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よくある質問

ビジネス関連発明の審査実務に関するQ&A


平成15年4月
調整課審査基準室

1.「発明」であることについて

問1.ビジネス関連発明の場合、発明の特徴はビジネス方法にあると考えられますが、ビジネス方法は特許になりますか。また、なぜ「コンピュータ」や「ネットワーク」の利用の有無によって「発明」か否かが判断されるのですか。

問2.コンピュータ・ソフトウエア審査基準には、請求項に係る発明が「ソフトウエアによる情報処理が、ハードウエア資源を用いて具体的に実現されている」場合、当該ソフトウエアは「自然法則を利用した技術的思想の創作」である」と記載されていますが、「ソフトウエアによる情報処理」がどの程度「具体的に実現」されている必要がありますか。

問3.今回のコンピュータ・ソフトウエア審査基準では、ソフトウエア自体の創作を「発明」として扱うとのことですが、ソフトウエアの創作性を判断するために、なぜハードウエア資源を用いることが必要となるのですか。また、請求項にどの程度ハードウエア資源を特定すればよいのですか。

問4.ビジネス分野の場合、人によって行われる方法は「発明」でないと判断されるようですが、製造業の分野では人によって行われる方法でも「発明」に該当するものがあると聞いております。「発明」であるか否かの判断にあたって、ビジネス分野の発明と他の分野の発明とは異なった扱いをしているのですか。

問5.請求項に係る発明が複数の手順からなる方法の発明であって、これら手順のうち一部の手順が自然法則を利用しており、他の手順が、人間の動作からなるステップ、あるいは、人の精神的活動に基づく判断ステップに相当している場合、審査においてどのように判断されますか。

問6.発明が解決しようとする課題として商業的な課題しか記載がなくても、「発明」であることの判断上は問題ないですか?すなわち、課題解決手段が技術的であれば、課題や効果は商業的でも特許適格性はありますか。

問7.請求項1には「・・手段、・・手段、・・・手段を備えたシステム」、請求項2には請求項1の表現形式を変えて「・・・し、・・・し、・・・する方法」として特許請求したところ、請求項2についてのみ「発明」ではない旨の拒絶理由が通知されました。請求項1の装置発明は「発明」に該当すると考えられますが、請求項1の表現形式を変えただけの方法発明がなぜ「発明」に該当しないのでしょうか。

2.明細書の記載不備について

問8.ビジネス関連発明を「方法の発明」として特許請求したところ、請求項に係る発明はコンピュータが行う処理とも人が行う処理とも解釈できる、という理由で第36条第6項第2号に違反するとの拒絶理由を受けました。同時に、請求項に係る発明は特許法上の「発明」に該当しないとして第29条第1項柱書の通知も受けました。発明の詳細な説明には、発明の実施例として、ビジネス上のアイデアを具体化した情報処理装置とその動作方法が記載されているにもかかわらず、このような拒絶理由が通知されるのはなぜですか。

問9.発明の詳細な説明及び図面において、請求項に係る発明に対応する技術的手段としてコンピュータ画面の具体的内容やその操作方法を明確かつ十分に記載しましたが、「請求項に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されていない」として第36条第4項違反の拒絶理由が通知されました。このような拒絶理由が通知された理由がわかりません。

3.新規性・進歩性の判断について

問10.進歩性の判断では「ビジネス方法」が新規の場合には特許になる可能性がある、とのことですが、新規なビジネス方法を通常のシステム化手法でシステム化した発明は進歩性が認められるのでしょうか。

問11.特定分野に関するソフトウエア関連発明における当業者は、複数の技術分野からの「専門家からなるチーム」として考えたほうが適切な場合があるとされています。例えば、金融業に関するビジネス関連発明の進歩性判断において医療業の文献が提示されるケースがあります。しかし、現実には金融業の人が医療の知識を持っていることはないと考えられますので、現実の世界にはない程度に当業者の範囲を広げてしまうと、進歩性の判断が厳しくなりすぎるのではありませんか。

問12.審査基準に「所定の目的を達成するためにある分野で利用されている方法、手段等を組み合わせたり特定の分野に適用したりすることは、ソフトウエアの技術分野では普通に試みられていることである。…組み合わせや適用に技術的な困難性(技術的な阻害要因)がない場合は、特段の事情(顕著な技術的効果等)がない限り、進歩性は否定される。」と記載されていますが、どのような場合に「技術的困難性」「阻害要因」があるといえますか。

問13.ビジネス関連発明の進歩性判断において、「設計事項である」、「周知である」等の理由で進歩性がないとするのはどのような場合ですか。

問14.「2.3.6 留意事項 (1)商業的成功又はこれに準じる事実の参酌」には、「商業的成功又はこれに準じる事実は、進歩性の存在を肯定的に推認するのに役立つ事実として参酌することができる。」と説明されています。この「進歩性の存在を肯定的に推認する」とはどういうことなのか具体的に説明してください。例えば、商業的成功の事実を意見書等で説明できれば、進歩性を認めてもらえるのでしょうか。

問15.産業構造審議会の参考資料に「ビジネス方法が非常に独創的である場合には、そのビジネス方法をシステム化した発明について、容易に想到することはできないとして、進歩性が認められる可能性が高いと言えるだろう」と記載されていますが、「ビジネス方法が非常に独創的」とはどのようなケースを想定しているのでしょうか。

4.その他

問16.将来の規制緩和(特に、金融分野)を狙って、出願時点では法律上みとめられていないビジネス方法に基づいた発明を出願することが考えられますが、このような出願はその法律に違反するという理由により公序良俗で拒絶されますか。

  • <この記事に関する問い合わせ先>
  • 特許庁特許審査第一部調整課審査基準室
  • 電話:03-3581-1101  内線3113
  • FAX:03-3597-7755
  • E-mail:PA2A12@jpo.go.jp

[更新日  2003.4.18]

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