審決


不服2019-650019

Grabauer Str. 24 21493 Schwarzenbek(DE)
 請求人
Fette Compacting GmbH
  
大阪府大阪市中央区伏見町3丁目2番4号 淀屋橋戸田ビル6階 永田国際特許事務所
 代理人弁理士
永田 久喜
  
大阪府大阪市中央区伏見町3丁目2番4号 淀屋橋戸田ビル6階 永田国際特許事務所
 代理人弁理士
永田 貴久
  
大阪府大阪市中央区伏見町3丁目2番4号 淀屋橋戸田ビル6階 永田国際特許事務所
 代理人弁理士
谷 昌樹
  


 国際登録第1349196号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。



 結 論
  
 本件審判の請求は,成り立たない。



 理 由
  
第1 本願商標
 本願商標は,「FS」の欧文字と「12」の数字を結合し,「FS12」と横書きしてなり,日本国を指定する国際登録において指定された第7類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,2016年5月26日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2016年(平成28年)11月22日に国際商標登録出願されたものである。
 その後,指定商品については,原審における平成30年4月20付けの手続補正書により,第7類「Compression tools (parts of machines for pharmaceutical industry,chemical industry, food industry, and metal industry) for producting pelletsand tablets; die-table segments (parts of machines forpharmaceutical industry, chemical industry, food industry, and metal industry)for rotary presses; spare parts for all of the aforesaid goods,included in this class.」と補正されたものである。
 
第2 原査定の拒絶の理由の要点
 原査定は,「本願商標は,『FS12』の文字を普通に用いられる方法により表してなるところ,欧文字1文字,2文字又は1桁,2桁の数字とを一連で表した標章は,一般に,商品の品番・型式等を表すための記号,符号として取引上普通に採択使用されているものであるから,極めて簡単で,かつ,ありふれた標章のみからなる商標である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定し,本願を拒絶したものである。
 
第3 当審における証拠調べ通知
 当審において,本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するか否かについて,職権により証拠調べをした結果,別掲に示す事実を発見したので,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,その結果を請求人に対し令和元年11月20日付け証拠調べ通知書をもって通知し、意見を求めた。
 
第4 職権証拠調べ通知に対する請求人の意見
 請求人は,上記第3の証拠調べ通知に対して,指定した期間内に意見を述べなかった。
 
第5 当審の判断
 1 商標法第3条第1項第5号の該当性について
 本願商標は,「FS」の欧文字と「12」の数字を,一般に用いられる書体により,「FS12」と横書きしてなるところ,一般に,欧文字や数字は,商品の管理のため,その品番,型番,等級等を表す記号又は符号として用いられることがあること,また,欧文字と数字の組み合わせも,上記の記号又は符号として用いられることがあることは,公知の事実である。
 そして,本願の指定商品に関わる商品分野においても,前記第3の証拠調べ通知におけるインターネット情報に示したとおり,商品の管理の便宜のため,品番,型番,等級等を表す記号又は符号として,欧文字と数字の結合が用いられている実情がある。
 ここで,本願商標は,欧文字2文字と数字2文字を,一般に用いられる書体で横書きしてなるものであり,用いられる文字の形や組み合わせ方法に特徴があるわけではなく,また,全体の文字数も4文字と少ないものである。
 このような構成に照らせば,本願の指定商品の分野において,本願商標は,その構成において,商品の管理のための記号又は符号として普通に用いられるものと比べて,特段の差異があるとは認められない。
 してみれば,本願商標をその指定商品に使用したときは,これに接する取引者,需要者は,これが単に,商品の品番,型番,等級等を表すための記号,符号の一類型を表示したものと理解するにとどまるものであるから,本願商標は,極めて簡単で,かつ,ありふれた標章のみからなる商標であって,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第5号に該当する。
 2 まとめ
 以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから,これを登録することはできない。
 よって,結論のとおり審決する。


        令和 2年 5月20日

     審判長  特許庁審判官 榎本 政実
          特許庁審判官 平澤 芳行
          特許庁審判官 渡邉 あおい

 
別掲 (証拠調べ通知書において示した事実)
 本願の指定商品を取り扱う業界において,欧文字の2字の次に数字を組み合わせたものが商品の品番,型番,等級等を表す記号又は符号として,使用されている実情について
(1)「田島化学機械株式会社」のウェブサイトにおいて,「打錠機・カプセル・等」の見出しの下,「品番」の項に「TM113」(商品名「高圧ロータリー打錠機」),「TM120」(商品名「ボックス型ロータリー打錠機」),「TM115」(商品名「ALLSUSボックス型ロータリー打錠機」),「TM127」(商品名「ロータリー打錠機」),「TM93」(商品名「ステンレスボックスロータリー打錠機APCON付き」),「TM125」(商品名「ロータリー打錠機」),「MA470」(商品名「錠剤重量計量選別機),「MA258」(商品名「錠剤摩擦度試験機」)等の記載がある。
(http://www.tajima-kk.co.jp/cgi_local/view_list.cgi?db=16)
(2)「ウインクレル株式会社」のウェブサイトにおいて,「打錠機」の見出しの下,「XP1はフィージビリティ・スタディ,スクリーニング,製品特性調査などのために設計された研究用打錠機です。」,「XM 12は製品委開発,スケールアップ,臨床,中規模生産に最適な単層/2層用小型打錠機です。」,「XL400シリーズは,1台であらゆる錠剤の製造に対応します。」の記載がある。
(https://www.winckler.co.jp/machines/pharmaceuticals/tablet-compression/)
(3)「アスク薬品株式会社」のウェブサイトにおいて,「設備一覧 製造委託先:渡辺薬品工業株式会社 上条工場」の見出しの下,機械名称「整粒機(ロール式)」,型式「RC212」,機械名称「カプセル充填機」,型式「FP101」の記載がある。
(http://www.askic.co.jp/business/regulatory/facility.php)
(4)「クオリカプス株式会社」のウェブサイトにおいて,「錠剤用製剤機械」の見出しの下,「IS500」(検査機搭載型錠剤印刷機),「QI300」(錠剤印刷機),「BM250/500/1000」(固形製剤計数充填機)の記載がある。
(http://www.qualicaps.co.jp/machine/tablet.html)
(5)「秋山錠剤株式会社」のウェブサイトにおいて,「製造設備機器一覧」の見出しの下,「機械名」として「クロスミキサー」,「形式」として「SD600」,「SD1000」の記載がある。
(http://www.akiyama.co.jp/quality/equipment.html)
(6)「アスゲン製薬株式会社」のウェブサイトにおいて,「製剤機器」の見出しの下,「機械名」として「V型混合器」,「型式」として「CV500」の記載がある。
(http://www.asgen.co.jp/oem/facilities.html)
(7)「株式会社アーステクニカ」のウェブサイトにおいて,「ハイスピードミキサ/従来の粉粒体工学の概念を捨てる。」の見出しの下,ラインナップの「形式」として「FS10」,「FS25」,「FS40」,「FS65」,「FS100」,「FS200」等の記載がある。
(http://www.earthtechnica.co.jp/powder/p41/)
(8)「日本コークス工業株式会社」のウェブサイトにおいて,「流動式混合機型 複合化機」の見出しの下,「主要仕様表」の項に,「項目/型式」として「CP15」,「CP60」,「CP130」,「CP230」の記載がある。
(http://www.nc-kakouki.co.jp/chemical/mixer/mi_13.html)
(9)「第一物産株式会社」のウェブサイトにおいて,「単式打錠機」の見出しの下,「商品番号」として「ST0049」の記載がある。
(http://dbk.jp/goodsdb/goods1966.html)
(10)「アズワン株式会社」のウェブサイトにおいて,「8-2702-01 錠剤粉砕機 本体/SK0001」の見出しの下,仕様の項に「型番:SK0001」の記載がある。
(https://axel.as-1.co.jp/asone/d/8-2702-01/)
(11)「岡部機械株式会社」のウェブサイトにおいて,「OK0619 工具研削盤 FS21」の見出しの下,「型式」として「FS21」の記載がある。
(https://used.okabekikai.com/ItemDetails.aspx?ID=0494fcc2-ac01-4bee-b520-b14e078b815a)
(12)「株式会社MonotaRO(モノタロウ)」のウェブサイトにおいて,「オザック精工/<SF> フランジ付 鋳物シャフトブロック」の見出しの下,「品番」として「SF12」の記載がある。
(https://www.monotaro.com/p/0046/7512/)
 
(行政事件訴訟法第46条に基づく教示)                この審決に対する訴えは,この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は,その日数を附加します。)以内に,特許庁長官を被告として、提起することができます。                 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意)        特許庁は,著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては,著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
  
審判長 榎本 政実          
 出訴期間として在外者に対し90日を附加する。


〔審決分類〕T18  .15 -Z  (W07)

上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 2年 5月20日  審判書記官  古閑 裕人