理 由 |
|
1 手続の経緯 |
本願は、2022年(令和4年)1月10日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 |
2023年(令和5年) 1月10日付け:暫定拒絶通報 |
2023年(令和5年) 4月10日 :意見書の提出 |
2023年(令和5年) 7月18日付け:拒絶査定 |
2023年(令和5年)10月27日 :審判請求書の提出 |
|
2 本願商標 |
本願商標は、「ULTRAFORMER」の欧文字を書してなり、第3類「Anti-aging cosmetic preparations; mask pack for cosmetic purposes; cosmetic facial packs; cosmetic preparations for body care; eye cream; anti-wrinkle creams; face and body lotions; make-up for the face and body; skin whitening preparations; cream for whitening the skin.」を指定商品として、国際商標登録出願されたものである。 |
|
3 原査定の拒絶の理由(要点) |
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4385151号商標(以下「引用商標」という。)は、「フォーマー」の片仮名及び「FORMER」の欧文字を二段書きしてなり、平成11年3月3日に登録出願、第3類「植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同12年5月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 |
|
4 当審の判断 |
本願商標は、前記2のとおり、「ULTRAFORMER」の欧文字を書してなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で、まとまりよく一体に表され、該文字から生じる「ウルトラフォーマー」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 |
そして、本願商標の構成中「FORMER」の文字部分が「前の、前者の」(出典:新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典 株式会社研究社)等の意味を有する英単語であるとしても、本願商標の前記構成及び称呼からすれば、取引者、需要者は、本願商標の構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握するとみるのが相当である。 |
そうすると、本願商標は、その構成文字から「FORMER」の文字部分のみに着目して取引に当たるというよりは、むしろ本願商標の構成全体をもって取引に資されるというのが自然である。 |
したがって、本願商標から「FORMER」の文字部分を分離、抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 |
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 |
よって、結論のとおり審決する。 |
|
|