審決


不服2019-650018

128 Arlozerov 6209717 Tel-Aviv(IL)
 請求人
Seacret Spa Ltd.
  
東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル15階
 代理人弁理士
橋本 千賀子
  
東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル15階
 代理人弁理士
塚田 美佳子
  
東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル15階 ホーガン・ロヴェルズ法律事務所外国法共同事業
 代理人弁理士
大貫 絵里加
  


 
  
 国際商標登録第1375297号に係る国際商標登録の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は,登録すべきものとする。



 理 由
  
1 本願商標
 本願商標は,「SEACRET MINERALS FROM THE DEAD SEA」の文字を横書きしてなり,日本国を指定する国際登録において指定された第3類「Skin care products, namely, moisturizers, facial cleansers, facial peels, masks, lotions, ointments, creams, scrubs, soaps, after shave, mud therapy; hair care products, namely, shampoo, conditioner, hair serum, and hair masks and nail care products, namely, hand creams, cuticle oils; makeup preparations; all excluding deodorant and fragrance perfume.」及び第8類「Nail files and nail buffers.」を指定商品として,2017年(平成29年)1月22日に国際商標登録出願されたものである。
 
2 引用商標
 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1318740号商標(以下「引用商標1」という。)は,「SECRET」の文字と「シークレット」の文字を上下二段に横書きしてなり,昭和47年4月18日に登録出願,第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同53年1月10日に設定登録され,その後,平成20年11月12日に指定商品を第3類「せっけん類,歯みがき」を指定商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第1366051号商標(以下「引用商標2」という。)は,「SECRET」の文字を横書きしてなり,昭和48年4月3日に登録出願,第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同53年12月22日に設定登録され,その後,平成22年1月13日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」を指定商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第1366052号商標(以下「引用商標3」という。)は,「シークレット」の文字を横書きしてなり,昭和48年4月3日に登録出願,第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同53年12月22日に設定登録され,その後,平成22年1月13日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」を指定商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
 以下,引用商標1ないし引用商標3をあわせて,「引用商標」という。
 
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標について
 ア 本願商標について
 本願商標は,「SEACRET MINERALS FROM THE DEAD SEA」の文字を同書同大で普通に用いられる方法で横書きしてなるところ,その構成文字中「SEACRET」の文字は,辞書等に載録のない語であり,「MINERALS」の文字は,「鉱物,無機物」等(株式会社岩波書店 「広辞苑」第六版)を意味する英語「MINERAL」の複数形である。
 また,その構成文字中の後半は,「(起点・時点として)~から。~の出身である。」(https://eow.alc.co.jp/search?q=from 英辞郎 on the WEB 株式会社アルク)の意を有する英語であって,我が国においても広く知られている「FROM」の文字と,「しかい【死海】(Dead Sea)イスラエルとヨルダンとの境にある内陸の塩湖。」(株式会社岩波書店「広辞苑」第六版)を表す地名に,定冠詞である「THE」を冠した「THE DEAD SEA」の文字とをあわせ,「死海から」程の意味合いを生じさせる平易な英語である「FROM THE DEAD SEA」の文字から構成されていることからすれば,「FROM THE DEAD SEA」の文字部分は,本願の指定商品との関係において,当該商品が「死海からきた商品」や「死海を由来とする成分を用いた商品」であること等を,取引者,需要者に理解させるものであって,商品の産地又は品質を表す語として認識されるにすぎないものであり,商品の出所識別標識としての機能が極めて弱いか,又はその機能を発揮するものと見ることはできない。
 そして,本願商標は,その前半の「SEACRET MINERALS」の各文字が,同書同大で書してなるものであり,「SEACRET」の文字が辞書等に載録のない語であることよりすれば,当該文字部分は一体のものとして把握,認識されるとみるのが自然である。そうすると,当該文字部分は,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものというのが相当である。
 してみれば,本願商標は,その構成中,前半の「SEACRET MINERALS」の文字部分が強く支配的な印象を与えるものとみるのが相当であり,同文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
 したがって,本願商標は,構成全体より生じる「シークレットミネラルズフロムザデッドシー」の称呼のほか,その要部である「SEACRET MINERALS」の文字部分に相応して「シークレットミネラルズ」の称呼が生じ,当該文字部分は,上記のとおり,一種の造語として認識されるというのが相当であり,本願商標よりは,特定の観念は生じないものといえる。
 イ 引用商標について
(ア)引用商標1は,上段に「SECRET」の文字と,下段に「シークレット」の文字を二段に横書きしてなるところ,下段の片仮名は,上段の欧文字の読みを表したものと無理なく把握させるものであるから,その構成文字に相応して,「シークレット」の称呼及び「秘密」(https://eow.alc.co.jp/search?q=secret 英辞郎 on the WEB 株式会社アルク)の観念を生じるものである。
(イ)引用商標2は,「SECRET」の文字を横書きしてなるから,その構成文字に相応して,「シークレット」の称呼及び上記(ア)のとおり「秘密」の観念を生じるものである。
(ウ)引用商標3は,「シークレット」の文字を横書きしてなり,当該文字が,「秘密」の意を有する平易な英語として広く一般に親しまれている「SECRET」の英語の表音を片仮名で示したものと無理なく理解されるものであることからすれば,引用商標3は,その構成文字に相応して,「シークレット」の称呼及び「秘密」の観念を生じるものである。
 ウ 本願商標と引用商標との類否について
(ア)本願商標と引用商標は,上記1及び2のとおりの構成からなるものであって,それぞれの構成態様において,両者は明らかに相違するものであるから見誤るおそれはなく,外観上,明確に区別し得るものである。
(イ)本願商標と引用商標との称呼について,本願商標の要部から生じる「シークレットミネラルズ」の称呼と引用商標から生じる「シ-クレット」の称呼とを比較すると,両者は,後半部における「ミネラルズ」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから,それぞれを称呼するときは,称呼上,明瞭に聴別し得るものである。
(ウ)観念については,本願商標からは,特定の観念を生じないものであり,引用商標からは「秘密」の観念を生じるものであるから,両者は,観念上,相紛れるおそれはない。
(エ)以上よりすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても相紛れることのない非類似の商標というべきである。
 したがって,本願商標は,その指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似であるとしても,引用商標とは非類似の商標であるから,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
(2)以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって,結論のとおり審決する。


        令和 1年 9月 3日

     審判長  特許庁審判官 榎本 政実
          特許庁審判官 平澤 芳行
          特許庁審判官 山根 まり子

 
  
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〔審決分類〕T18  .26 -WY (W0308)

上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 1年 9月 3日  審判書記官  蓮池 睦人