審決


不服2022-650088

Industrialaan 25 B-1702 Groot-Bijgaarden(BE)
 請求人
PURATOS
  
東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル東館8階 岡部国際特許事務所
 代理人弁理士
岡部 讓
  
東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル東館8階 岡部国際特許事務所
 代理人弁理士
高見 香織
  
東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル東館8階 岡部国際特許事務所
 代理人弁理士
木下 恵理子
  


 国際登録第1573555号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。



 理 由
  
1 手続の経緯
 本願は、2020年(令和2年)12月4日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
 2021年(令和3年)12月 2日付け:暫定拒絶通報
 2022年(令和4年) 3月17日受付:意見書、手続補正書
 2022年(令和4年) 6月29日付け:拒絶査定
 2022年(令和4年)10月14日付け:審判請求書
 
2 本願商標
 本願商標は、「chocolante」(「e」にアクサンテギュが付されている。)の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなり、第30類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品とし、国際商標登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第30類「Cacao, chocolate and chocolate products.」に補正されたものである。
 
3 引用商標
 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5269982号商標(以下「引用商標」という。)は、「ショコラッテ」及び「chocolatte」(「e」にアクサンテギュが付されている。)の文字を普通に用いられる方法で上下二段に横書きしてなり、平成20年9月11日登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同21年10月2日に設定登録され、その後、令和2年2月4日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
 
4 当審の判断
(1)本願商標について
 本願商標は、上記2のとおり、「chocolante」(「e」にアクサンテギュが付されている。)の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、当該文字は辞書等に載録されている既成の語ではなく、直ちに特定の意味合いを想起させるともいい難いから、特定の観念を生じない一種の造語として看取されるものである。
 そして、欧文字からなる特定の観念を生じない造語にあっては、我が国において親しまれているローマ字読み又は英語の読みに倣って称呼するのが自然である。
 したがって、本願商標は、その構成文字に相応して「ショコランテ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
 引用商標は、上記3のとおり、「ショコラッテ」及び「chocolatte」(「e」にアクサンテギュが付されている。以下同じ。)の文字を普通に用いられる方法で上下二段に横書きしてなるところ、上段の「ショコラッテ」の片仮名は、下段の「chocolatte」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識させるものである。また、「chocolatte」の文字は辞書等に載録されている既成の語ではなく、直ちに特定の意味合いを想起させるともいい難いから、特定の観念を生じない一種の造語として看取されるものである。
 したがって、引用商標からは、「ショコラッテ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
 本願商標と引用商標は、前記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、両者は一段書きと二段書きの差異があり、かつ、片仮名の有無について明らかに異なることに加え、それぞれの欧文字同士を比較しても、つづりを異にするものであるから、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。
 次に、称呼においては、本願商標から生じる「ショコランテ」の称呼と、引用商標から生じる「ショコラッテ」の称呼とを比較すると、両称呼は、4音目において、撥音「ン」と促音「ッ」の音の差異を有しており、後者は促音であることから、前音の「ラ」の音にアクセントが係るものであるのに対して、前者は撥音であることから、前後の音を含め、平滑に発音されるものである。
 そうすると、引用商標から生ずる上記称呼は、「ショコ」と「ラッテ」の2音節風に抑揚をもって発音されるものであるのに対して、本願商標から生ずる上記称呼は、語頭にアクセントをおき、一気に発音されるものである。
 してみれば、上記差異は、5音という比較的短い音構成からなる両称呼の称呼全体に与える影響は少なくなく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、語調、語感が異なり、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
 また、観念については、いずれも特定の観念が生じないから、比較することができない。
 したがって、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼においては明確に区別し得るものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
 以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標ではないから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
 したがって、本願商標と引用商標とが類似するとした原査定は、取消しを免れない。
 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。


        令和 5年 7月13日

     審判長  特許庁審判官 大橋 良成
          特許庁審判官 小林 裕子
          特許庁審判官 浦崎 直之

 
 
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〔審決分類〕T18  .261-WY (W30)
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上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 5年 7月13日  審判書記官  眞島 省二