特許行政年次報告書2018年度版
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特許行政年次報告書2018年版201第5章第7章第8章第4章第3章第2章第2部・特許庁における取組第1章第6章(2)海外知的財産プロデューサー1海外展開において刻々と変化するビジネスのステージに応じ、知的財産リスクへの対応やライセンスといった知的財産の活用等の知的財産全般のマネジメントが必要になる。このような海外進出先の情勢や制度、事業目的・内容に応じた、知的財産権の取得・管理・活用、海外市場への技術移転支援、知的財産戦略の策定等、知的財産全般の多様なマネジメントの支援のため、2011年度から、海外駐在経験、知的財産実務経験が豊富な民間企業出身の専門人材を海外知的財産プロデューサーとしてINPIT に配置し、関係機関と連携しながら中堅・中小企業等に対する支援を行っている。具体的には、海外知的財産プロデューサーは、海外での事業展開を考えている企業等に対して、ビジネスの形に応じた様々な知的財産リスクについてのアドバイスを行い、ビジネス展開に応じた知的財産の権利化(例えば、どのような権利をどの地域で取得するべきか)や、取得した権利を利益に結びつけるための活用の方法(例えば、企業の海外進出目的や保有する知的財産に合わせたビジネススキームの提案)について支援している。加えて、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)が事務局を行う新輸出大国コンソーシアムの参加機関として、全国の他の支援機関とも連携しながら支援を行っている。また、海外知的財産プロデューサーは、海外ビジネス上の様々な知的財産リスクやビジネスと知的財産の関係について理解を広げるための講演も行っている。◇2017年度実績 支援企業等 273者 講演等 62回特許庁・INPIT海外知的財産プロデューサー中堅・中小企業等支援海外事業展開の知的財産面での支援・事業に適した知財戦略策定・模倣品等を見据えた進出国での権利化・技術流出等に対応する社内知財体制構築 等海外知的財産プロデューサーの支援例海外市場海外知的財産事情を踏まえた事業展開に即した知財戦略の策定支援海外展開の際の知財リスク軽減のためのビジネスモデル構築や契約書策定にあたってのアドバイス技術流出や冒認出願等の懸念を踏まえた、外国展示会出展、サンプル・図面提供の方向性等の提案海外知財リスクに対する意識向上のための啓発活動 等技術流出のリスクを軽減するための社内知財管理体制の構築支援研究開発権利化・事業化海外展開侵害対策1 お問い合わせ先:下記ウェブサイトの「29.知的財産の活用に関すること」を参照 https://www.jpo.go.jp/toiawase/toiawase1.htm12-6-14図 海外知的財産プロデューサー派遣事業の概要
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