特許行政年次報告書 2019年版
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知的財産をめぐる動向第1部第5章特許行政年次報告書2019年版77⑧樹脂素材と異種素材との接合技術 樹脂素材と異種素材との接合技術は、樹脂素材の軽量性と金属等の耐久性とを併せ持つような、単一素材では実現できない性能を、マルチマテリアル化により実現する技術である。自動車や航空機等の多くの産業において、樹脂素材を含む様々な材料の接合部品を用いた軽量化や高強度化が進められており、樹脂素材と異種素材との接合技術に対する注目が高まっている。 我が国企業は強度や耐久性等の主要な課題について出願件数が多く、技術優位性がある[1-5-39図]。我が国は、2010年頃まで建材や電気・電子関連の技術開発で世界をリードしていたが、2011年以降は日本・ドイツ・中国を中心に自動車や電気・電子関連における技術開発競争が活発化している[1-5-40図]。1-5-40図 年代別-出願人別ファミリー件数上位ランキング(日米欧中韓ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):1997~2016年)1997〜2003年2004~2010年2011~2016年順位出願人件数順位出願人件数順位出願人件数1積水化学工業781パナソニック651BYD(中)512パナソニック602キヤノン化成442トヨタ自動車443JFEスチール563大成プラス433BMW(独)364三菱ケミカル474ブリヂストン384ヤヌス(東莞)精密部品(中)305ブリヂストン415ダイムラー(独)365三井化学296日立化成336NISSHA356現代自動車(韓)277AGC306TOWA357ダイムラー(独)268キヤノン298富士フイルム348AGC259住友ベークライト269東レ319本田技研工業239凸版印刷2610キヤノン279ロバート ボッシュ(独)23 10BASF(独)279広東オッポモバイル通信(中)23(資料)特許庁「平成30年度特許出願技術動向調査報告書―樹脂素材と異種素材との接合技術―」 (資料)特許庁「平成30年度特許出願技術動向調査報告書―樹脂素材と異種素材との接合技術―」1-5-39図 主要な課題に関する出願人国籍別のファミリー件数(日米欧中韓ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):1997~2016年)日本国籍欧州国籍出願人国籍(地域)米国籍中国籍韓国籍ASEAN各国の国籍その他接合強度課題耐久性(耐候性)接着強度正確・精密接合コスト低減プロセス短縮・簡略化優先権主張1997-2016年1,0601,0601,0602942942945125125124184184181321321322226161614564564567187187187787787781,2731,2731,273874874874209209209180180180108108108451451451236236236236236236282282282192192192829829829594594594256256256204204204131131131590590590329329329898989767676363636206206206164164164111393939222111666111535353232323130130130868686

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