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ビジネス関連発明の最近の動向について

目次

1.ビジネス関連発明の概要

1-1 ビジネス関連発明とは

  • ビジネス関連発明(※)とは、ビジネス方法がICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を利用して実現された発明です。
  • 特許制度は技術の保護を通じて産業の発達に寄与することを目的としています。したがって、販売管理や、生産管理に関する画期的なアイデアを思いついたとしても、アイデアそのものは特許の保護対象になりません。
  • 一方、そうしたアイデアがICTを利用して実現された発明は、ビジネス関連発明として特許の保護対象となります。
  • ※ G06Q(2006年1月以降)、G06F17/60(2005年12月まで)のIPC(International Patent Classification:国際特許分類)が付与された特許出願をビジネス関連発明としています。

(図)ビジネス方法×ICT=ビジネス関連発明

1-2 ビジネス関連発明と第四次産業革命

  • 第四次産業革命を推し進めているIoTやAI等の新たな技術が進展する中、ビジネス関連発明の利活用に注目が集まっています。
  • 具体的には、IoTの一つのモデルとして、(1)様々なセンサ等からデータを取得、(2)取得されたデータを通信、(3)通信されたデータをクラウド等にビッグデータ化し蓄積、(4)当該データをAI等によって分析、(5)分析によって生まれた新たなデータを、何らかのサービスへ利活用、(6)IoTにおけるビジネスモデルの確立、という(1)~(6)からなるモデルを想定した場合、(5)の利活用や、(6)のビジネスモデルの確立において、自社のビジネスモデルが化体したシステムをビジネス関連発明の特許として保護することが可能な場合があります。

IoTのモデル図

(図)(1)取得、(2)通信、(3)蓄積(ビッグデータ化等)、(4)分析(AI等)、(5)利活用、(6)全体のビジネスモデルの確立

2. ビジネス関連発明の出願関連動向

2-1. 出願・審査動向(全体)

  • ビジネス関連発明の出願件数は、近年増加傾向で、2016年は約7, 900件(暫定値)でした。ビジネス関連発明は、2000年頃に、米国でのビジネス方法に関する特許を巡る判決の影響等により、前年比6倍以上の19,000件超の出願件数に達し、出願ブームとも言える状況でした。
  • しかし、2000年に出願された特許の特許査定率は10%程度と著しく低く、特許査定件数は600件を下回っていました。背景には、2000年頃のビジネス関連発明の特許出願には、特許の保護対象外のビジネス方法そのものの特許出願が多く見られたことが一因と考えられます。
  • 特許査定件数の推移は、そうしたブームと関係なく、2000年の約600件から2013年の2000件超と、堅調に増加しています。背景には「モノ」から「コト」へ産業構造の変化が進む中で、ソリューションビジネス分野へのR&Dが活発化し、同分野から多くのイノベーションが誕生することで、ビジネス関連発明の特許出願の増加に繋がったと考えられます。

ビジネス関連発明の出願件数

(図)1997年~2016年までの出願年ごとの出願件数

ビジネス関連発明の特許査定件数・特許査定率
(ビジネス関連発明自体を主要な特徴とする出願を対象)

(図)1997年~2013年までの出願年ごとの特許査定率、特許査定件数・拒絶査定件数

備考
  • Ÿ「ビジネス関連発明自体を主要な特徴とする出願」は、G06Q、G06F17/60が主たるIPCとして付与された出願です。
  • 「ビジネス関連発明ではあるが、他技術に主要な特徴がある出願」は、G06Q、G06F17/60がIPCとして付与されているが、その他のIPCが主たるIPCとして付与された出願です。
  • 出願件数は、(1)国内出願件数と(2)PCT(Patent Cooperation Treaty:特許協力条約)に基づく国際出願のうち日本へ国内移行した出願件数、の合計数です。
  • PCT国際出願は、国内書面の受付日を基準日として計上しています。
  • 特許査定率=特許査定件数/(特許査定件数+拒絶査定件数+FA後取下・放棄件数)
  • Ÿグラフは特許庁が作成しています。

2-2. 出願動向(分野別)

  • ソリューションビジネス等のサービス業一般に関連する出願件数が2016年に2,167件、電子商取引等のWebサービスに関連する出願件数が2016年に2,043件と上位を占めています。
  • 特定の用途・分野に特化した出願では、フィンテック等の金融に関連する出願件数が2016年に1066件となり、前年度比+40%と大きな伸びを見せています。
  • ヘルスケアに関連する出願件数が2016年に951 件、エネルギーマネジメント等のエネルギーに関連する出願件数が2016年に480件となっています。
  • 第二次産業関連の出願件数は2016年に406件、第一次産業関連の出願件数は2016年に113件となっています。

分野別ビジネス関連発明の出願件数

(図)2012年~2016年の出願年ごとの分野別出願件数

産業(分野)とIPC分類の対応
産業(分野) IPC分類 付与された時期
第一次産業(農業、漁業、鉱業等) G06Q50/02 2012年1月~
第二次産業(製造業、建設業等) G06Q50/04,50/08 2012年1月~
第三次産業 金融 G06Q20/,40/ 2006年1月~
ヘルスケア G06Q50/22-50/24 2012年1月~
教育 G06Q50/20 2012年1月~
公共サービス G06Q50/26 2012年1月~
エネルギー G06Q50/06 2012年1月~
Webサービス G06Q30/ 2006年1月~
サービス業一般 上記以外のG06Q50/,90/,99/ 2006年1月~
  • 1つの出願に、複数のIPCが付与されている場合は、対応する各分野で1件ずつ計上しています。
  • グラフは特許庁が作成しています。

2-3. IoT関連発明とビジネス関連発明の関係

  • ビジネス関連発明は、IoTと親和的であり、特に、1-2.のIoTのモデル図の(5)利活用、(6)全体のビジネスモデルの確立において、ビジネス関連発明による保護が可能です。
  • IoT関連発明(※)におけるビジネス関連発明の割合は約44%です。
  • ※ IoT関連技術の特許分類であるZIT又はその下位分類が付与された出願

IoT関連発明におけるビジネス関連発明の割合

(図)ビジネス関連発明44%、その他56%

備考
  • 2018年3月23日時点で公開されているIoT関連発明を対象としています。

2-4. 各国の出願動向

  • 各国のビジネス関連発明の出願件数は、全体として、増加傾向です。
  • 日本は、全体の出願件数が世界第3位であるにも関わらず、ビジネス関連発明の分野では、相対的に出願件数が少ないです。
  • 米国の出願件数は、2014年から2015年にかけて、他国と比較して減少幅が大きくなっています。その背景には、2014年の米国連邦最高裁判所のAlice判決により、ビジネス関連発明に関する特許の取得が困難になったことがあげられます。
  • 中国の出願件数は、増加傾向を示しており、2016年の出願件数は暫定値ながら20,000件を超える勢いです。
  • 韓国の出願件数は、日本を上回っています。
  • 欧州特許庁への出願件数は、五大特許庁の中で最少です。この背景には、欧州特許庁のビジネス関連発明に対する厳しい進歩性の判断が影響していると考えられます。

各国のビジネス関連発明の特許出願件数

(図)2007年~2016年の出願年ごとの各国出願件数(中国、米国、韓国、日本、欧州)

備考
  • 各国のビジネス関連発明の出願件数は、G06Q、G06F17/60がIPCとして付与されている出願(主要な分類であるかは問わない)に対応しています。
  • 出願件数は、(1)国内出願件数と(2)PCT(Patent Cooperation Treaty:特許協力条約)に基づく国際出願のうち日本へ国内移行した出願件数、の合計数です。
  • WIPO Patentscopeからデータを取得し、特許庁がグラフを作成しています。また、2015~2016年には、DBに未反映の多数の出願が存在する可能性があるため点線で表示しています。 

3. ビジネス関連発明に関する参考情報

  1. 特許・実用新案審査ハンドブック附属書B 第1章 コンピュータソフトウエア関連発明(PDF:1,530KB)
  2. IoT関連技術等に関する事例について(PDF:1,950KB)
  3. IoT関連技術等の審査基準等について

[更新日 2018年5月16日]

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