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第4回弁理士制度小委員会 議事要旨

1.日時・場所

日時:平成25年11月27日(水曜日) 10時00分から12時10分

場所:特許庁庁舎9階 庁議室

2.出席者

野間口分科会長、相澤委員長、蘆立委員、市毛委員、河野委員、小島委員、櫻井委員、高倉委員、長澤委員、野坂委員、古谷委員、南委員、八木委員

3.審議内容

  • (1)秘匿特権に関する国際的な取組の現状について
  • (2)弁理士試験の充実について
  • (3)実践的な研修を含めた研修の多様化について
  • (4)弁理士自治の充実について
  • (5)特許事務所・特許業務法人の在り方について(2)
  • (6)非弁理士による弁理士活動の取締りの実効性確保について

4.委員からの意見

秘匿特権に関する国際的な取組の現状

事務局からの現状報告に対し、特段の意見はなかった。

弁理士試験の充実

  • 旧試験下では合格率は約3パーセントであったものが、新試験制度になり合格率は約6.5パーセントと約2倍になり、昨年の合格率は10.7パーセント、今年の合格率は10.5パーセントとなった。このように旧試験下と比べて3倍以上の合格率となっている。こうした合格率が上昇している状況で、企業の国際競争力強化をサポートする人材を集めることができているのかという思いがある。近年、受験生が急激に減少しているというグラフがあるが、弁理士の職業的魅力が減っていることに問題意識を持っている。
  • これまでの試験制度改正は、若く有為な人材の参入を目的としたものであったのに、合格者平均年齢が40歳に近づいていることにショックを受けている。38.9歳で合格し、一人前になるのに3から5年かかり、40歳代半ばで力をつける、というのは、遅いと思う。どの業界でも、20歳から30歳前半で新しい世界に飛び込み、切磋琢磨して能力を磨いていくということが理想だと思うが、弁理士業界の現状は、その理想とギャップがある。
  • 現在、日本経済に求められているのは、中堅・中小企業の特許を活用していくということであり、その流れからすれば、企業内弁理士だけでない、幅広い人材が中小企業の知財活動を促すことができる試験制度であるべきである。事務局案に概ね賛成であるが、検討にあたっては、上記の視点で取り組んでほしい。
  • 試験制度は、そこまでの能力を考査するのみであり、専門職はその後の業務やOJTを通じて専門能力を高めていくのであるから、スタートが40歳近くだと実務家として経験する年数が少なく、経済合理性、人材の有効活用の面から問題があると思う。また、日々の技術進歩や国際化についていくためにも、やはりその場に身を置いて経験値を上げていくことが重要であると思う。その点からも、若者の参入が重要だと思う。
  • なるべく早いうちから弁理士となってOJT等で経験を積む方がよい。50歳になってからグローバル対応能力を身につけるとなっても、遅いと思う。
  • 弁理士試験の受験生が減ったというグラフがあったが、ちょうど企業が苦しく、論文発表も減り、さらに若者の海外留学が減った時期と重なっている。アベノミクスで経済状況は少し改善してきているが、若者が弁理士を目指そうというチャレンジが増えることを期待している。また、40代もまだまだ若いので、そういう人たちにも、チャレンジして欲しい。
  • P9の弁理士の能力に対するユーザー評価のグラフについて、実際の感触とは異なる。若手弁理士は条約の趣旨や理解が浅いと感じる。短答式合格基準を65パーセントに上げたという説明であったが、まだ足りないのではないか。問題数を100問として科目ごとに合格基準を設けるなどしてはどうか。また、論文式試験の工業所有権法令の枠内で条約関連を出すということは、その一方で純粋国内問題の特許法の問題を出すことができなくなるという弊害があるので、1問は国内の特許法の問題とすることを提案したい。
  • 企業活動の国際化をサポートできる弁理士を輩出するための制度という観点で見ると、短答式試験、論文式試験については、事務局案の対応の方向でよいと思う。弁理士でない知財担当者もいるが、こういった者は、実務で重要になるPCT規則が弱いので、これを体系的に修得していることが弁理士にとって重要。よって、弁理士試験においてPCT規則の問題を捨てて合格することができるという状況は、問題だと思う。同様に、実務ではパリ条約の制度趣旨の理解が重要になる。これを理解していないと解けない問題を出して欲しい。
  • 中小企業の面倒を見ることができるスペシャリストやグローバル対応が行える弁理士が必要であると思う。こうした者を輩出するための弁理士試験の在り方として、短答式試験の科目別合格基準導入は一案だと思う。社内で知財担当者に試験をしているのだが、実務能力と試験でよい成績を取ることには一定の関係があり、よい成績を取る者は基本的な能力がある程度あり、さらに試験対策がうまい者はすごくよい成績を取る。したがって、合格基準が高すぎると試験対策が上手い者だけが合格してしまうので、そのレベル感には注意する必要がある。
  • 科目別合格基準の導入は、短答式試験で条約を勉強しないといったやり方を防ぐことができるため、評価できる。
  • 短答式試験で条約問題を捨てても合格できるというのは、グローバル対応ができる弁理士というニーズから離れていると思うので、科目別合格基準の導入には賛成である。
  • いずれの分野でも最低限の知識があることを確認する手段として、短答式試験における科目別合格基準の導入は賛成である。
  • 条約知識の有無であれば、短答式試験で問うことが適切であると思う。条約の出来不出来を他の科目とも比較した上で、科目別合格基準の導入がどの程度の影響を与えるのか、検討して欲しい。
  • 近年の論文式試験問題は、相当難易度が高いと思う。あの難解な問から正しく論点を抽出し、論理的な解答を導いた者のみが合格できるような、しっかりとした採点を行えば、かなり改善されると思う。
  • 免除制度により若者の受験回避が出ていることを懸念している。すなわち、これから弁理士試験を目指そうとする若者について最初からハンディキャップがあるように見えてしまうと、受験意欲がなくなってしまうのではないか。
  • 免除制度については、他と比べて最終合格率が低い免除などがあれば、見直すべきであると思う。
  • 短答式試験・論文式試験・口述試験は、それぞれ趣旨があり3つセットで試験制度をなすものである。短答式試験や論文式試験が正常に機能して合格者を絞り込めていれば、口述試験において指摘のある公平性の問題は起きないのであるから、口述試験のみを捉えて問題点を論じるのは適当ではない。
  • 口述試験は必要であると思う。中途採用で弁理士やエンジニアを採用しているが、知識だけでなくコミュニケーション能力も重要で、これがないと新しい知識を覚えず、活躍できない。ただ、口述試験も採点基準が厳しすぎると、多様な人材の参入という制度趣旨と合わなくなるため、コミュニケーション能力がまったくない者を落とすくらいがよいと思う。
  • 口述試験の問題点については、まず、公平性の問題であるが、受験生にとって、どの試験日・どの試験委員にあたるかによって合格のし易さにバラツキがある。
    次に、口述試験の目的についてであるが、条文の基礎的理解力や応用能力を問うのであれば、筆記式試験の方が客観的に選別可能である。一方、人間性を判断することを目的とするのであれば、主観的な判断となり、公平性の点でより高いリスクがある。
    また、短時間の面接で弁理士の能力を選別できるのかという思いがある。試験官の前では緊張して力が出せなかった者であっても、弁理士として立派に業務をこなしてくれるかもしれない。ユーザー側が懸念するコミュニケーション能力がない弁理士については、試験によってではなく、むしろ市場によって淘汰されるべきではないか。
  • 口述試験の廃止には反対である。弁理士は、審判の当事者構造や裁判の原告・被告の立場で、審判官や裁判官に対して即答しなければならない。そうしたコミュニケーション力や即答力を考査できるのが、口述試験である。税理士・公認会計士・弁護士においては、資格士として登録される前に、実務期間や長期間の研修でそういった能力を担保しているが、弁理士試験においてはそういったフィルタリングがないので、そういった機能を口述試験に持たせることが必要である。
  • 口述試験の廃止は、現行試験制度全体を整理し、現在口述試験で担保している能力を別の試験で担保できるようにした上で、行うべきだと思う。
  • 口述試験については、弁護士は、修習期間において、コミュニケーション能力と品位は評価対象としている。即答性やヒアリング対応能力というものは、口述試験で考査されてもよい能力であると思う。
  • 口述試験については、人間性を考査するのか、知識を考査するのかで、試験の性質が大きく変わってくると思う。人間性を考査するのであれば、試験で考査するのは難しいので、よほど悪い者でなければ合格するという試験制度になる。
  • 口述試験は、中小企業が言わんとすることの意図がつかめる能力も考査するものであって欲しい。

実践的な研修を含めた研修の多様化

  • 弁理士会は、相当数の研修を実施しているが、ほとんどが座学中心の単発の研修であり、これで何十単位も取っている。しかしながら、本当に身につく研修は、シリーズで行うものである。自分は、1年間、米国での海外研修を受けたことがある。数ヶ月かけて米国法を読み込みし、準備をした上で、3,4週間、ワシントンDCにおいて、現地のAttorneyから講義を受けたり、模擬Trialに参加してJuryの役割をしたりした。こうした研修を行うと、相当、身につく。そして、こうした実践的な研修を受講したということを、クライアントから“見える化”することが、研修受講のインセンティブになる。他方、こうした研修は、一人事務所等の小規模事務所では受講することが難しいので、弁理士会としてサポートして欲しい。
  • 弁理士会の責任は重いが、一番現場を知っている弁理士会の取組を促す、事務局の対応案に賛成である。

弁理士自治の充実

  • タイトルは、“弁理士自治の充実”ではなく“経産大臣の監督権限の緩和”がふさわしいと思うが、弁理士会が自主的な取組を進めることには賛成。チャイニーズウォールを始め、必要な措置を弁護士等他士業と比較して十分に検討して欲しい。弁理士会・役所ともに懲戒権の発動回数が少ないと聞いている。不適切行為がないからなのか、それとも、ガバナンスが効いていないからなのかについて検証をすることや、苦情処理体制等を見直すことが、会の自治の拡充ということであると思う。
  • 日本弁理士会は、懲戒処分の実績等について紹介して欲しい。

特許事務所・特許業務法人の在り方(2)

  • 平成18年の検討状況から状況が変わらず、業務の共同化が進んでいない、という観点ではなく、観点を変えて、一人法人を導入すれば、個人と事務所資産の分離などが進むはずであり、業務の共同化も進むはずであるから、一人法人の導入について御検討いただきたい。
  • 仕事を依頼していた一人事務所が突然廃業し、業務の承継がうまくいかなかったことがあった。一人法人を導入するのであれば、業務の継承ルールの確立などをしっかりとして欲しい。
  • 一人の社員で事務所内の仕事を管理・監督できるのか。弁護士法人は、主たる事務所のほかに従たる事務所が持てるが、社員の常駐義務があり、すべての事務所で社員が業務等の把握をしている。社員が一人の事務所であっても、勤務弁護士が育てば二人にできるし、社員が一人で他に弁護士がいないというときであっても、業務の承継について手当がされている。弁理士は一人事務所が多いというのなら、特許業務法人の一人法人を認めるにあたっても、業務承継ルールの確立などの手当をすることが、先ではないか。

非弁理士による弁理士活動の取締りの実効性確保

特段の意見なく、対応の方向性について了承された。

[更新日 2013年12月11日]