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第5回弁理士制度小委員会 議事要旨

1.日時・場所

日時:平成25年12月26日(木曜日) 14時00分から16時00分

場所:特許庁庁舎9階 庁議室

2.出席者

野間口分科会長、相澤委員長、飯田委員、市毛委員、井上委員、河野委員、小島委員、櫻井委員、高倉委員、長澤委員、野坂委員、古谷委員、南委員、八木委員

3.審議内容

  • (1)日本弁理士会における自治等の取組について
  • (2)弁理士制度小委員会報告書(案)について

4.委員からの意見

日本弁理士会における自治等の取組

  • 事務所内の情報遮断措置(チャイニーズ・ウォール)については、そもそも、同一法人・同一事務所内における秘密保持や利益相反のルールがどう在るべきかということがまずあって、その結論の一つとしてチャイニーズ・ウォール・ルールの整備というものがあるのであるから、チャイニーズ・ウォール・ルールの明確化だけではなく、利益相反防止の在り方まで遡って対応を考えなければならない。よって、チャイニーズ・ウォール・ルールがあるから利益相反の緩和をしてもよいとはならない。日弁連のルールでは、適切な利益相反防止・情報遮断措置が構築されていれば、自分が過去に担当していなかった業務については担当してもよいが、適切な遮断措置が講じられていなければ、担当してはならない、となっている。実態がないのにルールだけあればよいということではない。
  • 利益相反については個別の判断になると考えているが、それにできるだけ近い形で基準を定め、進めていきたいと考えている。
  • 二つ質問がある。(a)処分の量刑の見直しも26年度中に行うことを想定しているのか。また、見直しについては重くすることを想定しているのか。(b)自治の取組についてはどのようにフォローアップするのか。
  • (a)について。極力早く見直しを行いたいと思ってはいるが、検討の時間が必要となる。処分内容の見直しは、軽くなるということはないと思う。いずれにせよ重たい課題であるので慎重・丁寧に行っていく。
  • (b)について。フォローアップの方法は、今後検討していく。
  • 事務所内の情報遮断措置について。自分も30年くらい知財に携わる仕事をしているが、そういうミスは数件くらいであり、軽いものでもあったので、それに対して苦情は提出していない。しかしながら、自社が使っている事務所に対しては、この人はやめてくれ、と言うことはあった。したがって、苦情が出ていないから問題がまったくない、という訳ではない。仕組み作りや啓発活動をしても、ファイルが紛れたり、添付を間違えたりといったミスはあるため、少なくとも一定程度の規模以上の事務所については、強要はできないだろうが、ルールの推奨なども行ってはどうか。
  • 弁理士ナビについて、最新情報をアップデートし続けることは、大変だが、工夫して実施して欲しい。

弁理士制度小委員会報告書(案)

  • 使命規定を設けることは了承されたが、中身については深く議論されていない。弁理士に最も求められる資質は、良い明細書を書くことである。明細書作成に限定する趣旨ではないが、弁理士が誇りを持って行うことは、産業財産権の創出にかかる部分であり、弁理士だからこそ、その業務を提供できるクオリティがあるのだと示すことができる使命規定であるべきである。その観点で、知的財産全般を使命とすると、本来弁理士が誇りを持ってやってきたことの焦点がぼやけてしまうのではないかと危惧している。
    また、使命規定と業務範囲がどう関係するのかを明確にして欲しい。資格士の業務は、必要な能力担保や倫理規定があることを前提とした上で、どういった業務を行うことが、ユーザーにとって最も適切かという点で議論されるべきであり、広い使命規定があるから、業務範囲を拡大してよいということにならないよう、確認しておきたい。
  • 特許明細書の作成が弁理士の中心業務と言われたように聞こえるが、弁理士の業務も多岐にわたるものである。弁護士業務も多岐にわたり、訴訟業務が中心かもしれないが、それ以外の業務を専門としている弁護士もいる。弁理士も同様であり、多岐にわたる業務を行えることが、ユーザーにとってワンストップサービスに寄与するのだということを強調しておきたい。
  • 中小企業にとって、発明の発掘は重要な部分であり、誰に相談するかでも変わってくる。権利が取れる・取れないだけではなく、弁理士によっては権利を取得することが目的化しているが、アイデアを利活用して事業を展開することが目的なので、そういったことを念頭に研修なども行って欲しい。また、当社は東京都の知的財産総合センターを利用しているが、無料で発明発掘の相談に乗ってもらうことが多いため、発明発掘を弁理士法に位置付けるに当たっては、専権業務ではなく標榜業務として規定して欲しい。
  • 企業にとって知財活動で重要なことは、交渉をどのようにするか、決断をいかに早く行うかであり、それには独禁法や民法も含めた法律面、技術動向を踏まえたアドバイスを必要とする。そこに経営とビジネスの判断を入れて和解するか司法プロセスに行くかの判断を迅速に滞りなく行わなければならないので、セクショナリズムに陥ることは避けて欲しい。そうした観点からすると、資料中「技術は弁理士、法律は弁護士」といった記載があるが、そうとは言い切れないので、検討して欲しい。
    また、ワンストップサービスのための環境整備というものもやや狭いので、企業が知的財産で優位に立てるようなサービスを提供できる環境整備を目指して欲しい。
    産業界としては、弁理士の活動範囲が拡大することは、賛成。
  • 最もニーズが高いのは良い明細書の作成であるが、現在必要になっていることは、一つには、如何にして中小企業の優れた技術を活用していくか、限られたリソースである中でどのようにマネジメントをしていくかであり、そのためには、弁理士の活用が重要である。クライアントのために本当に利益になる特許は何かについて、権利化が必要かノウハウとして保護すべきかについてアドバイスができ、明細書も作れるという資質が非常に重要になってくる。弁理士は明細書を書ければよい、という時代は終わっており、クライアントの事業という視点に立てるような弁理士、「使える」権利についてアドバイスできるような弁理士が求められる。
    もう一つ必要な資質はグローバル対応である。現地の代理人とのパイプが重要であるので、特にリソースの限られた中小企業に対して、その点を弁理士に担って欲しい。法改正だけでなく、弁理士会、行政、企業が連携して、全体として実行していく必要がある。
  • p49にもあるように、明細書作成だけでなく国際化への対応というニーズもある。本小委員会は、企業の競争力強化のために弁理士をどのように活用するかという視点で議論をしてきたのであり、良い明細書を作成するという限定的な議論ではない。よって、弁理士の責任は重い。また、若い人材をさらに迎えるためにも、より魅力のある士業とならなければならず、その点で弁理士会の責任は一層重い。弁理士には日本経済を更に成長させるきっかけとなって欲しい。
  • 弁理士は権利化が使命であり、弁護士は当事者間の紛争解決を図り、もって正義の実現を図ることが使命であるということは、確かにその通りであるが、弁理士の役割も変化してきており、発明をビジネスに結びつけられるよう、権利化することが求められているのである。それを前提に研修なども考えていかなければならない。
    弁理士・弁護士が二人三脚でユーザーの視点、イノベーション創出の観点に立って、WIN-WINの関係で協力していって欲しい。
  • 弁理士の役割は時代とともに変わっていくので、使命には、職域でなく普遍的なものを規定する方向でまとめて欲しい。
  • 先ほどの自分の発言について誤解があるようなので、訂正したい。活用や紛争解決もあるという前提で、一番重要なことは、良い産業財産権を作ることなのだということを、見失わないで欲しい、という趣旨で述べた。この点、出願代理業務がなくても権利が発生する著作権とは違うので、知的財産全般を使命とすることに対して疑義を申し上げたのであり、権利の創造のみが弁理士の使命という趣旨で申し上げたわけではない。
  • 試験・研修が弁理士の質を確保するために重要である。一人事務所が多い中で、弁理士が携わることができる仕事もおのずから限られてくるが、そういう弁理士に対しても中小企業を含めていろいろな期待がかかってくるであろう。そういう状況も踏まえた上で、より充実した研修制度として欲しい。
  • 短答式試験に科目別合格基準を設けるのであれば、問題数も増やす必要があるだろう。報告書案文中の「検討が必要」とあるものは、「検討し、実施することができる」という意味なのだということを指摘したい。
  • p43などにある「かかりつけ医」は、例えば、小さい地域でその先生が対応できないものは大きいところに引き継ぐということであれば、他の表現の方が良いのではないか。
  • p40にある知的財産相談に係るワンストップサービスを実現するための環境整備を行う主体は誰なのか。
  • 中小企業に対するワンストップサービスを実現するとの観点からすれば、中小企業がこれを受けるメインだと考えられ、その相手となれば弁理士ということになると考える。
  • 各士業が連携してワンストップサービスを実現するということではないか。行政としても協力いただきたい。
  • 士業連携によるワンストップサービスの実現や研修の充実化などは、今後、本小委員会の手を離れ、実行されていくことになると思うが、どのように実を結ぶのかについて、どういう形でフィードバックされる、あるいはそれをフォローしていくのかなというのが一番気になっている。

その他

知財の海外での係争や戦略も含めて経営戦略を考えなければならない時代であり、弁理士が果たすべき役割は量的にも質的にも変わっている。各委員それぞれの立場から意見があったが、どれも正鵠を射ていると思う。それだけ、弁理士の重要性は増しているということである。それらの期待に応えるための取組について、本日は弁理士会から説明をいただいた。そうした取組も踏まえ、今後、特許庁において良い法案として仕上げていくことを期待している。

[更新日 2014年1月20日]