の簡素・合理化、大学院修了者等の試験の一部免除、それから、著作権法と不競法が新たな試験科目として追加されたということでございます。内容は、そこに書いてあるような改正の中身になってございます。
4.としまして、特許業務法人制度の創設ということで、特許業務法人は、3ページの一番下にありますように、現在54設置されております。いわゆる弁理士事務所の法人化の解禁をしたということでございます。
それから、これまで会則で禁じられた地方支所の設置の解禁ということで、現在、全国には296カ所の支所があります。
5.としまして、弁理士の職責・義務の明確化及び競争制限的規定の見直しということで、弁理士の標準報酬額表の廃止とか、職責の規定等が盛り込まれております。
さらに1ページめくっていただきまして、これまでの弁理士試験の状況でございます。例えば平成17年で言いますと、志願者が9863名。その下に括弧書きで4477名と書いてございますが、これは科目免除を受けている人の志願者数で、内数となっております。平成17年でいくと、最終合格者、一番右端で711名。そのうち480名が科目免除を受けているということで、比率にしますと、67%ぐらいが科目免除を受けているということでございます。志願者ベースで見ると、45%くらいということでございます。
それから、今年既に受験願書の受け付けが終わったばかりですけれども、速報値ということで御理解いただければと思いますが、今年の受験志願者は、資料には書いてございませんが、1万59名です。そこまで伸びたということでございます。
1ページめくっていただきまして、別添2という資料がございます。これは特定侵害訴訟代理業務試験の実施状況ということで資料を用意させていただきました。特定侵害訴訟代理業務試験の方は、能力担保の研修をやって、それの研修の効果確認という格好で試験を行って、それに合格した人が付記登録をするという流れになっておりますけれども、下の方の表にございますように、能力担保研修の修了者は15、16、17年度と3年間で2059名の方が修了しております。それに対して、2の3ポツにありますように、試験を受けて合格された方は3年間で1600名、付記登録された方は1479名という結果になっております。
こちらの2の1ポツの志願者数の累計が研修修了者数より多いのは、不合格になった人が翌年、さらには翌々年、受験される場合があり、受験都度、カウントする関係で研修修了者数よりも数が多くなっているということでございます。
以上でございます。

中山委員長

ただいまの説明につきまして、何か御質問ございましたら、お願いいたします。よろしゅうございましょうか。
弁理士制度に対する各団体等からの意見について

中山委員長

時間の都合もございますので、これから弁理士制度に対する各団体等からの御意見を披露していただきたいと思います。恐縮ですけれども、時間の都合もありますので、それぞれ5、6分程度で説明をお願いしたいと思います。
まず日本弁理士会の神原委員、お願いしたいと思います。

神原委員

日本弁理士会の会長が一言ごあいさつ申し上げたいと希望しておりますので、よろしくお願いします。

谷委員

よろしいでしょうか。
明治32年に始まりました弁理士制度は現在、100有余年を迎えており、ターニングポイントに来ていると言えると思います。世界経済の成長に伴って技術革新が果たす役割の重要性が増大し、我が国が知的財産創造立国を標榜していること、また知財の世界が年を追ってボーダーレス化してきていることがその理由であります。このことは世界的な模倣品対策が求められていることや、世界特許システム構築に向けた検討が進められていることからも明らかです。
周知のことでございますが、米国が1980年代にプロパテント政策を掲げ知財立国を打ち出し、我が国も低下する国際競争力の回復を目指して2002年2月に小泉総理の施政方針演説を受けて知的財産創造立国を標榜するに至っています。この動きに追随するように、最近では韓国や中国も同様の構想を打ち出して、我が国を追い越す姿勢を見せているところであります。
また、我々は、このような現在の状況において、単に平成12年度弁理士法の見直しというだけではなくて、国際的状況も踏まえて我が国の産業を支えるあるべき弁理士制度について考え、そのために必要な改革を実行していくべきであると考えております。
日本弁理士会は、このような認識のもとに平成17年12月の臨時総会におきまして、資料につけておりますが、資料14のように、試験と研修を一体化した弁理士試験・研修制度の導入を目指し、我が国が必要とする知財専門人材としての弁理士の育成を図ることを決議しました。
ここで弁理士は技術と法律の素養を備えた国際性のある知的財産専門家であると考えております。道路公団民営化など数々の成果を上げております規制改革に異論を唱えるものではありませんが、我が国は国家戦略としての国際競争力の強化を目指した対応もそれ以上に展開すべきであり、社会全体の利益という観点から、そして国際的視座から弁理士制度を考えていくべきであると思います。単に規制改革の視点のみに配慮して弁理士制度の改革を行うことを躊躇してはならないと考えます。
我々弁理士は、まさにこのたびの議論における一番の当事者であります。我々のこれまでの経験に基づいた意見にぜひ耳を傾けていただきたいと思います。この小委員会に御臨席の委員の方々に、弁理士がこれからの日本におきまして果たすべき役割、その責任などについて真摯な議論を展開していただけるようお願いいたします。
以上です。

神原委員

最初に意見を申し上げる機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私どもが現在最も関心のございますのは、この委員会の結果で期待されます弁理士法の改正でございますので、突然で大変申し訳ないんですけれども、弁理士法の改正という観点から意見を申し述べさせていただきたいと思います。資料2-1をご覧いただきながらお聞きいただければ幸いです。
先ず、今回、私どもが弁理士法改正をどのように見ているかということでございます。先ほど来、お話がございましたように、平成12年改正弁理士法附則第13条にその旨が規定されております弁理士法の見直し、ここがベースであろうと考えております。その検討に基づく結果としまして、昨今行われております司法制度改革あるいは知財制度改革といったものに整合する弁理士による専門的な知的サービスを拡充する、そういった目的の下での弁理士法改正が期待されるというふうに認識しております。
3ページをご覧いただきたいんですが、平成12年の法改正のもとで、今どういうことが問題であるのか、その問題点をどのように認識しているか、お伝えしたいと思います。3ページには項目だけ5項目書いてございますけれども、4ページ、5ページに多少詳細な説明にわたったところがございますので、4ページ、5ページを見ていただいて御説明申し上げたいと思います。
最初の問題点として挙げますのは、弁理士の業務遂行能力、これは実務能力と言っても構わないと思いますけれども、それが十分でない新しい弁理士が増えてきている。これが一つ問題としてとらえられるということでございます。もう少し具体的に申し上げますと、実務にいろんな知識が必要でございますけれども、特にその中で知的財産に関する国際条約について十分に理解していない弁理士が増えています。この場合の理解といいますのは、単なる知識ではなくて、条約上のいろいろな規定事項の本質的なところの理解に難があるという意味でございます。
専業の範囲を私どもはいただいているわけでございますけれども、それを遂行するのに最低限必要な実務能力も備えていない新しい弁理士が増えてきているととらえております。実務に接する機会が全くないという方々がどんどん新しい弁理士になっておりますので、そういったことも大きな要因であろうと思います。
2番目といたしまして、これは従前のと言いましょうか、既に弁理士としての資格を得ているものの状況でございます。御承知のように、いろんな社会的な役割が変化してきておりますが、それに十分に適切に対応できない弁理士も出現しております。決して数が大量であるとか、そういうことではございませんが、少なくともそういう弁理士が出てきておるというところも大きな問題であろうと認識しております。
3番目なんですが、これは業務にかかわることでございまして、総合的な知的専門サービスを提供したいというのは常々心がけておるわけでございますけれども、それを実行しようとすると、何カ所かで制約を受ける。したがって、十分にその機能を果たすことができないという問題が残存しております。
次のページに行っていただきまして、4番目ですけれども、ここは業務の内容ということではございませんで、今申し上げましたような業務を提供するに当たって、その体制が十分整備されていないという状況にあろうかと、そういう問題です。具体的には、特許事務所の経営ですとか、役割分担といったものを、かなりバリエーション持たせて、多様化をもたせて行うのが望ましいと思われるんですけれども、そのあたりが不足しているという問題です。
もう一つは弁理士情報の開示、あるいはそれに伴います弁理士へのアクセス手段、これがまだ十分に整備されていないというところが問題であろうと認識しております。
5番目、これが最後になりますけれども、現在の弁理士法第1条に目的条項がございますけれども、その内容がわかりづらい。一言で言えば、そういうことなんですが、目的条項にわかりにくさがあるというところが問題であろうと考えております。具体的に申し上げますと、現在、「工業所有権の適切な保護及び利用の促進等に寄与し」ということがございますけれども、そこで工業所有権以外の法律の利用に係る業務も読ませるというふうに理解されますけれども、その点がかなり一般の人にはわかりにくいのではないかということでございます。
時間が短いものですから、省略させていただきます。
続きまして、こういった問題に対して、法律改正をどのようにすべきと考えているのか、そこについて、まず6ページ、ここは項目のみを挙げてございます。同じように、7ページ以降に、その項目に多少の詳細な説明をつけてございますので、7ページ以降を説明させていただきます。
第1に、新しい弁理士となるものの実務能力の向上を図る施策がぜひとも導入をされるべき問題であろうと考えております。具体的には、弁理士試験と弁理士に対する研修を一体化した新しい弁理士試験・研修制度を導入していただきたいということでございます。その場合、試験は、基本的には弁理士の素養を担保する。一方、研修につきましては、その素養に基づいて最小限必要な実務能力を担保すると考えております。
もう一つ、現在の試験には論文試験にパリ条約を中心にした条約科目がございませんけれども、それが先ほど申し上げたような問題を引き起こしているということにつながっておりますので、弁理士試験の論文試験にパリ条約を中心とした条約科目を加えていただきたいと考えております。
それから、研修でございます。研修の方は、今現在、そういう制度はございませんけれども、新たな制度として、弁理士の登録要件としての義務研修というシステムを導入していただければと考えております。もちろん、義務研修でございますので、それなりの例外的措置は必要かと思います。具体的に、どのように研修を行うのか、そこに書いてございますけれども、法律改正に関することではございませんので、運用の面で7ページの一番下に書いてあることが望まれるということでございます。
それから、8ページに進ませていただきます。2番目の法律改正を望む事柄といたしまして、既存の弁理士、もう既に登録をしている弁理士の能力増強を図る何らかの施策を導入していただきたいということでございます。具体的には、弁理士登録をした後に何年かおき、周期的に研修を義務づける。そういった義務研修制度を導入していただければと考えております。この研修は原則としまして全弁理士を対象にして、社会的な変化あるいは技術的な進歩に対応した、適宜選ばれた科目についての研修ということを考えております。
それから、3番目でございます。これは弁理士の業務環境をもう少し整備していただきたいということでございます。具体的に申し上げますと、まず1点は、外国出願関連業務は私どもやっておりますけれども、そこのところが現在の法律では全く触れておられませんので、ぜひとも外国出願業務を弁理士の義務と責任を持って行う標榜業務という形で明確化していただければと考えております。何をもって外国出願関連業務というのか問題があろうかと思いますけれども、これは個々の議論のときに、後々御説明申し上げたいと思っております。
2番目には、利益相反規定というのは弁理士法の31条あるいは48条にございますけれども、ここは現状の弁理士業務とそぐわない点がございますので、そこのところの手当をしていただければと考えております。
3番目には特定不正競争。私どもの業務は、不正競争に関しては特定不正競争の範囲内ということになっておりますけれども、これが多少制限的に過ぎるということで実務に差し障っておりますところがございますので、それをなくすために、もう少し特定不正競争の範囲を広げていただくような形での改正を望んでおります。
もう一つ、関税定率法で規定されております認定手続というのがございますが、現在、弁理士は権利者側の代理手続は行えるんですが、輸入者側の代理ができません。したがって、公平の観点からも、権利者に加えて輸入者側の手続代理も行えるようにしていただきたいということでございます。
次に4番目ですが、10ページになります。これは先ほど申し上げましたサービス提供体制の環境整備ということでございます。特許業務法人制度がとられておりますけれども、それについて現在、一人法人は禁止されておりますし、社員全員の無限責任制度になっております。ここのところを変えていただいて、一人法人を認める、あるいは指定社員無限制度を導入していただければと思います。あくまでも特許業務法人制度を使いやすくするということの目的でございます。
それから、弁理士情報の開示あるいは弁理士へのアクセス手段の改定。これにつきましては、日本弁理士会の役割として、そういったことを規定していただければと考えております。
最後になりますけれども、弁理士法第1条の問題です。これは先ほど言いましたように、わかりにくさがございますので、現在の「工業所有権の適正な保護及び利用の促進等に寄与し」とあるところを、「知的財産権の適正な保護及び利用の促進に寄与し」というふうに変更していただけないかということでございます。
大変省略しましたけれども、以上でございます。

中山委員長

ありがとうございました。
恐縮ですけれども、5、6分ぐらいでお願いをしたいと思います。
次に、日本知的財産協会の戸田委員にお願いいたします。

戸田委員

戸田でございます。
最初にちょっとお断り申し上げます。資料の最後に書いてございますように、今から話す内容は、必ずしも日本知的財産協会の意見ということではなくて、個人の意見として紹介させていただきます。
理由は、産業界の意見は必ずしもまとまっていないからです。弁理士制度に対していろんな御意見はあるかと思うんですけれども、これは経団連さんとも話をしましたが、まとまった意見というのは出しづらい。逆に言うと、それほど問題はないのかなという気もしております。ですから、あえて言えばということで今回は紹介させていただきます。
最初に書いてございますのは、個別の出願等の案件に成果を出してくれる弁理士ということで、今の専権の業務範囲、特に出願の代理をきちんとやってほしい、そういう弁理士が増えてきてほしいという意味で書いてございます。クォリティ、コスト、デリバリーの重視、特に品質ですね。それも活用できる権利を取ってくれる弁理士が望ましい。あとは多面的なクレームドラフティング、国際動向の把握、加えて事務所の管理をしっかりしてほしいということでございます。
2番目が知的財産紛争の際にきちんと代理をしてくれる弁理士ということで、高度な紛争解決能力があることが望ましいと思います。これは単独でなくても構わないと思っていまして、弁護士の先生と一緒にやってくださる弁理士の先生が望ましいのかなと思います。
3番目は経営に生かすアドバイスをしてくれる弁理士ということで、こういう経営全般に知識、経験がある先生方が望ましいと思っております。ポイントは技術と法律に素養とか経験があって、きちんと権利化をやってくれる弁理士が一番です。ですから、(1)がほとんど大半の望みでございます。
シートの4枚目で、弁理士制度のあるべき姿ということで、必ずしも規制緩和の波にストップをかけるということではございませんけれども、個人的には数には余り不足感はないと思います。最近は社内でも相当弁理士の数が増えてまいりまして、大手の会社では50名を超える社内弁理士を擁している会社も出てきております。もちろん競争原理の導入は賛成ではありますが、倍々ゲームのように増員をどんどんしていくという方向はいかがなものかという気がしております。
今、弁理士会さんからもご説明がございましたけれども、きちんと資質を担保するような形が望ましいのではないのかなと。繰り返しますけれども、弁理士のコアは出願等の代理であると思います。ですから、ここをきちんとできる弁理士、技術と法律をベースとした権利化手続がきちんとできる弁理士の育成を優先すべきではないのかなと思います。方向としては、試験制度、研修制度の見直しというところにつながっていくのだと思います。
シートの5枚目ですけれども、(3)、試験制度はオンリーワンの知的財産専門資格を標榜するのであれば、ほかの専門資格との境界領域において、明確に区別できる形が望ましいと思います。いろんな形での軋轢といったら言いすぎでしょうけれども、コンフリクトするような部分も出てまいりますので、試験制度は技術科目と法律科目を例えば論文試験で必須にしてしまって導入していくというのも一案ではないかなと思います。もちろん試験科目数などは見直しをして、逆に今よりも科目数を少なくするという受験生への配慮が必要ではないのかなと思います。
私自身も登録前の義務研修はやるべきであると思っております。
あと、使命条項の新設ということで、弁理士の使命を明確に弁理士法の中にも規定すべきではないかと思っております。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。
引き続きまして、日本商工会議所の坪田委員にお願いいたします。

坪田委員

よろしくお願いいたします。ユーザーの立場からということで、資料2-3をご覧いただきたいと思います。
簡単に商工会議所のことを一言触れます。現在、全国で522の商工会議所があります。大体市の単位にあるとお考えいただければと思います。会員内の商工業者数が450万、大手の出先とか工場も含めての数ですが、組織率が3分の1です。そういう状況の中で、もちろん会員組織としての事業はやっておりますけれども、商工会議所ですから、非会員に対してもいろんな事業をやっております。
そういう意味では、特に一番大きな事業としては中小企業相談。これは会員、非会員問わず、商工業の経営相談等ありましたら応じている。主に商工会議所の経営指導員が担当しているんですが、専門領域については弁理士さんですとか弁護士さん、あるいは税理士さん、そういった方々の特別相談を設けて対応しているというのが現状であります。
知財についてですが、必ずしも多いとは言えないという状況にあります。
それで、御用意した資料の2ページをご覧いただきたいと思います。全国522ある商工会議所で、荒っぽい調査なんですが、知財専門相談について簡単に調査をしてきました。全体回答は下にありますが、左側の下に回答数237ということで、回答率45%。これを見ますと、ブルーの部分、知財専門相談はすべて弁理士という専門相談85カ所。グリーンのところが、知財専門相談は一部弁理士という。これは多分、弁護士さんと組み合わせてやっているところであると思われます。
これを見ますと、現在100カ所に満たない。522商工会議所ある中で、知財専門の相談をやっているところが100カ所に満たないというのが現状であります。もちろん個別に相談がございましたら、会議所が知っています弁理士さんとか何かにつなげるようなことはしておりますけれども、看板を掲げてやっているのはこういう状況であります。
それから、相談の頻度ということですが、右側にあります。大体月1回。商工会議所というのは、金融ですとか、税務ですとか、労務といった相談が多いものですから、どうしてもこういった専門的なことは回数が減ってくるということです。あとは不定期というのがあります。もちろん、これ以外にもセミナーですとか、いろんなマニュアルをつくってやっております。
1ページに戻っていただきまして、中小企業者の声として、一つは弁理士へのアクセスについてということです。ここに四つほど書いております。自社のニーズに合う弁理士を探すのが難しい。自分のところの地域にどういう方がおられるのかということがなかなかつかめないというのが中小企業者の声として非常に多くあります。それから、弁理士の情報検索システムはあるんですが、専門分野の区分けが広すぎるから、もっと詳細な分野になるとわかりやすいという意見も聞かれます。
それから、真ん中の弁理士のスキルについてということです。当然のことながら、経験を積みながら実務能力を高めていただきたいということで、先ほど研修制度の話が出ていますけれども、そういったこともお考えあわせていただきたいなと思います。
先ほども出ましたけれども、これは弁護士会でも申し上げたんですが、知財ネットをつくられるときに、単に訴訟手続とか訴訟に関することだけじゃなくて、もっと経営に精通した上で、こういった知財の関連に加わっていただきたいということもお話しているんですが、中小企業の方からもそういう意見があります。単に手続面だけではなく、経営のことをよく知った上で相談に乗ってほしい。したがって、知財のアドバイスですね、特許に対する評価の問題とか、海外で保有する価値があるか否かという、そういうアドバイスが欲しいという意見もございます。
その他としては、下に四つほどありますけれども、同業他社の受任等により情報が漏れないようにしてほしいとか、弁理士手数料は高いとか。よく聞かれますのは、一体幾らかかるんだろうかということで非常に不安に思っているという意見もかなり多いと思います。最後に、特定の弁理士に長年業務を依頼するケースが多いけれども、弁理士事務所内の知識、ノウハウ、情報等の承継が必ずしも円滑になされていないケースもあるのではないかということで、既に弁理士になられた方も、社会環境、経済環境の変化に対応した対応ができるかどうか、ここら辺についても充実をしていって欲しいという意見であります。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。
引き続きまして、特許庁の審査・審判事務の現場から弁理士制度についての意見が出ておりますので、まとめて山口特許審査第三部長より説明をお願いいたします。

山口特許審査

特許庁の審査・審判等を含めて、全職員を対象に意見募集を行いま第三部長した。その結果につきまして報告させていただきます。
弁理士制度は今、いろんな委員の皆さんが御説明になりましたように、産業財産権の適正な保護とか利用の促進等に寄与して、経済、産業の発展に貢献することを目的とした制度であります。弁理士の皆さんには当然、関連法令とか基準と実務に精通していて、公正かつ誠実にその業務を遂行することが求められており、出願人の依頼を受けて権利取得までの手続を代理するということです。
こういう弁理士制度の趣旨から、日常業務を通じて弁理士の方と接しています特許庁の審査官・審判官、それから、いろんな出願書類を扱います方式担当の方々は、弁理士の方は特許庁と出願人との間に立って権利取得手続の迅速・円滑な役割を果たすということを期待し、求めております。
ただ、日常業務で接する機会が多いということもございますけれども、このような弁理士制度の趣旨に反しまして、迅速・円滑な権利取得手続の妨げになると、邪魔をしているんじゃないかという行為が一部の弁理士に見られるという意見が出ております。弁理士に対しまして、このような行為を行わないようにするような措置について、ぜひ検討していただきたいという意見も出ておりますので、御紹介いたします。
一つ目ですけれども、一部の特定の弁理士の方ですが、事務所員、これは弁理士じゃない、弁理士資格のない方に実質的な代理行為をさせている。事務所員は、どうしても制度とか運用の知識、経験が不足していますので、特許庁の担当審査官とか担当の事務官に審査の内容とか手続の仕方について問い合わせをしてくる。頻繁にしてくるので、受けた人はその都度、仕事を中断しなければならないということが見られるということです。
二つ目は、これは弁理士の方、御自身のことですけれども、一部の特定の弁理士には、関係法令とか、その事務に精通して公正かつ誠実に業務を行っているとは到底思えないという行為が見られます。例として、そこに五つ挙げています。
一つは、長い間、ある会社の代理をされていますと、一連の研究開発を代理しているということで、その分野にはかなりの先行技術があるということは業務を通じて随分わかっているはずにもかかわらず、新しく出してくる明細書には「関連文献はありません」と書いてきているというケース。
それから、審査官の方でちょっとわかりにくいので、「技術内容を説明してください」とお願いしても、「私はよくわかりません」と言って断ってしまうというケース。
それから、具体的に出たのは審判のケースですけれども、こういう補正は適法じゃないというのはわかっていても出してくる。出してきたら、何らかのアクションをとらざるを得ないということで、それによって手間暇がかかってしまうというケース。
四番目としましては、別のケースなんですが、事前に出願人から手数料等を受け取っているにもかかわらず、予納残高のところに不足を生じさせて、不足ですよという通知をその都度出してしまう、出さなければならないという、そういうケース。
同じく、手続補正指令が出ても、ぎりぎりまで放っておいて、その間に出願人から、「これは一体どうなっているんですか」という問い合わせが直接特許庁に来るというケース。
このようなケースについて、具体的な問題点として指摘されていまして、ぜひ検討していただきたいという要望が出ておりますので、御紹介いたします。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。
最後に、特許庁におきまして、弁理士制度に関して広く一般から意見の募集を行ったと聞いておりますので、その結果につきまして事務局から説明をお願いいたします。

畔上弁理士室長

資料2-5「弁理士制度に対する意見募集の結果について」を御説明させていただきます。
募集は特許庁のホームページに掲載しまして、2月27日から3月20日までの期間で、電子メール等の方法で意見を募集しました。そうしましたところ、全部で44名から93件の意見をいただきました。内訳は、そこにありますように、個人が22名、学者が5名、弁理士が12名、無記名の方が4名いらっしゃいました。
意見の内容ですけれども、一番多かったのが試験制度、特に科目免除の関係の御意見が多かったです。その次に多かったのが研修制度、それから弁理士の業務範囲、そういった順になっております。この表は、個人ではどんな意見が多かったか、それから、学者ではどうだったかという格好でまとめさせていただきました。
個人の方は弁理士試験の受験を考えておられる方が多いようで、36件ほど意見をいただいております。主だったところを御紹介します。科目免除制度を見直すべきだという御意見と、例えば個別意見の1の一つ目の黒ポツ、こちらの方は、選択科目については一度合格点を取得したら次回からは免除してほしいという趣旨の御意見であります。これと同じ御意見が2ページ目の4の一つ目の黒ポツにもございます。科目別合格制度を導入すべきだという御意見もあります。
1ページ目に戻っていただきまして、免除制度そのものの考え方を見直した方がいいんじゃないかという御意見が幾つかございます。あとは、1ページ目の一番下の意見から2ページ目にかけては、ほとんどが免除対象となるものの種類を増やしてほしいとか、どちらかというと、免除対象を拡大してほしいという意見が多かったと思います。
2ページ目の2試験科目について申しますと、一つ目の明細書の作成レベルや抵触判断など実社会で必要な知識能力が試されるような試験科目を追加したらどうかという御意見があります。先ほど来出ております実務能力を考査するような試験科目の導入を求めているのではないかと思われます。
それから、黒ポツ二つ目、短答式試験では弁理士の業務範囲維持を前提とするなら、著作権法は存在意義が薄い科目のように思われる。論文式試験に条約を復活させるという意見もあるようだけども、条約は制度趣旨も乏しく、また論点も少なく、その性質から見て短答で十分ではないかという御意見をいただいております。3になりますと、試験の問題数を減らしてほしいとか、時間をもう少し長くしてほしいという御意見があります。
個人の方からは、大体このような意見でした。
4ページ、実際には5ページ目ですね。学者の御意見が出ております。この学者は、専門職大学院の教授であったり、法科大学院の教授であったり、弁理士試験の試験委員をおやりになっていた教授等でいらっしゃいます。
5ページ目の(1)の1のところで、条約科目を復活させるべきだという御意見もあります。そのすぐ下の2その他のところで、広く受験者の層を拡大する施策が必要なのではないかという御意見をいただいております。5ページ目の下の方にあります弁理士の業務範囲についてでございますけれども、外国出願を弁理士の業務として明記すべきとか、不正競争防止法における特定不正競争の概念の廃止等、ここの意見は全部同じ方からいただいている意見でございます。
6ページ目へいきまして、(ウ)として、弁理士・弁理士有志グループからの意見ということでございます。先ほど弁理士会さんから御説明もあったので簡単に紹介させていただきます。御意見としては、弁理士試験の関係の御意見と研修制度の御意見が中心となっています。それから、8ページ目にあるように、特定侵害訴訟の単独出廷を認めるように改正して欲しいという要望が出ております。
10ページ目、不詳という方で、先ほど申し上げましたように、氏名とか職業が書いていないので何とも判断できないんですけれども、受験生らしき人が2名ほど、一つ目の選択科目の免除を要望しているという意見があります。選択科目を廃止していただけないかということを書いていますので、これは恐らく受験生かなと考えております。
大体そのような意見が中心であったということでございます。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。

附帯決議・推進計画・知的財産専門サービス小委員会答申における指摘事項について
弁理士制度小委員会の主要検討項目(案)について

中山委員長

引き続きまして、資料3の附帯決議・推進計画・知的財産専門サービス小委員会答申における指摘事項及び、資料4の弁理士制度小委員会の主要検討項目(案)につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

稲垣秘書課長

それでは、手短に御説明をしたいと思います。
まず資料3、横長の資料について御説明をいたします。今まで弁理士制度につきまして、どういうことを検討しなさいと指摘されてきたかというものをまとめた資料でございます。具体的には、弁理士法は平成12年、14年、17年と改正をしておりますけれども、国会における御審議の際にいただいた衆議院、参議院の経済産業委員会からの附帯決議。それから、推進計画は知的財産推進計画2005といっておりますけれども、知財事務局でまとめていらっしゃる知財計画でございます。
知的財産専門サービス小委員会答申といいますのは、平成12年に法改正をする前に審議会で御審議をいただいたんですけれども、当時、それぞれのテーマについて審議会ではどういう整理になっていて、幾つか積み残しになって今後の検討事項となっている点がありまして、それをまとめたものでございます。
まず研修のあり方でございます。下から三つ目に知的財産専門サービス小委員会報告書とありますけれども、前回の審議会では、ここにございますように、弁理士の大幅増員が質的低下を招かないように義務化を含めた研修機能の強化を行うべきであるとの意見もありますが、弁理士会の自主研修の強化、弁理士の自己研鑽努力をサポートし得る環境整備を行った上で、今後、ユーザーニーズ、試験制度改革の影響等を十分踏まえて検討していくべきであるということで一応整理がされております。
それを受けまして、上から二つ目のところでございますが、平成12年法の御審議の際の附帯決議では、弁理士の自己研鑽努力を支援しつつ、弁理士試験における受験者負担の軽減が弁理士の資質の低下を招くことがないよう努めなさいという御指摘をいただいております。
それから、推進計画の2005では、弁理士の資質の向上を図るため、弁理士研修の充実のほか、弁理士試験合格者の実務能力を担保する方策等について、2005年度も引き続き日本弁理士会の取り組みを促すとともに云々ということで、従来の流れとしては、日本弁理士会で行っていらっしゃるいろいろな自主努力をなるべく各方面からもサポートするということで資質の向上を図っていこうではないかという整理になっております。
それから、弁理士試験のあり方でございます。平成12年法の附則では、試験制度の簡素化、合理化や透明性の確保を図り、受験者の負担を極力低減するよう努めるとともに、受験者の便益に資する配慮しなさいと言われております。推進計画では、弁理士の量的・質的拡大を図るため、弁理士試験のあり方を見直すべく検討を開始するようにとされております。
特定不正競争の範囲の見直しにつきましては、平成17年の附帯決議におきましては、特定不正競争に関し弁理士の技術的性格及び弁理士制度の趣旨にかんがみ、弁理士の業務の範囲の拡大について検討しなさいという指摘がされております。
次に、訴訟代理権の拡大につきましては、例えば二つ目の平成14年法の附帯決議におきましては、将来的に弁理士の単独受任と弁護士法との関係等を含めて広範な議論を進めなさい。あるいは推進計画では単独受任等の検討を含めた積極的活用について検討を行うということで、将来的に検討しなさいという整理がされております。
特許業務法人につきましては、次の2ページ目でございますが、有限責任のことについて、サービス小委員会で若干言及があります。
それから、強制加入制度。弁理士会につきましては、そもそも弁理士会に加入しないと弁理士登録はできないということで、弁護士も同じでございますけれども、いわゆる強制加入制度をとっておるわけでございます。これについて、平成12年の審議会で、強制加入を是認する意見、疑問を呈する意見、両方述べた上で当面、いわば負の部分である競争制限的な規約・慣行について見直しをしなさいとされております。その上で強制加入のあり方自体についても不断の研修の見直しをするようにということで、少し先送りにされております。
これにつきましては、平成13年に公取のガイドラインが出されまして、団体がこういったことをすると独禁法に触れるということで、こういうことはしないでくださいというガイドラインが出されておりまして現在、弁理士会ではそれを遵守していただいているということです。
それから、本年度、平成18年度の規制改革会議で、横断的な検討テーマが幾つか挙がっているわけでございますが、現在8団体、9団体において強制加入制度があるんですが、各団体における強制加入制度についてどう考えるべきかということが今年度の規制改革会議の横断的テーマの一つに挙がっておりまして、今議論をされております。
あと幾つかございますが、時間の関係で省略させていただきまして、次に資料4でございます。これは、本小委員会での主要検討項目につきまして、例えばということで事務局で例示を挙げさせていただいたものでございます。
まず、試験制度につきましては、試験科目、先ほど弁理士会からもお話がございましたけれども、例えば論文試験における条約問題については平成12年に一遍廃止をしたわけですけれども、今回、弁理士会からは条約を論文に復活させてくださいという話がございました。あるいは、条約に復活させないけれども、短答で足切りをしようかとか、そういうことも含めた試験科目をどうすべきかという話です。
選択科目免除の対象につきましては、東京理科大と大阪工大で知財の専門職大学院を設置されておりますけれども、そういうところを卒業すれば一定程度選択科目免除の対象に追加をしてくれないかという御要望も来ておりまして、そういった点を含めて検討が必要ではないかと思っております。
その他試験制度につきましては、先ほどパブコメでもございましたように、短答式を一回受かったら次年度以降、仮に論文が落ちても短答までは有効とするとか、あるいは、たしか税理士でやったと思いますが、科目別の合格制度を取り入れるのかどうかと、そういったような話でございます。
研修制度につきましては、先ほど弁理士会からも御要望がございましたけれども、新規合格者に対する実務能力の担保をどうしていくのか。これを研修でやるのか、やるとしても義務化なのか、義務化じゃないのか、あるいは研修以外の方法で何かできるのかどうか。
それから、最新の法改正等のフォローアップ。先ほど弁理士会からも、弁理士業務を長年やっている方について話が出ましたけれども、これも義務的にするのか、しないのか。仮に業務的にしたとしても、履行しない場合にはどうするのかという点も含めて議論が必要ではないかと思います。
次に、弁理士法に規定する業務でございます。外国出願関連業務につきましては、今は誰が行ってもいい業務なわけですけれども、これを弁理士法に規定するのかどうか。そもそも、こういうことが我が国の法律に書けるのかどうか、諸外国では例がありませんが、そういった点も含め議論が必要ではないか。
特定不正競争の拡大につきましては、どこまでが弁理士の専門性を生かした不正競争なのかという御議論が必要ではないかと思います。
それから、訴訟代理権。今は弁護士と共同受任・共同出廷ですが、これについてどう考えるのか。
それから、水際措置における輸入者側の代理権。今は、先ほど話がありましたように、権利者側の代理権だけですが、輸入者側あるいは輸出者側の代理権についても弁理士法に規定していくのかどうかということでございます。
特許業務法人制度につきましては、一人法人、いわゆる弁理士さん一人で特許業務法人をつくっていいのかどうか。それから、一定の場合に有限責任を認めていいのかどうか。もともと平成12年に導入した経緯が、一人事務所の場合には、どうしても継続性に年齢の問題等々不安があるということで、特許業務法人制度ができたという経緯がございますので、そういう経緯との関係をどうするのか。弁護士法では平成13年か14年の法改正で両方とも認められておりますけれども、弁護士法で認められた、いろんな議論があったようでございますが、その議論も御紹介をしながら御議論いただければと思っております。
その他につきましては、弁理士情報の公開。先ほどユーザー、特に中小企業が選択できるように、もっと弁理士情報を公開してほしいというお話もございましたけれども、個人情報保護法との関係もあり、弁理士会がやるにしても、いろんな規定の整備が要るのではないかという論点もございます。
それから、先ほど御説明した弁理士会の強制加入制度について引き続き必要なのかどうか。
それから、知財部門が分社化をする動きが相当あるんですが、今までできた業務が分社化をしたことだけでできなくなるのはおかしいのではないかという議論。他方、グループ会社外からも知財分社がいろんな業務を事実上、受任できるのも変なので、その辺についてどういうふうに考えていくのか。
それから、先ほど出ておりました弁理士事務所の補助員の話。実質補助員が明細書をつくったり、庁とやり取りをやっている例もありますが、例えば弁護士法では名義貸しについては禁止されておりますけれども、弁理士法にはそういう規定はございませんが、そういう点を含めてどう考えていくのか。
それから、先ほど弁理士会から御説明がありました利益相反事件についてのルールが割とフワッと書いてありますので、この辺について、どういう場合はよく、どういう場合はいけないのかということの議論が要るのではないか。そんなことを考えております。
それから、参考資料の2-1、2-2ということで、知財研で行いましたアンケートをお配りしております。これは後でご覧いただければと思いますが、2、3分で簡単に御説明させていただきます。
まず4ページ目を開けていただきますと、弁理士に対する評価、知財協の企業、中小企業、おおむね期待したどおりの代理手続をしてもらえたということではあるんですが、他方、技術的な理解が不足している、明細書の作成能力が不足している、あるいは料金請求が不透明であるといった御不満もそれなりの数ございます。
それから、9ページでございます。試験につきましては、試験制度を見直す必要はないというのが25%前後あるんですが、逆に段階的合格制あるいは科目別合格制を入れた方がいいんじゃないかという御回答の方が、見直す必要はないという回答よりも多かったということもございます。
それから、11ページでございます。登録要件として実務経験を追加すべきであるといった答えが割と多くございました。
それから、13ページでございますけれども、実務能力不足あるいは条約知識不足の人も結構目立つというお答えも割とございました。
それから、17ページでございますが、既に弁理士になった方についてでございますけれども、一定期間ごとに研修を義務づけるべきであるというお答えが割と多ございました。
最後に、追加アンケートをご覧いただきたいんですが、先ほど弁理士登録要件として実務経験を追加すべきである、あるいは実務能力等が不足している人が目立つようになった等々のお答えをいただいた企業に追加アンケートをいたしました。
資料の2ページ目の問1、問2の上の方をご覧いただきたいんですが、いろいろと問題だとおっしゃっているんだけども、実際に何か問題が生じたんですか、あるいは生じることを想定しただけなんですかという問いをしたところ、3分の1の企業が実際に弁理士さんに事件を依頼して問題となったケースがあったと、3分の2の企業は、問題は起きているわけではなく、そういうことを想定しただけであるということをお答えになっております。
どういう具体的な問題があったんですかということを聞いたのが問2から以下でございます。3ページ目の問4をごらんいただきますと、問題があったと書いた97社について、どういう問題だったかという中身を書いたのがこれでございます。弁理士が明細書作成に際し技術内容を理解できなかった、あるいは高齢化、自己研鑽不足により法改正、最新技術に対応できない、補助者作成の明細書を弁理士がチェックしていない、事務管理能力の不足と、こういったところが割と多ございました。
最後に、新人の弁理士にいきなり依頼をして問題となったケースにつきましては、今回追加アンケートをした範囲では一件もございませんでした。ただ、以前からつき合いのある特許事務所に頼んだところ、新人弁理士に回されて問題が生じたというケースは若干ございました。
以上でございます。

中山委員長

ありがとうございました。
ただいまの事務局の説明につきまして、何か御不明な点がございましたらお願いいたします。
御不明な点、ございませんでしょうか。

質疑応答

中山委員長

よろしければ、本日は第1回の会合でございます、いまだ発言をしていただいていない方もおられますので、自己紹介を兼ねまして、弁理士制度につきまして日ごろ感じておられること、あるいは事務局から説明のありました主要検討項目(案)等について御意見、御感想をちょうだいできればと思います。事前にお願いしてあると思いますけれども、3分以内ぐらいで御意見をちょうだいできればと思います。
順番にあいうえお順で、相澤教授からお願いします。

相澤委員

平成12年度の改正のときの委員もしておりましたので、そのときの経過も含めて、簡単にお話しします。
平成12年のときには、規制緩和が重要な論点でした。弁理士制度につき、専権業務を認めるのは止めて、名称の標榜制度とすべきであるという強い主張もありましたが、試験制度を改正して、十分な数の合格者を出すことによって規制緩和の実をあげるから、その成果を見てほしいということで改正がされたという経緯があります。この12年度の改正の経緯は十分に踏まえて御議論いただきたいと思います。
先ほども規制改革会議から強制加入制度が議論の対象になっているということでございますので、参入抑制になるというような制度の改正になりますと、強制加入制度が大きな問題となるおそれがあります。今回の委員の方には規制改革会議の方がいらっしゃらないわけでございますけれども、その点のことは十分踏まえた上で御議論がなされるよう希望いたします。
以上です。

中山委員長

神原委員、先ほどお話ございましたが、何かほかにございましたら。

神原委員

先ほどは時間をオーバーいたしまして、申し訳ございませんでした。
先ほど申し上げた内容にちょっと追加いたします。資料4として御説明いただいた主要検討項目(案)でございますけれども、私どもが申し上げたことを大体反映していただいておりますので、希望をもって、それなりの意見をさらに申し上げて、いろいろと議論をさせていただきたいと思っております。
以上です。

中山委員長

澤井委員、お願いします。

澤井委員

先ほど戸田委員からありましたように、産業界全部一本の意見というのは多分なくて、会社の規模とか、その会社がどういう組織体系を持っているかによって、弁理士さんの使い方って、かなり違いますので、それぞれ意見があるんだろうと思います。
私も個人的には戸田委員のおっしゃったのとほぼ一緒で、数の方は、これ以上どんどん増やしていっても仕方がないので、そろそろ数を増やすのは止めにしてもよいという感じが正直しています。それから、資質のところも、技術をわかる人が増えてほしいというのは同感です。
それから、試験制度のところはニュアンスが違って、ある程度負荷をかけた試験にしないと、良いレベルの者が選定できないと思います。難しい試験をはい上がってくる過程で自分なりの考え方を身につけるところが私はいいんじゃないかと思っています。ゆとり教育は失敗という話がありますけれども、あまり試験をやさしくして受かりやすくするのは必ずしも良いとは限りません。弁理士試験で受験生の何をみるのかということはよく考えた方がいいんじゃないかと思います。我々のところでは、問題の所在を把握した上でいろんな論理を構築でき、きちんと人を説得できるような人材が欲しいので、そういう資質のある人を選抜できる試験問題となるような工夫もして欲しいと思います。
それにあわせて、研修制度のところは、基本的には自助努力の形での研修になると思いますけれども、ある程度弁理士として仕事をする上で必須と思われる項目については研修を義務化すべきだと思います。そして、弁理士会が用意した研修項目を選択的に履修した場合には、社会に対して、それがわかるような形でこの内容研修を終えていますというふうに見せれば、お客様がそれを見ながら、ここまでやっている先生だなということで仕事を依頼するときの一つの目安になるんじゃないかと思います。
最後の使命条項のところも大事な点です。弁理士は、代理人として財産権の創設にかかわるわけですから、依頼人の財産権をどう創り、それを上手に維持するかということに大きな責任がある。また、
この裏返しに第三者排除効が出てきますから、いい加減な権利を創ることはできないという社会的責任があります。そこのところをきちんと認識してもらうような位置づけの使命条項が必要なんじゃないかなと思っています。
今回の議論は、先ほどの御説明を聞いていると、平成12年の法改正で附帯条項があるのでやりますという印象を受けます。しかし、そのときに、現時点の問題点だけで見るのではなく、先ほど谷会長がおっしゃったように、国際的な視野で全体の動きについての問題意識を持ちながら議論しておく必要があると思います。今の法律がこうだからという観点だけじゃなくて、もう少しグローバルな観点でいろいろな議論をしていただければ良いと思います。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。
清水委員、お願いします。

清水委員

常日ごろ地方裁判所で弁理士の先生方と一緒に仕事をさせていただいております。地方裁判所での侵害訴訟については共同代理でお願いしておるわけですけれども、大体の事件において弁護士の先生方と弁理士の先生方、一緒に円滑にやっていただいています。特に、付記弁理士という場合には、よくやっていただいていると思っております。
反面、高等裁判所の審決取消訴訟になりますと、現在は単独でやっていただいている事件が大多数なんですが、それについて、審決を取り消すという観点から、取消事由の整理などをお願いした場合に、訴訟的な観点での理解が不十分ではないかと感じられることもあります。そういう面で、少し見直しが必要なのかなという感じは持っております。
また、昨年、一昨年と2年度、弁理士試験の委員をやらせていただきましたので、それの感想で申しますと、最近はマニュアル化の弊害といいますか、非常に画一化したような答案が多いわけです。それから、口述試験を担当しましても、このまま明日から業務をされるのはどうかなという方もおられるということを感じます。どういう制度設計かは別にしても、一定の研修がこれから大事ではないかなと感じた次第です。

中山委員長

ありがとうございました。
谷委員、お願いいたします。

谷委員

多少先ほどの繰り返しになるかもしれませんけれども、量的な拡大はかなり達成されてきている現状で、一番大事なのは質的な担保ということだろうと思います。そのためには、試験のような一過性のものではなくて、あくまでも研修を重視していただければありがたいと思います。研修につきましては、全員が受けられる仕組み、例えば登録前の義務研修のような形で、とにかく全員が研修を受けて、その上で実務的な最低限の能力を担保できるような仕組みが必要かと思います。
それから、先ほど澤井委員からも御賛同いただきましたけれども、これは一国だけの問題ではなくて、各国が知財立国を目指している中で、日本の弁理士制度が埋没してはならないと思っております。日本の弁理士制度が埋没するということは、すなわち日本の特許庁も使われなくなるということにつながるかもしれません。日本の知財立国が形だけのもの、空洞化しないように切に望みます。
以上です。

中山委員長

坪田委員、お願いします。

坪田委員

中小企業の声については、先ほど簡単に申し上げましたけれども、中小企業単独では、知財の保護とか、その活用、権利侵害の対応は、なかなか難しいので、身近な弁理士さんの存在というのはぜひ必要だなと思っています。特に中小企業の場合は取引の中で非常に弱い立場にありますので、容易に知的財産権を取得したり、財産権の侵害に対して対抗できるような環境整備もあわせて御配慮いただければと思います。
以上です。

中山委員長

戸田委員、お願いします。

戸田委員

先ほど申し上げましたので余り多くは言いませんけれども、私も弁理士なんですが、弁理士として誇りを持てる資格になっていくべきではないのかなと思います。誇りを持てるというコアは、技術と法律の両方がわかる専門家ということではないのかなと思います。そういった議論がされるのを希望します。

中山委員長

野坂委員、お願いします。

野坂委員

私は新聞社の取材する立場で、これまで知的財産権の問題あるいは国際競争力をはかる上で、この分野の重要性について取材をし、また考えてきました。
今回の委員会においても、その基本を改めて再認識して、知財立国を日本が進め、また新しい成長の一つのてこにもなるのかなと考えております。その意味でも、それを支える弁理士の役割は非常に大きいんだと思います。
先ほどさまざまな団体のお話を伺って、若干ニュアンスが違うところもあるし、一部は共通認識のところもあるし、非常に重要なテーマばかりなので、私もしっかり考えていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

中山委員長

前田委員、お願いします。

前田委員

もともと企業の研究所におりまして、それから外資系の立ち上げ、企業と企業の技術移転等を行っているうちに、今いる大学の技術移転という仕事に関わらせていただいています。ですから、弁理士の先生方とは、お願いする側、ユーザーの側としてここに参加させていただきたいと思います。従いまして、知識が不足していたりして、勉強しながら関わらせていただくような形になります。よろしくお願いします。
日ごろ感じています意見を述べさせていただきます。昨年、博士号を取得する際に、特許をある大学から出願致しました。以前企業におりましたので、大体の内容の特許を書けば、ばっちりと弁理士の方が出していただけるものだと思っていました。しかし、大学というところはお金がありません。半分ボランティア的に料金の安い先生にお願いしなければいけないという状況があります。内容が、ナノサイズで導電性高分子を電気化学重合するというちょっと変わったものだったものですから、技術がわからなかったせいか、「てにをは」しか直していただけなく、とても悲しい思いをした経験があります。幸い、その関係で100件ぐらい自分で明細書を書いていましたので何とか出すことできましたが、大学から頼む特許というのはこんな状況なのかと悲しかったです。
また、今関わらせていただいております東京医科歯科大で感じたことをお話しします。研究者の多くの方は、特許相談の際に論文を持っていらっしゃいます。論文というのはピークデータ(一番いいデータ)がそのまま載っています。「はい、これで特許書いて」ということになります。そうしますと、弁理士先生の方に技術力がありませんと、クレームを広げていただいたり、売物になりそうな特許に仕上げることができません。
弁理士の方が単に量だけ増えますと、安かろう悪かろうの一番被害を受けるのがお金のない大学になるのではないかなと思っています。
ですから、質の向上というのは切なる願いになっておりますので、技術と法律のわかる質の高い方がどんどん世の中に出ていくように、研修制度や試験制度を検討していただきたいと思っています。よろしくお願いします。

中山委員長

三尾委員、お願いします。

三尾委員

弁護士の三尾です。日弁連からまいりました。
日ごろから日本弁理士会の先生方や個人的な弁理士の先生方とは、とてもいい関係でお付き合いをさせていただいております。
会として一緒に行事をやるということも多々ありまして、ここ何年かはとても良好なんですけれども、日弁連としてはさまざまな問題を抱えておりまして、特に知財についてだけというわけではないんですけれども、隣接士業といたしまして、ここにテーマとして掲げております試験制度や研修制度、強制加入制度は、ほぼ同様な問題を抱えております。全く同じような立場で頭が痛いところでございまして、利益相反も含めて、とても難しい問題をはらんでいると理解しております。
そういうこともあるんですけれども、平成12年、前回の改正のときと比べまして、弁護士会としても司法改革に力を注いでまいりまして、ロースクールもできましたし、弁護士の合格者も画期的に増えているという状況にあります。ロースクールの学生の中には弁理士の先生もたくさんいらっしゃって、弁理士じゃない技術系出身の学生も多く、知財に関する関心が非常に高いと聞いております。
そういった平成12年から比べての環境の変化ということも十分考慮した上で、今回検討対象とされています様々な問題につきまして、いい形での結論に結びつきますように尽力をさせていただければなというふうに考えております。
以上です。

中山委員長

吉田委員、お願いします。

吉田委員

現在、試験部会長をさせていただいております立場から、特に試験制度の問題については関心があるわけでございます。
平成12年の制度改正に先立って行われたサービス小委員会の検討の報告書、あるいは国会審議の際の附帯決議等を拝見しますと、まずは試験制度の改正によって量的な拡大を図ろうということが一番大きな目的だったように思います。そういう観点から見ますと、統計的には、当時4%ぐらいの合格率だったのが現在は7%に上がっておりますし、絶対数におきましても順調にふえてまいりまして、昨年は711人という結果になっております。ただ、志願者数は昨年、一昨年、そして、今年と、ほぼ1万人のところに定常化されてきているかなという傾向が見えないでもありません。
先ほども戸田委員からだったと思いますが、数の点で不足を余り感じることはないというお話もありました。今の状態で順調に推移すれば、数の問題についてはほぼ問題ないのではないか。そういう意味では、現在の制度、目的としたところの一つは達成されているのではないか。
一方で、実務能力の不足ということが別問題としてあるわけです。統計的に見てみますと、今の試験制度の下では、例えば学生のような、いわゆる実務経験を全く持たない人がどんどん合格しているために、全体として能力の低下が起こったのではないかということは全くなくて、合格者の75%は企業の知財担当者と、法律、弁理士事務所等の方々ですから、これはほとんど改正前と変わっておりません。特に試験制度のために能力低下が起こったということはないように思われます。ですから、また別の問題として考えなくちゃいけないのではないか。
かといって、試験制度の立場からも考えてみなくてはいけないかと。そのためには、試験科目の改正とかいったようなもので、それから、免除の問題等々考えなくちゃいけないかもしれません。先ほど澤井委員からは、よじ登ってくるような人がほしいんだという話もありましたけれども、これから実務能力を担保するために試験制度の側から何か制限を加えていくようなことをすることは、いわば規制改革の大きな流れの中でなかなか難しいのではないかという気がいたします。
したがって、もちろんこれから検討されるべき事柄でしょうけれども、私としては、現実的な観点からは、この問題は研修制度に相当大きな期待を寄せざるを得ないのではないかと考えております。そういう意味では、弁理士会が始められたe-ラーニングを利用した研修制度は非常に期待が持てる制度じゃないか、利用の可能性の高い制度じゃないかと考えているところでございます。
以上です。

中山委員長

ありがとうございました。
一通り御意見をちょうだいいたしましたけれども、なお補足的に御意見がございましたらちょうだいしたいと思います。何かございますでしょうか、澤井委員。

澤井委員

平成12年度の改正のときと今とで変わっている状況としては、さきほども話が出ましたけれども、知財専門職大学院ができていることです。ですから、研修の話をするときには、ロースクールも含めて、弁理士制度の中に知財専門職大学院をうまく活用するような構成とかやり方を考えてみることに意味があると思います。知財専門職大学院も一つの解決策のとっかかりになるのかもしれません。そこら辺まで含めて研修を考えてみるのも一つの手かなという感じがいたします。

中山委員長

ありがとうございます、相澤委員。

相澤委員

知財専門職大学院につきましては、そのカリキュラムについての案を文部科学省のワーキンググループでつくったことがあります。その中では、弁理士制度とはリンクしないということで整理しました。その会合には、日本弁理士会の方も出ていらっしゃいましたが、そのような方向で、カリキュラムの検討が進められたという経緯があります。
それから、設置認可についても、弁理士制度と関連した審査はしてなかったのではないかと思います。

中山委員長

澤井委員の御意見はいかがですか。

澤井委員

弁理士会の研修にしても、知財職専門大学院にしても、同じいろんなことを教えるわけなので、そこで両者のある種の交流みたいなものも含めて研修を考えてみる手もあるんじゃないかなと感じています。具体的なアイデアがあるわけじゃなくて、同じ知財の人材が知財専門職大学院にいて、その中の人の一部が弁理士にもなりますし、他の人は弁理士に仕事を依頼する立場にもなるわけなんで、何か工夫の余地があるんじゃないかなと思います。相澤委員がおっしゃったのは、もっと限定的な感じかもわかりませんけれども、少し柔軟な感じで知財専門職大学院と弁理士制度との関係についていろんな可能性を探ってみてもいいんじゃないのかなという意味です。

中山委員長

専門職大学院との関連を持たせるとすれば二つの意味あいが在ると思います。一つは弁理士試験あるいは資格付与のときに、どういう関連を持たせるかと、あと一つはでき上がった弁理士を再教育するときにどうなさるかという、この二つは全然違うと思うんですけれども、いずれ検討になるかと思います。
ほかに何かございましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。
御発言も、きょうのところは一応出尽くしたと思われますので、当委員会での主要検討項目(案)につきましてお諮りをしたいと思います。今後、検討の過程におきまして検討項目を追加していただくこともあり得ると思いますけれども、当面のところは事務局の提案されました項目案でよろしゅうございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕

中山委員長

もし万が一何かございましたら追加の可能性もあるということで、一応この検討案のとおりにしたいと思います。今後ともよろしく御協力をお願いしたいと思います。

今後のスケジュール(案)について

中山委員長

今後の委員会のスケジュールにつきまして、事務局から説明をお願いいたします。

畔上弁理士室長

資料5に今後のスケジュール(案)という資料を用意させていただきました。
第2回目、これは事前に委員の皆様方と調整させていただいておりますけれども、6月16日金曜日午後3時から午後5時までということで考えております。テーマにつきましては、弁理士試験・研修制度について。ここは多分2回にわたってやることになるだろうと考えておりまして、その1とさせていただいております。それから、弁理士法に規定する業務についてということで、この二つをメインにやらせていただければと考えております。
3回目でございますけれども、そこにありますように、7月の中旬くらいをめどにさせていただいて、後ほど日程調整等で連絡させていただくようにしたいと思います。3回目は特許業務法人制度、その他の論点、それと弁理士試験・研修制度についてのその2ということでやりたいと考えております。
4回目は夏休みを挟んで、各検討項目についての改正の方向性について検討していただければと思っております。
5回目を10月中旬くらいで、これはまとめに入っていきたいということで、パブコメをどういうふうにするかということも含め御相談させていただければと思っております。
11月の上旬くらいにパブコメを取りまして、6回目、12月上旬、場合によっては11月中旬くらいにもう一回やるかもしれませんけれども、状況を見ながら御相談させていただければということで、12月にはまとめ上げたいなということでございます。
以上でございます。

中山委員長

ただいまのスケジュールについて御意見、御質問ございますか。――よろしゅうございましょうか。それでは、こういうスケジュールで進めてまいりたいと思います。
若干時間ございますので、もし何か特別に御発言ございましたら、お伺いしたいと思います。よろしゅうございますか。

閉会

中山委員長

以上をもちまして、産業構造審議会知的財産政策部会第1回弁理士制度小委員会を閉会とさせていただきます。
長時間にわたる御審議をありがとうございました。

[更新日 2006年6月5日]

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