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ホーム > 制度・手続 > 国際出願 > 特許協力条約(PCT)に基づく国際出願に関して > 特許協力条約・規則等について > PCT規則等の改正について > 特許協力条約(PCT)に新たに導入される手続について~平成14年10月、PCT同盟総会で採択されたPCT規則改正の概要~

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特許協力条約(PCT)に新たに導入される手続について~平成14年10月、PCT同盟総会で採択されたPCT規則改正の概要~

国際出願課

平成12年秋、PCT国際出願手続の合理化と簡素化をめざして議論の開始が合意されたPCTの制度改革(PCTリフォーム)は、昨年10月に開催されたPCT同盟総会において数々の規則改正を採択するに至りました。今回の規則改正は、(1)特許法条約(PLT)との整合性の確保、(2)手続の簡素化と重複の排除、という視点に照らして、次のような3つの柱が立てられています。

  • (イ)国内移行期限を遵守できなかった場合の権利回復手続の導入
  • (ロ)拡張された国際調査と国際予備審査制度の導入
  • (ハ)国際出願時に国の指定を不要とし、PCT締約国すべてが指定されたものとみなす

最初の柱である「国内移行期限を徒過した場合の救済規定」は、平成15年1月1日に改正が発効されました(ただし、日本に関しては国内法令の改正の必要性から同日付の施行に経過規定を適用しています)。残りの2つの柱、すなわち「拡張国際調査と国際予備審査」及び「みなし全指定」制度は、平成16年1月1日に改正が発効されます。これらの規則改正を簡潔にPCT手続の上に配置させると、以下のように改正手続を鳥瞰することができます。 

PCT改正後の手続

平成15年1月1日発効の「国内移行期限を徒過した場合の救済規定」の概要

(注:日本においては、本規定はまだ施行されていません。)この規定は、手続上の期間を遵守できずに喪失した権利を一定の条件のもと回復させる規定ですが、同様の規定を有する特許法条約(PLT)に準拠した「出願人にやさしい(ユーザーフレンドリー)規定」のひとつといえます。

PCT国際出願における権利回復は、国内段階への移行に必要な所定の手続要件(PCT第22条手続)をやむを得ない事情により遵守できずに国内移行期限(優先日から30ヶ月)を徒過した場合、出願人が申請する事情を官庁が妥当と認めれば、喪失した国際出願の権利を回復させる規定です。新たにPCT49.6規則として規定されています。

この「やむを得ない事情」とは、「期間が遵守されなかったことが故意でない認めるとき」又は「状況により必要とされる相当な注意を払ったにもかかわらず期間が遵守されなかつたものであると認めるとき」のいずれかの基準に該当する場合となっています。ただし、この基準のいずれに該当すべきかは、各々の指定官庁がひとつの基準を選んで国内法令に規定するため、その各国の基準に照らして回復が判断されることになります。さらに、それぞれの基準の解釈と回復の要件も各国の国内法令に従うことになります。どの指定国がどちらの基準を採用しているかについては、WIPOからの情報(平成14年12月25日現在では未発表)をご参照ください。

また、この新たな規則は、平成15年1月1日以降の国際出願日を持つ国際出願に適用されるのが原則ですが、国内移行期限の満了が同日以降の国際出願に対しても適用されます。ただし、日本のように指定国によっては、その国の国内法令がこの規則改正に対応するまでの間、経過規定を適用し、この改正がその国において効力を持つことを先送りしている国もあります。このような指定国の情報についても、WIPOからの情報(平成14年12月25日現在では未発表)をご参照ください。

平成16年1月1日発効の「拡張国際調査と国際予備審査」の概要

この新たな制度は、PCTにおける国際調査と国際予備審査をさらに合理化、効率化させることを目的に導入されるものです。国際調査と国際予備審査の機能と役割を拡張しようとするこの規則改正は、PCT国際段階手続と国内手続を最大限に融合していく可能性を長期的な視野に置いて議論がなされました。

今回、改正が決まった拡張国際調査と国際予備審査の中心的となる特徴は、現行国際予備審査の段階(PCT第II章手続)で作成される見解書を前倒しし、すべての国際出願に対して国際調査報告と同時に見解書を作成することです。言い換えれば、すべての国際出願は、先行技術調査とともに、出願にかかる発明の新規性、進歩性、産業上の利用可能性に関する審査官の見解が必ず示されるようになります。この国際調査の段階で作成される「国際調査見解書」に対して何ら反駁の必要がない、あるいはそれを踏まえて出願を補正する必要性もない場合には、もはや出願人は国際予備審査を請求する意味はほとんどなくなるであろうことが想定されています。

国際調査見解書は、現在の見解書と同様に予備的、かつ拘束力のない審査官の見解であることに変更はありません。しかし、出願人が国際予備審査を請求しない場合(PCT第I章手続)、この国際調査見解書は、新たな名称が被せられ「特許性に関する国際予備報告(第I章)」として指定国に送付されることになります。

他方、出願人が国際予備審査(第II章手続)を請求するとき、国際調査見解書は第II章手続における「第1回見解書」としてみなされ、直ちに現行国際予備審査報告を作成することができる段階へと至ることができます。さらに、現行国際予備審査報告は、新たに「特許性に関する国際予備報告(第II章)」としても併称されることになります。第II章手続は、国際予備審査の請求ができる期限が優先日から原則22ヶ月までと変更されましたが、それ以外はPCT第34条に基づく補正を含め、現行の手続とほぼ同様です。

これら「特許性に関する国際予備報告」という共通した報告書名は、国際出願が第I章、第II章手続のいずれを経た場合であっても、両者の手続を同じ足元の土台(つまり、いずれの報告もその中心は審査官の見解)に立たせることを可能にしています。この拡張国際調査、国際予備審査に関する改正規則は、平成16年1月1日以降の国際出願日を持つ国際出願に適用されるのが原則です。

拡張国際調査と国際予備審査に関しては、発効までに出される詳細な情報をさらにご参照ください。

平成16年1月1日発効の「みなし全指定」の概要

この改正された手続は、PCT国際出願時に見られた指定国のチェックの誤り(例えば、オーストラリアAUとオーストリアATなど)、指定国のチェック洩れ等、書類作成上のミスを軽減することを目的に議論されてきた結実であります。同時に、PCT国際段階においては国際出願が持つ可能性を最大限に保ちながら、最終的な決定は国内段階移行時に行う、という国際出願の位置づけをより整理する規則改正となりました。

現在、国際出願は、その願書において後に国内手続に係属させたいPCT締約国のいくつかを指定するため、それら「指定国」各々をチェックしています。改正規則では、そのチェックの手続を全面的に廃止し、国際出願はすべてのPCT締約国を指定するものとみなす、とPCT4.9規則を改正して規定しています。これによって、国際出願は国際出願日の時点で有効な指定国すべてを指定し、そのいずれの国に対しても国内移行期限までに国内移行の手続をとることができます。他方、現在指定の手続に併せて願書で行っている「保護の種類」の特定についても、改正規則が発効した後は出願時の特定を要せず、のちに国内移行する時点でその国が認める保護の種類(日本の場合は、特許又は実用新案)を表示することが認められるようになります。これらの手続が、国際出願の国際段階の可能性を最大限に確保し、最終的には優先日から30ヶ月までに、国内移行したい指定国とその国で求めたい保護の種類を決定すればよい、という発想が採られています。

また、国際出願が指定国のすべてを指定したものとみなされることにより、すなわちすべての国際出願が指定国たる米国を指定したこととなります。現在の規則では、米国を含む国際出願においては、発明者が出願人でなければならない規定になっているため、現行規則をそのまま当てはめると、国際出願が時に不必要な「発明者たる出願人」の地位を有する者を多く含むことになります。願書上の出願人の表示、署名の要件を満たす負担も極端に多くなります。

そこで、「みなし全指定」に伴い、改正された規則では、出願人の表示、署名要件が大幅に簡略化されました。新たな手続では、すべての出願人の「氏名」を願書に記載することは現行と変わりませんが、その「あて名」、「国籍、住所」の表示は、その国際出願を受理する受理官庁に出願する資格を有する者、1名のみの記載があれば十分としています。また、署名については、出願人のうち1名の署名があれば十分とする規定となりました。

「みなし全指定」手続の導入により、現在指定をする国の数に応じて乗算されていた指定手数料(ただし、現在の最上限額は5指定国分)は、平成16年1月1日以降は廃止されます。それに代わり、現在の基本手数料と指定手数料等を案配し、そこに一層の手数料の減額も適用した新たな「国際出願手数料」が導入されます(手数料の額、算定方法等は平成14年12月25日現在では未定)。
それぞれの手続、制度に関しては、手続のための期限、手続の際の留意点などもありますので、今後タイミングを図りつつ、特許庁ホームページにおいて掲載いたします。とくに、平成16年1月1日に発効する拡張国際調査、国際予備審査については、多くの規則がこれに関連して改正されています。今後のPCTリフォーム関係のお知らせにご注目ください。

[更新日 2013年7月1日]

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