審決


不服2022-650106

Via Pastrengo 3 I-25128 BRESCIA(IT)
 請求人
SEI FILTRATION S.R.L.
  
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館36階
 代理人弁理士
杉村 憲司
  
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館36階
 代理人弁護士
杉村 光嗣
  
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館36階
 代理人弁理士
門田 尚也
  
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館36階
 代理人弁理士
長嶺 晴佳
  


 国際登録第1606291号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。



 理 由
  
1 本願商標及び手続の経緯
 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第11類「Air filters for industrial installations; gas filters for industrial use; air filters to block dust in industrial processes; filters for exhaust fans in industrial plants; filters for coolants in industrial plants.」を指定商品として、2021年(令和3年)4月20日にイタリアにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、同月21日に国際商標登録出願されたものである。
 原審では、2022年(令和4年)5月10日付けで拒絶理由の通知、同年8月26日付けで意見書の提出、同年9月5日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年12月26日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
 
2 引用商標
 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5111480号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年4月28日に登録出願、第11類「乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,工業用炉,原子炉,ボイラー,暖冷房装置,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,汚水浄化槽,し尿処理槽,業務用ごみ焼却炉」を指定商品として、同20年2月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
 
3 当審の判断
(1)本願商標について
 本願商標は、別掲1のとおり、上段に「SEI」の欧文字を大きく、その下に同じ幅の横長長方形の枠内に「FILTRATION」の文字を白抜きで、下段に3本の曲線を描いてなる図形(すべて青色である。)を表してなるところ、その構成文字は、上下に近接して、同じ幅で、まとまりのよい構成で配置されている。
 そして、本願商標の構成中「SEI」の文字部分は、具体的な意味を有する成語に直ちには通じるものではなく、また、「FILTRATION」の文字部分は、「濾過」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であるが、我が国で親しまれた外来語ではない。そのため、本願商標は、構成文字全体として具体的な意味を認識させるものではないから、一連一体の造語を表してなると看取できる。
 また、本願商標の図形部分は、具体的に何を描いてなるのか明らかではないから、それより独立した称呼及び観念は生じない。
 そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「エスイーアイフィルトレーション」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
 引用商標は、別掲2のとおり、「SEI」の文字を、斜めに傾けた書体で表し、それぞれの文字の右上端部付近から、右上方向に伸びる3本の平行線を描いてなるものである。
 そして、引用商標の構成中「SEI」の文字部分は、具体的な意味を有する成語に直ちに通じるものではない。
 また、引用商標の図形部分は、文字部分を図案化して装飾する構成要素であるとしても、それより独立した称呼及び観念は生じない。
 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「エスイーアイ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(3)本願商標と引用商標の比較
 本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、その構成文字に「SEI」の文字を含む点で共通するものの、書体や図形部分の差違があり、構成文字全体として異なる語となるから、判別は容易である。また、称呼においては、語頭の「エスイーアイ」の6音を共通にするとしても、語尾の「フィルトレーション」の7音の有無に差違があるから、全体の語調、語感は相違し、聴別は容易である。さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。
 そうすると、本願商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において判別及び聴別は容易だから、同一又は類似の商品に使用されるときでも、相紛れるおそれはなく、類似しない。
(4)まとめ
 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは同一又は類似する商標ではないから、その指定商品を比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当せず、同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
 
 


        令和 5年 7月25日

     審判長  特許庁審判官 矢澤 一幸
          特許庁審判官 小田 昌子
          特許庁審判官 阿曾 裕樹

 
別掲1(本願商標。色彩は原本を参照。)
 
 
別掲2(引用商標)
      
 
 
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〔審決分類〕T18  .261-WY (W11)
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上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 5年 7月25日  審判書記官  奥村 恵子