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ホーム > 特許庁について > 長官からのメッセージ > 2019年 年頭所感 ~特許庁長官 宗像 直子~

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2019年 年頭所感 ~特許庁長官 宗像 直子~

2019年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

AI、IoT、ブロックチェーン。新たな技術が次々に登場し、世界の産業は100年に一度の大きな変革期にあります。特許庁は、こうした時代においても、ユーザーの皆様が使いたい、使ってよかったと思っていただけるような知財制度・運用を追求し、産業競争力の強化、日本経済の持続的な成長に貢献してまいります。

AI分野について、審査ハンドブックの審査事例を世界に先駆けて整備し、日本語・英語で世界に発信していくことで、最先端技術分野の特許審査において世界でリードしてまいります。また、AIなどの新たな技術を審査の現場で活用すべく、庁内に開発体制を整え、審査支援ツールを開発してまいります。こうした取り組みを通じて、「世界最速・最高品質」の審査を追求してまいります。

日本経済の持続的成長を牽引するのはイノベーションであり、その重要な担い手は中小・ベンチャー企業です。特許庁は、中小・ベンチャー企業の知財活動を支援してまいります。

今年4月から、全ての中小企業を対象に、特許料金を一律半減します。軽減手続には、定款や法人の登記事項証明書などの証明書は一切不要とし、抜本的に簡素化します。

昨年7月からは、ベンチャー企業向けに、最初の審査結果のお知らせを3週間ほどで行うスーパー早期審査の要件を緩和し、利用しやすくしました。また、ベンチャー企業の支援経験者のチームが、創業期のベンチャー企業の知財の保護、知財戦略の構築をハンズオンで支援する事業を進めてまいります。さらに、起業家コミュニティーで「起業するなら特許庁のホームページへ」と言っていただけるよう、ホームページを改編しています。まずはβ版を公開しました。皆様からのご意見を踏まえ、より良いものに仕上げてまいります。

知財権を取得しても、それが侵害されたとき、スピード感をもって効果的に対応できず、泣き寝入りをするのでは、知財権制度の意味がありません。ユーザーの皆様のイノベーションの成果である知財権が、しっかりと保護されるよう、知財訴訟制度の充実を検討してまいります。

意匠制度も、新たな技術・ニーズに対応して、変わらなければなりません。現行制度で保護される画像は、物品に記録・表示される画像に限定されています。壁に映し出される画像や、インターネット上の画像などは保護されません。また、機能性だけでなく、感性が重視される今日、店舗のデザインや、一貫したコンセプトに基づくデザインの保護のニーズが高まっています。こうした新しいデザインを保護するため、意匠制度の充実を検討してまいります。

迅速な商標審査は、訪日外国人のインバウンド消費の鍵です。日本で買い物をする理由を尋ねた中国のアンケート調査では、半数近くが「ニセモノでないから」と答えています。一方、ニセモノの輸入差止件数は前年比で約2割増加しています。商標は出願しただけでは取締りを行うことが出来ません。登録されていることが必要です。こうした中、商標出願件数はこの5年間で1.6倍に増加し、審査期間が長くなっています。より迅速な審査を行えるよう、審査体制を強化してまいります。

グローバルな企業活動と新しい技術に対応するため、知財制度・運用の調和が求められています。我が国がG20の議長国を初めて務める本年、特許庁は意匠五庁会合と商標五庁会合でも議長国を務めます。社会や技術の変化にどう対応するのか、他の知財庁との議論をリードしていきます。また、1987年に創設され、アジア・アフリカ地域を中心に、現地の知財制度の整備を支援してきたWIPOジャパンファンドは、対象地域や支援の中身を拡充し、新世代にふさわしい支援に取り組んでいきます。

特許庁を取り巻く環境が、絶えず急速に変化する中、特許庁自身も変わらなければなりません。このため、特許庁にデザイン経営を取り入れ、ユーザー目線で行政サービスの在り方を変えていきます。昨年8月、デザイン統括責任者(CDO)とデザイン経営プロジェクトチームを庁内に設置したところです。ユーザーの皆様の声を基に素早く施策の原案を作り、議論を行い、速やかに実施し、継続的に見直し・アップデートをしてまいります。特許庁は、ユーザーの皆様とともに歩み、進化してまいります。

今後とも、知財行政へのご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げますとともに、皆様の益々のご健勝とご発展を心からお祈り申し上げまして、私の新年のご挨拶とさせていただきます。

特許庁長官 宗像直子

[更新日 2019年1月4日]