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 審査・審判の取り組み

特許審査ハイウェイ活用のために


平成22年2月
特許庁

I. 特許審査ハイウェイのメリット

特許審査ハイウェイとは、第1庁で特許可能と判断された発明を有する出願につき、第2庁において簡易な手続で早期に審査を受けることができる枠組みです。

また、いくつかの特許審査ハイウェイ(試行)プログラムでは、特定の国際調査機関又は国際予備審査機関が特許可能と判断した国際出願に基づき、国内官庁における早期審査を申請することも可能です。

ここでは、日本国特許庁により特許可能と判断された発明に基づいて、外国の特許庁に特許審査ハイウェイを利用して早期審査を申請するメリットをご紹介します。

☆本文書におきまして、「相手国」とは、日本国特許庁が平成22年1月29日現在特許審査ハイウェイ(試行)プログラムを実施している、以下の国(地域)を意味します。
米国、韓国、英国、ドイツ、デンマーク、フィンランド、ロシア、オーストリア、シンガポール、ハンガリー、カナダ、欧州

メリット1.早期審査の手続きが簡素化できる

(1)米国への申請の場合

○ 米国の厳しい通常早期審査の要件が回避できる

米国現行早期審査(平成18年8月施行)要件の回避について

米国では、昨年8月に新しい早期審査が施行され、要件は非常に厳しいものとなりました。これに対し、特許審査ハイウェイでは、これらの要件制限を受けることなく早期に審査を受けることができる点が大きなメリットとなります。

米国現行の早期審査の要件と必要提出書類は、次のとおりです。

主な要件

- 申請は出願時のみ

- PCT出願は対象外

- 独立請求項数は3以下、全請求項数は20以下

- オフィスアクションに対し1月以内に必ず応答(徒過すると放棄とみなされる)

必要な提出書類

これらの要件に加えて、さらにAESD(早期審査補助文書:Accelerated examination support document)の書類提出が求められます。

本提出書類の内容として、

- 先行技術調査を行い、調査範囲や検索式、検索日など、先行技術調査の結果を詳細に記載していること

- 発明の特許性(進歩性や記載要件)について詳細に説明していること

が求められることになります。

特許審査ハイウェイでは、これらの要件制限とは無関係に、米国特許商標庁において、早期に審査を受けることが可能です。

(2)米国以外の相手国への申請の場合

○ 多くの場合、特許審査ハイウェイ申請の必要提出書類を「日本国特許庁で特許可能とされた請求項と 相手国における特許出願の請求項の“対応表”」のみに省略可能です。

多くの相手国(注1、2)においては、日本国特許庁が当該日本国出願の審査経過情報を提供している場合、特許可能と判断された請求項 及び日本国特許庁のオフィスアクションの写し並びにそれらの翻訳文は提出不要となります。また、引用文献についても、特許文献であれば、原則提出不要です。よって、米国以外の相手国へ出願する場合には、多くの場合、①(対応表)のみを提出すればよいこととなります。

米国への申請の場合

(注1)カナダへ特許審査ハイウェイを申請する場合は、特許可能と判断された請求項の翻訳文については出願人自ら提出する必要があります。

(注2)シンガポールへの特許審査ハイウェイの申請は、修正実体審査制度に基づいて行われます。手続や提出書類等の詳細は、「アセアンで迅速・的確な権利取得 PRUS: Patent examination Result Utilization Scheme(特許審査結果利用スキーム)」や、「日シンガポール特許審査ハイウェイ試行プログラムについて」の「シンガポール知財庁(IPOS)への申請について」をご覧ください。

メリット2.審査コストが軽減できる

特許審査ハイウェイは、既に日本国特許庁で特許可能と示された請求項を対象とするため、次のような観点でコスト削減となる要素があります。

相手国での中間処理回数が減ることが期待されます(応答コストの軽減)。

相手国での法的安定性が高まります(権利が無効となる可能性が低減することによる、コストの低減)。

II.特許審査ハイウェイ申請のノウハウ

1.申請負担のさらなる軽減のために

上記I.1.で紹介したとおり、特許審査ハイウェイの申請のための書類には、場合によっては提出を省略できるものが存在しますので、ガイドラインをよくご確認ください。

また、多くの申請様式は単純なフォーマットですので、対応可能な部分は、社内あるいは国内代理人が対応することで、外国代理人への支払いコストを低減することも可能と考えられます。

2.国際調査機関の見解書又は国際予備審査報告の活用

平成22年1月29日より、日本国特許庁が作成した国際調査機関の見解書または国際予備審査報告に基づいて、米国及び欧州への国内移行出願に対して特許審査ハイウェイを申請することができるようになります。これにより、従来より早いタイミングでの早期審査の申請が可能となります。

3.特許審査ハイウェイの活用事例

特許審査ハイウェイの活用事例については、知財戦略事例集の第4章【5】3.(3)でご紹介しております。知財戦略事例集は、こちらからご覧ください。

  • <この記事に関する問い合わせ先>
  • 特許庁調整課審査業務管理班
  • TEL:03-3581-1101  内線:3106
  • E-mail:お問い合わせフォーム

[更新日 2010.2.26]

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