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遺伝資源等を使用した発明の特許出願について

1.生物多様性条約と特許出願

1992年の地球サミットで署名された生物多様性条約(CBD;我が国は発効時(1993年)からの加盟国)は、各国が遺伝資源に対する主権的権利を有することを確認し、遺伝資源の研究等から生ずる利益を、遺伝資源の提供国に公正かつ衡平に配分を行うことを規定しています。(なお、「遺伝資源」とは、遺伝の機能的な単位を有するものを指し、ほとんどの動物、植物及び微生物が該当します。)
遺伝資源提供国(主に、途上国)は、CBDには利益配分についての具体的な枠組みが何ら規定されていないため、利益配分が進んでいないと認識しており、利益配分を確実にするための国際的な制度の創設を強く求めています。また、彼らは、自らが主体的権利を有する遺伝資源及びそれに関連する伝統的知識を第三者が無断で使用して発明をなし、これに誤って特許という独占権が付与されることを問題視しています。
このような問題意識に基づき、遺伝資源提供国は、遺伝資源及びそれに関連する伝統的知識(以下、遺伝資源等)を用いた発明の特許出願において、(1)遺伝資源及び伝統的知識の原産国、(2)遺伝資源等にアクセスする際の事前の情報に基づく同意(PIC: Prior Informed Consent)の取得の証拠、(3)遺伝資源等の利用に関する利益配分の証拠を開示することを義務づけ、その義務違反に対して制裁を課すべきと主張しています。

遺伝資源提供国(主に、途上国)は、CBD締約国会議、世界知的所有権機関(WIPO)、WTO/TRIPS理事会など、ありとあらゆる国際的な議論の場で、自らの主張を展開しています。特に、WTO/TRIPS理事会では、TRIPS協定には誤った特許付与を防止するための条項がなく、CBDとTRIPS協定を相互支持的なものとするために、TRIPS協定の改正が必要であると主張しているところです。
これに対し我が国は、上記(1)~(3)のような項目を特許出願中に開示することを義務付けることは、特許制度本来の目的からは説明できない;新たな開示を義務付けることは誤って特許が付与されることを防止する手段として有効ではない;その違反に対して特許無効を含めた制裁を課す新たな開示義務を導入することで、出願人の負担が増加し、権利が不安定化することにより、かえって遺伝資源等の研究に対するインセンティブが減少するとの主張をしています。

2.遺伝資源を用いた発明を出願する際の留意点

遺伝資源提供国及びそれに賛同するNGO等は、独自に、遺伝資源等を用いた発明に関する各国の特許出願の状況を調査しています。そして、CBDの観点から問題があると思われる個々の特許出願・企業を例として取り上げ、現在の特許制度に対する批判や、新たな開示義務の導入を主張しています。
今後、このような遺伝資源提供国やNGOの活動がますます活発化することが予想されます。
遺伝資源等を利用して開発研究を行う企業、個人におかれましては、このような遺伝資源等を巡る国際的議論に注意を払うとともに、CBDに従った、知的財産権の権利化を含めたビジネス活動をすることが望まれます。なお、CBD全般及びそれに関連する事項については、(財)バイオインダストリー協会(http://www.mabs.jp/(外部サイトへリンク))が相談窓口を開設し、相談業務を行っておりますので、ご活用ください。

[更新日 2006年1月11日]

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特許庁総務部国際課企画班

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