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特許法条約(PLT)の概要

平成28年2月10日
特許庁国際政策課

現在、特許庁では、「特許法条約(Patent Law Treaty)」(以下「PLT」)への加入(平成28年中の見込み)に向けた準備を進めているところですが、PLTの規定を担保する規定を含む「特許法等の一部を改正する法律(平成27年法律第55号)」が平成28年4月1日に施行されることになりました(平成28年1月22日政令第17号)。

それに伴いまして、PLTの概要を以下に御紹介いたします。

1.PLTの概要及び経緯

PLTは、各国で異なる特許出願等に関する手続の統一化及び簡素化を目的とし、出願人の利便性向上及び負担軽減を図る条約です。

PLTは、各国の特許出願等に関する手続の国際的な調和及び簡素化を図るため、1995年から世界知的所有権機関に設置された専門家会合及び特許法常設委員会において、策定に向けた議論が行われ、2000年にジュネーブにおいて開催された外交会議において採択されました。
PLTには、2016年1月現在、英国、米国、仏国、豪州等、36の国が締結しています。

2.PLTの主な内容

(1)出願日の認定要件

  • ①次の3つの要素を官庁が受理した日を出願日とします(第5条(1))。
    (i)出願を意図する旨の明示的又は黙示的な表示
    (ii)出願人を特定することができる表示又は当該官庁が出願人に連絡することを可能とする表示
    (iii)明細書であると外見上認められる部分 ※特許請求の範囲(クレーム)がなくても出願日は付与されます。
  • ②明細書であると外見上認められる部分(上記(iii))は、出願日の設定のために、いかなる言語でも提出することができます(第5条(2))。
  • ③特許出願時に欠落してしまった明細書の一部又は図面を後で補完することができます。出願日は、欠落を補完した日又は出願日の認定要件が満たされた日のうちいずれか遅い日となります。ただし、当該欠落が、優先権主張の基礎とした先の出願に含まれている場合には、出願日は、出願日の認定要件が満たされた日となります(第5条(6))。
  • ④特許出願における先にされた出願の引用(願書にその出願番号等を記載)は、出願日の設定のために、当該特許出願の明細書及び図面の代わりとすることができます(第5条(7))。

(2)出願手続等の簡素化及び容易化

  • ①特許出願の形式又は内容について、特許協力条約(Patent Cooperation Treaty;PCT)において国際出願に関して規定する形式又は内容に関する要件等と異なる要件又はこれに追加する要件を満たすことを要求されることはありません(第6条(1))。
  • ②出願書類に記載された事項若しくは優先権の申立て(主張)の真実性又は翻訳文の正確性について合理的な疑義がない限り、出願人は、これらに関する証拠を要求されることはありません(第6条(6))。
  • ③出願の形式又は内容等に関し締約国により適用される要件を満たしていない場合は、当該締約国の官庁は、出願人にその旨を通知し、出願人は、当該要件を満たす機会及び意見を述べる機会を与えられます(第6条(7))。
  • ④全ての締約国に対して、同一の様式(モデル国際様式)を用いて出願等の手続きが可能です(第6条(2)、第20規則)。
  • ⑤パリ条約に基づく優先権書類の翻訳文は、その優先権主張の有効性が特許を受けることができる発明であるか否かの決定に関係する場合でない限り、要求されることはありません(第6条(5)、第4規則(4))。

(3)期間に関する救済

締約国は、出願又は特許に係る手続に関し官庁が設定する期間(いわゆる指定期間)の延長を定めることができます。また、締約国は、当該期間満了後の申請による当該期間の延長を定めていないときは、申請により出願又は特許に係る処理を継続する旨を定めなくてはなりません。(第11条)。

官庁は、延長の申請があったときは、当初の期間を2か月以上延長しなければなりません。期間満了後の延長の申請期間は、当初の期間満了後2か月以上としなければなりません。また、処理の継続の場合、手続期間は、官庁による通知から2か月以上としなければなりません。

ただし、下記(i)から(vi)までについては、締約国はそれら救済を規定しなくてもよいとされています(第12規則)。

<締約国が規定することを要しない救済>

  • (i) 一度延長された指定期間又は処理が継続された場合の2回目又はその後の救済
  • (ii) 指定期間の延長若しくは処理の継続の申請又は第12条(1)に規定する権利の回復申請の提出のための救済
  • (iii) 特許の存続のための料金の支払の期間に関する救済
  • (iv) 優先権の主張の訂正・追加の期間又は優先権の回復可能期間に関する救済
  • (v) 審判部その他の官庁の枠内において設置された再審組織に対する行為のための期間に関する救済
  • (vi) 当事者間手続における行為のための期間に関する救済

(4) 相当な注意を払ったこと又は故意でないことが官庁により認定された場合の権利の回復

締約国は、官庁に対する手続のための期間を出願人等が遵守せず、その直接の結果として出願又は特許に係る権利の喪失を引き起こしたときは、出願人等が相当な注意(due care)を払ったにもかかわらず当該期間を遵守することができなかったものであること又は、締約国の選択により、その遅延が故意ではなかった(unintentional)ことを当該官庁が認めること等を条件として、当該出願又は特許に係る権利を回復する旨を定めなくてはなりません(第12条)。

権利が回復される期間は、当該手続期間の満了から12か月又は期間を遵守しなかった理由がなくなった日から2か月のうち、どちらか早く満了する期間となります。

ただし、下記(i)から(iv)までの期間については、締約国は救済を規定しなくてもよいとされています(第13規則)。

<締約国が規定することを要しない救済>

  • (i) 審判部その他の官庁の枠内において設置された再審組織に対する行為のための期間
  • (ii) 指定期間の延長若しくは処理の継続の申請の提出期間又は第12条(1)に規定する権利の回復の申請の提出期間
  • (iii) 優先権の主張の訂正・追加の期間又は優先権の回復可能期間
  • (iv) 当事者間手続における行為のための期間

(5)優先権の主張の訂正又は追加及び優先権の回復(第13条)。

  • ①優先権の主張の訂正又は追加(第13条(1))
    締約国は、その旨の申請が自国の官庁にされること等を条件として、出願に関する優先権の主張を訂正し、又は追加する旨を定めなくてはなりません。
  • ②優先期間の経過に係る優先権の回復(第13条(2))
    締約国は、先の出願に基づく優先権の主張を伴う出願又は当該主張を伴うことが可能であった出願(後の出願)の出願日が、その優先期間(先の出願から12か月以内)の満了の日の後である場合において、出願人が相当な注意(due care)を払ったにもかかわらず当該優先期間内に後の出願をすることができなかったこと又は、締約国の選択により、その遅延が故意ではなかった(unintentional)ことを当該官庁が認めること等を条件として、優先権を回復する旨を定めなくてはなりません。
  • ③先の出願の写しが提出されない場合の優先権の回復(第13条(3))
    締約国は、出願人が先の出願の写し(優先権証明書)を官庁に提出することができず優先権が失われてしまった場合、その原因が優先権証明書の発行官庁の責任である(出願人の瑕疵によるものでない場合)、優先権を回復する旨を定めなくてはなりません。

(6)代理の義務付けの例外

  • ①締約国は、次の事項に関しては、各締約国は代理を義務付けてはいけません(第7条(2))。
    (i) 出願日の設定のために特許出願をすること
    (ii) 料金の単なる支払
    (iii) 規則に定めるその他の手続(第7規則(1))
    (iv) (i)から(iii)までに規定する手続に関する当該官庁による受領証の交付又は通知
  • ②特許の存続のための料金は、いかなる者であっても支払うことができます(第7条(2))。

(7)権利移転等の登録

特許権の移転登録にかかる申請は、旧権利者又は新権利者のいずれか一方の者による申請(単独申請)が可能です。ただし、締約国の官庁は、契約に関する情報、及び申請を裏付ける書類を申請書に添付することを要求できます(第16規則)。実施権(ライセンス)及び担保権(我が国においては質権)の登録申請も同様です(第17規則)。

また、不備のある登録申請については、当該締約国の官庁は、出願人にその旨を通知し、出願人は、当該要件を満たす機会及び意見を述べる機会を与えられます(第15規則(6)、第16規則(8)、第17規則(8))。

3.PLT加入に伴い我が国において新たに導入される手続

新たに導入される手続の概要については、「特許法条約(PLT)への加入に伴い導入される手続の概要について」のページを御覧ください。

<参考>PLTの条文等
PLTの条文等(日本語)(外務省ホームページへのリンク)
PLTの条文等(英語)(WIPOホームページへのリンク)

[更新日 2016年2月10日]

お問い合わせ

特許庁総務部国際政策課 国際業務班

電話:03-3581-1101 内線2576

FAX:03-3581-0762

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