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ホーム > 施策・支援情報 > 国際会議・海外支援情報 > 国際情勢・国際会議 > 多国間協力・条約(WIPO/WTO・TRIPS/APEC他) > 制度調和予備的会合及びWIPO特許法常設委員会非公式会合結果概要

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制度調和予備的会合及びWIPO特許法常設委員会非公式会合結果概要

1.背景

特許の実体的側面での制度調和については、WIPO特許法常設委員会(SCP)で検討が行われている。
かかる制度調和の早期達成は、出願人及び各国特許庁に利益をもたらすものであるため、平成16年5月のSCP及び同9月のWIPO加盟国総会において、日米欧三極特許庁は、SCPでの議論促進を目指してSCPでの議論項目をまずは先行技術に関連した4項目(先行技術の定義、グレースピリオド、新規性、進歩性)に限定し議論の集中化を図るとの三極提案を行った。しかしながら、途上国は自らの関心事項である遺伝資源等が議論されなくなるとの立場から三極提案に反対したため、三極提案は承認されず、WIPO事務局長がSCPの将来の会合に関する非公式会合を開催することが上記総会で決定された。
その後、(1)今後の制度調和を巡る議論の進め方につき先進国で共通の見解を持つことを目的として、「米国主催による制度調和予備的会合」が2月3~4日に米国で開催され、(2)上記WIPO総会の決定に基づき、WIPO事務局長による「SCP非公式会合」が2月16~17日にモロッコで開催された。

2.参加国

(1)制度調和予備的会合

アメリカ(議長)、オーストラリア、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、欧州委員会(EC)、欧州特許庁(EPO)、フランス、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、日本、リトアニア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス(計24カ国・機関)

(2)WIPO/SCP非公式会合

インド(議長)、アメリカ、EC、EPO、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スイス、イギリス、ロシア、中国、ブラジル、メキシコ、チリ、マレーシア、モロッコ、OAPI(アフリカ知的財産権機構)、EAPO(ユーラシア特許庁)、ARIPO(アフリカ地区産業財産権機関)(計20カ国・機関、主催であるWIPOも参加)

いずれの会合も、主として各国の長官・副長官クラスが出席。日本からは小野特許技監が参加。

3.結果

(1)制度調和予備的会合

参加国は、以下の事項について合意した。

  • (i)先進国は、WIPOでの議論を進めることを期待し、また、共通の基盤を求めて、三極提案に基づき特許の実体的側面での制度調和に関する議論及び途上国の関心事項である「開発アジェンダ」並びに特許出願中での遺伝資源の出所開示の義務化について議論を行うため、複数の会合を開催するとの意図表明を「Statement of Intent」(参考1)としてとりまとめ、これを公開すること;
  • (ii)WIPO・先進国グループメンバー、EUメンバー国、EPOメンバー国、EPO、ECに対して、かかる会合への参加を求めること;
  • (iii)かかる会合は日米欧三極特許庁が1年ごとに順番に主催(05年欧州、06年日本、07年米国)することとし、具体的には、
    • (イ)制度調和に関するサブグループ会合(議長:オーストラリア)を5月16日-17日に、
    • (ロ)「知的財産権と開発」に関するサブグループ会合(議長:イギリス、オランダ)を3月最終週あるいは4月第1週に、
    • (ハ)全体会合を6月下旬に
      それぞれEPOが主催すること;
  • (iv)(iii)の会合の開催とは別に、これまでも開催されていた三極特許制度調和作業部会を引き続き開催すること;
  • (v)WIPO事務局長主催のSCP非公式会合では、「Statement of Intent」を先進国の共通の見解であるとして示すこと。

(2)WIPO/SCP非公式会合

ブラジルを除く全ての参加国/機関の参加者は、声明文(参考2)の内容について合意した。概要以下の通り。

  • (i)各代表団は、WIPOにおいて多国が参加することの重要性を強く支持した。そしてこの会合の結果、すでに提案されている近い将来のためのアクションプランが進展することとなった。
  • (ii)SCPの将来のワークプログラムの目的は、特許の質を向上させること、そして、特許庁間での無用な業務重複を軽減することを念頭に置いた論点に取り組むことであり、その結果、特許制度をよりアクセスしやすくコスト効率の良いものとすることによる恩恵が産み出されるはずである、との点について幅広い合意が得られた。
  • (iii)このような目的を達成するため、以下の6項目、すなわち、先行技術、グレースピリオド、新規性、進歩性、十分な開示、及び遺伝資源について、知的財産法の成文化をねらいとしてWIPO内で早期に取り組むべきであるである、との合意が得られた。これらの論点のうち、最初の4項目はSCPで、他の2項目はIGC(遺伝資源・伝統的知識・フォークロアと知的財産権に関する政府間委員会)で、それぞれ並行して早期に取り組むとともに、SCPとIGCはこれらの論点についての議論の進捗について互いに報告するとの合意が得られた。
  • (iv)本会合では、引き続き議論を積極的に続けていくこと、及び、開発と知的財産に関連した論点についてWIPO内での作業を行うことについて、強調された。
  • (v)本会合は、WIPO事務局長に以下の点を推奨した。
    • 国際開発アジェンダに係る議論のため、2005年4月に加盟国を召集する。
    • 上記のように設定された目的及びワークプログラムについて検討し支持するために、2005年5月に次回SCPを、同年6月に次回IGCを開催する。
    • WIPOにおけるこれらの問題の終結のためのスケジュールを含め、上記複数の会合における決定を2005年9月の加盟国総会へ送り、検討する。

参考1

Statementof Intent

  1. The Participants of the Exploratory Meeting of Interested Parties Concerning the Future of Substantive Patent Law Harmonization (“Participants”), held February 3-4, 2005 in Alexandria, Virginia, wishing to promote and facilitate progress on certain key issues under consideration in the World Intellectual Property Organization (WIPO), agree to convene future meetings to consider: 
    • (i)substantive patent law harmonization issues, notably the Trilateral “first package,” as developed by the United States Patent and Trademark Office, the European Patent Office and the Japan Patent Office and set forth in WIPO Document WO/GA/31/10; and
    • (ii)issues with regard to intellectual property and development, including proposals for a WIPO Development Agenda and proposals relating to genetic resources
      with a view to seeking a common basis for further discussions in WIPO.
  2. The Participants agree that the following parties will be invited to participate in the future meetings: all Members of WIPO Group B, Member States of the European Union, the European Commission, Member States of the European Patent Organization, and the European Patent Office.
  3. The Participants further agree to have regular, intersessional meetings of subgroups to address the issues referenced in Paragraph 1.

http://www.uspto.gov/main/homepagenews/bak08feb2005.htm(外部サイトへリンク)

(仮訳)

意図表明

  1. 実体的特許法調和の将来に関する関心を有する者による予備的会合、アレキサンドリア、バージニアで2005年2月3-4日に開催、の出席者(“出席者”)は、世界知的所有権機関(WIPO)で検討中の特定の鍵となる事案に関する進展を促し、容易化することを望んで、以下の事項を考慮するために将来会合を召集することに同意する:
    • (i)実体的側面での特許法調和問題、特にUSPTO、EPO、JPOによって展開されWIPO文書WO/GA/31/10に示されている三極の“ファーストパッケージ”;及び
    • (ii)WIPO開発アジェンダに関する提案及び遺伝資源に関する提案を含む、知的財産権と開発に関する問題、
      WIPOでの更なる論議のために共通の基盤を求める観点でこれを行う。
  2. “出席者”は次の者が将来の会合に参加するよう招かれるであろうということに同意する。:WIPO・Bグループのすべてのメンバー、欧州委員会の加盟国、欧州委員会、EPOの加盟国及びEPO。
  3. “出席者”は、パラグラフ1に示された問題を扱うためにサブグループの通常及び会期間会合を持つことに同意する。

参考2

Statement Adopted at the End of Informal Consultations
in Casablanca on February 16, 2005

  1. Following the mandate given to him by the WIPO General Assembly in September 2004, the Director General of WIPO convened informal consultations concerning future sessions of the Standing Committee of Patents (SCP) in Casablanca, Morocco, on February 16, 2005. The consultations were attended by delegates from Brazil, Chile, China, France, Germany, India, Italy, Japan, Malaysia, Mexico, Morocco, Russian Federation, Switzerland, United Kingdom, United States of America, African Regional Industrial Property Organization (ARIPO), Eurasian Patent Office (EAPO), European Patent Office (EPO), African Intellectual Property Organization (OAPI) and the European Union. Dr. R.A. Mashelkar, Director General of the Council of Scientific and Industrial Research (CSIR) and Secretary of the Department of Scientific and Industrial Research in India, chaired the consultations.
  2. The consultations were held in a positive spirit. The delegates strongly endorsed the importance of multilateralism, in particular, in WIPO. The consultations resulted in the development of a proposed action plan for the near future.
  3. There was broad agreement that the objectives of the future work program of the SCP should be to address issues with a view to improving the quality of granted patents, thus avoiding unwarranted encroachments on the public domain, and to reducing unnecessary duplication of work among Patent Offices, which should produce benefits by making the patent system more accessible and cost-effective.
  4. In order to achieve these objectives, the meeting agreed that the following six issues should be addressed in an accelerated manner within WIPO with a view to progressive development and codification of international intellectual property law: prior art, grace period, novelty, inventive step, sufficiency of disclosure and genetic resources. These issues should be addressed in parallel, accelerated processes, the first four issues (prior art, grace period, novelty and inventive step) in the SCP and the other two issues (sufficiency of disclosure and genetic resources) in the Intergovernmental Committee on Intellectual Property and Genetic Resources, Traditional Knowledge and Folklore (IGC). Each of the SCP and the IGC should agree on a timetable and report progress on the development of their discussions of the issues to the other.
  5. The meeting underlined the importance of the continued active pursuit of discussions and work within WIPO on issues related to development and intellectual property so that a robust, effective and actionable WIPO Development Agenda could emerge.
  6. The meeting recommended to the Director General of WIPO
    • (a)to call on Member States for proposals on the International Development Agenda for discussion at the April 2005 session of the Intersessional Intergovernmental Meeting (IIM),
    • (b)to convene the next session of the SCP in May 2005 to consider and endorse the objectives and work program set out above,
    • (c)to convene the next session of the IGC in June 2005 to consider and endorse the objectives and work program set out above, and
    • (d)to transmit the decisions of the above meetings to the General Assembly in September 2005 for its consideration, including a time frame for the conclusion of these issues within WIPO.
  7. The meeting expressed its warm thanks and gratitude to the authorities of the Kingdom of Morocco for hosting the consultations.

The delegate of Brazil did not associate himself with the foregoing text.

http://www.wipo.int/edocs/prdocs/en/2005/wipo_upd_2005_241.html(外部サイトへリンク)

(仮訳)

2005年2月16日にカサブランカでの非公式会合の最後に出席者により採択された声明

  1. 2004年9月のWIPO加盟国総会で与えられたマンデートに基づき、WIPO事務局長は、2005年2月16日、モロッコ・カサブランカにて、特許法常設委員会(SCP)の将来のセッションに関する非公式会合を開催した。会合には、ブラジル、チリ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、モロッコ、ロシア、スイス、イギリス、アメリカ、ARIPO、EAPO、EPO、OAPI及びEUの各代表団が参加した。科学産業研究評議会(CSIR)議長でインド科学産業研究庁長官のR.A.マシェルカ氏が、本会合の議長を務めた。
  2. 会合はポジティブな精神で開催された。各代表団は、特にWIPOにおいて多国が参加することの重要性を強く支持した。この会合の結果、すでに提案されている近い将来のためのアクションプランが進展することとなった。
  3. SCPの将来のワークプログラムの目的は、パプリックドメインへの不当な侵害を回避し付与された特許の質を向上させること、そして、特許庁間での無用な業務重複を軽減することを念頭に置いた論点に取り組むことであり、その結果、特許制度をよりアクセスしやすくコスト効率の良いものとすることによる恩恵が産み出されるはずである、との点について、幅広い合意が得られた。
  4. このような目的を達成するため、以下の6項目、すなわち、先行技術、グレースピリオド、新規性、進歩性、十分な開示、及び遺伝資源について、進歩的な発展及び知的財産法の成文化をねらいとしてWIPO内で早期に取り組むべきであるである、との合意が得られた。これらの論点のうち、最初の4項目(先行技術、グレースピリオド、新規性、及び進歩性)はSCPで、他の2項目(十分な開示及び遺伝資源)は遺伝資源・伝統的知識・フォークロアと知的財産権に関する政府間委員会(IGC)で、それぞれ並行して早期に取り組むべきである。SCPとIGCはいずれもタイムテーブルについて合意し、これらの論点についての議論の状況の進歩について互いに報告する。
  5. 本会合では、引き続き議論を積極的に続けていくこと、及び、強力で効果的で実行可能なWIPO開発アジェンダが生じるべく開発と知的財産に関連した論点についてWIPO内での作業を行うことについて、強調された。
  6. 本会合は、WIPO事務局長に以下の点を推奨した。
    • (a)国際開発アジェンダに係る提案のため、2005年4月の会期間政府間会合(IIM)のセッションで議論するよう加盟国を召集する。
    • (b)上記のように設定された目的及びワークプログラムについて検討し支持するために、2005年5月に次回SCPを開催する、
    • (c)上記のように設定された目的及びワークプログラムについて検討し支持するために、2005年6月に次回IGCを開催する、そして、
    • (d)WIPOにおけるこれらの問題の終結のためのタイムフレームを含め、上記複数の会合における決定を2005年9月の加盟国総会へ送り、検討する。
  7. 本会合をホストしてくれたことにつき、モロッコ王国の当局に対し暖かい感謝と謝意が表明された。

ブラジル代表は上記声明に参加しなかった。

[更新日 2005年3月7日]

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