特許行政年次報告書2018年度版
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本報告書は、知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向と分析について、直近の統計情報、特許庁の取組等をもとに取りまとめたものである。 別冊の[統計・資料編]においては、本報告書中の図表等の基礎となる統計情報を含め、知的財産に関する各種統計・資料を紹介する。 本報告書が広く活用され、知的財産制度への理解を深める一助となれば幸いである。 本年(平成30年(2018年))は、明治元年(1868年)から満150年を迎える節目の年である。そこで、本年の報告書では、明治期に焦点をあてた冒頭特集を組むとともに、表紙や目次についても明治の歴史を感じさせるデザインとした。表紙には、明治に登録された特許、意匠及び商標を取り入れ、また本年より新たに設けられた目次概要版の背景には、明治期の特許庁に関連する建築物の写真・図や、文明開化を象徴する施設及び街並みの絵画を採用している(詳細は以下の「出典一覧」の欄を参照。)。~出典一覧~[表紙]番号特許・登録出願人織機特許第5241号明治35年 3月 7日豊田佐吉石油発動機関車特許第6999号明治37年 1月 9日福岡駒吉伊賀式双葉空中飛行機特許第18633号明治43年10月 4日伊賀氏広臂掛椅子意匠登録第97号明治23年12月 4日森三五郎婦人帽子意匠登録第100号明治23年12月 8日岡本宇埜包紙模様(背景で使用)意匠登録第600号明治30年 3月 2日松澤常吉ダイヤモンド歯磨商標登録第3865号明治24年 8月24日平尾賛平キレー水商標登録第6049号明治27年11月20日山崎嘉太郎櫻田ビール商標登録第7605号明治29年 6月26日金澤三右衛門 [目次概要版](次頁より見開き)〈左上段〉『農商務省大手町庁舎』:特許庁編「工業所有権制度百年史 別巻」(社団法人発明協会、1985年)、22頁 (明治17年に商標登録所、明治18年に専売特許所を設置)〈左中段〉『特許局・木挽町庁舎』:特許庁編「工業所有権制度百年史 別巻」(社団法人発明協会、1985年)、22頁 (明治24年に竣工し、11月16日から特許局庁舎として使用された。)〈左下段〉『特許局特許品陳列所』:特許庁編「工業所有権制度百年史 別巻」(社団法人発明協会、1985年)、23頁 (明治40年、道三町に建設された。)〈右上段〉『上州富岡製糸場』:一曜斎国輝「錦絵」(和泉屋市兵衛、1872年(明治5年)) (明治5年操業開始。殖産興業政策の一環として政府が設立した官営の製糸工場。世界の絹産業の発展に重要な役割を果たした。)〈右中段〉『東京名所之内 銀座通煉瓦造鉄道馬車往復図』:歌川広重(三代)(大倉孫兵衛、1882年(明治15年)) (明治15年、新橋―日本橋間に開通した鉄道馬車を描いた作品。)〈右下段〉『東京銀座煉瓦石繁栄之図 新橋鉄道蒸気車之図』:歌川国貞(三代)(浜田屋鉄五郎、1873年(明治6年)) (文明開化の象徴である鉄道と銀座を描いた上下2段の作品。本誌では鉄道の図を掲載。)※本出典一覧においては、旧字体・旧仮名遣いを新字体・新仮名遣いに改める等の変更を行っている。
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