平成25年7月
調整課
審判課
今般、我が国がアジア地域その他の地域における国際的な経済活動の拠点となることが重要となっていることに鑑みて、我が国において新たに研究開発事業及び統括事業を行おうとする特定多国籍企業の活動を促進するための特別の措置を講ずることによって、新たな事業の創出や就業機会の増大を図るため、「特定多国籍企業による研究開発事業等の促進に関する特別措置法(アジア拠点化推進法)」が平成24年11月1日に施行されました。
そして、上記法律に基づく認定を受けた研究開発事業の成果に係る発明について、試行的に早期審査・早期審理の対象に追加したことに伴い、「特許出願の早期審査・早期審理ガイドライン」を改訂しました。その概要は以下のとおりです。
1.対象
早期審査・早期審理の対象として新たに「アジア拠点化推進法関連出願」を追加します。ここで、「アジア拠点化推進法関連出願」とは、出願人・審判請求人の全部又は一部が、アジア拠点化推進法に基づき認定された研究開発事業計画に従って研究開発事業を行うために特定多国籍企業が設立した国内関係会社であって、当該研究開発事業の成果に係る発明に関する特許出願のことをいいます。
なお、研究開発事業の成果に係る発明であっても、認定された研究開発事業計画における研究開発事業の実施期間の終了日から起算して2年以内に出願されたものでなければなりません。
2.手続について
早期審査の申請をするには「早期審査に関する事情説明書」、早期審理の申請をするには「早期審理に関する事情説明書」の提出が必要です。事情説明書には、早期審査または早期審査を申請する事情、先行技術文献の開示及び対比説明などを記載する必要があります。
(1)「1.事情」の記載について
事情説明書の「1.事情」には、以下の(ア)から(ウ)を記載します。
(ア)出願人・審判請求人の全部又は一部が、認定された研究開発事業計画に従って研究開発事業を行うために特定多国籍企業が設立した国内関係会社であること
(イ)請求項に記載された発明が、認定された研究開発事業計画に従って行われる研究開発事業の成果に係る発明であること
(ウ)認定された研究開発事業の実施期間の終了日から起算して2年以内の出願であること
(記載例)
【早期審査に関する事情説明】
1.事情
(1)株式会社○○○○は、「特定多国籍企業による研究開発事業等の促進に関する特別措置法」に基づいて認定された研究開発事業計画に従って研究開発事業を行う国内関係会社である。
(2)認定された研究開発事業「△△△△」は、・・・(研究開発事業の内容)・・・を行うものであり、請求項○に記載された発明は、当該研究開発事業の成果に係るものである。
(3)認定された研究開発事業計画の実施期間の終了日は○○年○月○日であるから、本出願は、実施期間の終了日から起算して2年以内に出願されたものである。
(2)「2.先行技術文献の開示及び対比説明」の記載について
「早期審査に関する事情説明書」の「2.先行技術文献の開示及び対比説明」の記載にあたっては、「実施関連出願」「グリーン関連出願」と同様、先行技術調査を行った上で、先行技術文献の開示及び対比説明等を記載することとします。
なお、「早期審理に関する事情説明書」においては、審判請求時に十分な先行技術文献の開示と対比説明とを行っている場合はそれらを記載する必要はありません。
(3)提出物件について
事情説明書に、認定研究開発事業計画の写しを添付することとします。なお、認定研究開発事業計画の写しは、以下の部分の抜粋で十分です。
・研究開発事業計画の認定通知書
・研究開発事業計画に係る認定申請書の「2研究開発事業計画の内容」の(1)事業名、(2)研究開発事業の内容、(3)研究開発事業を行う国内関係会社の基本情報(見込み)、の記載箇所
・研究開発事業計画に係る認定申請書の「4実施期間」の、実施期間の記載箇所
※事情説明書に添付された書類は、閲覧に供されます。認定研究開発事業計画の写しを添付する際に上記以外の箇所が含まれる場合、その箇所も開示されることに御留意ください。
3.ガイドラインの主な改訂箇所
「特許出願の早期審査・早期審理ガイドライン」の主な変更箇所は以下のとおりです。
(1)アジア拠点化推進法関連出願への適用拡大(ガイドライン第32から34ページ)
(2)アジア拠点化推進法関連出願の場合の早期審査に関する事情説明書の記載例の追加(ガイドライン第51ページ)
改訂されたガイドラインにつきましては、以下を御覧ください。
特許出願の早期審査・早期審理ガイドライン<PDF 502KB>
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[更新日 2013.7.10]