特許行政年次報告書2018年度版
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商標における取組第3章特許行政年次報告書2018年版156小委員会を設置した。2017年度は、当該年度に特許庁が実施している品質管理の実施体制・実施状況について、本委員会において作成された評価項目及び評価基準に基づいた評価を受け、品質管理の実施体制・実施状況に関する改善点の提言を受けた1。(2)審査品質管理小委員会特許庁における品質管理の実施体制・実施状況等について外部から客観的な評価を受け、それを審査の品質管理システムに反映することを目的として、2014年8月に産業構造審議会知的財産分科会の下に審査品質管理し、その審査内容について品質管理官が監査を行っている。2017年度は11名の品質管理官が約3,000件について監査を実施した。品質監査の結果については分析を行い、抽出した課題に対する対応方針を策定し、各種品質関連施策に反映させている。また、担当審査官・審査長等に対して個別に結果を通知し、審査の質の改善に努めている。b. 商標審査の質に関するユーザー評価調査商標審査の質全般及び特定の出願における審査の質について、ユーザーからの指摘を通じて改善すべき点を明らかにし、審査の質の維持・向上のための施策に反映するべく、アンケート形式でユーザーからの評価、意見等を収集し、分析を行っている。2017年度は国内企業等420者を対象に実施し、商標審査に関する全体としての質に対して「満足」及び「比較的満足」の回答を合わせた割合は48.3%であった。(1)品質管理に関する取組商標審査の質の維持及び向上は、適切な商標権の保護を可能とし、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、消費者の利益を保護することと併せ、各事業者等が円滑な経済活動を行う上で欠かせないものである。商標部門においては、商標課品質管理班にて品質管理施策の企画立案を行い、品質管理庁内委員会にて方針を決定の上、各審査室の管理職等と連携し、品質管理活動を行っている。①品質保証調査手法や知識等を共有化し、審査官相互の知見を結集して迅速・的確な判断を行うため、審査官間等で意見交換を行う協議を実施している。また、審査官が行った審査の内容(審査の判断や通知文書の記載等)については審査長等が全件チェック(決裁)を行っている。②品質検証a. 品質監査決裁が終了した案件からサンプルを抽出商標審査の品質管理5平成27年度平成28年度平成29年度0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%5:満足5.6%42.1%38.3%11.7%2.3%6.7%43.8%43.5%4.6%1.5%5.6%42.7%44.5%6.4%0.8%4:比較的満足3:普通2:比較的不満1:不満(資料)特許庁作成1 http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/hinshitsukanri_menu.htm12-3-5図 ユーザー評価調査の結果

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