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第11回意匠制度小委員会 議事録

  1. 日時:平成20年1月22日(火曜日)10時00分~11時30分
  2. 場所:特許庁 特別会議室
  3. 出席委員:
    大渕委員長、久門委員代理(稲葉委員)、琴寄委員、下川委員、菅井委員、茶園委員、平野委員、牧野委員、水谷委員、森山委員、山本(建)委員、山本(為)委員、山本(昌)委員
  4. 議題:
    1. 意匠政策を巡る最近の動向について
    2. 通常実施権等登録制度の見直しについて
    3. 拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化について
    4. 特許料等手数料納付における口座振替制度の導入について

開会

大渕委員長

それでは、定刻となっておりますので、ただいまから産業構造審議会知的財産政策部会第11回意匠制度小委員会を開催いたします。
本日も御多忙の中、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。
それでは、まず最初に、前回以降、新たに本小委員会の委員になられた方々について事務局から御紹介をお願いいたします。

間庭審議室長

紹介いたします。
日本弁理士会副会長、稲葉良幸様。本日は御欠席でございまして、代理として同会執行理事の久門保子様に御出席いただいております。
日経BP社 日経デザイン編集長、下川一哉様。
社団法人電子情報技術産業協会法務・知的財産権委員会デザインの法的保護タスクフォース主査、ソニー株式会社知的財産センター企画管理部担当部長、琴寄俊様。
日本知的財産協会常務理事、株式会社クボタ機械研究本部知的財産担当部長、山本昌一様。
以上でございます。

大渕委員長

ありがとうございました。
本日は、議題にもございますとおり、意匠政策を巡る最近の動向について御報告いただくとともに、通常実施権等登録制度の見直し、拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化、手数料納付における口座振替制度の導入の各点について検討を行いたいと思います。
それでは、まず事務局より配布資料の確認をお願いいたします。

間庭審議室長

本日の配布資料は、資料1、意匠政策を巡る最近の動向について。
資料2、意匠法上の通常実施権等の登録制度の見直しについて(案)。
資料3、拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化について(案)。
資料4、特許料等手数納付の口座振替制度導入について(案)。
参考資料といたしまして、通常実施権等登録制度ワーキンググループ報告書。
以上5点でございます。不足等ございませんでしょうか。

大渕委員長

よろしいでしょうか。
それでは、早速議題に入らせていただきます。

議題 意匠政策を巡る最近の動向について

大渕委員長

先ほど申し上げました意匠政策を巡る最近の動向、通常実施権等登録制度の見直し、拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化、特許料等手数料納付における口座振替制度の導入の各点について、事務局より続けて御説明をお願いいたします。
御意見、御質問は、説明のあとにまとめてお願いすることにしたいと思います。事務局の方でよろしくお願いいたします。

瓜本意匠課長

おはようございます。意匠課長の瓜本でございます。
資料1に基づきまして、最近の意匠出願動向等を御説明したいと思います。
表紙をめくっていただきまして1ページ目をごらんください。
皆様方に、もう2年前になりますけれども、御審議いただきました平成18年改正意匠法の実施状況について概況をここにお示ししてございます。
(1)の画面デザインでございますけれども、これにつきましては、施行日を昨年の4月1日としておりまして、今まで約9カ月強たっているわけでございますが、この出願に関しましては、新たにWという意匠分類をふってございます。ただし、これは旧来、部分意匠の一部として保護しておりましたものも付与しておりますので、必ずしもすべてが拡大された部分ではございませんが、この出願について見ますと、約600件弱という状況になっておりまして、主にやはりHの電気電子機械器具の分野に集中しておりまして、ついで一般機械器具、それから、産業用機械器具等の分野に出願があるという状況でございます。
(2)の同日のみに限っておりました関連意匠出願について、後日、本意匠の意匠公報発効の日まで認めるという形で解説させていただいたわけでございますけれども、これに関して、施行日の4月1日から昨年の末、そこまでどのぐらい出願があったかということを見ますと、約900件強ということでございます。内容につきましても、やはりHの分野、電気電子の分野が多くて、ついでLといわれている土木建築用品、それから、Fの事務用品、販売用品の分野について多いということでございますが、この900件強、月別に見ますと、大体月100件ぐらいの感じで推移しているかなという感じでございます。
(3)でございますが、これは法律事項として意匠法の24条のところに「需要者」という言葉、取引者を含むという内容でございますが、それを入れていただきまして、それに連動するような形で類否判断基準を拡充いたしまして、審査基準として公表してございます。これはホームページ等でごらんいただけると思います。
(4)でございますが、施行しただけではだめで、いろいろ皆様に周知しなさいということでございましたので、全国47都道府県において説明をさせていただきました。大体延べ2,500人ぐらいの参加者がいたというふうに聞いております。
次の2ページをごらんください。
ここには最近の出願動向等をお示ししてございます。意匠出願、近年、やや微減という感じで推移していたのでございますが、2007年度を見ますと、微増という形で推移しているように受け止めております。
(2)の部分意匠、関連意匠の出願ですが、これは平成10年法の改正で導入させていただいたわけですけれども、これに関してみますと、関連意匠は、多少の上がり下がりはありますけれども横ばい、部分意匠に関しましては結構ふえているというふうに受け止めております。
次の3ページをごらんください。
ここには審査の状況をお示ししております。FA、ファーストアクション、一次検査結果通知というような内容でございますけれども、これに関しまして、2006年のデータをごらんいただきますと、一番右側のところに書いてございますけれども、平均でございますけれども約7.1月、それから、セカンドアクションといわれていますSA期間、大体これが審査結果の最終の通知になるわけでございますけれども、これに関しましては、平均して10.2月という状況でございます。
3ページの右下の黒枠でございますけれども、いわゆる実施庁目標といわれている特許庁が達成すべき目標に関しまして、ここに掲げてあるような項目を皆さんにお示ししているわけですけれども、ほぼ達成しているという状況でございます。
次に4ページ目をごらんください。
ここからは国際関係の動きについてお示ししてございます。
(1)がWIPOでいわゆるマルチ、多国間交渉の話でございますけれども、SCTといわれております、これは商標と、意匠と、それから、地理的表示の法律に関する常設委員会ということで、意匠だけではございませんけれども、ここに関しましても、意匠分野における手続の調和とか、それから著作権、それの応用美術との関連、それから、立体商標の関連について議論を開始しようというような動きになっております。
(2)でヘーグ協定のジュネーブ・アクトの現状でございますが、これに関しましては次のページでアンケートについて御説明しますが、現時点の動きを数字的なことを申し上げますと、ジュネーブ・アクトに関しましては25カ国の国が加盟しておりまして、特にことしの1日1日からEUが加盟して受け付けを開始している状況と聞いております。
(3)は分類に関するロカルノ協定というものがございますけれども、これに関しましては49カ国が加盟しているということでございまして、我が国は加盟してないのですが、意匠公報に、日本の意匠分類のほかに、ロカルノ協定の分類も参考のためにつけているということでございます。
次の5ページ目をごらんください。
このヘーグ協定のジュネーブ・アクトというのは、商標でいうマドリッド・プロトコールように、各国が加盟することによって、国際事務局に1つの手続をすることによって各国、指定国の権利を取ることができる手続なわけですが、これに関しまして、庁内で今、検討をさせていただいておりまして、ここにお示ししてあるのは、出願上位の約200社程度に昨年、アンケートをさせていただいた結果が書いてございます。
まず◆のところで、ジュネーブ・アクト加盟に関してどういうお考えでございましょうかというのをお聞きしたところですが、一番多かったのは(2)の海外動向、それを踏まえて加盟すればよいというのが一番多かったということでございます。
それから、◆の2番目でございますけれども、我が国がジュネーブ・アクトに加盟した場合に、ヘーグ・ルート、パリ条約の優先権を使うのをパリ・ルート、このヘーグ・アクトを使うのをヘーグ・ルートというような言い方をするわけでございますが、それに関しましてはどうかとお伺いしましたところ、一番多かったのが(2)の社内体制ですとか海外動向、加盟国の動向、これに応じて利用したいということでございます。
◆の一番最後でございますけれども、どんな状況が整えば貴社はヘーグ・ルートを利用いたしますかという問いに関しましては、やはり簡単な出願体制の整備ということに関しては78社、それから、模倣品・流通国の加盟、これは主に中国とかを意識している話だと思いますけれども、77社、それからビジネス対象国の加盟、これも米国とか中国になりますけれども、それが65社という意見でございました。
次に6ページへいっていただきまして、今、WIPO等のマルチの場で議論をしているという話を御説明したわけですけれども、それ以外、ASEAN諸国を中心といたしまして、意匠分野についてもアジア地域への協力というものを行っているというのがここでございまして、主に途上国研修生を受け入れる、それから、専門家派遣をするというような形で、毎年、このような形で協力をさせていただいております。
次のページへいっていただきまして7ページ目になります。
各国、知的財産庁との交流の話が書いてございます。(5)です。
1)のまず中国ですが、特に大きいと思っておりますのが、昨年、中国の専利法の第三次改正の意見交換というものを日本で行いました。専利法の改正でございますけれども、専利法というのは特許法のことですが、その中に意匠特許、外観設計専利といっておりますけれども、そういう形で規定されているのですが、今度の改正に関しましては、特に昨年は多分20万件ぐらいに届いているであろう意匠特許出願に関する手当てをしようという内容が主に含まれておりまして、特に無審査による弊害、冒認まがい出願というものが非常に多いわけですけれども、それを抑止するために検索報告書制度を導入して、これがなければ権利行使できないというようにしようとかいう話でございまして、我が国が既に多く経験を持っている分野でございますので、そこに関しまして、我々がたくさんコメントをさせていただいたような状況です。
その他、今、1)の(a)を説明しましたが、(b)として日中特許庁の長官会合ですとか、それから、(c)で日中審判(意匠)会合という書き方をしておりますけれども、向こうは審査部が審査しておりませんので、主に無効審判の実態判断をしている審判と、こちらの審査部が意見交換をするというふうな形の形式になっておりますが、それも行っておりますし、それから、検索公告制度を入れるということで、分類ですとかデータべースの拡充をしたいというふうに中国がいっておりまして、それに関しましてもこちらが協力したということでございます。
次の8ページ目にいっていただきまして、海外の知的財産庁との交流のうちの韓国でございまして、韓国とは専門家会合ということで、毎年、意見交換をしております。
それから、3)でございますが、OHIM、欧州共同体商標意匠庁、そのうちの意匠部門ないしは意匠を担当している向こうの審査部門があるわけですが、そことの交流を毎年、やはり行っております。
ということで私からの説明は以上でございます。

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通常実施権等登録制度の見直しについて

間庭審議室長

制度改正審議室長の間庭でございます。
資料2に基づきまして、意匠法上の通常実施権等の登録制度の見直しについて御説明させていただきます。
通常実施権等の登録制度は現在、特許、実用新案、意匠、商標にございますけれども、私どもこの7月から、そのうちの特許の部分について、通常実施権等の登録制度の見直しについて検討をしてまいりました。
特許制度小委員会の下に通常実施権等ワーキンググループを設置いたしまして検討をしてきた次第でございます。同ワーキンググループには、大渕先生、茶園先生にも御参加いただいて検討しました次第でございます。
問題意識ですけれども、資料2を1枚めくっていただいてA3横長の参考1、概要ペーパーがございますので、それに基づいて簡単にワーキングでの検討を御紹介させていただきます。背景といたしまして、近年、特許権の移転が増加しているということで、この左側の棒グラフにございますように、96年に2,400件程度であったものが、2006年には1万1,000件を超えるようなことで特許権の移転の増加が見られる。また、企業では特許のライセンス、自分の発明をみずから実施するのみならず、他社に供与するですとか、自分の不得意な部分を他社からの特許のライセンスを受けるですとか、そういったものが非常に拡大している中で、特許権が移転した場合でも、従前のライセンスに基づく事業継続を保護する必要がある。そういった問題意識のもとで、現行の通常実施権の登録制度、これは登録すれば従前のライセンスに基づく事業継続は保護されるわけでございますけれども、現行の登録制度をもう少し利用者のニーズに合致したような格好で見直すべきという問題意識で検討してきたわけでございます。
このワーキングで5回、検討していただきまして、出していただいた結論がこの真ん中の箱でございますけれども、大きく2つのことを今回、新しくやろうと思っておりまして、1つが左側に「出願段階における登録制度の創設」とございます。
これは今ある通常実施権の登録制度は、特許権になった後のライセンス、通常実施権を登録するものでございますが、今回、新たに1.にございますように、出願段階におけるライセンスに係る登録制度の創設ということで、特許権になる前、特許を受ける権利の段階においても、このライセンス、特に大学TLOや中小ベンチャーなどは、自分のした発明を、特許になる前に、なるべく早くライセンスしたいというニーズもあると伺っておりますので、そういったものを、より早期の発明の活用に資する制度整備ということで、出願段階のライセンスの登録制度を今回新たに創設することが適当という結論をいただいたわけでございます。これは現行の特許になった後の通常実施権の登録制度と同じように、登録すれば、特許を受ける権利が譲渡されても譲受人、新権利者に対抗できる。また、特許を受ける権利者が破産した場合でもライセンス契約は解除されない、こういう効果を登録によって持たせるような制度設計をしてまいりたいと思っております。
2番目として2.に特許を受ける権利の移転等に係る登録制度の創設とございます。
特許を受ける権利の財産的価値が高まっている現状を踏まえまして、特許を受ける権利の移転、これは現在、届出によって対応しているものを、これを登録制度に変えていく。また、特許を受ける権利の処分の制限を登録できるようにする。新たに処分の制限も登録できるような登録原簿をつくる。これに登録すれば、差押債権者が当該処分の制限を第三者に対抗できることとする。そのような制度設計をしてまいりたいということでございます。
このような「出願段階における登録制度の創設」が今回の1つの柱でございまして、もう1つの柱が、「通常実施権登録制度の活用に向けた見直し」という右側のものでございます。これは従前から言われていたのは、この現行の登録制度は、登録事項、例えばライセンシーの氏名ですとか通常実施権の範囲、あるいは対価の額、そういったものを登録していただくわけでございますけれども、これらは登録すればすべて現行の制度では公示されることになる。一般に明らかになるわけでございますが、ライセンシーの氏名ですとか通常実施権の範囲、対価、そういったものは企業の営業秘密に該当する場合が多うございまして、企業としては開示したくない。そういったところでこの登録制度がなかなか使われなかった原因になっているわけでございます。
そういったニーズを踏まえまして、今回、ライセンシーの氏名ですとか通常実施権の範囲については、一定の利害関係人にのみ開示する。一定の利害関係人というのはライセンサー、ライセンシー本人ですとか、あるいは特許権を譲り受けた人間、質権を設定した人間、差押債権者、あるいは破産管財人、そういった者に限定して、そういった者にのみ開示するような格好にするというふうに制度を改正すべきということでございます。
また、対価につきましては、これはもちろん企業の営業秘密ですし、なおかつ経済状況に応じて変動するという対価そのものの性質からして、これは登録事項として適当ではないであろうということで登録事項から除外するということでございます。
2番目に登録の申請方法についてとございますが、これは登録の申請について、今、ライセンサーとライセンシーの共同申請が原則となってございます。そこのところでライセンサーが登録申請に協力しなければ、ライセンシー1人では登録できない。これが登録がなかなか利用されない原因になっているという話もございましたので、ライセンシー保護の観点から、公正証書を添付した場合には、ライセンシーの単独申請を認めてもいいのではないかという議論をさせていただきました。この点については、本当に果たしてライセンシーのみの意思によって登録させることとするのがいいのかどうなのか、結論が出なかった部分がございまして、今後、引き続き検討してまいりたいと考えております。
その他の検討事項として、サブライセンスの登録について、ライセンサーとサブライセンシーの間で直接の許諾証書がなくても、ライセンサーからライセンシーに対してサブライセンスの授権を証するような書面と、ライセンシーとサブライセンシーとの間にライセンス契約を証する書面、それらがあれば、実務の運用として登録を認めるということ。
また、2番目に登録の効力発生日とございますけれども、登録申請がなされた場合、現在、登録の申請受付日と登録日との間にタイムラグが10日ほどございます。その登録の申請を受け付けてから実際に登録されるまでの間に、ほかの権利変動があった場合に、権利変動の先後が逆転する場合があるわけでございまして、実際そういった例もあったところで、この際、登録の申請受付日を登録日とみなしてしまう。不動産登記がそのような運用をやっているようでございますが、特許でも、それによって、そういったおかしな権利変動の先後の逆転が起こらないように、当方の運用を改善させていただくということでございます。
以上が特許について、ワーキンググループでの検討を経まして、12月の特許制度小委員会でも御了承いただいた紙でございます。本日、お諮りするのは、この特許の方向性を受けて、意匠で、では同じようなことをやるのかやらないのかという話でございます。これについては特許での検討と並行いたしまして、私どもで関係団体、企業の方々等からヒアリングを行わせていただきまして、これは参考1の後ろに参考2という横長のペーパーがございますけれども、各項目ごとに意匠での対応を検討してまいりましたので御説明申し上げます。まず一番上の1.(1)出願段階におけるライセンスの登録制度の創設でございますけれども、これについては、意匠についてファーストアクションまでの期間が特許に比して短いことですとか、特許制度と異なり出願公開制度もないこと等によりまして、出願段階において事前にライセンスを保護するようなニーズというのは、これは高うございませんでした。
また、(2)特許を受ける権利の移転等に係る登録制度の創設ですけれども、これについても、現在の届出制を廃止して登録制にする必要性は特許ほど高くないということでございまして、今回、意匠制度ではこれらについては特許と同様の措置はしないということでございます。
次に2.の通常実施権等登録制度の活用に向けた見直し(1)登録記載事項についてでございます。
まずこれは対価について、特許では登録記載事項そのものから今回、除外するわけでございますけれども、これについては、意匠についても対価というのが企業の営業秘密であることは変わらないということで、対価を除外するニーズは高うございました。また、特許のライセンスと意匠のライセンスとで対価が変動しやすいですとか、そういう性質が異なるものでもございませんので、これは意匠でも特許と同様に対価を登録記載事項から除外するという制度改正を行わせていただくことが適当という結論でございます。
次に1枚めくっていただきまして、登録記載事項の開示について、特許については、通常実施権者の氏名等と通常実施権の範囲について一般には非開示として、一定の利害関係人にのみ開示するわけでございますけれども、これもヒアリングしましたが、意匠は実施すれば、その内容は公となるということから特許とは事情が異なる、実施権者等を非開示にする積極的な理由に乏しいわけでございまして、これについては特許と同様の措置はしないということでございます。
最後、その他の登録の効力発生日についてでございますが、これは権利変動の先後が逆転するリスクを回避するために、登録申請受付日から登録の効力を発生させる、登録申請受付日を登録日とみなすということに賛成する意見が多数でございましたし、これは特、実、意匠、商標で運用を変える理由もございませんので、これは措置させていただくということでございます。
以上でございまして、最初の1枚のA4の紙の2.の意匠制度における見直しでございますけれども、(1)にございますように、対価について、通常実施権及び専用実施権の登録記載事項のうち、対価に関する事項については、これは登録記載事項から除外する。
(2)として、登録申請受付日を登録された日とみなし、その日から登録の効力を発生させる。
以上の制度改正、対価については、これは政令の改正になります。また、登録申請受付日を登録された日とみなすのは、これは我が方の運用、場合によっては省令で明確化することになりますけれども、そのような改正になりまして、今回、御審議いただきました上で、私どもとしてそういった政令改正、運用の改善を行ってまいりたいと考えてございます。
なお、商標につきましても、昨年、商標制度小委員会を開催しておりまして、この意匠と同様に、対価の登録記載事項からの除外と、登録申請受付日を登録日とみなす、この2つを制度改正させていただくことをお認めいただいていることを付言させていただきます。
以上、よろしくお願いします。私からは以上でございます。

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拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化について

米津審判課長

審判課長の米津でございます。
資料3に基づきまして、拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化について御説明させていただきます。
本件につきましても特許の方で拒絶査定不服審判の請求期間を延長してはどうかという議論がされておりまして、それと横並びで意匠も変更してはどうかということでございます。
概要のところは飛ばさせていただきまして、2.の現行の拒絶査定不服審判請求手続でございますが、御承知のように、特許につきましては、拒絶審査不服審判の請求が可能な期間と申しますのは、拒絶査定の謄本の送達があった日から30日以内とされております。そして審判の請求の日からさらに30日以内であれば、願書に添付した明細書等の補正ができるというようになっております。
また、審判請求書の中の請求の理由という欄がございますが、これにつきましては、審判請求後も補正ができるというようになっております。これが現状でございます。
3.問題の所在というところでございますが、このような30日以内という現行の審判請求期間は短いのではないか。そして審判請求の当否について検討を十分に行うことができないまま、駆け込み的に審判請求を行うということがあるのではないかという指摘がなされておるところでございます。
また明細書等の補正を審判請求の日から一定期間、これは30日以内でございますが、行うことを可能としております現行制度では、この明細書等の補正の内容を踏まえた適切な審判請求の当否と、その判断が行われていない可能性もあるというふうに考えられます。
また、近年、審査の方で拒絶査定が行われる件数、それに伴いまして、拒絶査定の不服審判の請求件数も急増しておりまして、審判請求の当否を判断するための出願人の方も調査、検討の時間を十分確保することが困難となっているというふうに考えられるところでございます。
ちなみに(参考)の表にございますように、拒絶査定の件数、あるいは拒絶査定不服審判請求件数というのは、1999年ベースで見て、それぞれ176%、あるいは184%というように増えているということでございます。
4.対応の検討のところでございますが、方向性としましては1)にございますように、この拒絶審査不服審判請求期間30日を現在よりも延長することとしてはどうかということと、2)のように、その延長に伴って明細書等の補正期間、これを審判請求日から一定期間内に可能となっているところを、審判請求と同時にする場合に限るということにしてはどうかということでございます。
4ページ目に参考図がございますので、そちらをご覧いただければと思います。現行制度と改正案の比較でございます。
現行制度は、拒絶査定があってから30日以内に審判請求できて、さらに30日以内に明細書等の補正ができるということでございます。
結局補正検討可能期間は60日ということでございますが、これを改正案では、拒絶査定があってから3カ月以内に審判請求ができることとし、明細書の補正につきましては、審判請求と同時にする場合に限るということにしてはどうかということでございます。これにより、補正検討可能期間が3カ月に延長されるということでございます。
それで2ページに戻っていただきたいのですが、(2)の具体案というところにも書いてありますけれども、今、申し上げたように、拒絶査定不服審判の請求期間を3カ月にするというところの1つの理由でございますが、一番大きな理由は、審判を請求される方への手続保障の観点から好ましいということでございます。
ちなみに、他国における審判請求期間については、アメリカは3カ月でございますし、中国でも3カ月ということでございます。あとは国内の他の不服申立制度における請求期間との横並びということもございます。
例えば3ページの下の方に書いてございますが、行政不服審査法の審査請求期間、これは今、60日でございますが、これを3カ月に延ばすという方向性が、ほぼ決まっているということでございます。これが大きな理由ということでございます。
そうした場合の問題点としましては、第三者の監視負担が増加するのではないかということがありますが、第三者にとりましても、常に監視をし続ける必要というのは特になくて、実際には拒絶査定不服審判の請求可能期間の経過した後に、その出願の拒絶査定が確定したかどうか確認すれば足りるということで、それほど過大な負担にはならないのではないかと考えます。
もう1つの問題点として、拒絶査定確定時期が遅くなることによって、第三者が出願に係る発明を実施できる時期が遅くなるのではないかという点も指摘されておりますけれども、先ほど申し上げましたような行政不服申立制度や諸外国の制度との横並び、あるいは手続保障という面を考えれば、第三者が被る不利益も全体としてはそれほど大きくないのではないかということでございます。
その下の2)の明細書等の補正については、審判請求と同時に行う場合のみ可能とするということでございますが、それにつきましては、4ページの方に行っていただきまして、その理由ということですけれども、現行制度においては実質60日という補正検討期間、これを延長して十分な検討期間を保障するということとあいまって、より適切な補正を伴う審判請求がなさることが期待されるということです。
また、第三者にとりましても、補正の内容が確定された上で審判請求されるということで、監視負担の面からも良いのではないかということでございます。
このようにすることによりまして、特許取得の可能性も高まることが期待されますし、あるいは、前置審査といって、特許の場合には、審判請求時に補正がありますと、一旦審査に戻して前置審査を行うことになりますが、その前置審査の段階で早期に権利化をされる案件が増えるということも期待されますので、そういった効果もあるのではないかということでございます。
5ページに行っていただきまして、その場合、審判請求書の請求の理由欄の記載についてですが、これについては現行どおり、審判請求後の補正を認めようということでございます。
以上が特許の改正検討の内容でございますが、5.の意匠につきましても、十分な手続保障の観点から、特許と同様に審判請求期間を延長することにしてはどうかということです。
意匠についても、審判請求期間は、現在30日ということでございますが、これを特許と同様に3カ月に延長することが横並びの点から望ましいのではないかということです。
6ページに行っていただきまして、意匠におきましては、補正却下決定不服審判もございますが、その請求期間も現行30日ということでございますが、これにつきましても、手続保障という観点は、拒絶査定不服審判と同様でございますので、やはり3カ月に延長するということが望ましいのではないかということでございます。
さらに7ページに行っていただきまして、6.関連する改正事項のところで、2)の変更出願が可能な時期についてですが、これは特許、実用、意匠の間で変更出願ができるようになっておりますけれども、これにつきましても30日から3カ月に変更することにしてはどうかということでございます。
なお、商標につきましても、特許と横並びで拒絶査定不服審判請求期間を3カ月に延長することにしてはどうかということを、先般、商標制度小委員会にお諮りしましたところ、御了承を得られているということを付け加えさせていただきます。
以上でございます。

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特許料等手数料納付における口座振替制度の導入について

醍醐会計課長

会計課長、醍醐でございます。
資料4に基づきまして、手数料納付におけます口座振替制度導入につきまして御説明させていただきます。
まず1ページ目でございますが、オンライン出願等の状況について御説明をさせていただきます。
左側にありますように、特許庁といたしましては、既に御承知のように、ネットワークインフラの活用を図ることで制度利用者の利便性向上にこれまで努めてきております。
左下のところにございますように、その結果、オンライン利用率につきましては、特許で97%、意匠で91%と欧米の特許庁、あるいは国内の行政機関に対しまして高い比率となっています。
それに対しまして右側でございますが、手数料等の納付の方法でございます。
真ん中に書いてございますように、手数料等の納付につきましては、99.7%が非電子的であります特許印紙により行われております。特許印紙の場合は、安全面、それから、煩雑な手続というところで問題がございます。これは右上に書いてございますように、電子決算インフラの未整備というのが非常に大きな要因でございます。
2ページ目に移らせていただきまして、2ページ目に電子決算インフラの整備の状況について説明をしております。
基本的に手数料の納付に関しましては、同時納を前提としておりまして、利用者の利便性、安全面という観点と、それから、歳入以降の行政側の手続の効率化とか簡素化というのが要求されるのでございます。16年1月までは両方のインフラが未整備という状況でございました。
3つ目のところにありますように、16年1月以降は、納入以降につきましてはオンライン化をされておりますが、利用者にとりましては、下のところにあります16年1月のところで特許庁の関係について電子現金納付というのが開始されておるわけでございますが、利用者にとりましては、みずから銀行との手続が必要であるとか、あるいは1件ごとの納付が必要であるとか、あるいは利用限度額が必要とか、いろんなさまざまな制約がございまして、利便性に非常に欠いておるという状況でございました。
19年2月のところに書いてございますように、特許庁からの働きかけによりまして、リアルタイムで口座振替が可能なインフラというのが整備されておるわけでございます。一番下に書いてございますように、24時間、申請だけで納付が可能、それから、国庫金歳入以降がオンライン化ということで、国庫金では本邦初となる口座振替でございます。
それから、3ページ目でございますが、新しい決済方法を検討するに際しまして、一昨年、出願人等2,000名を対象にいたしましてアンケートをさせていただいております。その結果につきましては、右側にございますように、新しい決済方法で特に重視するものは何かということにつきましては、手続の簡素化というのがダントツでございます。
それから、希望する新しい決済方法は何かということにつきましても、銀行口座の自動引落し、振替でございますが、これがダントツの要望でございました。
4ページ目でございますが、先ほど来、説明しております利用者のニーズ、それから、決算インフラの整備、こういうのを踏まえまして、より簡便で安全面に配慮した決済方法の提供ということで、必要な制度改正を行いまして、口座振替制度を導入したいということでございます。
5ページ目でございますが、ダイレクト方式の口座振替制度のイメージでございます。
上のところの表にございますように、ダイレクト口座振替の制度につきましては、左側にあります申請人、それから、真ん中の特許庁、金融機関、日銀、財務省、これをネットワークで結びまして、申請人から申請があった瞬間に瞬時の納付及び処理手続を可能といたします。利用者の利便性の向上と、特許庁等における手続の簡素化に大きく貢献するものでございます。先ほど申し上げましたように、国庫金では国内初ということでございます。
それから、6ページ目でございますが、ダイレクト口座振替方式のメリットについて書いてございます。
上が従来の方式、2段目のところが新しい口座振替制度を導入した場合のメリットでございます。
従来は印紙を購入しなければいけないということで、安全面等問題がございましたが、納付手続だけ、申請だけで大丈夫という話と、真ん中にございますように、従来のように予納口座等に対しましては、いろんな1本の口座でやらなければいけないという形になっておりましたが、ダイレクト方式を使いますと、登録料でありますとか、出願料でありますとか、そういうものにつきまして、それぞれの口座をつくれることができるという形でございます。
それから、右側に書いてございますように、1件ずつ処理をしていかなければいけなかったものが、多件で処理ができるというところが大きなメリットでございます。
それから、7ページ目でございますが、全体のスケジュールについて表にさせていただいております。
基本的にJPO、金融機関、これは19年度中にシステム開発を完了する予定でございます。その後、ことしの4月からJPOと金融機関との連動試験等を開始いたしまして、21年1月から稼働するという予定でございます。
それから、8ページ目でございますが、先ほどのニーズ調査で2番目に要望のあったクレジット決済についてでございます。
クレジットにつきましては、クレジットカード会社で構成いたします公金クレジット決済協議会が結成されておりまして、そこでカード決済導入の手引き等につきまして検討をしております。そういう中で、特許庁といたしましては、公金クレジット決済協議会等々の関係者等といろいろ話し合いながら、今現在、公金クレジット決済協議会等が本年3月末ごろを目途に方針を固めるという形になっています。
そういうのを踏まえまして、関係機関との調整、理解を得た上で早期に所要の措置を講じたいというふうに考えております。
それから、9ページ目でございますが、口座振替以外でも、簡単な申請を可能とする機能でありますとか、あるいは情報提供の拡充と、それから紙でしか手続できない書類を、制度の許す限りにおいてオンラインでの手続を可能とするなどの対応を図って、オンライン出願率100%を目指したいというふうに思っております。
それから、最後に10ページ目でございますが、海外の決済方法の状況について参考につけさせていただいております。
説明は以上でございます。

大渕委員長

ありがとうございました。

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質疑応答

大渕委員長

それでは、ただいまの御説明に関しまして御質問、御意見がありましたらお願いいたします。
今、4点についてまとめて御説明いただきましたが、ただいまの御質問に関して、御質問、御意見がございましたらお願いをいたします。

下川委員

意匠登録の出願件数なのですけれども、2007年というのは大体でいいのですけれども、微増とおっしゃいましたけれども、どのぐらいだと考えればいいでしょうか。

瓜本意匠課長

お答えします。
本当に微増で、4月からですと多分1%以下の増です。ほぼ横ばいですが、減少傾向が下げ止まったということです。

下川委員

わかりました。

琴寄委員

通常実施権等の制度の見直しについて、私どもの業界の導入のニーズについて、若干前置きが長くなりますけれども、簡単に説明させていただければと思います。
私どもの業界というのは、技術のデジタル化に伴いまして、いわゆる水平分業が進みまして、キーとなる技術というのが各部品メーカーが基幹部品として製造販売する状況となっております。そういった中で、各製品をつくるメーカーというのは、基幹部品を部品メーカーから購入しまして、結果として機能的にほとんど差がないような製品が製造、流通するようになってきております。
そういう状況の中で、何が各製品の差異化、差別化のポイントの1つになるかというと、私どもはデザイン、意匠権という形がその1つというふうに認識しておりまして、そういう意味では、デザイン保護の重要性というのがますます高まっている状況だというふうに認識しております。
そういう意味で、意匠というのは、他の権利と同様というよりは、多少趣を異にしまして、比較的独占的要素が強いのではないかということもありまして、権利の流動化といいますか、移転の可能性という意味で、ニーズが非常にあるというような状況ではございませんが、冒頭に御説明いただきましたように、合弁会社ですとか、事業譲渡等々の動きというのが世の中、流れてございますので、そういう技術の移転なり、ライセンスという可能性は当然生じるものという前提に立ちますと、制度として特、実、商標等にならって導入することについては特に異論はないというふうに考えております。
以上でございます。

大渕委員長

ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
いずれの点でも、全般にわたってでも結構ですので、御遠慮なさらずに、よろしく御質問、御意見をお願いいたします。

山本(昌)委員

今、お話もございましたとおり、意匠に関しましては、通常実施権の登録制度のニーズというのは高いものではないと思います。
そういう前提で、今回、方向づけがされております、先ほど御説明がありました内容で特に支障はないかと思います。
ただ、特許との一括ライセンス契約というものもありますので、非開示にするとか、そういったいろんな問題につきまして、特許と整合しない部分というのは、そういう契約においてちょっと取り扱いしにくい部分があるかと思います。
当面はこういう方向で進めていただいて結構だと思うのですけれども、しばらくこれが運用なり、活用されました時点で、特許も含めまして、どのように運用、活用されているのかということを見直していただいて、さらなるニーズがあった場合には、より使いやすいシステムになるように、その時点で見直していただけたらありがたいと思います。
将来で結構だと思いますけれども。

間庭審議室長

ぜひそのようにさせていただきます。ありがとうございます。

山本(昌)委員

もう1つよろしいですか。
将来、検討いただきたい項目の中に含まれることですが、当事者間でライセンス契約がありまして、通常実施権の許諾がそれによって立証ができるというような状況が実際には多いと思うのです。そういうものだけで第三者対抗要件を満たすというふうに、これはいろいろと問題があるようで難しいとは伺っておりますけれども、そういうことが可能にならないか。それも将来的にですけれども、検討いただけたらありがたいと思います。

間庭審議室長

産業界から常々、特に知財協、経団連から、特許制度小委員会の場でも米国型の当然対抗制度の検討をやってくれという話がありまして、それは私どもも承知しております。
我が国では、これは特許法だけの世界ではなくて、私法全体の考え方、特に「売買は賃貸借を破る」という、ある意味ハードな考え方をいかに乗り越えるかという話になってきますので、一足飛びにはなかなか難しいのではないかと思っているわけでございます。そういった中で、何ができるのかというと、今ある登録制度をより使いやすいものにしようということで、この検討会を始めたわけでございます。
この検討の過程においても、同様の声は聞いておりますし、利用者のニーズに合ったような制度をつくるというのが私どもの使命だとも思っておりますので、当然対抗については、今回の制度改正の運用も見ながら、今後の課題として検討させていただければと思っております。また、よく産業界に言っているのは、役所は役所で当然対抗をどうやっていくのか考えるにせよ、産業界の方も、ぜひ盛り上げて、民法の先生方なんかともディスカッションしながら、世間を盛り上げていってほしいと思っております。
そのあたり、将来的にうまい具合に検討していければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。

山本(為)委員

この最近の国際関係の動きというのを御報告いただきまして、今の施策とは直接関係ないのですけれども、アジアの国との整合といいますか、日本が先輩国としてイニシアティブをとって、どんどん協力してあげるというところからいろいろな制度整備が整合されて、結果的には非常にいろいろなものが納得しやすい結果を生むのではないかと思います。ぜひ力を入れていただけたらと思います。
以上でございます。

瓜本意匠課長

おっしゃるとおりだと思っていますので、我々審査部ベースでやっていることをここにお書きしておりますけれども、それ以外にもEPAですとか、FTAですとか、可能な限りの働きかけはやっております。また、今後も一層努力していきたいと思いますので。

山本(為)委員

小さいもめ事とかも実際、そういうふうに協力体制が整いますと、大きな流れとして非常によくなっていくと思いますので、そういう意味で意義があるなと思っております。日本の企業も部品等は海外で調達するという時代に入っておりますので、やはり整合性とか、連合ということは非常に大事なことだと考えております。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。

森山委員

意匠政策を巡る動向について御説明が冒頭にありましたので、制度改正とは直接関係ないのですが、質問をさせていただきたいと思います。
私は世界のデザイン開発の実態と権利化ということに、その関係について興味を持っているものでございまして、韓国、中国等、強力なデザイン開発に国家が予算をさいているというような実態があるわけであります。
お伺いしたいのは、先ほど冒頭に下川委員からもちょっと質問がありましたが、日本の出願登録件数に比較した最近、急激にふえているといわれる中国、韓国、EU、OHIMのこともありましたが、ざっと権利化されるデザインの数のようなものを部分的にはお話しいただきましたが、描いて少し教えていただければ。
特許庁としては、その意匠化としては、そのことがデザイン力、各国のデザイン、あるいは地域のデザイン力と非常によくバランスをしているのかどうかというようなことを、見解を教えていただければありがたいと思っています。

瓜本意匠課長

非常に本質的でかつ難しい御質問でございまして、簡単にはお答えはできないのですが、調査ベースのお話をいたしますと、他の分野でも行っているのですが、意匠登録件数について各国間のマクロ調査を行っております。その結果は報告書に出ており、特許庁のホームページから見ることができると思います。2006年度の調査結果は公開しておりますし、それから、2007年度の調査は現在、報告書を作成中でございます。そこには日本と米国とEUといいますかOHIM、その3庁間の意匠登録件数の状況がマクロ調査結果として公表しておりますので基本的な状況はそれでごらんいただきたいと思います。
その他の中国と韓国との関係でございますけれども、それについても我々は意匠課内の作業ベースとしてはしているのでございますが、なかなか一言で各国間のマクロ動向と、企業がどういう権利取得行動、出願行動をしているかということを評価するのは我々の立場からは非常に難しい問題で、この場でコメントするというのは非常に難しいのではないかと思います。ただし、一点だけ調査結果からでは読み取れない点がございますので、その点のみ捕捉致しますと、中国に関して、昨年中国からの調査団と意見交換した中でわかったことですが、現在中国はちょっとバブリーな状態にあって、年間十数万件の意匠出願があるわけですが、その中の非常に多くの件数、具体的にはちょっと言いにくいのですが、相当膨大な量の本来的でない出願が存在すると聞いております。
それはどういうことかといいますと、いわゆるパッケージのラベルとか、紙牌といわれているお菓子の袋の中に入れるものがあるのですが、それが、デザインしてあればいいのですけれども、そうではなくて単なる字を書いたようなものが非常に多いというようなことです。そういったものに関しては何らか手当てをするということを聞いておりますので、中国における数十万件の意匠出願そのものが中国の今のデザイン力ですとか、企業におけるデザイン活動の実態をあらわしているのかということに関しては疑問であるということが、唯一この場でコメントさせていただきたい点だと思っております。
それ以外に関しましては、調査結果等を見ていただき、我々としても更に分析をした上で、皆さんにお示しできることがあればしていきたいと思います。
以上です。

森山委員

ありがとうございました。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。

平野委員

先ほど山本委員がおっしゃっていた「他国との協力」ですが、日本デザイン産業振興会とタイの貿易局、国同士をJETROが介し、Gマーク選定では第一次審査を自国で行なえるなどFTAも含め相互認証という形でやろうと、それに向けての調印が行なわれる予定です。
意匠権などの問題は話されていない中で審査員の派遣や他国のGマークの申請を、その国でとれるようになどとなっているものですから、その辺りで意匠という面でも協力ができることがあるのではないでしょうか。国際協力の1つとしてあるのではないかと思うので、今後、御対処いただけたらと思います。

瓜本意匠課長

このペーパーでは説明しませんでしたが、タイとベトナムとは審査協力を既に行っております。その内容はどういうことかというと、日本を第一国とした優先権主張を伴う出願がタイ、ベトナムにされますと、その審査結果について、タイとベトナムから照会が来ますので、登録になったらということになりますけれども、それをお答えするというようなことでございます。ただ残念なことに、タイに関しましては、ここのところ、最初、始めたときよりも活動が少し低まってはいるのですが、ベトナムとは相当程度、情報を提供するということはやっておりますので、今、審査部ベースで可能なことはしていますというご説明になろうかと思います。一方、相互認証となりますと、これはまったく別のフェーズの問題であり、主権ですとか、いろいろと問題もございますので、難しいと思いますが、知財全体の中でそのような仕組みがあれば、うちとしても考えていきたいとは思います。
以上です。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。

牧野委員

ちょっと最初に戻りまして、資料1の画面デザインの出願について、改正前の基準に基づく本体の表示部にかかる部分意匠の出願を含んだ件数が600件弱ということですけれども、改正後の基準に基づいた出願件数は、分類はできないのですか。

瓜本意匠課長

お答えします。
出願の内容を見ないと判断できないのですけれども、4月から出願をしていただいて、現時点では審査の結論が分析できるまでは出きってない状態でございます。登録事例が出そろいましたところで、その点について分析したいと思いますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。

牧野委員

わかりました。

大渕委員長

ほかにございませんでしょうか。

茶園委員

これも単に質問ですけれども、資料1の1ページ目の関連意匠出願に関してですが、2ページに関連意匠の出願の割合が出ていますけれども、これを見ると余り変わっていないというように思います。関連意匠出願の件数は余り変わっていなくて、今まで同日に行われていたものが後日の方に移動しているということではないかと思います。件数が余り変わらなくても、改正によってユーザーの利便性が高まっているのであれば、それはそれでいいと思うのですけれども、現状が、今いいましたように、今まで同日に出願されていた件数とほぼ同じ件数が後日の方に移っているという、そういう理解でよろしいのでしょうか。

瓜本意匠課長

お答えします。
おっしゃるとおりでございまして、後日に出願のチャンスをふやしたことによる直接的な関連意匠出願全体の件数が増加ということはどうもないようでございます。この辺に関しまして、企業の方とお話をさせていただきたいと思いますが、全意匠登録出願件数は微増の傾向なのですが、関連意匠出願に関していいますと、ちょっと微減という傾向があります。

大渕委員長

ほかにございませんでしょうか。

菅井委員

ただいま話題になりました後出しの件で、自動車工業会から随分要求させていただきましたので、ほかの項目も含めて少し触れさせていただきます。業界でこの関連意匠出願の後出しは、部分意匠も含めてお願いしておりまして、それが実現したということでは大変感謝しております。ただし、直前に実態はどうだというお話を各社さんに投げたところ、なかなかタイミング的にケースが出てこない事、間に合うものは極力同日出願しているというのが今の実態でございます。
そういう意味では、同日出願をするように間に合わせている状況です。それから、もう1つは完成車というよりは、私どもの自動車でいきますと、部品、部分の模倣品対応でアジア各国を中心に出願するケースが非常に多くなってきております。その際の後出しのときの外国での扱い、即ち自分の意匠が先行技術として引かれてしまうのではないかというような心配をしております。ここはまだ運用が全く未経験なのでわからないのですけれども、先の出願を少し遅らせて、可能な限り同日出願を目指しているといった実態もございます。
ただ、今後はやむなく後出し出願したものが外国でどうなっていくのだろうかということについてトライする会社が出てくるかと思います。そのときはまた困ったということになるのか、御相談させていただきたいと思いますけれども、現在は選択肢が広がったことによる後出しでの救済された実績がございますので非常にありがたいと思っております。
また、先ほど出願件数の増加に関して話題が出ましたけれども、日本の出願というのはそれほど増加してないと思っております。完成車は1件の意匠出願で相当にデッドコピーというものがなくなってきつつある。しかしながら全体の特徴部や部品単位で模倣されるケースが多発している為、部品とか部分で1つの車あるいはオートバイを幾つかに分けて保護する出願をせざるを得なくなってきている。その負担が実は膨大です。グローバルな観点でいくと、権利化しなければならない国が増える事と、複数件で商品デザイン全体を守るといった意味での負担が非常に高くなるという感じを持っております。
先ほど話題に出ました中国メーカーの意匠出願を非常におそれておりまして、無審査でどんどん登録になってきますので調査をしております。後ほど機会をとらえて、ぜひ我々の解析した実情などを聞いていただければと思います。業界各社さんの出願を真似たような出願がものすごくふえている。この様な意匠権で権利行使をされると逆に守りの方が非常に心配になっております。
そういう意味では、日本の審査協力というようなスタイルもあると思いますし、そういったもので貢献頂ければ、我々業界としては非常にありがたいと思っております。
以上です。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。

水谷委員

2点、質問させていただきたいと思います。
1点は、先ほど御説明がございました通常実施権登録制度の内容の変更ということで、対価である実施料については登録事項から除外するということがございました。この点につき、例えば借地借家の分野ですと、借地人、借家人の借地権、借家権の対抗には、特に当該権利の登記等は必要とせず、これ以外の方法での対抗力が与えられております。こういった場合にも、借地人、借家人の借地権、借家権についての対抗力については、家賃、地代等の対価を含めた内容の対抗力を付与するということになっているかと思います。
これに対して、特許の場合、あるいは意匠の場合の対価、すなわち実施料は、無体物の家賃みたいものだと思いますけれども、借地、借家の分野では、家賃については、只今申しましたとおり、登記以外の方法により対抗力が認められている。
これに対して、今回の制度改正では、対価に相当する実施料が、実施権登録の登録事項から除かれており、それ以外の方法での対応も予定されておりません。伺いたかったのは、そこがおかしいとか、そういうことではなくて、譲渡等により実際に権利者が変動した場合に、ライセンシーは一応ライセンシーとして通常実施権の対抗力は認められるけれども、対価であるロイヤリティについてまで対抗力が及ばず、このため家賃にあたるロイヤリティーにつき大幅な変動を新取得者から求められたというような場合に、ライセンシーの対応として、どのような調整というか、決着をイメージされておられるのか、もし何かございましたら伺いたいということが1点ございます。
それから、もう1点は、最近、よく伺うことの1つとして、意匠を出願して登録する際に、模倣に対応するために秘密意匠という方法をとることが以前に比べると増えてきているというふうに伺っておりまして、このあたりの実情も、差し支えない範囲内で教えていただければと思います。
以上です。

間庭審議室長

1点目の御質問でございますが、これについては、ワーキンググループの場でも検討したのですけれども、登記された家賃については、これは本当に対抗力があるのかどうなのかというところが実は固まっていないという、委員会の場には民法の先生もおられたのですが、そのような意見もあったところで、まして知財権について、その通常実施権の場合、ノウハウの提供とかもひっくるめてライセンス料というのが設定されているところで、通常実施権1件だけの対価の算定というのが難しい面があるという対価の性質にもかんがみまして、これは登録事項から除外するということでございます。
ちなみに登録事項を持っています諸外国、アメリカですとかイギリス、フランスでも対価は登録事項になっていないということもありまして、登録事項からはずしました。
では先ほどおっしゃったような大幅なロイヤリティーアップみたいなものを求められた場合、どうするのかというところでございますけれども、これは同じような懸念は、パテント・トロールみたいな話ともからめて、企業の皆さんの方から意見もあったわけでございますが、そこは国の制度としての対価というものを公示し、なおかつ対抗力を与えるような制度の設計ができない以上、結局これについては、当事者の方々で話していただくしかない。それがまとまらなければ、最終的には裁判の場で争っていただくということになるしかないと考えてございます。
以上でございます。

大渕委員長

もう1点、どうぞ。

瓜本意匠課長

秘密意匠制度の利用状況に関しまして、先ほどは時間の関係で説明を省かせていただいたのですが、概況をお知らせいたしますと、FA期間の短縮に伴いまして非常にふえておりまして、企業の方にお伺いいたしますと、製品発売の時期と意匠広報発行の時期をコントロールしたいというようなお話を伺っております。したがいまして、昨年、施行させていただきました秘密意匠の請求のタイミングの改正、それを出願時点だけではなくて、登録料納付の時点にふやす、2回にチャンスをふやすということを御審議いただいてふやさせていただいたわけでございます。そのことも含めてご説明いたしますと、平成12年くらいから、それまでの2けた台から700件、800件に急増いたしまして、平成17年では1,071件、平成18年では1,164件、昨年は、ほぼ横ばいになっております。平成18年改正によりましてチャンスは昨年の4月から2回に増えたわけですけれども、昨年平成19年は1,045件というのが現状でございます。平成19年に意匠登録になった事例に関しまして、登録料納付時に秘密意匠請求したものを見ますと30件くらいでございまして、ただ、これは登録になったものでございますので、出願時点を含めた1,045件とはちょっとなかなか難しいのですけれども、大体月10件くらいの感じで登録時に請求していただいているのかなというような印象を持っています。
以上です。

大渕委員長

ほかにいかがでしょうか。
それでは、ほかに御意見、御質問等がないようですので、本日の議論はこの辺にいたしたいと思います。
それで通常実施権等登録制度の見直しについてという点と、それから、拒絶査定不服審判の請求期間等の適正化についてという点と、それから、特許料等手数料納付における口座振替制度の導入の方向性につきましては、特に御異論もなく、基本的な了解が得られたものと考えますが、御異議はございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」という声あり〕

大渕委員長

ありがとうございました。
それでは、今後のスケジュールについて、事務局から御説明をお願いいたします。

間庭審議室長

きょうの小委員会の審議結果につきましては、明後日の1月24日に予定されております知的財産政策部会に御報告させていただきたいと考えております。
以上でございます。

大渕委員長

ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして産業構造審議会知的財産政策部会第11回意匠制度小委員会を閉会いたします。
本日は、御熱心に御審議いただきまして、まことにありがとうございました。
お疲れさまでした。閉会いたします。

閉会

[更新日 2008年2月19日]

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