平成22年1月
特許庁出願支援課登録室
<概要>
特許庁は、特許料・登録料(以下「特許料等」という。)の納付時期の徒過による権利失効を防止することを目的に平成21年1月1日から、自動納付制度を導入しました。
自動納付制度とは、特許権、実用新案権については第4年分以降、意匠権については第2年分以降の特許料等の納付を対象として、権利者の申し出により料金徴収を自動引き落としで行い、登録原簿に一年ごとに自動登録する制度です。
この制度を利用することにより、権利者は納付期限を心配することなく、また個別の納付書の作成や特許印紙を貼る手間を省いて権利を安全に維持・存続させていくことが可能になります。
なお、商標権については、特許料等の納付手続と異なり、「商標権存続期間更新登録申請書」により手続きをするため対象外です。
1.料金自動引き落としのための事前手続(2つの方法)
自動納付制度をご利用になる場合は、料金を自動で引き落とすため、予納制度または口座振替制度に基づく届出を事前に完了している必要があります。
(1)予納制度の概要(特例法15、特例施規36〜39、40ほか)
特許庁に手続する書類のうち、手数料や特許料等が必要な場合は手続書面に特許印紙を貼付して行うことになりますが、予納制度は、特許印紙の貼付に代えて「予納届」により事前に「予納台帳」を開設しておき、「予納書」によって手続に必要な特許印紙の見込額をあらかじめ納めておく制度です。
予納制度の利用者には、「予納届」が受理されたときに「予納台帳番号」(6桁の番号)が通知されます。料金納付を必要とする手続の料金記載欄にこの「予納台帳番号」と「納付金額」を記載することにより、予納台帳から必要な料金が引き落とされます。
(2)口座振替制度の概要(特例法15、特例施規39の2〜39の4、40ほか)
口座振替制度は、手数料や特許料等の納付を必要とする手続において、必要な料金適正額を手続者の指定する銀行口座から振替により徴収する制度です。この制度を利用するには、特許庁へ「指定銀行口座」を届け出る必要があります。
また、利用できる金融機関は、ダイレクト方式(リアルタイム口座振替)に加入している金融機関に限られておりますのでご注意ください。なお、最寄りの金融機関等に対する直接のお問い合わせはご遠慮願います。
口座振替制度の利用者には、口座振替関係の申出書の提出から約3週間後に「振替番号」(8桁の番号)が付与され、料金納付を必要とする手続の料金記載欄にこの「振替番号」と「納付金額」を記載することにより、指定銀行口座から手続に必要な料金が引き落とされます。
なお、口座振替を利用して納付できる手続はオンラインを利用する場合に限られます。書面による手続の場合は特許印紙を貼付または予納制度等をご利用下さい。
2.自動納付制度の利用手続(特例法15の2、特例施規41の5、41の6ほか)
(1)自動納付の対象
(ア)対象となるもの
A第4年分以降の特許料
B第4年分以降の実用新案登録料
C第2年分以降の意匠登録料
(イ)対象とならないもの
A権利の設定登録料
B商標権存続期間更新登録料
C以下の場合の特許料等
(一)特許権等が国との共有に係る場合であって、持分の定めがある場合
(二)「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(平成18年4月制定)第9条第1項の規定による認定計画に従って行われる特定研究開発等の成果に係る発明で第4年分から第6年分の特許料が軽減される場合
(三)特許法第109条及び実用新案法第32条の2の規定により特許料等の納付が猶予されている特許権等で、第1年分から第3年分の特許料等が納付されていない場合
(四)特許権の存続期間の延長登録を伴う権利で、特許法第67条第2項の規定により延長された期間に係る特許料の場合
(2)手続の様式
自動納付制度を利用する場合は、事前に「自動納付申出書」を特許庁に提出します。また、自動納付をやめる場合には、「自動納付取下書」の提出により行います。これらの手続の記載見本は<参考資料>をご覧ください。
(3)手続媒体
自動納付申出書等の提出は、非特定手続であり書面により申請します。
(4)自動納付の申し出にあたっての留意事項
(ア)一権利一申請
自動納付の申し出は、特許番号や実用新案登録番号、意匠登録番号による権利単位で申請します(一権利一申請が原則)。
なお、対象とする権利数が多い場合は併合による申し出もできます。この場合は、特許ならば特許権だけを一通にまとめて作成する、単独の権利者の申出書には共有の権利者は混在させないというように「同一法域、同一権利者」毎にまとめて申請してください。また、一通の申出書で併合申請できる件数は1,000件以内です。
(イ)申出人
自動納付の申し出は、権利者又はその代理人(以下、「申出人」という。)が行います。その後、自動納付に係る各種通知等は申出人に送付されます。
(ウ)共有の権利の場合の申出人
共有に係る権利については、申し出が重複することを避けるため、共有権利者の中から一名を選任し、選任された申出人の予納台帳又は指定銀行口座から料金を引き落とします。
(エ)権利者の記載と押印
権利者の欄には、特許(登録)原簿上の権利者の表示と一致していることおよび意思確認のために押印(又は識別ラベルの貼付)が必要です。
特に権利の設定登録以後に「住所又は居所」や「氏名又は名称」が変更されている場合は、特許(登録)原簿上の表示が最新の状態にあるかどうかを確認した上で手続するようにしてください。
特許(登録)原簿上の権利者の表示と自動納付申出書の権利者の表示が一致しない場合は、「登録名義人の表示変更(更正)登録申請書」(申請時に登録免許税が必要)を提出して、特許(登録)原簿を最新の状態した後に自動納付の申し出を行ってください。
3.自動納付の援用とその効果(特例施規41の5-3)
自動納付制度を利用して特許料等を予納による見込額又は口座振替により納付するときは、特例法施行規則第41条の5第1項の規定により、あらかじめ特許庁長官に提出した自動納付申出書を援用して行うことになります。具体的には、毎年の特許料等の納付期限日の「40日前の日」(援用日)に、自動納付申出書が援用されたものとされます。
これらの規定により、自動納付の申出人は個別に特許(登録)料納付書の作成を行うことなく、所定の時期に料金が徴収され、援用日に納付されたものと見なして特許料等の登録が自動的に行われることになります。
4.料金の引き落とし
自動納付制度では、納付期限日の約60日前に「自動納付事前通知」にて事前に引き落とす旨を通知し、「40日前の日」(援用日)に「予納台帳」又は「指定銀行口座」からの引き落としにより当該年分の料金を徴収、原簿への登録をした後、申出人に領収書を送付します。なお、援用日の経過後に料金徴収システムが動くため、領収書の領収日は実際の徴収日とは異なります。また、自動納付は、1年単位での料金引き落としとなります。
料金徴収の経過情報については、電子出願ソフトをご利用の場合は「口座振替情報照会」により確認ができます。予納制度をご利用の場合は、毎月定期的に「予納台帳明細書」が送付されます。
5.自動引き落としができなかった場合
予納台帳残高不足や銀行口座に適正額に見合う預・貯金額が不足し、料金引き落としができなかった場合は、自動納付の適用除外となりますので、その旨を書面で通知します。
この場合は、速やかに個別の納付書により納付手続を行うことが必要です。
納付期限日の約60日前に、「自動納付事前通知」が送付されますので、当該年分に相当する料金の計算をしていただき、料金不足による適用除外とならないように適切な料金管理をお願いします。
6.自動納付中止の通知
当該年分の特許料等を利害関係人等が個別の納付書により納付したときは、援用日よりも前の場合は納付書の提出が優先されます。この場合には、個別の納付書により特許料等の納付があり、当該年分の自動納付の取扱いを中止した旨を申出人へ通知します。自動納付の取扱いは、次年分以降の納付年分から再度適用されます。
なお、納付書の提出が援用日と同日の場合は、自動納付が優先されます。
7.自動納付援用の終了
(1)「自動納付取下書」の提出による終了
自動納付の利用をやめる場合や権利を維持する必要がないと判断した場合、申出人は、「自動納付取下書」の提出により自動納付の申し出を取り下げることができます。
「自動納付取下書」は、おおむね法律的な「援用日」である納付期限日の「40日前の日」以前に提出されれば、当該年分の料金徴収を回避できる見込みです。
自動納付取下書が提出され、適式な手続として受理された場合は、以降特許料等の自動引き落としの援用を行わないため、自動納付が終了した旨の「自動納付終了通知」を送付します。当該権利は個別納付案件となり、よって個別の納付書の提出がない場合は納付期限の経過後(追納期間を含む)に特許料等不納による権利消滅となります。
(2)自動納付援用の停止による自動納付の終了
権利の移転(「登録名義人の表示変更(更正)登録申請書」によるものは除く)により、自動納付申出書の権利者と原簿上の権利者が相違する場合は、援用が停止されるため自動納付の対象から外れることになり、その旨を申出人に通知します。
当該権利を引き続き自動納付の対象にしたい場合は、新たな権利者又はその代理人が申出人となって「自動納付申出書」の提出を行う必要があります。
8.自動納付制度における各種通知
自動納付制度の利用にあたり、申出人あてには以下のような通知書等が送付されます。
(1)「自動納付申出書登録通知」
自動納付申出書が受理されたときは、特許(登録)番号、納付方法、権利者数等を記載して申出人へ自動納付対象として登録された旨を通知します。
(2)「自動納付終了通知」
「自動納付取下書」の提出があった場合、次年度以降の口座等からの引き落とし対象から除外されるため、申出人へその旨を通知します。
また、届出の申出人と原簿の権利者が移転登録により相違したときは、自動納付対象外となるため、自動納付が終了した旨を通知します。
(3)「自動納付事前通知」
納付期限日の前60日を基準に、事前に引き落とす旨を通知します。
(4)「自動納付中止の通知」
既に当該年分を利害関係人等が納付したため、自動納付による特許料等の引き落としができないときは、個別納付手続により特許(登録)料の納付が行われた旨を申出人へ通知します。この場合は、個別の納付書による納付年分の次の納付年分から自動納付による引き落としを行うことになります。
(5)「年金領収書(自動納付)」
自動納付により当該年分の引き落としが完了し、原簿に登録された場合は「領収書(自動納付)」を発行します。
(6)「自動納付適用除外通知」
予納台帳残高不足や口座振替時に預・貯金額が不足したために料金引き落としができなかった場合は、自動納付の適用除外になりますので、その旨を書面により通知します。予納台帳を利用している場合で、適正額に満たない料金を徴収したときは、その額を予納台帳に返納します。
<参考資料>
【記載見本1】(申出人:権利者・口座振替利用の例)<PDF 54KB>
【記載見本2】(申出人:代理人・予納台帳利用の例)<PDF 55KB>
【記載見本3】(申出人:権利者・口座振替利用、代理人手続の例)<PDF 60KB>
【記載見本4】(申出人:権利者・予納台帳利用、代理人複数手続の例)<PDF 62KB>
【記載見本5】(申出人:権利者・口座振替利用の例)<PDF 55KB>
【記載見本6】(申出人:権利者・予納台帳利用、意匠権者複数の例)<PDF 56KB>
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- <この記事に関する問い合わせ先>
- 特許庁出願支援課登録室管理班
- 電話:03-3581-1101 内線2703
- FAX:03-3501-6064
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[更新日 2010.1.13]
