特許行政年次報告書2018年度版
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Column 28 特許行政年次報告書2018年版225第5章第7章第8章第4章第3章第2章第2部・特許庁における取組第1章第6章知財金融フォーラム2018年3月9日(金)コングレススクエア日本橋にて、「知財を活用した融資から本業支援へ」をテーマに特許庁及び金融庁が主催して知財金融フォーラム(中小企業知財金融促進事業1)を開催した。本フォーラムは、知財金融にこれから取り組もうとする金融機関やステップアップしたい金融機関の方を対象に、本事業のこれまでの成果や知財に対する金融機関の現状を紹介するとともに、知財を融資や本業支援、事業性評価に活用する先駆的な金融機関の事例を紹介した。参加者からは、「知財の取組を強化しており、他行の取組実績が聞けて大変参考になった」、「金融機関における実運用と効果について理解を深めることができた」といった声が聞かれた。また、昨今、金融機関には、財務データや担保・保証に必要以上に依存することなく、借り手企業の事業の内容や成長性などを適切に評価(「事業性評価」)することが求められていることを背景に、「知財を本業支援、事業性評価にどうつなげるかはこれからの大切な課題だと思った」、「知財を活用した融資を推進している部署の話を聞けた」と言った声も聞かれた。参加者252名の内、半数を超える134名が金融機関関係者の参加であり、金融機関において、知財金融に対する関心が高まっていることが窺えた。【当日の様子】1 特許等の知的財産権を適切に評価することが困難な金融機関に対して、中小企業の知的財産権を活用したビジネスについての評価書を作成・提供することで、知的財産権の価値・評価を「見える化」し、より多くの金融機関に対し「知財への気づき」を与え、金融機関からの融資や本業支援につなげる包括的な取組。
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