審決


不服2020-650023

9255 Sunset Blvd, FL 2, West Hollywood CA 90069(US)
 請求人
Kylie Jenner, Inc.
  
東京都中野区中央5-40-18 キャピトル丸山3階
 代理人弁理士
佐藤 明子
  


 国際登録第1397203号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。



 理 由
  
1 本願商標
 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第35類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2017年7月19日に米国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2018年(平成30年)1月18日に国際商標登録出願されたものであり、その後、指定役務については、原審における平成31年4月15日付けの手続補正書により、第35類「Retail store services for cosmetics and beauty care products.」と補正されたものである。
 
2 引用商標
 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第4817273号商標(以下「引用商標」という。)は、「Kylie」の文字を標準文字で表してなり、平成15年12月25日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、平成16年11月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
 
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
 原査定は、本願商標の構成中、「KYLIE」の文字部分を分離、抽出し、これと引用商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
 
4 当審の判断
 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、本願商標の構成各文字は、同じ書体及び同じ大きさをもって表してなるものであり、外観上、まとまりよく一体的に看取されるものである。
 また、本願商標の構成中の「COSMETICS」及び「BY」の文字は、一般によく知られた平易な英語であることから、これに接する取引者、需要者は、本願商標を英語風の読みに倣って称呼するのが自然であるため、本願商標は、その構成文字に相応して、「カイリーコスメティクスバイカイリージェンナー」の称呼が生じるものである。
 そして、本願商標の構成中の「BY」の文字は、「~によって、~による」等の意味を有する平易な英語であり、「BY」の文字の後ろに動作主がきて、その前の語を関連付ける語として知られていることからすれば、たとえ、構成中の「COSMETICS」の文字部分が、本願の指定役務の提供に係る商品である「化粧品」を意味する語であって、自他役務の識別力を果たし得ないか又は弱いものであるとしても、上記構成及び称呼からすれば、これに接する取引者、需要者は、語頭の「KYLIE」の文字部分に着目するというより、むしろ構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解、認識するとみるのが相当である。
 そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「カイリーコスメティクスバイカイリージェンナー」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
 したがって、本願商標から「KYLIE」の文字部分を分離、抽出し、その上で「カイリー」の称呼をも生じるとし、これを前提に本願商標と引用商標とが称呼を共通にする類似の商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
 
 
別掲 本願商標


        令和 3年 2月10日

     審判長  特許庁審判官 榎本 政実
          特許庁審判官 小俣 克巳
          特許庁審判官 荻野 瑞樹

 
 
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〔審決分類〕T18  .261-WY (W35)
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            263

上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 3年 2月10日  審判書記官  奥村 恵子