| ○総論
- この場では、21世紀に向けて日本がどのような知的財産産業振興をやっていくか、その基盤を考えるべき。弁護士法72条の規制の問題についても、72条を前提として、知財の実態を72条に沿うように変えるというのは筋違いであり、あるべき姿をまず考え、72条が障害になるのであれば、むしろ72条を見直すか、新たな解釈に立つかを考えるべき。
- 独占業務があるから業際問題が出てくるが、この問題は、資格者側が自分達並みの能力を要求し、要望側が試験・研修を用意すれば受けて立つという議論であり、資格というものが先にありきの議論は問題がある。
○各論
- 弁理士の契約代理・取引代行等の業務については、ライセンス契約等弁理士が実際に行っている業務が弁理士法上明記されていないが、業務範囲を明確にするために、現実に行っている業務範囲については明らかにすべき。
- TLO(技術移転機関)等は財政基盤が弱く、弁護士、弁理士の2人も依頼する余裕はなく、弁護士法72条の制約を受けずに自ら交渉等を行うか、技術と法律の両方がわかっている専門家が必要。
- 弁理士の法律業務と弁護士法72条の問題については、弁理士の業務の実態は必ずしも明確ではなく、弁理士が法律業務にどの程度関与すべきかについては、個別の事例に応じた議論をしていくべき。
- 契約代理・取引代行等の業務への弁理士の関与は、弁護士法72条に抵触するので司法制度改革審議会で議論すべき。
- 弁理士が和解・仲裁等の裁判外紛争処理手続業務を行うことについては、今後、知的財産専門サービスへの需要が増えていく中、ユーザーが自己責任で選択することができる選択肢を幅広くすべきとの観点から、弁理士業務として明確化すべき。
- 弁理士に仲裁代理をも含めた裁判外の紛争処理への関与を法的に担保することによって迅速かつ的確な紛争処理をはかるべき。
- 裁判外紛争処理への弁理士の関与は、訴訟と密接に関連するので司法制度改革審議会で検討すべき。
- 弁理士が訴訟代理業務を行うことについては、ユーザーの立場からは、米国のパテント・アトーニーのような、一人で技術と法律両方を理解できる専門家がいたほうが便利。
- 弁理士の訴訟代理業務は、現状の試験・研修制度を抜本的に変えないと実現できないのではないか。
- 弁理士の訴訟代理権を認めるかどうかの議論は、訴訟運営への影響、法曹人口等多面的な議論が必要であり、この場である程度の方向性を打ち出すとしても、司法制度改革審議会や規制改革委員会の場で検討すべきではないか。
|