資料2
|
マドリット・プロトコル加入による
日本企業の経済的メリット
|
| (外国出願経費節減により、日本企業は今後10年間で最大230億円の利益を得る。) |

|
経済的メリットの試算方法
|
 | 1995年中の対外国出願に要した総費用を試算 |
|
| 1995年における対外国出願×1出願あたりの平均費用(現地代理人費用を含み、我が国代理人費用を含まない。)=1995年に対外国出願に要した総費用
|
| |
総数22459件 |
| 内訳: |
マドプロ加盟国へ出願は、全体の約40%、非加盟国への出願は約60%。
マドプロ加盟国への現行ルート出願単価は約11万5千円、非マドプロ加盟国への現行ルート出願単価は9万5千円。
1出願あたりの平均単価は、外国出願の多い企業(20社)へのヒヤリング調査結果。
|
 |
1995年に日本がマドプロに加入していたと仮定し、マドプロ加盟国にマドプロルートで出願した場合と非マドプロ加盟国に通常ルートで出願した場合の費用を試算。 |
|
|
1995年に中にマドプロ加盟国にした外国出願×マドプロルートを使用した場合の1出願あたりの単価
1995年に中に非マドプロ加盟国にした外国出願×1出願あたりの平均費用
マドプロルートでの1出願単価は、全加盟国に出願した場合の総費用÷加盟国数=1万6800円
|
 |
1995年中のマドプロによる節減費用の算出 |
|
 |
1995年中のマドプロによる節減費用の算出 |
|
 |
の試算を、1998〜2007年までの対外国出願予測件数で試算。
対外国出願予測件数は、過去10年間の対外国出願実績を基礎に予測(トレンド関数を使用)。 |
|
留意点
|
| ・ |
1出願あたりの平均単価は、ヒヤリング対象が大企業となったため中小企業の実体が反映されず、平均単価は低めに設定。
|
| ・ |
マド・プロを利用した場合の平均単価は、29か国を指定した場合の1国当たりの料金。指定国数により変動する。
|
| ・ |
韓、米、加、伯、豪は、日本から外国への出願件数上位5カ国(マド・プロ加盟国を除く) |
|
資料3
|
マドプロ加入に伴う法整備に係る論点の方向性について(案)
|
平成10年9月
特 許 庁
|
.マドプロの基本的性格 |
マドリッド協定プロトコル(以下、「マドプロ」という)は、国際登録により出願人が指定する各締約国での商標権の保護を確保し、そのための途を簡易かつ低コストで開いたものである。
したがって、マドプロを通じて国際登録された商標については、各締約国で発生しそれらが束になって便宜的に国際事務局に存在するものと考えられ、当該商標に係る保護の内容は各国の法制に委ねられているものと解するのが適当である。
|

|
.遡及効について
|
1. 論点
現行商標法上の商標の保護は登録の要件(商15条)の審査終了後、設定登録により発生する。(商18条)
一方、マドプロ上は、各指定国で保護が拒絶されなかった国際登録に係る「標章の保護は、国際登録日から当該標章が当該締約国等の官庁に登録されていた場合と同一とする」と規定されている(マドプロ4条(1)(a)第2文)。
この点は、登録適格性を有する商標であっても商標登録前に遡って保護を認めていない現行商標法の考え方と相違するものと考えられる。
|
2. 対応の方向性
|
| (1) |
上記のように、文理上はマドプロの義務として国際登録による保護が拒絶さ れないのであれば、(我が国での審査が終了する以前の)国際登録日から保護を認めなければならないように考えられる。しかしながら、各締約国の国際登 録商標に係る保護の内容、発生時期等については、各々異なった対応を行っており、N(マドプロの基本的性格)で述べたとおり、その対応については我が国の法制に委ねられていると考えるのが適当ではないか。 |
| (2) |
すなわち、現行商標法と同様の考え方に基づき、我が国で審査終了後、国際 登録による商標権を設定し、国内での設定の登録後に保護を認める方向での検討を前提とすることが適当ではないか。この対応によれば、権利行使は権利設 定後に可能とし、商標権の設定の登録までの商標法に基づく保護は先願の地位 を認めるにとどめることとなる。 |
| (3) |
しかしながら、例えば、英国のマドプロ実施法等、マドプロ締約国の実施状 況を見れば、Nで述べたようなマドプロの基本的性格を勘案したとしても、マドプロ締約国は一般的に国際登録日からの何らかの保護を認めていると考えられる。
こうした点を鑑みれば、各国とのハーモナイゼーションを図るため、日本においても国際登録日から商標権を認めることとし、国際登録日から商標権の設 定登録日までの侵害行為について損害賠償請求を認めて、審査の上、商標権の設定登録をした後に権利行使を可能とする対応も考え得るところである。
また、国際登録日から我が国での商標登録日までは、商標権の発生を認めないが、その間の行為については、損害賠償請求ではなく警告等を条件に使用料相当額の請求権を認めることとし、審査の上、商標権の設定登録をした後に権利行使を可能とする案も考えられるところである。
ただし、いずれの場合においても、遡及して保護を与える点において現行商標法の考え方と異なることから、いわゆるダブルトラックを認めるのか、それとも国内商標についてもマドプロにおける対応と同様とするのかという点について整理が必要である。 |
|
.加入後の登録簿について
|
1. 論点
|
商標法は、商標権の設定、使用権の登録等の事項を商標原簿に登録し、その登録をもって効力発生又は第三者対抗力を持たせている。(商18条:準用特98条・99条)一方、マドプロは、英語及び仏語で記録される国際登録簿により国際登録を管理しており、また使用権等は国際登録簿の記録事項ではない。
したがって、商標原簿に登録すべき全ての事項を国際登録簿はカバーしていないこととなり、その権利保護について検討が必要である。 |
2. 対応の方向性
|
そもそも、使用権等について登録する原簿は必要であるという理解から、国際登録簿で管理されない事項で現行商標原簿で登録している事項を我が国で保護するための登録簿を設置することが適当ではないか。
次に、国際登録簿で管理される事項についての法的位置づけが問題となる。
当該事項については、マドプロの国際登録は各国の権利の束であると考えれば、法令上国際登録簿のうち我が国に関する部分を我が国の商標登録原簿の一部と明確に位置づけることが適当ではないか。
|
(1)現行商標原簿の構成(商標登録令3条)と国際登録商標原簿の位置づけ
|

|
(2)国際登録商標に係る原簿のイメージ案
|

|
 |
部分は、商標登録原簿の一部とみなす部分である。 |
| ※ |
仮訳については、原簿があくまでも国際登録原簿であることに鑑みれば、あくまでも参考との地位を与えられるにしかすぎず、日本国における登録簿に記載する必要はないと考えられるのではないか。情報提供との観点についてはQで検討する。 |
|