HOME > 特許 >

 よくある質問

不服審判請求期間の拡大に関するQ&A

平成22年2月26日

平成20年4月18日に公布された「特許法等の一部を改正する法律(平成20年法律第16号)」(以下「改正法」という。)により、不服審判請求期間が拡大されるなど審判制度が一部変更されました。この制度改正について、 これまでに寄せられた主な質問をもとに作成したQ&Aを掲載します。

なお、この制度改正の概要につきましては、「不服審判請求期間の拡大について」をご参照ください。
No. Q A
改正の目的・理由
1 審判請求期間を「3月以内」に拡大した目的は何ですか。 ・改正前の「30日以内」の審判請求期間では検討期間が短いという指摘があったところ、制度利用者への手続保障の観点から請求期間を拡大し、補正の内容等も含めた権利取得の可能性を十分に検討したうえで審判請求をしていただくためです。
2 意匠・商標についても、特許と同様に審判請求期間を「3月以内」とした理由は何ですか。 ・意匠・商標の審判制度についても、制度利用者への手続保障の充実を図ることが望ましいためです。
3 明細書等の補正の時期的要件を審判請求と「同時」とした理由は何ですか。 ・補正内容等を含めた権利取得の可能性を十分に検討して審判請求していただくことと、第三者の監視負担が過度にならないようにするためです。
4 分割可能な時期に「補正をすることができる『時』」(特許法44条1項1号)が追加されたのは何故ですか。 ・審判請求に伴う明細書等の補正が可能な時期を、「期間」(請求日から30日以内)から「時」(請求と同時)に変更したことに合わせて、「時」を追加しました。
適用対象/経過措置(審判請求)
5 改正法の審判請求期間を「3月以内」とする規定等は、どのような審判請求に適用されるのですか。 ・改正法の施行日(平成21年4月1日)以降に拒絶査定の謄本の送達があった出願の拒絶査定不服審判請求に適用されます。施行日より前に謄本送達があった場合については、従前の例によります。
・意匠・商標の補正却下決定不服審判の請求期間の拡大についても、施行日以降に補正却下決定の謄本の送達があった出願が適用対象となります。
6 特許権の存続期間の延長登録出願に対する拒絶査定不服審判にも、審判請求期間を「3月以内」とする改正法の規定は適用されるのですか。 ・適用されます。
適用対象/経過措置(分割出願)
7 改正法における特許の分割出願に関する規定の適用について、出願日と施行日の関係は、どのようになっているのですか。 ・補正をすることができる「時又は期間内」の分割可能時期の規定(特許法44条1項1号)については、出願日に関わらず、平成21年4月1日から、全ての出願について適用されます。
・改正後の拒絶査定後の分割可能期間の規定(特許法44条1項3号)については、平成19年4月1日以降の出願であって、かつ平成21年4月1日以降に拒絶査定の謄本の送達があった出願のみについて適用されます。
8 拒絶査定後に分割出願が可能な時期は、平成18年法の適用と改正法の適用との関係で、具体的にどのようになるのですか。 ・平成19年4月1日より前の出願については、補正可能な時期にのみ分割出願が可能です。
・一方、平成19年4月1日以降の出願については、上記の補正可能時期に加えて、「拒絶査定謄本送達日から3月以内」にも分割出願が可能です。
9 改正法の施行日(平成21年4月1日)以降に拒絶査定謄本の送達があった場合、平成18年法施行日(平成19年4月1日)よりも前の出願についても、「拒絶査定謄本送達日から3月以内」の分割出願は可能ですか。 ・拒絶査定謄本送達日から3月以内に審判請求と「同時」にする分割出願は可能ですが、審判請求しない場合は分割出願できません。
10 改正法の施行日(平成21年4月1日)以降に拒絶査定謄本の送達があった場合、拒絶査定謄本の送達日から3月以内であれば、審判請求の有無に関係なく分割出願を行うことは可能ですか。 ・平成19年4月1日以降の出願であれば、可能です。
在外者に対する期間延長
11 在外者等については、改正法の施行後、審判請求期間の職権による延長は行われるのですか。 ・特許の拒絶査定不服審判の請求期間について、在外者に対してのみ、職権で「1月」の期間延長を行います。
・これは、補正が審判請求と同時にのみ可能と変更されることも考慮し、明細書等の補正の検討が可能な期間が改正前よりも短くなることを避けるためです。
・詳細につきましては、「平成20年改正特許法等における在外者等の審判請求期間の取扱いについて」をご参照ください。
12 特許権の存続期間の延長登録出願に関する拒絶査定に対する不服審判請求期間についても、在外者に対する職権延長は行われるのですか。 ・明細書等の補正の検討を行う期間としての意義を有しないため、在外者に対する職権延長は行いません。
13 改正法施行後に職権で在外者の審判請求期間が1月延長された場合、分割出願可能時期はどうなるのですか。 ・拒絶査定後の分割出願可能な期間については、拒絶査定不服審判の請求期間が延長されたときは、その延長された期間に限って延長されるので、延長された4月の期間内に分割出願をすることができます。
期間の計算
14 審判請求書の提出期限は、どのように計算するのですか。期間の単位が「日」から「月」に変更されましたが、実務上気をつけなければならないことはありますか。 ・期間の計算方法が変わるので注意が必要です。
・期間計算は、特許法3条に定めるところにより計算しますが、
1)初日は不算入、
2)末日が休日の場合は、翌開庁日に満了、
という点は現在と同様です。
・しかし、「3月」の計算方法は暦によることになるので(特許法3条1項2号)、「30日」の場合の計算方法とは異なります。則ち、
i)月の初日から起算する場合は、最終月の末日をもって満了、
ii)月の途中から起算し、最終月に応当日がある場合は、その前日をもって満了、
iii)月の途中から起算し、最終月に応当日がない場合は、最終月の末日をもって満了、
となります。
「同時」の意味、オンライン手続
15 審判請求に伴う補正の時期的要件の「同時」とは「同日」のことですか。オンライン手続でも「同日」に提出をすれば良いのですか。 ・審判請求に伴う明細書等の補正については、条文の規定のとおり、「同日」ではなく、審判請求と「同時」に手続をする必要があります。
16 分割出願も、審判請求と「同日」でなく「同時」にしなければならないのですか。 ・平成19年4月1日より前の出願の分割出願については、条文の規定のとおり、「同日」ではなく、審判請求と「同時」に手続する必要がありますが、平成19年4月1日以降の出願であれば、審判請求とは関係なく、拒絶査定から「3月以内」に分割出願が可能です(特許法44条1項3号)。
17 審判請求書と「同時」に補正(及び/又は分割出願)をするには、どのようにすれば良いのですか。 ・例えば、次のように手続していただくことになります。
1)書面の特許庁窓口差出の場合 : 審判請求書と補正書(及び/又は分割出願書類)とを一回の窓口対応で提出。
2)書面を郵送等により提出する場合 : 審判請求書と補正書(及び/又は分割出願書類)とを同一封筒で送付。
3)オンライン手続の場合 : 審判請求書と補正書(及び/又は分割出願書類)とを「連続して入力」。
・上記3)の場合、具体的には、同時に送信するべき全ての送信ファイルを〔送信ファイルフォルダ〕に格納し、これら全ての送信ファイルを選択(反転表示)し、その状態で〔オンライン出願〕ボタンをクリックすることになります。
18 審判請求書と「同時」に補正書を送信する際の留意点はありますか。 ・審判請求と同時に手続補正書を提出する場合は、まだ審判番号は付与されていないので、手続補正書の【事件の表示】欄において、【出願番号】欄とともに設けるべき【審判番号】欄を【審判請求日】欄に代えて、審判請求する年月日を入力していただくことになります。なお、平成11年以前のPCT出願の場合、【審判請求日】の欄を設けずに【出願番号】の欄のみを設けた状態で送信すると、送信出来ないことがあります。
・【提出日】の欄には、必ず「提出する日」(送信する日)と相違がないかを確認の上、送信を実行するようにしてください。【提出日】の欄に記載された日にちが、ご使用のパソコン環境上の日付と相違する場合には、送信出来ないことがあります。
19 オンライン手続において、通信トラブル等で、審判請求書と補正書(及び/又は分割出願)とを「同時」に送信できなかった場合はどうなるのですか。例えば、送信が途中で中断され、中断前に一方の書類は送信され、他方の書類は中断後に送信された場合、両者は「同時」に提出されたものとみなされるのですか。 ・特許法上の規定は、あくまで「同時」です。
・オンライン手続で書類を提出する際に通信トラブル等が生じたようなケースにつきましては、特許法等の規定に基づき、個々に判断されることになります。
・ただし、オンライン手続中にエラーが発生する等により、処理(通信)が中断され、続行処理(※)が行われた結果、同時に送信しようとした送信ファイルが〔送信ファイルフォルダ〕に残っていた場合には、他の操作(例えば、受領した審判番号を補正書に記載した上で再度送信ファイルに変換したり、分割出願の審査請求書など他の書類を送信する等の操作)を行うことなく、同日中に再度当該送信ファイルを送信し、特許庁に受理されたときは、「審判請求と同時」に提出されたものとして扱われます。
「同時」要件違反の手続の取扱い
20 審判請求と「同時」ではなく「同日」にした補正は、どのように取り扱われるのですか。 ・補正が審判請求と「同時」にされたものでなければ、当該補正については、手続却下することになります。
21 審判請求と「同時」ではなく「同日」にした分割出願は、どのように取り扱われるのですか。 ・平成19年4月1日より前の出願の分割出願については、審判請求と「同時」にされたものでなければ、出願却下することになります。
・平成19年4月1日以降の出願の分割出願については、審判請求と「同時」にされたものでなくても、拒絶査定謄本送達日から「3月以内」であれば、審判請求と「同時」でないことをもって出願却下されることはありません。
22 審判請求と補正書(及び/又は分割出願)を、同時に提出しなかった 場合には、どのように対応すれば良いのですか。

・補正書が審判請求と「同時」にされたものでなければ、当該補正は却下されますので、当該審判請求は前置審査を経由せずに審判合議体が補正前の内容について審理を行うことになります。補正後の内容での審理(及び/又は前置審査)を望む場合には、審判請求期間内に、もう1度、審判請求をしていただき、その際に「同時」に補正(及び 分割出願)をしていただくことになります。
・すでに審判請求期間が経過している場合には、「補正の機会が失われた旨の陳情」及び「補正案」を記載した上申書を提出することも可能ですが、実体審理において補正の機会を与えるか否かは審判合議体の裁量によることになります。
・分割出願が審判請求と同時にされたものでない場合も、当該分割出願は却下となりますので、審判請求期間内に、もう1度、審判請求をしていただき、その際に「同時」に分割出願(及び補正)をしていただくことになります。
・新たにもう一度審判請求をした場合には、先の審判請求については、取り下げていただくことになります。

・この場合、審判請求を取り下げたとしても、審判請求手数料の返還はありません。
「請求の理由」の補充
23 「請求の理由」の補充については従前と同じですか。 ・審判請求書の補正(理由補充も含む)は、審判請求書の補正として行われるものですが、改正法施行後もその扱いに変更はありません。
・したがって、事件が特許庁に係属している限り補正は可能ですが、改正法の趣旨にかんがみ、できるだけ審判請求時に「請求の理由」に実質的理由を記載してください。
・実質的理由の記載のないものについては、従前と同様に補正指令が通知されます。
・補正指令に対して指定期間(30日)内に応じない(理由を補充しない)場合、審判請求が手続却下となります。
意匠・商標における補正/「請求の理由」の補充/補正却下後の新出願
24 意匠・商標の拒絶査定不服審判でも、補正は審判請求と「同時」にのみ可能となるのですか。 ・意匠・商標についても、審判請求期間は特許と同様に「3月以内」に拡大されますが、補正については、特許の場合のような審判請求に伴う補正の時期的制限はなく、審査・審判等に係属中は、いつでも手続の補正が可能です。
25 意匠・商標の拒絶査定不服審判でも、「請求の理由」を「追って補充」とだけ記載して審判請求した場合、理由補充する機会が与えられるのですか。 ・「請求の理由」の記載における理由補充の取扱いは従前と同様です。
・則ち、意匠・商標については、審査・審判等に係属中は、いつでも手続の補正が可能であり、審判請求書の補正として理由を補充することが可能ですが、改正法の趣旨にかんがみ、できるだけ審判請求時に実質的理由を記載してください。
・「請求の理由」に実質的理由が記載なされていない場合には、補正指令が通知され、その指定期間(30日)内に応じない(理由を補充しない)ときには、審判請求が手続却下となります。
26 意匠・商標の拒絶査定不服審判段階での補正却下の決定の後の新出願が可能な期間はどうなるのですか。 ・意匠・商標の拒絶査定不服審判の段階で補正が却下された場合、審判段階での補正却下後の意匠・商標についての新出願は、従前どおり補正却下決定の謄本送達日から「30日以内」となります。
「同時」補正の場合の審判請求料の計算
27 審判請求と同時に請求項を削除する補正をした場合、審判請求料等を算定する際の「請求項の数」は、拒絶査定時の数ですか、補正後の数ですか。 ・審判請求と同時にした補正後の請求項の数に応じた手数料となります。その際、審判請求書に【請求項の数】の欄を設けて、補正後の請求項の数を記載してください。
出訴期間
28 審決取消訴訟の出訴期間も拡大されたのですか。 ・審決に対する取消訴訟の出訴期間については、改正法による変更はなく、従前と同様に「審決謄本の送達日から30日以内」です。

「続行処理」の処理手順の詳細は、「インターネット出願ソフト操作マニュアル V.付録編 付録F 通信中のエラー ■通信中に切断された場合の対処」(V−13頁)または、「パソコン出願ソフト3操作マニュアル 付録編 付録E 通信中のエラー■通信中に切断された場合の対処」(461頁)をご参照ください。)

【参考リンク】


  • <この記事に関するお問い合わせ先>
  • 特許庁 審判部 審判課 審判企画室
  • 電話:03-3581-1101 内線5854
  • FAX :03-3584-1987
  • e-mail:お問い合わせフォーム
  • 【審判の手続に関すること】
  • 特許庁 審判部 審判課 調査班
  • 電話:03-3581-1101 内線3614
  • FAX :03-3580-5388
  • e-mail:お問い合わせフォーム
  • 【分割出願の手続に関すること】
  • 特許庁 審査業務部 審査業務課 方式審査室 第3担当
  • 電話:03-3581-1101  内線2616
  • FAX:03-3580-8016
  • e-mail:お問い合わせフォーム
  • 【分割出願の実体審査に関すること】
  • 特許庁 審査第一部調整課 審査基準室
  • 電話:03-3581-1101  内線3112
  • FAX:03-3597-7755
  • e-mail:お問い合わせフォーム

[更新日 2010.2.26]