特許行政年次報告書2019年版128第4章商標における取組(2)地域団体商標の登録状況 地域団体商標の登録は、2019年3月末までに653件が登録されている。分野別に見ると、「工芸品・かばん・器・雑貨」84件、「食肉・牛・鶏」65件、「野菜」64件、「織物・被服・布製品・履物」63件、「加工食品」63件と、工業製品や農林水産品、加工食品の登録が多い[2-4-2図]。 登録件数を都道府県別に見ると、京都府が63件と圧倒的に多く、兵庫県、北海道、石川県、岐阜県と続く[2-4-3図]。4.地域団体商標に関する取組(1)地域団体商標制度とは 地域名と商品(サービス)名を組み合わせた地域ブランドを、商標権としてより適切に保護するため、2005年に商標法が一部改正され、2006年4月に地域団体商標制度が施行された。この制度は、地域の事業者団体による積極的な活用によって、地域経済の持続的な活性化につなげることを目指し、導入されたものである。これにより、全国的な知名度を獲得した場合を除き、商標登録することができないものとされていた地域名と商品(サービス)名とを組み合わせた商標を、地域団体商標としてより早い段階で商標登録することが可能となり、模倣品を排除することができるようになった[2-4-1図]。商標登録された地域団体商標を有効に活用し、ブランド管理を徹底すること等によってブランド力を高めることで、発展段階の地域ブランドが全国的に認知されるブランドへと成長していくこと、そして、地域活性化につながっていくことが期待されている。2-4-1図 地域団体商標の構成2-4-2図 地域団体商標の産品別登録内訳一覧表産品別登録内訳一覧表 登録数※1 653件2019年3月31日時点野菜米果実食肉・牛・鶏64件10件49件65件水産食品加工食品牛乳・乳製品調味料48件63件6件17件菓子麺類・穀物茶酒13件15件18件12件清涼飲料植物織物・被服・布製品・履物工芸品・かばん・器・雑貨1件4件63件84件焼物・瓦おもちゃ・人形仏壇・仏具・葬祭用具・家具貴金属製品・刃物・工具29件15件37件9件木材・石材・炭温泉サービスの提供(温泉を除く)産品別の累計数※214件46件25件707件(備考)一登録案件で複数の産品を指定している案件があるため、登録数※1と産品別の累計数※2は異なります。(資料)特許庁作成地域の名称又は++商品(役務)の慣用名称商品(役務)の普通名称原産地を表示する際に付される文字として慣用されている文字例)本場、特産、名産、 ○○産、○○の 等
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