特許行政年次報告書2018年度版
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特許における取組第1章特許行政年次報告書2018年版132い運用で3年間の第2期試行プログラムを開始した。(2)国際的な審査協力の新たな取組①特許の付与円滑化に関する協力(CPG)特許の付与円滑化に関する協力(CPG:Cooperation for facilitating Patent Grant)1とは、日本で審査を経て特許となった出願に対応する出願について、出願人からの申請により、本協力を実施している特定国の知的財産庁において実質的に無審査で早期に特許が付与される枠組みである。これにより、審査体制が十分に整備されていない国においても、日本国特許庁の審査結果を利用して迅速に特許を付与することが可能となる。日本国特許庁は本協力を、2016年7月からカンボジア工業手工芸省(カンボジアにおいて特許・意匠を所管する知的財産庁に相当)、2016年11月からラオス知的財産局との間で開始した。②特許審査ハイウェイ・プラス(PPHプラス)PPHプラス2とは、日本国特許庁と特定国の知的財産庁との合意に基づき、日本で特許付与された出願の出願人が、特定国の知的財産庁へ申請することにより、同出願人の所定国における同内容の特許出願について、日本の審査結果を踏まえ、日本出願と同内容の権利を迅速に取得可能とする枠組である。2017年8月、日本国特許庁は、ブルネイ知的財産庁との間でPPHプラスを開始することに合意し、10月1日より運用を開始した。1 申請手続等その他詳細な情報は下記ウェブサイト参照  http://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai2/cpg.htm2 申請手続等その他詳細な情報は下記ウェブサイト参照  https://www.jpo.go.jp/seido/kokusai_doukou/kakkoku/brunei/pph_plus_guideline.htm12日本出願審査登録登録迅速な権利付与所定知財庁への出願CPG申請PPH+申請カンボジア・ラオス・ブルネイパリ優先権主張1. 日米協働調査の申請 2. 両庁によるサーチ結果・見解の共有3. 同時期に最初の審査結果をそれぞれ送付対応する出願先行技術文献調査・特許性の判断特許性の判断について再検討最初の 審査結果先行技術文献調査・特許性の判断特許性の判断について再検討最初の審査結果2-1-13図 日米協働調査試行プログラムの概要2-1-14図 カンボジア・ラオスとの特許の付与円滑化に関する協力(CPG)、 ブルネイとの特許審査ハイウェイ・プラス(PPHプラス)の概要

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