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ホーム > 資料・統計 > 刊行物・報告書 > 標準技術集 > 核酸の増幅及び検出 > 標準技術集(核酸の増幅および検出)データベース:プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

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標準技術集(核酸の増幅および検出)データベース:プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

技術内容

  • (1)ヌクレオチド重合の出発点として機能させるために用いるプライマーは、短い1本鎖RNAまたはDNAのセグメントのことである。したがって、プライマーの設計とそれに対応する諸条件の設定がPCRの成否を決めることになる。
  • (2)プローブとは遺伝子、遺伝子産物等の特定の物質、部位、状態などを検出するための分子であり、一般に疾患遺伝子等のDNAまたはその中の特定部位について、DNAの相補性を基礎とした核酸ハイブリダイゼーション法などで解析するためのDNA断片をDNAプローブといい、RNA断片を用いたものをRNAプローブという。
  • (3)プローブ・プライマーの設計に注意する点は以下の四つである。
    • (a)一つのプローブ・プライマーがアニールする部位は一つとなるよう繰り返し配列に注意する。(図1)
    • (b)プローブ・プライマーの末端はGもしくはCにするのがよい。これは末端がAやTだとGもしくはCに比べ、水素結合が弱い(ヘテロ原子と水素原子の間に水素結合は生成するわけであるが、その水素結合はGC塩基対で3本、AT塩基対で2本ゆえ、AT対はGC対に比べて塩基対形成による安定化が低い。)ので、ハイブリダイゼーションしにくくなるためである。
    • (c)自分自身の配列の中で相補的になる配列を含まないようにする。プローブ・プライマー自身が二次構造をとらないようにするためである。(図2)
    • (d)GまたはCの配列が4連続以上のものをできるだけ選ばない。これはテトラプレックスを防ぐためである。
  • (4)プライマーの場合、設計には上記の四つに加え、TmをPCRサイクルでまわす温度の上限と下限の間に設定することが重要である。Tmが高すぎるとPCR反応が阻害されるからである。
  • (5)なお、プライマー設計のためのプログラムがwww上で公開されている(出典/参考資料2)。

図1 プローブ・プライマーデザインの注意点 その1

プローブ・プライマーデザインの注意点1を示す配列表

出典:「遺伝子工学実験ノート・下」、(1997年)、田村隆明編、(株)羊土社発行、17頁 図 プライマーデザインの注意点

図2 プローブ・プライマーデザインの注意点 その2

プローブ・プライマーデザインの注意点2を示す配列表

出典:「遺伝子工学実験ノート・下」、(1997年)、田村隆明編、(株)羊土社発行、17頁 図 プライマーデザインの注意点

応用分野

出典/参考資料

  1. 「遺伝子工学実験ノート・下」、(1997年)、田村隆明編、(株)羊土社発行、17頁
  2. 「Web Primer:DNA and Purp Entry」、Saccharomyces Genome Database ホームページ(2000年1月25日検索)、Saccharomyces Genome Database 社発行、URL:http://genome-www2.stanford.edu/cgi-bin/SGD/web-primer
  3. 「細胞工学 別冊 目で見る実験ノートシリーズ バイオ実験イラストレイテッド 3本当にふえるPCR」、(1999年7月1日)、中山広樹著、(株)秀潤社発行、23頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

GC含量の調整

技術内容

  • (1)GC含量とはオリゴヌクレオチド内における{(Gの塩基数)+(Cの塩基数)}/(総塩基数)(%)のことである。
  • (2)DNAはGとC、AとTが各々塩基対を形成するが、G:C塩基対はA:T塩基対に比べ、安定である。これは水素結合がG:C塩基対では三つ存在することに対し、A:T塩基対では二つしか存在しないことに起因している。(図1)
  • (3)ゆえに、ds DNA(double strand DNA)においてG:C塩基対がどれだけ存在するかが安定性を考える上で重要となってくる。つまり、Tmに反映するのである。TmはGC含量だけで決まるものではないが、GC含量が多くなるとTmも増加する傾向がうかがえる。おおよそのGC含量とTmの相関を図2に示した。点線で囲んだ範囲のTmがPCRには適しているので、これを参考にGC含量を調整する。

図1 DNA塩基対

DNA塩基対の図

図2 GC含量とTmの相関

GC含量とTmの相関図

応用分野

出典/参考資料

「細胞工学 別冊 目で見る実験ノートシリーズ バイオ実験イラストレイテッド 3本当にふえるPCR」、(1999年7月1日)、中山広樹著、(株)秀潤社発行、27頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

長さの調整

技術内容

  • (1)長さとは、この場合、プローブ・プライマーの設計に適したDNA断片の塩基数をさす。
  • (2)前項の図2から分かるように、オリゴヌクレオチドの塩基数が多ければ多いほどTmは上昇する。したがって、PCRに使用するプライマーの設計の際、Tmを低すぎず、高すぎずという値に設定しなければならない。Tmは塩基数だけで決定できるものではないが、おおよその塩基数とTmの相関は前項の図に示されており、点線で囲まれた範囲のものがPCRには適しているので、これを参考にGC含量を調整する。なお、この表がなくてもTmを計算予測する経験則が確立されている(出典/参考資料3)。
  • (3)プライマーの設計上、長さは15~30塩基程度、望ましくは20~25塩基が適当である。この長さだと鋳型DNAとの特異的なアニーリングが十分だからである。通常DNA合成機で化学合成される。長いと特異性が増すと思われるが、それは誤解でプライマーのTmがアニーリング温度よりも高くなってしまうため、ミスマッチを許した偽ハイブリダイゼーションが増加し、結局、特異性が低下してしまうので注意を要する。一方、短くてもミスマッチが多くなる結果となる(出典/参考資料2)。
  • (4)ヒトゲノムの遺伝子総量は30億塩基対だから、単純に計算すると17mer(4の17乗の組み合わせ)まではヒトの遺伝子のどこかに同様な配列が存在する可能性があり、その辺りで特異性が出てくる。ただし、一般的には20mer前後のプライマーがよく使われている(出典/参考資料2)。

応用分野

出典/参考文献

  1. 「細胞工学 別冊 目で見る実験ノートシリーズ バイオ実験イラストレイテッド 3本当にふえるPCR」、(1999年7月1日)、中山広樹著、(株)秀潤社発行、27頁
  2. 「PCRの反応組成と条件」、「PCR法最前線」、(1997年)、関谷剛男、藤永蕙編、共立出版(株)発行、31頁~39頁
  3. 「TOYOBO BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE '98/99」、TOYOBO社発行、466頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

付加することができる配列

技術内容

  • (1)PCR産物をベクターに挿入する際、二つのプライマーに制限酵素が認識する配列を付加しておかねばならない。さらに、制限酵素は直鎖DNA末端ぎりぎりであると認識しないので、認識する配列の外側にも余分な配列を付加する。その様子を図1に示した。
  • (2)なお、付加した配列についてはプライマーのアニーリングに寄与しないので、Tmの計算のとき考慮しない。
  • (3)また、PCR産物をベクターに挿入する際、Uを含む配列を付加することもできる。この系でPCR増幅を行った後、ウラシルDNAグリコシラーゼを作用させ、さらにアルカリを作用させると3´側に1本鎖領域が形成される。(ウラシルDNAグリコシラーゼにより脱塩基部位が生成し、それがアルカリで加水分解される機構である。)
  • (4)プライマーのTmはPCRに適したものであっても末端にTやAの連続配列がある場合、その連続配列を削除するようにする。これは末端が不安定になり、完全なPCRが行われないためである。

図1 各種制限酵素によるオリゴヌクレオチドの切断効率

各種制限酵素によるオリゴヌクレオチドの切断効率説明図

出典:「遺伝子工学実験ノート・下」、(1997年)、田村隆明編、(株)羊土社発行、22頁 図 各種制限酵素によるオリゴヌクレオチドの切断効率

応用分野

出典/参考資料

「細胞工学 別冊 目で見る実験ノートシリーズ バイオ実験イラストレイテッド 3本当にふえるPCR」、(1999年7月1日)、中山広樹著、(株)秀潤社発行、64頁

「遺伝子工学実験ノート・下」、(1997年)、田村隆明編、(株)羊土社発行、22頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

Tm

技術内容

  • (1)Tmは2本鎖核酸が熱変性して1本鎖になる融解温度である。Tmを求めるには核酸の波長260nmの吸光度の温度変化を追跡し、変曲点がその核酸のTmとなる(出典/参考資料1)。
  • (2)Tmはおよその経験則があり、以下に示した式で求めることができる。オリゴヌクレオチドのTm値の計算は、
    • (a)18bより短いオリゴヌクレオチドの場合:
      Tm=(A+T)×2℃+(G+C)×4℃、
    • (b)18b以上の長さのオリゴヌクレオチドの場合:
      Tm=81.5+16.6(log10[Na])+0.41(%G+C)-(600/N)、

(※A:オリゴヌクレオチド内のAの数、C:オリゴヌクレオチド内のCの数、G:オリゴヌクレオチド内のGの数、T:オリゴヌクレオチド内のTの数、%G+C:オリゴヌクレオチド内のG+Cの%、N:オリゴヌクレオチドの長さ(mer)、[Na]:溶液中のNa濃度(M))。

この式から明らかなように核酸の長さが長いほど、GC含量が多いほど、塩濃度が高いほどTmは上昇する(出典/参考資料2)。なお、PCRの場合、塩濃度は次のルールに従って計算する(出典/参考資料3)。

    • (ア)Kイオンはそのまま加算する。
    • (イ)Trisイオンは0.67倍して加算する。
    • (ウ)Mg2+イオンは計算にいれない。
  • (3)また、最近接塩基対モデルによる計算法も提示されている(出典/参考資料4)。最近接塩基対モデルとは次の考え方に基づいている。核酸の塩基対生成に最も影響を与えるのはすでに生成している隣の塩基対であり、2本鎖の安定性は逐次塩基対形成の総和として求めることができる。この計算方法は極めて煩雑であるが、2本鎖の場合、自動プログラムが開発されており、インターネット上で無料ソフトがダウンロードできる(出典/参考資料5)。
  • (4)RNAも同様、DNAやRNAと2本鎖を形成することができ、Tmが観測される。同じ配列でみた場合、DNA/RNA>RNA/RNA>DNA/DNAの順にTmは低くなる。
  • (5)3本鎖核酸の場合は3本鎖が2本鎖から融解する温度も観測することができる。
  • (6)ペプチド核酸(PNA)についてもDNA、RNA、PNAとの複合体でTmが観測されている。
  • (7)“プローブ・プライマーとして適した配列の選択”でも記述したが、プライマーの設計には、TmをPCRサイクルでまわす温度の上限と下限の間に設定することが重要である。Tmが高すぎるとPCR反応が阻害される。二つのプライマーのTmが異なる場合、とりあえず低い方に合わせてアニーリング温度を設定する(出典/参考資料3)。

応用分野

出典/参考資料

  1. 「核酸化学の新展開-新しい分子を求めて」、「蛋白質 核酸 酵素 別冊1995年7月増刊」、(1995年)、杉本直己著、共立出版(株)発行、367頁
  2. 「TOYOBO BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE '98/'99」、TOYOBO社発行、466頁
  3. 「細胞工学 別冊 目で見る実験ノートシリーズ バイオ実験イラストレイテッド 3本当にふえるPCR」、(1999年7月1日)、中山広樹著、(株)秀潤社発行、25頁
  4. 「Biochemistry 35」、(1996年)、Santa Lucia,J.Jr.、Allawi,H.T.and Seneviratne,P.A.著、3555頁~3562頁
  5. 「個人研究内容紹介」、Katsuhito Kino ホームページ、(1996年5月20日掲載、2000年1月19日検索)、Katsuhito Kino 著、URL:http://www.i-mde.tmd.ac.jp/md/kino/k.html

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

2次構造

技術内容

  • (1)分子内水素結合により核酸分子は規則的な折りたたみ構造をとる。一般に1次構造は配列、2次構造は局所的な構造、3次構造は全体の構造、複合体の構造が4次構造と定義されている。
  • (2)DNAでは一般にアデニン:チミン塩基対、グアニン:シトシン塩基対の組み合わせにより2本鎖構造(dsDNA)をとる。しかしながら、塩基対をとりえないとき、ゆがんだヘアピンのような構造をとる(出典/参考資料1)。これらの構造はRNAでは一般的である。DNAやPNAでのプローブやプライマーを設計する際、標的分子が最初からもっているバルジ構造(2本鎖上でのミスマッチにより、2本鎖構造が破壊された構造)、ヘアピン構造(2本鎖の末端部が連結された構造)(出典/参考資料6)には注意しなければいけない。
  • (3)ほかにはトリプレックスやテトラプレックス構造(図1)が挙げられる。実際は、テトラプレックス形成に必要な1本鎖の本数は1本、2本、4本のどれかであり、シークエンスにより決定される。トリプレックスをとるにはホモピリミジン:ホモプリン:ホモピリミジンという配列が必須なので、トリプレックスがプローブやプライマーの設計の際、問題になることはまずない。テトラプレックスをとるにはGが連続して四つとることが最低条件なので、プローブやプライマーの設計の際、Gが連続している場合だけは注意を払う。
  • (4)RNAの2次構造プログラムはZuckerによりmfoldというプログラムが開発されている(出典/参考資料2)。
  • (5)X線結晶解析やNMRで決定された構造の情報はPDBフォーマットでPDB WWW Server(出典/参考資料3)やGenomeNet WWW Server(出典/参考資料4)に登録されており、RasMolやChimeというフリーウェアで構造の確認ができる(出典/参考資料5)。

図1 テトラプレックス構造

構造概要図

出典:「核酸化学の新展開―新しい分子を求めて」、「蛋白質 核酸 酵素 別冊1995年7月増刊」、志田敏夫著、共立出版(株)発行、1580頁、1579頁 図2 4本鎖構造のモデル、図1c グアニン塩基間で可能な水素結合―4回対称軸をもつ塩基対の連結

応用分野

出典/参考資料

  1. 「核酸構造-上」、(1987年9月10日)、W.ゼンガー著、シュプリンガー・フェアラーク東京(株)発行、143頁
  2. 「Institute for Biomedical Computing」、「IBC Home Page」、(2000年7月6日検索)、Washington University in St.Louis URL:http://www.ibc.wustl.edu/?zuker/
  3. (2000年7月6日検索)、URL:http://www.rcsb.org/
  4. 「DBGET Database Links」、「Genome Net WWW server」、(2000年7月6日検索)、ICR,Kyoto University URL:http://www.genome.ad.jp/dbget/dbget.links.html
  5. 「RasMol & Chime :Molecular Visualization Freeware」、「RasMol Home Page」、(2000年7月6日検索)、The National Science Foundation URL:http://www.umass.edu/microbio/rasmol/
  6. 「生化学辞典 第3版」、(1999年2月15日)、今堀和友、山川民夫監修、(株)東京化学同人発行、1072頁、1248頁
  7. 「核酸化学の新展開―新しい分子を求めて」、「蛋白質 核酸 酵素 別冊1995年7月増刊」、志田敏夫著、共立出版(株)発行、1580頁、1579頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

オリゴヌクレオチドの合成

技術内容

PCRプライマーに用いられるオリゴヌクレオチドは化学合成法を用いるDNA自動合成機により、任意にかつ高速で合成できるようになり、遺伝子工学技術の進歩に資している。

  • (1)合成技術
    自動DNA合成機に採用されている合成法の主流はホスホロアミダイト法と亜リン酸誘導体を用いるホスファイト法に、ペプチド合成で開発された固相法を組み合わせたものである。
  • (2)固相担体
    ポリスチレン樹脂または多孔性の球状グラスビーズ(controlled pore glass:CPG)が使用される。CPG表面のシリル側鎖にコハク酸エステルなどのスペーサーを介して、5´側をトリチル基で保護したヌクレオシドの3´水酸基が固定され、任意のヌクレオチド合成の起点となる。
  • (3)塩基の保護基
    塩基の環外アミノ基はDNA合成反応中に副反応が起きやすいため、アシル基により保護するのが一般的である。デオキシアデノシン、デオキシシチジンはベンゾイル基、デオキシグアノシンはイソブチリル基が通常用いられ、その他、t―ブチルフェノキシアセチル基など、アンモニア水による脱保護時間が30分以内になるよう工夫されている。
  • (4)β―シアノエチルホスフォロアミダイト法DNA固相合成法(図1)
    • (a)固相上のヌクレオチド5´水酸基の脱保護
      反応性の強い1級水酸基である5´水酸基はジメトキシトリチル基で保護されているので、これを3%トリクロロ酢酸/ジクロロメタン酸性溶剤によって、短時間で脱保護する。
    • (b)ホスホロアミダイト体の活性化
      2番目の保護ヌクレオチドのN,N―ジイソプロピルアミノ基にテトラゾール/無水アセトニトリルにより、プロトンを与えて活性化させ、次の固相上での5´水酸基との求核置換反応が起こりやすくする。
    • (c)縮合
      DNA合成機では1サイクル99%の縮合収率で20mer残基の総収率82.6%となる。
    • (d)キャッピング
      上記の収率でも未反応のものが1%残り、次回の縮合で反応すると分離し難い不純物となるので、アセチル化して水酸基を塞いでしまうのがキャッピングである。無水酢酸と1―メチルイミダゾール/テトラヒドロフランにより行う。
    • (e)亜リン酸のリン酸への酸化
      良好な反応性のため使用した亜リン酸結合の3価のPから5価のリン酸トリエステル結合に変える必要があり、このため、ヨウ素/水/ピリジン―テトラヒドロフランあるいはヨウ素/ピリジン―酢酸や過酸化剤(t-ブチルハイドロパーオキシド/メチレンクロライドなど)を用いる。
  • (5)所要時間 1サイクル3分半から7分くらいで縮合が終わる。

図1 β-シアノエチルホスフォロアミダイト法DNA固相合成法

合成法説明図

出典:「PCRプライマーの合成と精製」、「PCR法最前線」、(1997年6月15日)、関谷剛男、藤永蕙編、共立出版(株)発行、448頁 図2 固相DNA合成法のステップ

応用分野

出典/参考資料

「PCRプライマーの合成と精製」、「PCR法最前線」、(1997年6月15日)、関谷剛男、藤永蕙編、共立出版(株)発行、446頁~452頁

技術分類

1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法

技術の名称

オリゴヌクレオチドの精製

技術内容

核酸の分離には従来、アガロースやアクリルアミド電気泳動法が汎用されているが、化学合成したオリゴヌクレオチドの分離精製には、高速液体クロマトグラフィーを用いる。

(1)分配クロマトグラフィー(RP-HPLC)

固定相にはシリカゲルに直鎖状18個の炭素鎖を結合させた粒子径5μm、細孔径100~300Åの全多孔型オクタデシルシランゲル充填剤が主に使用されている。塩基部分と5´末端水酸基の保護基であるジメトキシトリチル基の疎水性によりカラムに保持させ、キャッピングがはずれたフリー水酸基をもつ短鎖ヌクレオチドなどと分離する。移動相には水―アセトニトリル、水―メタノールなど粘度と沸点の低い溶剤を用いる。pH調製にはテトラエチルアンモニウム酢酸緩衝液がDNAのリン酸基とイオン対を形成することにより、分解能を高める。最近シリカゲル表面をフッ素化シラン化合物で修飾したカラムも販売されている。

(2)陰イオン交換クロマトグラフィー(DEAE-HPLC)

DNAは塩基―糖―リン酸の繰り返し構造であるため、鎖長が1残基増えるとリン酸が1個増加し、陰イオン交換カラムとの相互作用が強化される。すなわち、オリゴペプチドを鎖長により分離できるわけで、溶出液陰イオンの塩濃度を上げて行くことにより、オリゴヌクレオチドを短鎖から長鎖順に溶出することができる。

固定相のイオン交換体としてはジエチルアミノエチル(DEAE)基をシリカゲル担体に化学結合したものが一般的である。移動相としては担体とオリゴヌクレオチドの非特異的な吸着を防ぐため、アセトニトリルなどの有機溶媒を少量混ぜ、ギ酸アンモニウムの蟻酸イオンや塩化ナトリウムの塩素イオンなどの陰イオンの濃度勾配によりオリゴヌクレオチドを溶出する。

(3)逆相カートリジカラム

オクタデシルシランゲルを詰めたカラムは粒子径が細かく均一ではないため、繰り返し使用にはあまり向いていない。最近アンモニア処理後の溶剤をそのままアプライできるカートリジも各メーカーから発売されている。使い捨てシリンジとアセトニトリル、メタノール、2%トリフルオロ酢酸、テトラエチル重炭酸塩緩衝液などがあれば、1本のカートリジで10 OD unit以上のオリゴヌクレオチドが得られ、精製時間もHPLCよりずっと短くて済む。

(4)キャピラリーゲル電気泳動

長鎖オリゴヌクレオチドの純度確認には、従来の電気泳動に代わり、キャピラリーチューブにポリアクリルアミドのゲルを詰め、変性剤入りの緩衝液で電気泳動させる方法が用いられる。この方法は精度が高く、鎖長1残基の違いでも検出できる。

応用分野

出典/参考資料

「PCRプライマーの合成と精製」、「PCR法最前線」、(1997年6月15日)、関谷剛男、藤永蕙編、共立出版(株)発行、446頁~452頁