審決


不服2023-650001

Sudring 11 33647 Bielefeld (DE)
 請求人
SEH Computertechnik GmbH
  
東京都豊島区西池袋5-4-7 池袋トーセイビル5階
 代理人弁理士
高岡 亮一
  
東京都豊島区西池袋5-4-7 池袋トーセイビル5階
 代理人弁理士
小田 直
  
東京都豊島区西池袋5-4-7 池袋トーセイビル5階
 代理人弁理士
會田 悠介
  


 国際登録第1542511号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。



 結 論
  
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。



 理 由
  
1 本願商標及び手続の経緯
 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2020年(令和2年)2月20日に国際商標登録出願されたものである。
 本願は、2021年(令和3年)7月20日付けで暫定的拒絶通報が通知され、同年11月5日付けで手続補正書及び意見書が提出されたが、2022(令和4年)9月20日付けで拒絶査定がされたものである。
 これに対して、令和5年1月6日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
 そして、本願の指定商品及び指定役務は、原審における上記手続補正書により、第9類「Electric cables; audiovisual receivers; photographic apparatus and instruments; computer software for information technology and audio-visual, multimedia and photographic devices; measuring instruments; detectors; monitoring apparatus; GPS navigation, guidance, tracking, and targeting devices; computer hardware and software for map making; optical devices, enhancers and correctors; pre-recorded compact discs; security alarms; clothing for protection from accidents, irradiation and fire; luminous or mechanical signals.」及び第42類「Information technology [IT] consultancy; scientific and technological research and development; quality testing; authentication of quality; quality control; design services.」と補正された。
  
2 引用商標
 登録第5381035号商標(以下「引用商標」という。)は、「PRO」の文字を標準文字で表してなり、平成20年7月25日に登録出願、第9類「携帯用通信機械器具,携帯電話端末用ストラップ,カーナビゲーション装置及びその部品,その他の電気通信機械器具,電子計算機端末装置,電子計算機端末による通信を通じてダウンロード可能な電子応用機械器具用コンピュータプログラム,移動体電話による通信を通じてダウンロード可能な移動体電話機用コンピュータプログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,携帯情報端末」を指定商品として、平成23年1月7日に設定登録され、その後、令和2年12月24日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
 
3 原査定の拒絶の理由の要旨
 原査定は、本願商標の構成中「Pro」の文字部分を分離抽出した上で、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
 
4 当審の判断
 本願商標は、別掲のとおり、「dongleserver」の欧文字(「dongle」の文字は黄色。)と、太字で書した「Pro」の欧文字を、僅かな間隔を空けて、同じ大きさ及び書体で、横一列にまとまりよく表してなり、本願商標の構成全体から生じる「ドングルサーバープロ」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
 そして、たとえ、本願商標の構成中の「dongle」(「ソフトウェアのコピープロテクションのために用いるコネクター状の機器。」の意。)及び「server」の文字が本願商標の指定商品との関係で自他商品の識別標識としての機能が弱いとしても、本願商標の構成中の「Pro」の文字についても、「専門家、プロ」ほどの意味を有するものとして一般に知られている語であって、本願商標の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能が強いものとはいえないものである。
 このように、自他商品の識別標識としての機能が強いものとはいえないもの同士がまとまりよく表され、かつ、構成全体から生じる称呼も無理なく一連に称呼し得る商標においては、その構成中のいずれかの文字のみが着目されることなく、構成全体が不可分一体のものとして取引者、需要者に認識されるとみるのが相当である。
 そうすると、本願商標は、その構成中「Pro」の文字が太字であることを考慮しても、構成全体が不可分一体のものとして認識されるというべきである。
 してみると、本願商標の構成中「Pro」の文字部分を分離抽出した上で、本願商標と引用商標とが類似するとした原査定の判断は、妥当なものとはいえない。
 他に、本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。
 したがって、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について検討するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
 
 
 


        令和 5年 7月27日

     審判長  特許庁審判官 小松 里美
          特許庁審判官 山田 啓之
          特許庁審判官 青野 紀子

 
 
 
別掲 本願商標(色彩は、原本を参照。)
 
 
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〔審決分類〕T18  .26 -WY (W0942)

上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
認証日 令和 5年 7月27日  審判書記官  齊藤 葉月