特許行政年次報告書2018年度版
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特許行政年次報告書2018年版297第3部・国際的な動向と特許庁の取組第1章第2章ロジェクトへの参加国を拡大していくことについて合意した。j. 共通ステータスプロジェクト(USPTO)ユーザー向け商標情報の提供において、商標の状態(権利存続・消滅、不服審判中等)に関する情報をユーザーにわかりやすく提供するため、TM5各庁で共通に採用できる商標の状態を表示するプロジェクト。2018年3月現在、KIPOを除くTM5各庁において自庁で提供する商標検索データベースにおいて、商標の状態及びこれに対応するアイコンの表示を行っている。k. 非伝統的商標へのインデックス付けプロジェクト(USPTO)TM5各庁における非伝統的商標の検索方法の調査及びベストプラクティスの共有を行い、最終的には、TM5各庁共通の非伝統的商標のインデックス付けスキームの作成を目指すプロジェクト。第6回TM5年次会合では、各庁の検索システムが相違し、非伝統的商標のインデックスを各庁共通で創設することは難しいため、本プロジェクトの今後の方向性として、各非伝統的商標の出願要件のためのガイドを作成することについてUSPTOから提案があり、各庁が合意した。l. TM5ウェブサイトプロジェクト(KIPO)TM5によるウェブサイトを構築し、TM5の取組に関するユーザーへの情報提供の充実を目指すプロジェクト。2014年5月に、TM5ウェブサイトが正式にオープンした。TM5ウェブサイトには、TM5の会合の予定や、共同声明、各プロジェクトの概要や進捗状況等が掲載されている。2018年3月、ウェブサイトのデザイン変更、機能の追加(翻訳機能の追加、各庁に最新ニュース掲載のための権限の付与等)が行われた。m. 審査結果に関する比較分析プロジェクト(KIPO)TM5各庁の審査基準や実務について理解をUSPTOは2013年12月に、KIPOは2014年2月に、JPOは2015年11月23日にTMビュー上での情報提供を開始している。第6回TM5年次会合では、SAICから、2018年の早い段階での情報統合に向けて取組を進めている旨の報告があった。g. タクソノミーとTMクラスプロジェクト(EUIPO)「TMクラス」とは、EUIPOが開発した各国商標庁において認められる商品・役務表示を一括して検索・照会できるツールであり、「タクソノミー」とは、このTMクラス内に蓄積されている商品・役務表示を階層構造化して表示しようとする試みである。2017年5月に、TM5各庁はタクソノミーに関するユーザー調査を開始しており、EUIPOは、各庁におけるユーザー調査の結果を2018年のTM5中間会合において報告する予定である。h. 共通統計プロジェクト(EUIPO)合意された共通の統計指標に基づき、TM5各庁の統計データを定期的に交換するとともに、共通の統計指標について検証するプロジェクト。第6回TM5年次会合では、本プロジェクトをメンテナンスモード(情報の更新のみを行う状態)に移行することについて合意した。今後は、年に1回の頻度でTM5各庁の統計を交換し、公表可能なデータをTM5ウェブサイトに掲載していく予定である。i. IDリストプロジェクト(USPTO)商標出願で指定する商品・役務の表示(ID)として相互に受け入れ可能な表示のリスト(TM5 IDリスト)を作成するプロジェクト。2018年3月現在において、約18,000件の商品・役務表示が掲載されている。2015年1月26日からTM5ウェブサイト上でTM5 ID リスト専用の検索ツールが利用可能となった。また、TM5 官庁のみならず、現在、カナダ、メキシコ、フィリピン、ロシア、シンガポール、コロンビア、チリの7か国が協力覚書を結び参加している。第6回TM5年次会合では、今後、本プ
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