審決


不服2020-650014

530 Old Whitfield Street Guilford CT 06437(US)
 請求人
Butterfly Network, Inc.
  
東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 新宿三井ビルディング45階
 代理人弁理士
桑垣 衛
  


 国際登録第1402237号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。



 理 由
  
1 本願商標
 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類及び第10類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2017年8月4日に米国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2018年(平成30年)1月31日に国際商標登録出願されたものであり、その後、指定商品については、原審における2019年(令和元年)8月14日付けで国際登録簿に記録された取消しの通報があった結果、第9類「Computer software for medical imaging and for use with medical imaging equipment, namely, software for analyzing, processing, and displaying images on medical imaging machines.」及び第10類「Medical devices and apparatus for medical imaging in the field of diagnostics and treatment; medical diagnostic imaging apparatus incorporating medical imaging software.」とされたものである。
 
2 引用商標
 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第5329507号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成21年11月2日に登録出願、第9類「携帯電話機,電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,携帯電話機用ゲームプログラム,電子応用機械器具,電子出版物,ダウンロード可能な映像及び音楽,録画済み又は録音済みの光学式又は磁気式記録媒体」及び第35類「商品の販売促進又は役務の提供促進のためのクーポン若しくはポイントの発行・管理及び清算,トレーディングスタンプの発行,広告,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言」を指定商品及び指定役務として、同22年6月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
 
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
 原査定は、引用商標の構成中、「Butterfly」の文字部分を分離、抽出し、これと本願商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
 
4 当審の判断
(1)本願商標について
 本願商標は、別掲1のとおり、青色の湾曲したリボン状の図形の右側に、「Butterfly」の欧文字を横書きしてなるものである。
(2)引用商標について
 引用商標は、別掲2のとおり、青色の正方形の内部に白い蝶と思しき図形(以下「図形部分」という。)を表し、その下に白抜きで「iButterfly」の文字(以下「文字部分」という。)を横書きしてなるところ、図形部分と文字部分とは視覚上分離されて看取されるばかりではなく、両者が、それぞれ観念的に特段の関連性を有しているとまではいい得ないことからすると、それぞれが独立して、商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである。
 そして、文字部分は、同一の書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって、外観上まとまりよく表されているものであり、また、その構成全体から生じる「アイバタフライ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。また、文字部分の構成中、「i」の文字が、商品の品番、型番等を表示するための記号、符号としても用いられる場合があるとしても、上記構成及び称呼からすれば、これに接する取引者、需要者は、その構成全体をもって一体不可分のものと看取、把握し、特定の意味合いを想起させることのない造語として理解、認識するとみるのが相当である。
 そうすると、引用商標は、その要部である文字部分から、その構成文字に相応して、「アイバタフライ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
 したがって、引用商標から「Butterfly」の文字部分を分離、抽出し、その上で「バタフライ」の称呼及び「蝶」の観念をも生じるとし、これを前提に本願商標と引用商標とが称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
 
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。)
 
別掲2 引用商標(色彩は原本参照。)


        令和 2年12月23日

     審判長  特許庁審判官 榎本 政実
          特許庁審判官 小俣 克巳
          特許庁審判官 荻野 瑞樹

 
 
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〔審決分類〕T18  .261-WY (W0910)
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上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 2年12月23日  審判書記官  奥村 恵子